2015/01/14 - 2015/01/15
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ちびのぱぱさん
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関空から南海電車にゆられることおよそ40分、和歌山市駅に到着しました。
駅前は、昭和の雰囲気がただよう商店街に期待と、不安……。
暴れん坊将軍がどこかに潜んでいるのでは、という何の根拠もない妄想が旅人の心の隙を突く街。
- 旅行の満足度
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 私鉄 徒歩 Peach
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新千歳の憂鬱
道の両側に山のような雪が積もっていました。
「すごい雪ですね。」
「先週ひどかったですから。以前はあんな事無かったです。」
民間駐車場の送迎バンの中で、運転手の方と交わした会話。
先週、新千歳空港は大雪に見舞われ、1000人もの旅客が空港で一夜を明かしました。
その光景を自宅のテレビのニュースで見たときは、生きた心地がしなかった。
最近の気候はおかしいです。
昔は雪の少なかった道東が、今では毎年のように猛吹雪に襲われています。
千歳のこのあたりも、雪が少ないから国際空港を作ったわけです。
夕刻、関空への私らのピーチが無事に飛んでほっとしましたが、もう、この時期に旅をするのも考えものだと、つくづく思いました。
(写真は猛吹雪の翌日に札幌で撮ったもの) -
関空の憂鬱
そして関空、時刻は午後9時、宿の予約は入れていないです。
理由などありませんが、今年の関空周辺のホテルは高いなあと、なんとなく感じたのが理由といえば理由。
関空はLCC効果で外国人が押し寄せ、ホテルのキャパが足りなくなっていると聞いていました。
仮眠設備のあるラウンジが一杯だったときのことが怖くて、妻には話していません。
空港のベンチで夜明かしすることになったときの情景が脳裏を横切る。
妻には、旅程はホンのかいつまんでしか話していない。
まあ、ミステリーツアーのようなものです。
ホテルを取っていないことを知ったときの妻の反応が怖い。
ラウンジは、意外にも空いていました。
まずは、ベルグ(発泡酒)と、下のローソンで買ったフレンチフライで一杯。
いい年して、なんでこんな冒険をしてしまったのか。
今頃反省しています。
深夜の騒音
このエアロプラザの下から、ピーチが入っている第2ターミナルへのシャトルバスが出ていて、スーツケースを引きずった人々が深夜までひっきりなしに行き交います。
その多くは、けたたましい中国語と、豪快な笑い声を残してゆきます。
ああ、どうしてこの方たちはいつも元気なんだろう。
賑やかなのは、旅行客だけではありません。
目の前にあるおみやげ屋も遅くまで営業していて、
♪ゆうこ、ゆうこ、どこへ行ったの、ゆうこ〜♪
という、八つ橋のCMソングがエンドレスで流れ、そのもの悲しいメロディーが耳に焼き付きます。
そのメロディーが頭の中でぐるぐるしているうちに、いつしか眠りに落ちました。 -
翌朝
異様に奥まったところにある洗面所で顔を洗っていると、夜明かしをしたと思しき外人や若者といっしょになります。
奇妙な連帯感を感じる。
第一ターミナルに移動すると、ベンチを向かい合わせにしてくっつけ、ベッドのようにして優雅に寝ておられる欧米のバックパッカーたちの姿が目に入りました。
なかなか寝心地が良さそうで、あれも悪くないな……。
朝食
今朝は、昨年もお世話になった関空すき家の朝定をいただきたい。
しかし、店の前にある大きなメニューには、どこにも朝定のことが書いていない。
もしや止めちゃったんでは。
カウンターに張ってあるメニューに素早く目を走らせると、ちっちゃく載っている。
こりゃー知ってる人しか注文しないでしょう。
消費税の関係か、280円が300円に値上がりしていました。
食堂街は朝からにぎわっていて、ここでも外人さんたちが、朝から牛丼などを召し上がっていました。 -
これはお値打ちだと思います。
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空港でぶらぶらする
天気は、朝から強い雨が降り注ぎ、風が吹いていました。
朝一で和歌山市に行くつもりだったけど、和歌山城を風雨の中見学するのは剣呑です。
セブンの珈琲をすすりながら、ベンチでぼうっとしていましたが、快適な空港を離れがたく、あっちこっちとぶらぶら。
こういう時間を過ごすと、だんだん詳しくなります。
ひとつ気付いたのは、KIXカード(最近ちょっと名前が変わったらしい)を提示すると10パーセント引きなどの特典のある店が多い。
