はじめての群馬・・・富岡製糸場へ。

2014/08/04 - 2014/08/06

まだ訪ねていない県が３つほどあって、その一つが群馬だった。関東圏は大阪からかなり行きにくい。そこで今回群馬を訪ねるにあたって、JTB旅物語という団体ツアーを利用した。スケジュールや移動時間はハードながら、「連れて行ってくれる」というメリットをとった。

第一のおめあては世界遺産に登録された富岡製糸場の見学。まだ指定されて２か月あまりゆえ、ひきもきらない人たちが訪れている。団体ツアーゆえに見学時間は１時間という制約。
しかし中身の濃い１時間となった。１８７２年に製糸場として操業をはじめてから１４２年の歳月がたっている。そのほとんどの建物が当時のまま残っていることに、まず驚きと畏敬の念をいだく。建物のみならず、生糸を作っていた操糸機そのものが工場内にずらりと並んでいるのだ。明治初期の混乱した世の中にあって、官営工場を基軸として、当時の政府が大きく近代国家に踏み出そうとしているのが、まざまざと思い浮かぶようだ。
世界遺産に登録されたのは、製糸場だけでなく、蚕の卵を貯蔵していた荒船風穴など、いくつかの施設がある。団体ツアーゆえにこの風穴に行けなかったのが残念。また個人で訪れる機会があらんことを願う。

さてこのツアーは、JR金沢からバスの旅となる。したがって激しく移動距離が長い。富山県をぬけて新潟県斑尾高原へ。冬はもちろんスキー場。いま信州や越後のスキー場は、夏にもたくさんの観光客に来てもらうため、様々な工夫をしている。ユリ園をつくったり、熱気球をとばしたり、高原の一画にプールをつくったり・・。
２日目のホテルは上越スキー場にあったが、まるで街が引っ越してきたようなにぎわいをみせていた。
実は老齢の夫婦としては、静かな自然の中でゆったり散策やトレッキングを楽しみたいのだが、団体行動ではそうもいかない。

始めてみる妙義山や谷川岳を眺め、八海山のロープウエイを楽しみ、わたらせ渓谷鉄道に乗せてもらい、はじめて知る吹割の滝やいもり池や秋山郷や龍ヶ淵など、多くの美しい景観を見せてもらって・・それはそれで楽しいのだが、移動に時間をとられるから、歩く時間はごく限られてくる。

個人で行くツアーの方が、やはり私たち夫婦にはあっているなと改めて感じたのだった。

エリア 富岡・甘楽(群馬)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 2.0
• グルメ: 2.0
• ショッピング: 3.0
• 交通: 1.5

• 同行者: 社員・団体旅行
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 観光バス JR特急 徒歩
• 旅行の手配内容: 団体旅行
• 利用旅行会社: JTB

繰糸場に現存する繰糸機。年代を示してあまりある。

奥の方にある女工さんの寄宿舎。フランス人の設計によるため彼らがワインを飲んでいるのを見て、はじめは女工さんが「血を飲まれる」と怖がって集まらなかったそうだ。

ずらりと並ぶ繰糸機の列。現状保存のためにおおいがかけてあるから、はっきりしないがこれぞ日本近代化の象徴。

工場内の一画では生きた蚕が繭をつくっている。えさの桑の木が少ないのか、元気がないのが気になった。

斑尾高原にある「タングラムゆり園」。リフトに乗って、ゆっくり歩いて下りてくる。ゆりの種類の多いこと！

いもり池。ハスにおおわれ、はるかかなたに妙義山が。

わたらせ渓谷鉄道から眺める渡良瀬川。できれば終点の足尾まで行って、銅山の見学や田中正造記念館に寄りたかった。何しろ教科書に出るほど反公害を貫いた偉人なんだから。

吹割の滝。これは行くまで全く知らなかったが、かなりの迫力。川の中へ滝が落ちていくという不思議さ。「東洋のナイアガラ」とも言われるそうだが、それはおおげさな。九州にもそういわれている滝があるし。

八海山。８つの瘤のようなものに見えるからだという。そういえばここは何年か前に北ことがあったなぁと思い出す。

長野と新潟の県境に近いところにある秋山郷の龍ヶ淵。これも知らなかった。一周したかった。

やはり秋山郷近くの見玉公園にある柱状節理。「めざせジオパーク」という看板があって、添乗員さんがあわてて「え、そうなったらまた来ることになるな」と、慌てて写真を撮っていた。

富岡製糸場の入口で。

タングラムゆり園で。

後ろは妙義山かな。なぜか今回は夫婦の写真が何枚か。団体旅行をしていると、「撮りましょうか？」と行ってくる人が多いからだとわかった。