
2014/12/05 - 2014/12/05
10位(同エリア365件中)
玄白さん
那須岳山麓を源流として、栃木県東部から茨城県を通って太平洋に注ぐ那珂川、この川の中流域の茂木町に鎌倉山という標高200mほどの里山があります。この山からは、晩秋から初冬にかけて、天気の良い早朝に川霧が両岸の里山に塞き止められて見事な雲海が出現します。
前日は雨、夜更けに雨が上がり早朝から快晴の天気になり、雲海出現の絶好の条件が整いました。4時起きして、撮影に出かけてきました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
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イチオシ
いきなり、雲海の写真から。
撮影場所の説明は、後半の下見に出かけたときの写真にて。
5:30 日の出一時間前に鎌倉山頂上到着。5:50頃になると、東の空が明るくなり始めた。予想通り、見事な雲海ができている。 -
6:10 どんどん空は明るくなり、地平線近くの空の茜色が雲海を染めている。
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マジックアワーの茜色から濃紺に変わる空の色のグラデーションはいつ見ても美しい。
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無風だが、雲海の形は、かなりのスピードで変化していく。
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イチオシ
雲海の下100mほどのところを那珂川が流れている。対岸の里山の頂上のシルエットが朱に染まった空を背景に島のようにぽっかりと雲海の上に顔を出している。
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今年の夏、星野リゾートトマムで見た雲海よりすごいといえば、言いすぎだろうか。
ここは観光地ではなく、雲海のことも地元以外ほとんど知られていない。しかし、地元の写真家にとっては隠れた雲海撮影の絶好ポイントなのである。
しかも、観光地ではないので、タダである! -
ときどき、足元まで霧が上がってくる。
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かと思えば、雲海の表面が下がって、隠れていた別の里山が顔を出す。
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6:45 すでに日の出の時刻を過ぎた。太陽は地平線の雲の中にいる。雲の端が明るく輝き始め、日の出直前だ。
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イチオシ
上空に湧いた雲が朝焼けでピンクがかった朱色に染まっている。冬枯れの木の枝に咲いた桜のように見えなくもない。
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ところが、あと少しで太陽が顔を出し、雲海が朝日で照らされるというときになって、ムクムクと霧が上昇し始めた。
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あっと言うまに、周りは霧で包まれてしまった。日の出直後の一番のシャッターチャンスが潰えてしまった。ウ〜ン残念!
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しばらく、霧は晴れず、その間にも太陽はどんどん高度を上げていく。雲海ビューポイントから右に移動して、木漏れ日を撮影。
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イチオシ
輝く雲海と木漏れ日の光芒と・・
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霧のおかげで、光芒がくっきりと写った。
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イチオシ
30分後、周りの霧はうそのように消えて晴れ上がった。
雲海は消滅することもなく、昇ったばかりの太陽に照らされて輝いている。 -
まだ、しばらく雲海は続きそうだ。
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足元の木の枯れ枝には霧の水滴がびっしりついて、逆光でキラキラと輝いて、とてもきれいだ。
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那珂川は左側から手前を流れ画面右でUターンして奥に流れている。川の流れに沿って雲海が出ているのである。
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この日は、10人ほどの人が撮影に来ていた。中には、撮影が終わって、これから出勤するという人もいる。
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頂上から150m歩いて少し下った所にある 岩場展望台に移動。望遠ズームに換えて、アップで雲海風景の一部を切り取ってみる。
北の方向。遠くの山並みは、福島県との県境に連なる八溝山系。 -
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まだ少し残っている紅葉が日の光を浴びて赤みを増してきた。
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雲海の動きがますます早くなってきた。
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だいぶ雲海が薄れてきた。
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地表が見えてきた。時刻は9時。ずいぶん長生きした雲海だった。
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以下の写真は11月27日午後に下見に来たとき撮影したもの。
鎌倉山頂上へはハイキングコースが別ルートであるが、直接車で頂上まで行くことができる。目印になるものがなく、わかりにくいところだが、県道338号を茂木方面から那須烏山方面に走り、那珂川に架かる大瀬橋の手前500mで右折して800mほど走ると、鎌倉山頂上に上る道の入り口がある。頂上に至る道はGoogleMapでも表示されない。
また、公共交通機関がないので、自家用車かタクシー以外にアクセス手段はない。鎌倉山(栃木県茂木町) 自然・景勝地
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一応舗装されているが、すれ違いができないほどの細い道を登っていく。
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頂上には、こんな東屋がある。この付近に5〜6台停められる狭い駐車場がある。
東屋の右側が100m以上の断崖絶壁になっていて、そこが雲海のビューポイントになっている。 -
東屋の脇にハイキング道が通っていて、100mほど下っていくと、鳥居がある。
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菅原道真を祭った小さな菅原神社。秋のハイキングシーズンが終わり訪れる人はないのであろう。閉鎖されていて参拝はできない。
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さらに、こんな雑木林の中を下って行くと・・
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見晴らしの良いところに出る。岩場展望台という場所で、雲海の説明が書かれた看板が立っている。
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岩場展望台からの眺め。那珂川は左から右に流れている。青い橋が大瀬橋。長閑な田園風景が広がっているだけで、昼間見ると、ここに大規模な雲海が発生するようには見えない。
ハイキングルートは、大瀬橋の袂付近に通じている。 -
一旦鎌倉山頂上に戻り、車で橋の袂のハイキングルート入り口へ。せっかくなので、先ほどの岩場展望台まで歩いて登ってみる。
那珂川に注ぐ渓流に架かる木の橋を渡り・・・ -
2〜3分歩くと、こんな休憩ベンチがある。関東ふれあいの道という名前のハイキングルートで、この付近の里山をめぐるハイキングルートが整備されている。鎌倉山は、その一部になっている。
鎌倉山(栃木県茂木町) 自然・景勝地
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大瀬橋
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標高200mの里山と軽く見ていたが、けっこうな急勾配で息が切れる。
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ところどころ石段もあるが、一段の高さがとても大きく、意外としんどい。
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ほぼ中間点。ここから350m登ったところが、先ほどの岩場展望台である。
そこまで行って引き返した。思いがけず、ミニハイキングをしてしまった。
昼間の風景は、何の変哲もないありふれた田園風景なのだが、ここで見事な雲海が出現するのである。茂木の隠れた絶景ポイントだ。
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この旅行記へのコメント (8)
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- tekotenさん 2017/12/01 23:04:59
- 鎌倉山
- 先日コメントしました。
今日鎌倉山にロケハンに行って来ました。大瀬のやなまで行って水色の橋を下から眺めてから橋の手前400メートル辺りを右側して看板を見つけた時はとても嬉しかったです。
頂上までは行きましたが大瀬橋は見えなかったです。頂上とその下の展望台でしたらどちらがオススメですか?