レストランなどは、これで町中の店とほぼ同価格になる。
それから、関空の男子トイレには、このマークのシールが張ってありました。
札幌ではまず見かけない。 -
こっちは、たしか香川県の多度津の駅のトイレ。
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なかなか、おしゃれ。
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和歌山市へ
少し晴れ間が見えたりしたので、和歌山に向かいます。
関空から和歌山までは30キロほどですが、一旦泉佐野で乗り換えるから、距離の割に時間がかかる。
車窓を眺めていると、途中の鳥取ノ荘という駅の周りが、味わいのある古い市街地で、ああ、こんなところでふらっと降りてぶらぶらするのも悪くないなあ、という酔狂な考えがよぎる。
紀ノ川を渡る鉄橋から和歌山方面を撮る。
ああ、海の方が明るくなってきたけど、和歌山の天気はどうなのだろう…… -
和歌山市への行き方
南海で和歌山市駅に行くと870円、
JRはJR和歌山駅まで890円。
歩いて和歌山城に行こうと思えば、より近いのは南海和歌山市駅。
和歌山市駅前ではヤフーのティッシュを配っているも、通る人が少ない……。
ああ、ティッシュもらっておくんだったなあ。
でも人が少ない時って、返って意識してしまう。 -
-
市の木
緑化審議会というところが市民から募集して昭和49年2月5日制定したのだという。
楠のように、大きく発展して行くという願いが込められているそうです。
願いは、込めただけでは、実現することはありません。
私がいちばんよく知っています。 -
駅前には、お城の方に向かってまっすぐに伸びる通りがあり、両脇にアーケードのかかる商店街が並んでいます。
-
この看板にも、いろいろなものが込められているようです。
願いは、看板に書いても実現するわけではないと思います。 -
しかし、なんというか、その……
-
関西空港からくると余計に感じるのですが、
取り残された、という感じがハンパではありません。
ある意味、秘境のような……。 -
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和歌山といえばミカン、ミカンといえば和歌山。
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山為(やまため)
とうとう雨が降って来ちゃって、城に行く途中の和歌山ラーメンの老舗に飛び込む。
山為という、ごくごく普通の街の食堂という構えの店です。 -
ラーメンとか、うどんを出すお店です。
地元の人でにぎわう。
「いらっしゃいませ〜。」
メガネの女将さんが、元気よく声をかけてくれました。
店内は至って素朴な造りで、人気店だけど気負いがありません。
「来たければ来れば。」
っていう感じです。 -
そのスープの濃厚さに驚く。
太麺で腰がしっかりとしています。
雨の木曜日。
来店するのは主になじみの客のようで、おかみさんとちょっと挨拶代わりの世間話をしながら席に着いている。
注文するのは安めのうどん類。
しのだ
うどんは、肉だのカレーだの種類も豊富。
うどんのならびに「しのだ」というのがあるのですが、これがなんだか分からない。
後で調べたら、「信田うどん」のことで、ようはきつねうどんなのだそうです。
ただのけつねうどんにそのような別名を賜るとは、食文化というのは奥が深いです。
信田は、名字なら「のぶた」でしょうが、そのまま読めば「しんだ」になってしまう。
それじゃまずいだろうってんで、しのだになったのか。
妄想がふくらみます。
ラーメンは中華そば、からみそメン、チャーシューメンの三種のみ。
小さく(細麺あります)と注意書きがあります。
創業50年といいますが、どういういきさつでこの地で豚骨系の「中華そば」を作るようになったのか、なぜうどんも出すのか、などという関東出身者の素朴な疑問が後から後から浮かんでは消える。
濃厚なのに豚骨くさくないスープを、血圧を気にしつつ一口、もう一口とすすっているうちに店内が混んできました。 -
強くなったり弱くなったりする雨脚。
去年、門司で降られた教訓で持参した百均のカッパは、なかなか良いアイデアだったけど、歩き続けると中が蒸れる。 -
暴れん坊将軍
紀州藩は徳川御三家……、ということで、将軍を出す家柄ではあるけれど、八代将軍となった吉宗は、紀州徳川としては初の将軍です。
水戸黄門で見たときは、橋幸夫がやってた紀州様は大納言、光圀は中納言だから、ちょっと格が上なんだなあ、と思った記憶があります。
吉宗は、紀州藩主時代に実績を積み、幕府の財政再建にも辣腕をふるったと言います。
いつの時代も、上に立つ人の善し悪し(と単純に言って良いか分かりませんが)は世の中の流れにいろいろな渦を起こします。
