
2014/07/04 - 2014/07/04
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オーストリアのチロル州、エルマウ村(Ellmau)に滞在7日目です。
この日はチロル滞在最終日でした。
ロープウェイに乗って、Hohe Salveという山に登り、山頂から景色を楽しんだ後、山の向こう側にあるHopfgartenという町に行きました。
Hohe Salveは眺めが良く、Hopfgartenは市場町だった往時の面影を残す町でした。
この表紙の写真はHopfgartenの町並みです。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- エティハド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
この日もよく晴れので、ホテルの朝食のテーブルはテラスに用意されていました。
ホテル カイザーホフ ホテル
-
ブッフェ朝食の一部。
-
他のチロルのホテルと同じように、このホテルも朝食時に夕食のメインを決めます。
メニューを見ると、鹿かアヒルのどちらかを選択と書いてありました。
これを見て、昨日アルムで見た可愛い鹿たちは食用なのだと分かりました。
鹿とアヒルの姿が目に浮かび、どうしよう、食べるものがない…!
と思いましたが、ふと、Wellness menuの欄を見ると
Crayfish(ザリガニ)のパスタ と書いてあるのを見つけました。 -
今までWellness menuは自分には無縁のメニューだと思い込んでいたので
まったく見ていなかったのですが、どうやらここにシーフードなどのヘルシーなお料理が
載っていることに初めて気づきました(最終日に気づくとは遅すぎますが!)。
ザリガニは食べたことがありませんでしたが、これにすることにしました。
ヨーロッパ、そしてこのオーストリアでは、ザリガニは高級食材なのだそうです。
果たしてどんな味なのでしょうか。 -
朝食の後、いつものように花咲く道を降りていき、
-
この風景でまた立ち止まって、
-
お花畑を眺めつつ、歩いてバス停に向かいました。
バス停までは徒歩25分くらいかかるのですが、それが苦にならなかったのは
綺麗なお花畑と、美しい風景を見ながら歩けたからだと思います。 -
そして到着したのは、数日前にも来たこちらのケーブルカーHartkaiserbahnの乗り場です。
でも今日はケーブルカーに乗りません。無料のバスに乗るために来ました。 -
実はこの場所に、4村宿泊者専用無料バスのバス停があるのです。
向こうにベンチに座っている人がいますが、あのあたりにバス停があります。
村の中心部のバス停に行くよりもこちらの方が、私の泊まっているホテルからだと
いくぶん近いのです。バス停の名前はELLMAU Hartkaiserbahn です。
ちなみに、ここには公共のポストバスは通っていません。
4村無料バスは観光客専用なので、ポストバスよりも細かく観光地に
停まってくれるのです。ヴィルダーカイザーゲストカードがあれば無料で乗れるので、
ホテルに着いたらこのカードを作ってもらうよう、レセプションの人に頼むと良いです。 -
向こうからバスが来ました。
セル、エルマウ、シェファウ、セルの4村合同無料バス
(KaiserJetと、KaiserExpress)については
現地観光局のサイトにルートなどが詳しく出ています。
http://www.wilderkaiser.info/en/ski-hiking-bus/kaiserjet-1.html -
無料バスに乗ること約20分、セル村のはずれにある
Soell Hexenwasser(セル・ヘクセン・ヴァッサー)で降りました。
ここからロープウェイでHohe Salve(ホーエ・ザルヴェ)という山に登って、
山の向こうにあるHopfgarten(ホップフガルテン)という町に行くのです。 -
当初、Hintersteinerseeという湖に行くはずだったのですが、
バスの乗り継ぎがうまくいかず、こちらに行くことにしました。
とはいえ、行きたい場所の1つだったので、行き方は日本であらかじめ調べていました。 -
現地にあった看板地図です。
左側のセル村から、山を越えて右下のHopfgarten(ホップフガルテン)まで行きます。
普通なら山の周りをぐるっと移動するところですが、
今回はロープウェイで山を越えて行こうとしているのです。
(写真を一度クリックしていただくと拡大します。) -
Hexenwasser(ヘクセン・ヴァッサー)とは「魔女の水」という意味です。
魔女がこちらのキャラクターになっていて、 -
ゴンドラにくっ付いているホウキが、なんだか唐突で面白いです(笑)
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高度は徐々に上がっていき、
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なだらかな牧草地を登っていきます。
美しい緑を見て、だんだんウキウキしてきました。 -
途中でゴンドラを乗り替え、今度は赤いゴンドラで登ります。
山の向こうの村に向かうためには、ゴンドラを3度乗り換える必要があります。
それが往復となるので、ここだけで8区間もリフトに乗ることになりました。
Kitzbueheler Alpen Sommer Card(29種類のリフトに乗り放題のカード)の4日間タイプを
買っていたので、これをフル活用しました。 -
ゴンドラから見たノンビリした風景。
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山を登る男性。