- 玄白さん からの返信 2017/12/01 23:45:21
- Re: 鎌倉山
- 頂上からは、大瀬橋は見えませんね。頂上は、広角で雲海を撮影しようとすると、上に木の枝が映り込んだりして撮影アングルが限定されます。それと、最近ではここは県外の人にも知られるようになって、結構混雑します。雲海撮影は、下の展望台がオススメです。
- tekotenさん からの返信 2017/12/01 23:50:05
- Re: 鎌倉山
- ありがとうございます。
頑張って行ってみます!
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- ottoさん 2015/01/03 11:35:01
- 初めまして
- 玄白さん 初めて訪問させて頂きました。
絶景の雲海を感嘆の思いで拝見しました。
下見も入念にされ丁寧に解説されていて臨場感満点ですね。
私達の体力ではとても行けそうも無いので新年早々初雲海詣での気分です。
近畿北部では竹田城跡に観光バスを連ねてツアーがあるようですが環境破壊を懸念して制限されている様子で朝早くはきつそうですし行ったことはありません。
日本にはまだまだ知らないいい所があると再認識しました。
又お邪魔させて頂きます。よろしくお願いいたします。
otto
- 玄白さん からの返信 2015/01/03 16:50:32
- RE: 初めまして
- ottoさん、こんにちは
玄白の雲海旅行記訪問、いいね投票ありがとうございました。
竹田城は有名になりすぎてしまいましたね。
ootoさんもアラスカに行かれたんですね。玄白も2013年3月にオーロラを見に行ってきました。気が向いたらそちらの旅行記もご覧ください。
http://4travel.jp/travelogue/10757874
気軽に玄白旅行記に訪問していただけるとうれしいです。今後ともよろしくお願いします。
玄白
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- 銭形幸一さん 2014/12/13 23:23:50
- 新たな境地
- こんばんは。
前回の橋、今回の雲海の旅行記拝見しましたが新しいことにいろいろとチャレンジしようという玄白さんの心意気を感じました。
標高200mほどの里山でこんな景色が見られるだなんて…。
霧のおかげで木洩れ陽が撮り映えしますね。
山容が優しく、雲も柔らかい感じ。
私も今年、北岳山頂付近で雲海に浮かぶ朝焼けの富士山見ましたが雲がはるか眼下にあって、玄白さんの写真のように雲を身近に感じられませんでした。
最初の朝焼けの写真はもちろんのこと、この
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=36551268
写真も墨絵みたいな雰囲気がなんとも言えません。
そうそう、今日、アメ横で冬登山の装備を揃えてきました。
年末年始に南アの鳳凰三山、厳冬期に谷川岳、赤城山、戦場ヶ原に行けたらと思ってます。
実は最近、ちょこちょこ玄白さんの旅行記、「氷と雪の世界、冬の奥日光一泊旅行 (3)戦場ヶ原スノーシュートレッキング」拝見してました。
雪景色っていいですよね!
- 玄白さん からの返信 2014/12/14 11:34:20
- RE: 新たな境地
- 銭形さん、こんにちは
茂木の里山の雲海は、そんなに期待していなかったのですが、予想外に規模が大きくて驚きました。
それでも、3000m級の山の頂上から見る雲海(と富士山)のような光景にはおよびませんが・・
いよいよ、本格的な冬山への挑戦ですか〜 。さすがに、この年齢で冬山登山を始めることはできそうもないので、銭形さんの旅行記で冬山経験することにします。戦場ヶ原くらいだったら、また行ってもいいかなとは思っていますが・・・
厳冬期の谷川岳なんか、命の危険と隣り合わせだと思いますので、くれぐれもお気をつけて。
玄白
- 銭形幸一さん からの返信 2014/12/14 16:17:38
- 谷川はロープウェイで高飛びですよ
- 先日の谷川は裏手から回り込む上級者コースだったので四苦八苦しましたが、今度は通常の、玄白さんも登ったルートから登る予定です。
私も晩秋に一度登ったことがありますがそんなに危ないルートでは無いはずです…雪山ですからリスクはあるでしょうけど。
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