徳川の世が長く続いたのも、この人の働きが大きかったのでしょう。
そうとうな「あばれんぼう」です。 -
有名な御橋廊下が雨にけぶっております。
-
紅葉渓庭園の入口に、ビジターセンターがあって、そこで強くなった雨脚を避けて一息。
-
ずいぶん降るなあ。
ビジターセンターの傘立てに、いかにも貸し出しようの傘が一本さしてあります。
「あのう、おもての傘立ての笠、お借りできるのでしょうか。」
「申し訳ありません、あれはここのではなくて、他の方の傘なんです。」
そうですか…… -
「よしむねくん」の陰に隠れてみます。
「よしむねくん」の底抜けに明るい顔を見ていると、少し雨脚が弱くなってきました。 -
紅葉渓庭園。
初代紀州藩主徳川頼宣(よりのぶ)が造った庭園。
かつてこのあたりが西の丸でした。
西の丸は、隠居をした藩主が悠々自適に過ごした場所のようです。 -
雨に濡れた鳶魚閣(えんぎょかく)。
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この建物は、雨の日に見るのがよいそうです。
雨は、もっと強い方がよい。
けぶるほどの驟雨の中に、悄然と佇む姿が人の心を打つのだとか。 -
それほどではありませんが、屋根の四隅からは雨だれが滴っています。
しとみ戸を上げた白い障子が、苔むした屋根によって引き立ち、そこだけ静寂が支配しているようです。
この池は、そのまま内堀に繋がっています。
堀を庭園に取り込むというのは、素人目にも斬新な。 -
しばらく鳶魚閣に見とれてから、堀に掛かる御橋廊下を渡ってみることにします。
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かつては殿様とお付きの者しか通ることが許されなかったといいます。
まあ、殿様用の近道です。
2006年に復元されたそうで、 -
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斜め、というのは結構歩きづらいです。
「殿様も、楽じゃないねえ。」
と、言いながら妻が先を行きます。
土足禁止なので、靴は備えつけのビニール袋に入れてもって行きます。 -
御橋廊下を渡ってしばらく進み、天守の方に昇り始めると奥の階段に見覚えのある光景。
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階段を上る木として「なにこれ珍百景」に取り上げられたのを記憶しております。
そんなにこの番組を見ているわけではないので、これも何かの縁と写真に収める。
なにやらケナゲです。 -
復元天守です。
下のビジターセンターでもらった100円引き券がなければ入城しなかったでしょうが、どうも取れ高が少ないので300円也を払って入ることにしました。 -
わたしと同い年のお城です。
再建するときに、松下幸之助さんが「寄付をするから松下電器の看板をつけて」と冗談におっしゃったとか。
通天閣ですか?
関西の人は冗談がうまいなあ、と感心しながら虎臥山の頂をしばし独り占め。
天守のテラスに出て、ぐるりと一周をしましたが、紀ノ川を望む北側は風雨が強く難儀します。 -
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私たちと入れ替わりに若い女性たちのグループが入ってきて、にわかに静寂が破られ、私たちは天守をあとにしました。
虎伏山を下る際、獣のニオイが鼻を突き、見回すと小さな動物園が眼下に見えます。
さらにその向こうに、門が小さく見えている。 -
紀州徳川初代城主頼宣が建てた岡口門が当時のまま残る。
唯一の重要文化財です。
5月14日の名古屋城を皮切りに首里城、仙台城、和歌山城、岡山城、そして広島城。
多くのお城は、第二次大戦末期の昭和45年に空襲で焼けています。
日本人の戦意を削ぐべく、あえて標的になったのでしょうか。
標的にならない、と考えられていた城が次々と爆撃され、最後に原爆が落とされるまで止められなかった戦争……。
そのまま歩いて「ぶらくり丁」なる繁華街に足を向けましたが、侘びしくなってやまぬ雨の中、和歌山市駅にもどります。 -
南海電車の関西空港駅を降りたところに、切符で作られたアートが展示してあります。
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近くで見るとすごい力作。
「落ち穂拾い」が13万枚。
全部で35万枚の切符が使われているとか。
意味もなく感動します。 -
-
これから四国は松山空港までひとっ飛び。
今晩の松山の宿には温泉が付いているらしい。
気がつけば、体がすっかり冷えていました。
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