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皇帝山脈が見えます。
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山頂(1829m)に到着しました。
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ここは眺望がかなり良く
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望遠鏡をのぞいたり、
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思い思いに風景を楽しむ人たちがいました。
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山頂には教会もあったので中に入ると、
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格子があって、これ以上中に入ることはできませんでしたが、
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格子の隙間から中を拝見することはできました。
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日本にも山のてっぺんに、お寺や神社があるので同じだなと思いました。
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外に出ました。南に雪を被った山々が見えます。
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雪山を望遠で見る。
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小さな湖もありました。
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湖をズーム。
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北東方面には皇帝山脈。
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望遠で。
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なだらかな坂にお花が沢山咲いていて綺麗でした。
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セルフサービスのレストランもありました。
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ここは老若男女が楽しめる山だと思いました。ハイキングコースがいっぱいあります。
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女性ハイカーの方々。
Hohe Salveは涼しい、天気の良い日に歩けばとても良いのではないかと思いました。
しかし、この日はとても暑くて、私は歩かなくてもバテました。
昨日の疲れが残っていたのかもしれませんが、それにしても暑かったです。 -
景色を満喫したので、そろそろゴンドラに乗って向こう側の町に行くことにしました。
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お花畑を熱心に撮る人。
-
こうして反対側の町にゴンドラで下りていったのですが、
-
ゴンドラ内がとても暑くてバテました。
空気が入る窓はあったと思いますが、大きく開くわけではありません。
手元の簡易温度計を見ると、30度近くになっていました。
ゴンドラは眺め重視でガラス面が多く、南向きの斜面を長い間降りていくので、
太陽がガンガン降り注ぎ暑くなります。
幸い、私の他は誰も乗っていなかったので、塩分のあるお菓子と水をここで補給し、
熱中症にならないように気をつけました。でもちょっと気持ちが悪くなりました。 -
途中でロープウェイを乗り換えてさらに下り、
やっと着いたHopfgarten(ホップフガルテン)の町です。大規模な工事をしていました。
ゴンドラを降りても、これまた暑く、風もなく、チロルでこんなに暑いと思ったのは
初めてのことでした。 -
村の教会目指して歩きました。
とにかく日陰で涼しいところに行きたいと思いました。
帽子を被っていましたが、日傘がほしいくらいでした。 -
綺麗な家が見えてきましたが、よく見ると、鹿の角が外壁に飾られていました。
チロルで建物の中に鹿の角が飾られていたのは見たことがありましたが、
外に飾ってあるものは初めて見ました。 -
町の中心には、このように大変立派な教区教会がありました。
こちらの建物は別名「ブリクセン谷の大聖堂」と言われているそうです。
この辺りの谷はブリクセンタール(Brixental)と言います。タールとは谷の意味です。 -
こちらの入り口から中に入らせていただくと、
-
教会の中はとてもヒンヤリしていて涼しく、
内部もこのように大変立派なバロック様式でした。 -
バテぎみの私は椅子に腰掛けさてていただき、休みました。
そしてゆっくり内部を拝見させていただきました。 -
聖母子のところに光が当たっていて、とても美しいです。
それにしてもチロルには、バロック様式やロココ様式の教会が多いですね。 -
私が今までチロルで見てきた教会は、だいたいどこの村の教会も
中世の頃からの長い歴史があるのですが、
1700年代に、バロック様式やロココ様式に立て替えられたものが多いです。 -
