2014/09/26 - 2014/09/26
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Tam-Kさん
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滋賀県近江八幡市で開催されているびわこビエンナーレ2014、今回、初めてびわこでの芸術祭を観てきました。
今回のびわこビエンナーレ、テーマは、「泡沫|UTAKATA」、9月13日から11月9日まで開催されています。
近江八幡は、水郷と白壁の商家が並ぶ、近江商人の街として知られています。琵琶湖から引かれた水路が街の中を巡り、古くから近江商人の商いの拠点として栄えてきただけに、石垣で囲われた水路に沿って立ち並ぶ白壁の商家、なかなか豪勢な佇まいのものあり、また、水路と石垣、そして水路沿いに植えられた柳の緑、これらと白壁とのコントラストも自然な感じで捉えられ、とても落ち着いた美しさを感じさせてくれます。
また、こういった古くからの伝統美を残す街の中の所々に、ウォーリスによる大正浪漫を感じさせる洋風建築が、これも周囲の古い町並みに溶け込むように存在している。これら洋風建築も落ち着いた気品を醸し出しており、それによって古い昔ながらの町並みともうまく調和しているのでしょうか。このように近江八幡の街並み、歴史的な雰囲気を充分に含んだものとなっています。
さて、今回訪れた近江八幡、ここでは現在美術の祭典、ビエンナーレが開催されています。歴史的な町並みと現在アート、現在アーと言えばやはり奇抜すぎて一般の人々にはなかなか理科に苦しむ、はたしてこんな現在アートがこの街とマッチするのか?、などという疑問は誰もが感じるのではないでしょうか。
現在アートと町並みという点では、神戸のビエンナーレや横浜のトリエンナーレ、これらの町は町自身がモダンということもあって、現在アートもごく自然に入り込んでいきそうな雰囲気、その下地自身が既に町の持つその先進性から潜在的に備わっている。これに対し近江八幡のような昔ながらの町並ではどうでしょうか。
実は瀬戸内国際芸術祭で男木島を訪れた際、島の中の古い街並にある古民家1軒をそのまま使い、その中にインスタレーションを展開している、ここで古民家と現在アートがこんなにもマッチするのか、ということを充分に感じることができました。これは、直島における本村の家プロジェクトにその根源をたどることができます。古い木造の建物、雨戸などを締めてうす暗くしたところに映像系の作品を展開する、庭を借景とする座敷に幾何学的な形状の彫刻などを展開する、こういった試みが意外と和の雰囲気の中でよりよい彩を感じさせる、現在アートと古民家との相性は絶妙といってもいいかもしれません。近江商人の商家の中に展開されるびわこビエンナーレ、どのような作品があるのか、とても楽しみです。
写真は、まちや倶楽部の酒蔵二階に展示してあった児玉真人の作品です。うす暗い空間で浮かび上がるような白いオブジェ、貝殻の観覧車がとても印象的な作品です。
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イチオシ
まちや倶楽部(旧西勝酒造)での作品、
大きな裸電球を乗せた列車が周遊、暗い空間にその列車が近づいた瞬間だけ、その周囲が照らされる。結構お気に入りの作品、市川平さんの作品と思います。規模もなかなかのものです。 -
①天籟宮
びわこビエンナーレでは、近江八幡の歴史的な街並みがならぶ運河沿い、ここにある天籟宮をはじめ、14の会場で作品が展開されています。
まず起点となる天籟宮、ここへはJR近江八幡駅前から近江交通のバスで向かいます。6番ののりばから長命寺・国民休暇村行きに乗車、約5分くらいの大杉町下車、小径から運河沿いの道を進むと総合受付、天籟宮があります。八幡堀めぐり 名所・史跡
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天籟宮前の運河、とても落ち着いた風情を醸し出しています。
かつて近江商人達が築いたら栄華の跡を忍ばせます。 -
運河側にある長屋門のような、されど石段を配した重厚な造り、ここから天籟宮の中へ入っていきます。
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石段を登ったところに受付がありあます。受付の後にはとても力強い作品が、
ここでチケットを発行してもらいます。
今回のビエンナーレでは14の会場でそれぞれの建物の特色を生かした展示が行われています。 -
最初の会場、天籟宮では、母屋の二階と一階、中庭、そして離れ、それぞれに作品が展示されていましす。
写真は母屋二階、薄暗い区間に吊るされた薄い布、ゆかの上を歩く度に明滅する光、これが風に揺れる布に写し出され、様々な模様が楽しめます。 -
中庭の作品、
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母屋一階座敷の作品です。
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母屋の窓から望む運河、
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②尾賀商店
アーティスト:上野雄二、狩野知宏 -
表の藁の掛かった壁の向こうに入ってみると、建物の内部全体が作品となっていました。黒床に置かれたた幾つかの石、これらの石が造り出す陰影が印象的な作品でした。狩野知宏さんの作品でしょうか、
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③旧扇吉もろみ藏
アーティスト:ニウラ・ペラビィンハ -
ここは、真っ暗なスペースで壁二面を使っての映像系の作品でした。
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ここでちょうどお昼、一休みして昼食としました。
お店の前で奥さんが元気よく「お弁当はいかがですかぁ〜」の声、お話しを聞くと近江の美味しさがギュッと詰まったお弁当とのこと、中で頂けるということで入ってみました。
「じゅらく」さんです。 -
ここは居酒屋さんのようで、落ち着いた座敷に置かれたテーブル席に着きました。
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イチオシ
郷土料理「メモリアル弁当」
おしながき
和牛のしぐれ煮 赤こんにゃくの甘辛煮
湖魚の佃煮 出し巻卵
ワカサギの南蛮付 丁寧麩のからし和え
特製シュウマイ ロールチキン
赤米入り新米コシヒカリ
ウォーリスさんが好きなスィートポテト
