喜望峰自然保護区周辺旅行記(ブログ) 一覧に戻る
ケープタウンに来て喜望峰を訪れないわけにはいかない。しかし、喜望峰はケープタウンから南に約50kmほどの距離があり、バスツアーはあるのだがこの日のツアーは既に出発時間を過ぎてしまっていた。翌日は11時発のロベン島のツアーを先に予約しているため参加は不可能、インフォメーションで個人ツアーやタクシーを探したが、時間的にも料金的にも適当なものは見つからなかった。散々迷ったが、唯一今回訪れることができる方法としてレンタカーを借りることにした。ちょうど日没の壮大な景色を撮影できるだろうと思った。<br /><br />ところで、喜望峰の英語名は「Cape of Good Hope」、紀元前600年頃ヘロドトスの記した『歴史』の中に、エジプト第26王朝のファラオ・ネコ2世の命でフェニキア人がアフリカ周航を3年がかりで行なったという記録があるらしい。大航海時代の1488年に、ポルトガル人バルトロメウ・ディアスが初めて到達し「嵐の岬」と命名した。その後ポルトガル王ジョアン2世が「希望の岬(喜望峰)」と呼んだ。1652年にオランダ東インド会社のヤン・ファン・リーベックがケープタウン周辺を植民地化したが、1806年のナポレオン戦争中にイギリスが接収し、1814年の英蘭協定でイギリス領となる。<br /><br />急いで街中のハーツでレンタカーを借りて、出発した時には既に4時を回っていた。6時には喜望峰の入り口が閉まると聞かされたが、50kmほどの距離であるから1時間もあれば到達するはずであった。しかし途中で渋滞にはまり、ようやくたどり着いた喜望峰の入場門、閉門の6時にはまだ30分以上あったが、無情にも入場は叶わず。やむなくこの日は西側の海岸に出て、海に沈む夕日をカメラに納め、喜望峰に入場するのは翌朝にした。<br /><br />翌朝はまだ星がまたたく朝6時にホテルをチェックアウト、開門の7時を少し過ぎる頃入場した。夏至に近い頃なので南半球では冬至、日の出は7時をかなり過ぎた時刻である。3方向を海に取り囲まれた喜望峰、ひと気がない薄暗い中、3方向から聞こえてくる潮騒には少々恐怖さえ感じてしまう。やがて東側が朝焼けで赤くなり、遮るもののない水平線から、雄大で比類のない日の出を迎えた。<br /><br />さて、喜望峰そのものはユネスコ世界遺産には含まれておらず、フィンボスと呼ばれる珍しい植生が「ケープ植物区保護地域群」の名で登録されている。フィンボスは、南アフリカ共和国西ケープ州に帯状に分布する自然の灌木植生地域。主として地中海性気候の、冬に雨の多い海岸から山岳にかけての地域である。<br /><br />フィンボスという名はアフリカーンス語で「細い灌木」を意味する。これはフィンボスの植生の多くが、細い針状の葉を持っているためで、植物の大半は硬い葉の常緑樹で、ヤマモガシ科、ツツジ科、サンアソウ科である。フィンボスの大部分は、農業用の開発が進められるか、ケープタウン周辺の都市開発の拡張に波に晒されるかをしてきた。既に多くの種が絶滅し、1000種以上が絶滅危惧種となっているそうだ。<br /><br />喜望峰で比類のない日の出を堪能した後、世界遺産である「ケープ植物区保護地域群」の貴重な花や樹木をカメラに納めた。そして再びケープタウンのウォーターフロントに戻り、11時のロベン島ツアーのフェリーに乗り込む予定だ。(続く)

南ア共和国の世界遺産No.3 : 「ケープ植物区保護地域群」と喜望峰で見る日の出

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2014/06/25 - 2014/06/26

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ハンク

ハンクさん

ケープタウンに来て喜望峰を訪れないわけにはいかない。しかし、喜望峰はケープタウンから南に約50kmほどの距離があり、バスツアーはあるのだがこの日のツアーは既に出発時間を過ぎてしまっていた。翌日は11時発のロベン島のツアーを先に予約しているため参加は不可能、インフォメーションで個人ツアーやタクシーを探したが、時間的にも料金的にも適当なものは見つからなかった。散々迷ったが、唯一今回訪れることができる方法としてレンタカーを借りることにした。ちょうど日没の壮大な景色を撮影できるだろうと思った。

ところで、喜望峰の英語名は「Cape of Good Hope」、紀元前600年頃ヘロドトスの記した『歴史』の中に、エジプト第26王朝のファラオ・ネコ2世の命でフェニキア人がアフリカ周航を3年がかりで行なったという記録があるらしい。大航海時代の1488年に、ポルトガル人バルトロメウ・ディアスが初めて到達し「嵐の岬」と命名した。その後ポルトガル王ジョアン2世が「希望の岬(喜望峰)」と呼んだ。1652年にオランダ東インド会社のヤン・ファン・リーベックがケープタウン周辺を植民地化したが、1806年のナポレオン戦争中にイギリスが接収し、1814年の英蘭協定でイギリス領となる。

