北千住・南千住旅行記(ブログ) 一覧に戻る
何もすることの無くなった土曜日の午後。<br />哀しいかな腹は減るので食事を考えねばならない。<br />吉原を歩いた先日を思い出し、山谷もやっつけておかねばとふと思う。<br />あのいろは商店街から奥の山谷地区。<br />何か名店でもあるに違いない。<br />日比谷線 南千住で下車。<br />5分も歩けば泪橋。<br /><br />『吉原』『山谷』という地名は既にない。<br />住居表示制度により千束とか清川、日本堤と云う名称。<br />かつてはこの辺りを通るにはある特殊な緊張感を持って歩いていた。<br /><br />実際にはない泪橋を渡るともう山谷のドヤ街。<br />立ち飲み屋がコンビニに姿を変え名前だけ残す世界本店。<br />交番ながら異様な大きさが何かを物語る4階建てのマンモス交番。<br />木賃宿の「全室カラーテレビ完備」やら「全室冷暖房完備」の表現が的を得ており妙だ。<br />一律どこも2200円の料金設定表示に某かの統率力が感じられ、そのシステムの裏側が興味深い。<br />『明日のジョー』の舞台とされており、そのキャラクタ〜が何時の頃からか使われイメ〜ジチェンジに貢献している。<br />最近では外国人旅行者が簡易宿泊施設を利用するケースが増えているらしく、確かに昔は見かけなかったガイジンさんが多い。<br /><br />とは云えいろは商店街を抜けた先。<br />いかにも酒を喰らって地べたに転がる人。<br />眼光鋭くやって来たよそ者を下から睨めつける人。<br />さすがにカメラなんかぶら下げて気ままに歩く雰囲気はない。<br />相変わらずビニ〜ルハウスがズラリ立ち並ぶ玉姫公園の何とも云えぬ空間。<br />唯一の安息地『玉姫神社』へ向かうとそこにも何故かジョ〜とヨ〜コさんのお出迎え。<br />ひと気の無いガランとしたコインランドリ〜には何があろうと絶対に起きそうにない寝そべる猫。<br />以前とは違い規律正しく並んで路上に駐車された自転車も比較的新しいものと感じるのは気のせいか。<br />モツ煮込みか天丼でもと思って訪れたが曜日の関係からか時間帯なのか入れそうな店はどこも開いていなかった。<br /><br />限界にも近い空腹状態。<br />捜索範囲を広げ見つけたカレ〜屋。<br />すかさず飛び込み注文すると間髪いれず出てくるカレ〜。<br />『ホイよっ』とばかりにカウンタ〜上に無造作に『ドンッ』と置かれた。<br />ル〜とライスが別々の器で登場したのはかなりの熟練と思われるオヤッさんの拘りか。<br />では当方もとカレ〜ライスを喉へ流し込み瞬殺。<br />その作法に従い礼を尽くし応じて見せた。            <br />善い喰いっぷりを眺めてたオヤッさん。<br />急にニヤニヤしゴソゴソ始めた。<br />『コンッ』と置くコップ。<br />初めて口を訊いた。<br />『サ〜ビスだ。』<br />そこには一杯のアイスコ〜ヒ〜が注がれていた。<br />一気に飲み干し店を後にした。<br /><br />妙なオヤッさんとの出会いに何故かニヤニヤする。<br />岡林信康の唄なんかをつい口ずさむ帰り道。<br />泪橋からは三ノ輪に脚を伸ばしてみた。<br />浄閑寺に手を合わせに行っておく。<br />前回逃した遊女の投げ込み寺。<br />罰は当たらないだろう。<br /><br />食の名店を求め彷徨うはずの土曜日の午後。<br /><br />多分もう逢う事は無いであろうカレ〜屋のオヤッさん。<br /><br />いやはや無言の会話には辛いものがある。<br />

山谷漂流

33いいね!