この教会も、歴史上の記述は1355年からあるそうですが、
1764年にバロック様式に立て替えられたそうです。
もの凄い勢いでこの様式が、チロル地方に広まっていったのですね。 -
18世紀初頭、神聖ローマ帝国、特にオーストリアでは
後期バロック建築が最盛期を迎えたそうで、
オーストリアでは沢山の教会がバロック様式に建て替えられたのだそうです。 -
いつもなら細かく見る天井画も、この時はバテていたので、ちゃんと見れませんでしたが、
こちらはアダムとエバの楽園追放が描かれているようです。 -
こちらの棺にはフルプメスの橋の上にもいた、ネポムクの聖ヨハネさんが眠っていました。
-
ステンドグラスも美しかったです。
最後の晩餐。 -
聖母子のステンドグラス。
-
聖セバスティアヌス。
-
こちらは女性の聖人。左から、
聖エリーザベト、聖アグネス、聖テレサ(アビラのテレサ)です。
聖エリーザベトはゴーイング村でもステンドグラスになっていました。
ちょっとこの写真は見えにくいですが、抱えているパンが薔薇に変化した
「薔薇の奇蹟」を表しています。
真ん中の聖アグネスは304年頃に火あぶりになって殉教した女性で、
執政官からの求婚を拒絶したのをきっかけに迫害を受け、裸のまま
娼家に送り込まれたのですが、髪の毛が伸びて全身を覆うことができたそうです。
なので、髪が長い図像が特徴とのこと。
このステンドグラスも、よく見ると膝のあたりまで髪の毛が伸びています。
右側の聖テレサ(アビラのテレサ)は1515年〜1582年の人ですが、
スペインのアビラに生まれ、18歳で地元のカルメル会に入り、
アビラにサン・ホセ修道院を設立し、改革派の跣足カルメル会を
発足させた人です。この絵のように、褐色の修道服の上に白のマントと
黒のベールを身に着けている図像が多いそうです。 -
静かに教会を拝見していると、暑さで気持ちが悪かったのが
少しづつ回復してきたように思いました。
本当に有り難いことです。 -
ふと、後ろを振り向くと、入り口の向こうに壁絵の家が見えました。
なんとなく劇的なカーテンの向こうの風景。
外に出てみると・・・ -
なんとも立派な壁絵の家が建っていました。
-
下に降りて見上げてみる。
-
窓が可愛らしいです。
-
こちらにも、ネポムクの聖ヨハネさんが佇んでいました。
この町は道行く人もまばらでしたが、とても立派な教会があるということは、
よほど昔、栄えていた町なのではないかと思いました。 -
この町並みも歴史を感じさせ、昔はこの通りに人が沢山いた気配を感じました。
日本に帰って調べたところ、この町は中世の頃は市場町だったそうで、
牛、チーズ、ラード、皮革などがここで売買されていたそうです。
また、1869年にはクーフシュタインよりも多くの住民が住んでいたそうです。
やっぱり、そうだったのね〜。 -
出窓の壁絵も味わいがあります。
またこの町は、世界大恐慌の時代に「ヴェルグルの奇跡」を起こした
ヴェルグルの町長、ミヒャエル・ウンターグッゲンベルガーさんの生まれ故郷なのだそうです。 -
「ヴェルグルの奇跡」については、2012年の旅行記で少し書きました。
世界大恐慌の時代に、チロルのヴェルグルという町の町長をしていた
ミヒャエル・ウンターグッゲンベルガーという人が、
減価する貨幣(労働証明書)という実に興味深い地域通貨を導入して、
ヴェルグルを大恐慌から救いました。これを「ヴェルグルの奇跡」と言います。 -
2年前、列車でヴェルグルの町を通った時に「ヴェルグルの奇跡」に思いを馳せ、
いつかここで降りてみたいと思ったのですが、こんなところで繋がっていたとは。 -
ちなみにヴェルグルはこの町の近く、北西の方向にあります。
-
さて、また長〜いロープウェイを乗り継いでセル村まで戻る途中、
こちらの山のレストランでお昼をいただくことにしました。 -
店内にはヨーデルなどの地元の音楽が低いボリュームで流れていました。
外は暑く、水遊びができる施設があり、子供達で賑やかだったのですが、
レストランの中は静かで涼しく、バテている私には有り難かったです。 -
リンゴジュース(2.8ユーロ)と、
Ofenkartoffel(オーフンカルトッフェル 8.6ユーロ)を注文しました。
Ofenkartoffelとは、ベイクドポテトのことです。 -
窓の外を見ながら、しばし待つと、
-
注文したお料理がきました。
フォークがジャガイモにブスッと刺された状態で出てきました。実にワイルドです。
ベイクドポテトに、炒めたベーコンとオニオン、サワークリームがかけてあり、
それにサラダが付いていました。
特大サイズのジャガイモを2個使っていて、上にのっているベーコンも凄いボリュームでした。 -
食べやすい味付けで美味しかったです。
しかし量が多く、全部は食べ切れずもったいなかったです。
2人で1つがちょうどよい量だと思いました。 -
レストランの窓からズームで撮った皇帝山脈です。
こうして涼しいところでゆっくり食べていたら、
バテた体もどんどん回復していくようでした。 -
お昼を食べてすっかり元気になりました。
ゴンドラに再び乗り、山のレストランにさよならをして、 -
セル村へ降りました。
-
終点の近くにこんな教会が建っていました。ゴンドラの中から撮影。
とても神秘的で、次にここに来る時は、こちらの中にも入ってみたいと思いました。 -
その後、エルマウ村へ無料バスで戻りました。
-
エルマウ村では、滞在中ずっと気になっていた丘の上の小さな礼拝堂に行きました。
長くなったので、次はその小さな礼拝堂と、夕食で出たザリガニ料理、
翌日にクーフシュタインの町へ立ち寄った時のことを書きたいと思います。
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