急いで街中のハーツでレンタカーを借りて、出発した時には既に4時を回っていた。6時には喜望峰の入り口が閉まると聞かされたが、50kmほどの距離であるから1時間もあれば到達するはずであった。しかし途中で渋滞にはまり、ようやくたどり着いた喜望峰の入場門、閉門の6時にはまだ30分以上あったが、無情にも入場は叶わず。やむなくこの日は西側の海岸に出て、海に沈む夕日をカメラに納め、喜望峰に入場するのは翌朝にした。

翌朝はまだ星がまたたく朝6時にホテルをチェックアウト、開門の7時を少し過ぎる頃入場した。夏至に近い頃なので南半球では冬至、日の出は7時をかなり過ぎた時刻である。3方向を海に取り囲まれた喜望峰、ひと気がない薄暗い中、3方向から聞こえてくる潮騒には少々恐怖さえ感じてしまう。やがて東側が朝焼けで赤くなり、遮るもののない水平線から、雄大で比類のない日の出を迎えた。

さて、喜望峰そのものはユネスコ世界遺産には含まれておらず、フィンボスと呼ばれる珍しい植生が「ケープ植物区保護地域群」の名で登録されている。フィンボスは、南アフリカ共和国西ケープ州に帯状に分布する自然の灌木植生地域。主として地中海性気候の、冬に雨の多い海岸から山岳にかけての地域である。

フィンボスという名はアフリカーンス語で「細い灌木」を意味する。これはフィンボスの植生の多くが、細い針状の葉を持っているためで、植物の大半は硬い葉の常緑樹で、ヤマモガシ科、ツツジ科、サンアソウ科である。フィンボスの大部分は、農業用の開発が進められるか、ケープタウン周辺の都市開発の拡張に波に晒されるかをしてきた。既に多くの種が絶滅し、1000種以上が絶滅危惧種となっているそうだ。

喜望峰で比類のない日の出を堪能した後、世界遺産である「ケープ植物区保護地域群」の貴重な花や樹木をカメラに納めた。そして再びケープタウンのウォーターフロントに戻り、11時のロベン島ツアーのフェリーに乗り込む予定だ。(続く)

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
ホテル
4.0
グルメ
4.0
交通
4.0
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
高速・路線バス レンタカー 徒歩 飛行機
旅行の手配内容
個別手配
  • 喜望峰に向かう道路

    喜望峰に向かう道路

  • 喜望峰公園の入り口の案内看板

    喜望峰公園の入り口の案内看板

  • 夕刻ようやくたどり着いた喜望峰の入場門、閉門の6時にはまだ30分あったが、無情にも入場は叶わず

    夕刻ようやくたどり着いた喜望峰の入場門、閉門の6時にはまだ30分あったが、無情にも入場は叶わず

  • 喜望峰から西側の海岸に向かう

    喜望峰から西側の海岸に向かう

  • 喜望峰西側のスカーボローの海岸

    喜望峰西側のスカーボローの海岸

  • 岩場海岸、湿地には各種貴重生物種の宝庫だ

    岩場海岸、湿地には各種貴重生物種の宝庫だ

  • 水平線に日が沈む

    水平線に日が沈む

  • フランス人の若者と会話を交わす

    フランス人の若者と会話を交わす

  • 海岸に咲く花

    海岸に咲く花

  • 道路の脇を覆い尽くす植物

    道路の脇を覆い尽くす植物

  • 水平線に日が沈む

    水平線に日が沈む

  • ミスティクリフの断崖

    ミスティクリフの断崖

  • 翌朝やっとたどり着いたケープポイントの入り口

    翌朝やっとたどり着いたケープポイントの入り口

  • ケープポイントの灯台

    ケープポイントの灯台

  • ニューヨーク、リオデジャネイロ、ベルリン、パリ、北京などの都市の方角と距離

    ニューヨーク、リオデジャネイロ、ベルリン、パリ、北京などの都市の方角と距離

  • 水平線から日が登る雄大な光景

    水平線から日が登る雄大な光景

  • 灯台の横の岩に書かれた落書き、中国語が多い

    灯台の横の岩に書かれた落書き、中国語が多い

  • ケープポイントの灯台の近景

    ケープポイントの灯台の近景

  • ケープポイントの岩場

    ケープポイントの岩場

  • ケープポイントの灯台から下る

    ケープポイントの灯台から下る

  • ケープポイントの灯台と咲き乱れる赤い花

    ケープポイントの灯台と咲き乱れる赤い花

  • ケープポイントに登るケーブルカー

    ケープポイントに登るケーブルカー

  • 再び日の出を見納め

    再び日の出を見納め

  • 世界遺産「ケープ植物群」の眺め

    世界遺産「ケープ植物群」の眺め

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