全10品とお茶が付いて1200円、このお弁当一つで近江の味を満喫できる、お値打ちですね!料理ひとつひとつが丁寧に仕上げられ、とても美味しかったです。
食べ終わって、このお弁当、とってもお酒に合う!!ということに気付き、お酒を注文しなかったことにちょっと後悔、
これは日本酒と一緒に味わうのにもってこいの品、お薦めです。 -
④酒遊館
中のレストランの壁に小さな額縁がたくさん飾れていました。
アーティスト:八木玲子
壁の前にテーブルがならび、お客さんが食事をされていたので、ちょっと鑑賞しづらいシチュエーションでした、ちょっと残念です。
時間をずらしていくのが懸命かも、 -
⑤まちや倶楽部(旧西勝酒造)
ここにはなんと23人のアーティストさんの作品が展示されています。
あまりに作品が多く、どれが誰の作品かわからず、これは図録の発売をまってから整理するしかないですね。 -
入口を入るとギャラリー、たくさんのパンフレットと共に小物などが販売されていました。
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奥の酒蔵だった薄暗い空間から作品の展示があります。
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市川平さんの作品でしょうか、
広い酒蔵の中をゆっくりと走る大きな裸電球を載せた列車、高列車の上の裸電球が点っており、真っ暗な空間でのこの列車が近づいた周囲のみが浮かび上がる、
列車が近づくに連れ周りに何が照らし出されるのか、ゆっくりと楽しみながら鑑賞できました。 -
この作品は、三木サチコさんでしょうか、
少し不気味な雰囲気、これも列車が近づくことで照らされ、姿を見れます。 -
イチオシ
この暗闇の中を走る列車、ユニークなアイデアです。
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イチオシ
酒蔵の二階の展示です。
児玉真人さんの作品、うす暗い空間で浮かび上がるような白いオブジェ、白い貝殻の観覧車がとても印象的な作品です。 -
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まちやクラブを出てすぐにある郵便局、これもウォーリス建築だそうです。
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⑥カネ吉別邸
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⑦町屋Cafe NONNO
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まちやのカフェ、ここは2階に作品かあります。
タンスの急な狭い階段を登って2階へ -
白木英之、泥団子と和紙
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この作品を受け入れるにあたって、ここのカフェの奥さんが迷われたそうです。
「泥団子?」建物内は汚さないという約束場所を提供したのに、泥団子を持ち込むなんて、、、と心配されたそうです。 -
でも実際の作品をみて安心、そして出来上がった作品を見て、、、
なかなか衝撃的な作品です。和紙を並べ、中央の泥団子の玉を置く、
一見単純なのですが、外から射す光で和紙が如何様にでも変幻する、一見する真っ黒な瓦屋根を並べたのかというような印象さえ与えます。 -
イチオシ
夕刻に裸電球の光をつけた瞬間、ここの奥さん、アーティスト共々息を呑むような美しい光景に出会えたそうです。
この作品、一見単純なのですが、光の有り様でさまざまな見え方となる。光と影、そして日光以外に夕刻の電球というのもおもしろい光景を造り出す、とても素晴らしい作品だと思います。 -
⑧旧中村邸
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皿に氷を入れると、氷が溶けて水が下の皿の液体の上に落ちます。
その瞬間、僅かな白い煙と「ジュー」という短い音、すると周囲のLEDと思しきランプが明滅を繰り返す。きっと氷の水が何らかの化学反応で電池のような作用をおこし、電流を発生させたのでしょう。実に興味深い仕組みの作品です。 -
向こうに見える土蔵が⑪のティースペース茶楽、
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ここもカフェで、中はたくさんお客さんが、作品は2階です。
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イチオシ
茶楽の先の角にあった鋳物製の懐かしい郵便ポスト、
なかなかいい面構えです。
この近江八幡という町、レトロな雰囲気にこのポスト、妙に溶け込んでいます。 -
⑫小田邸
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⑨遠久邑八幡堀
八幡堀 名所・史跡
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イチオシ
平垣内悠人さんの作品です。
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黒い柩のようなものの周りに配されたガラス細工、真っ暗な部屋でともされた僅かな光との調和でようやくその姿を見ることができる。
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水郷にような街、近江八幡、なかなか居心地のよい街です。
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この旅行記へのコメント (2)
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- りおさん 2014/11/29 09:07:54
- はじめまして
- りおと申します。先日はご来訪ありがとうございました
琵琶湖!こんな催ししてたなんて…
お恥ずかしながら、旅行記拝見してはじめて知りました。
また、開催されることがあれば是非是非いってみたいです。
昨年の瀬戸内の芸術祭、本当に素晴らしかったですよね!今から次が楽しみでなりません
- Tam-Kさん からの返信 2014/11/30 21:05:50
- RE: はじめまして
- りおさん、メッセージありがとうございます。
びわこビエンナーレ、近江八幡の町家に展開されたインスタレーション、古い町家と現在アートの調和はなかなかのものでした。
次回は瀬戸内国際芸術祭と同じく再来年、楽しみですね。
Tam-K
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