2014/07/05 - 2014/07/05

79位(同エリア543件中)

2

29

midnightrambler

midnightramblerさん

何もすることの無くなった土曜日の午後。
哀しいかな腹は減るので食事を考えねばならない。
吉原を歩いた先日を思い出し、山谷もやっつけておかねばとふと思う。
あのいろは商店街から奥の山谷地区。
何か名店でもあるに違いない。
日比谷線 南千住で下車。
5分も歩けば泪橋。

『吉原』『山谷』という地名は既にない。
住居表示制度により千束とか清川、日本堤と云う名称。
かつてはこの辺りを通るにはある特殊な緊張感を持って歩いていた。

実際にはない泪橋を渡るともう山谷のドヤ街。
立ち飲み屋がコンビニに姿を変え名前だけ残す世界本店。
交番ながら異様な大きさが何かを物語る4階建てのマンモス交番。
木賃宿の「全室カラーテレビ完備」やら「全室冷暖房完備」の表現が的を得ており妙だ。
一律どこも2200円の料金設定表示に某かの統率力が感じられ、そのシステムの裏側が興味深い。
『明日のジョー』の舞台とされており、そのキャラクタ〜が何時の頃からか使われイメ〜ジチェンジに貢献している。
最近では外国人旅行者が簡易宿泊施設を利用するケースが増えているらしく、確かに昔は見かけなかったガイジンさんが多い。

とは云えいろは商店街を抜けた先。
いかにも酒を喰らって地べたに転がる人。
眼光鋭くやって来たよそ者を下から睨めつける人。
さすがにカメラなんかぶら下げて気ままに歩く雰囲気はない。
相変わらずビニ〜ルハウスがズラリ立ち並ぶ玉姫公園の何とも云えぬ空間。
唯一の安息地『玉姫神社』へ向かうとそこにも何故かジョ〜とヨ〜コさんのお出迎え。
ひと気の無いガランとしたコインランドリ〜には何があろうと絶対に起きそうにない寝そべる猫。
以前とは違い規律正しく並んで路上に駐車された自転車も比較的新しいものと感じるのは気のせいか。
モツ煮込みか天丼でもと思って訪れたが曜日の関係からか時間帯なのか入れそうな店はどこも開いていなかった。

限界にも近い空腹状態。
捜索範囲を広げ見つけたカレ〜屋。
すかさず飛び込み注文すると間髪いれず出てくるカレ〜。
『ホイよっ』とばかりにカウンタ〜上に無造作に『ドンッ』と置かれた。
ル〜とライスが別々の器で登場したのはかなりの熟練と思われるオヤッさんの拘りか。
では当方もとカレ〜ライスを喉へ流し込み瞬殺。
その作法に従い礼を尽くし応じて見せた。            
善い喰いっぷりを眺めてたオヤッさん。
急にニヤニヤしゴソゴソ始めた。
『コンッ』と置くコップ。
初めて口を訊いた。
『サ〜ビスだ。』
そこには一杯のアイスコ〜ヒ〜が注がれていた。
一気に飲み干し店を後にした。

妙なオヤッさんとの出会いに何故かニヤニヤする。
岡林信康の唄なんかをつい口ずさむ帰り道。
泪橋からは三ノ輪に脚を伸ばしてみた。
浄閑寺に手を合わせに行っておく。
前回逃した遊女の投げ込み寺。
罰は当たらないだろう。

食の名店を求め彷徨うはずの土曜日の午後。

多分もう逢う事は無いであろうカレ〜屋のオヤッさん。

いやはや無言の会話には辛いものがある。

旅行の満足度
4.0
観光
2.5
ホテル
2.5
グルメ
3.0
ショッピング
2.0
交通
3.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
私鉄 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

この旅行記のタグ

関連タグ

33いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

この旅行記へのコメント (2)

開く

閉じる

  • ジバゴさん 2016/03/31 20:48:00
    山谷漂流
    はじめまして。
    江戸料理の八百善が有った浅草山谷鳥越というのはこの辺りですか?

    midnightrambler

    midnightramblerさん からの返信 2016/04/06 21:12:06
    RE: 山谷漂流
    ジバコ様
    はじめまして。
    元々の発祥はこのあたりです。
    浅草、上野、築地等々店はあったらしいですが震災や戦災で焼け、現在では鎌倉の明王院の敷地内で営業しているそうです。

    返信遅れまして申し訳ありませんでした。


    > はじめまして。
    > 江戸料理の八百善が有った浅草山谷鳥越というのはこの辺りですか?

midnightramblerさんのトラベラーページ

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

価格.com旅行・トラベルホテル・旅館を比較

PAGE TOP