紀元前９−２世紀にかけて地中海世界で繁栄を築いたカルタゴの遺跡

2014/11/07 - 2014/11/07

紀元前９世紀から紀元前２世紀かけて地中海世界で
交易などで繁栄を築いたカルタゴの遺跡です。
現在のチュニス近郊にカルタゴの遺跡はあります。

紀元前２世紀にローマに滅ぼされた後、
１００年後の紀元前１世紀より
その後ローマ帝国の属州都市として繁栄したという歴史もあります。

エリア カルタゴ(チュニジア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

チュニス郊外１２ｋｍにあるカルタゴの遺跡です。

地中海世界で交易などで繁栄したカルタゴの遺跡です。
フェニキア人の中心としてカルタゴは繁栄しています。

１９７９年に世界遺産に登録されています。

カルタゴの街の中心であったビュルサの丘です。
遺跡の入口には１８９０年に建てられた
サン・ルイ教会があります。

聖ルイといわれるルイ９世を記念したものです。

カルタゴ遺跡です。

上層部には古代ローマ時代の遺跡があります。

紀元前５０年ころから５世紀ころにかけて
ローマの属州都市として繁栄しています。

カルタゴ滅亡後、
紀元前５０年ほどからオクタビアヌスの時代に
ローマ帝国により属州都市として
ローマの街がカルタゴ遺跡の上に建てられています。

そこにはローマらしい列柱が残っています。

ビュルサの丘からは
チュニス郊外の街や地中海が眺められます。

ローマ時代の遺跡を掘り起こしていくと
カルタゴの遺跡があります。

ギリシアとともにフェニキアは地中海の交易で繁栄しています。
フェニキアは西地中海を中心に活躍していますが、
その中心都市であったのが、
カルタゴです。

カルタゴの遺跡は家の基部や
区画の部分の石が残っています。

ローマ時代の遺跡を掘ると
カルタゴの遺跡が下にあります。

カルタゴの遺跡です。
上に見られているのはローマ時代の遺跡です。

カルタゴの遺跡です。
大きさ的には１００ｍ四方ほどです。

カルタゴの遺跡です。

ローマの列柱が残っています。

遺跡のすぐ横には１８９０年に建設された
アフリカ宣教会の神学校を改造した白い建物の
カルタゴ博物館があります。

博物館内には周辺地域から発掘された
ローマ、カルタゴ時代の神々、
地中海交易品、生活用品、墓の埋葬品などがあります。

もちろんモザイクもあります。

カルタゴの地図です。

カルタゴ時代（紀元前９−紀元前２世紀）の時代の
カルタゴの街のようすです。

紀元２世紀ころのローマ帝国時代の
カルタゴの地図です。

街の大きさがかなり広がっていますが、
港などはかわりなく同じようです。

ローマ時代のモザイクです。

カルタゴ時代の生活用品の陶器です。
哺乳瓶といわれています。

ローマの神（ジュピター）の像です。

カルタゴの神（タニト）の石像です。

石像の中に三角とその上に丸が付いています。

タニトはカルタゴの最高神で
母神であり、冥界の神であり
死と再生を司ったものです。

ローマ時代のモザイクです。

ローマの神（バッカス）です。

カルタゴ時代の墓地であるトフェです。
バールハモン（フェニキアの古代宗教神）と
タニト（カルタゴの守護神）が祀られています。

幼児が生贄として埋葬されたという伝説もあります。

墓地なのでひんやりとした独特な雰囲気があります。

タニトの印が付いた石碑です。

石碑です。

乱雑に小さな墓があります。

タニトの印が付いた石碑です。

カルタゴの繁栄をもたらした港です。
商業港と軍港とに分かれていて
こちらは商業港です。

説明がないとただの池、入江のようです。
周りには特に何もありません。

商業港と軍港の間は細い水路で結ばれていましたが、
現在はそこに橋が架かっています。

軍港です。
こちらもただの入江のようで周りには何もありません。

軍港の中央部には島があり、
船の係留に使われていたようです。

海岸沿いに降りてきて
アントニヌスの共同浴場です。

浴場の山側にはカルタゴの遺跡が残っています。
住居跡のようです。

住居跡の遺跡です。
床にはモザイクも残っています。

海に歩いていくと
海を背景にした巨大な公共浴場があります。

アントニヌスの公共浴場は
２世紀に建設されたものです。

アントニヌス・ピウス皇帝は
テルマエ・ロマエでも出ていた
ハドリアヌス皇帝の次の皇帝です。

当時の建物は２階建てで
更衣室、温浴風呂、水風呂、サウナ、プール、
トイレ、休憩室など１００を超える部屋があったそうです。

現在みられるのは列柱と
各部屋の名残のようなものがあります。

歩いてみるとその大きさには驚きがあります。

各部屋の仕切りの壁などが見られます。

かつての浴場の姿ですが、
その面影はいくつかで見ることができます。

カルタゴの遺跡は地中海に面した場所を中心に
２−３ｋｍの範囲に及び
ビュルサの丘、商業港、軍港、トフェ、共同浴場付近などと
その繁栄の一端を垣間見ることができました。