東南亜オフロード１０　ミャンマー「シャン州の事情と４号線」

2014/03/15 - 2014/03/16

「陸路バイクでタウンジーへ行きたい。」

敢えなくNGでした。

チャイントン／タウンジー間の外国人による単独陸路は未だ許可が下りませんでした。

エリア その他の都市(ミャンマー)

広大なシャン州は様々な問題も抱えています。

その最たるモノが「民族問題」。
繁栄の中に「取り残された者」が大勢います。

皆、既に自分の置かれた立場を知っています。
そして抗うのです。

部外者である我々などには口を挟む余地は寸分たりともありません。

前日、モンラへ行く途中パスポートを預けたターピンの公安に、
「次何所行くの？」と訪ねられ
「タウンジーに行くんだ！！」と答えると
「無理だ、今はまだ許可が下りないよ。」
「チャイントンのイミグレで聞いてきなさい。」
と、言われました。

３月１６日

チャイントンのイミグレ。

「とんでもない！」て空気でした…。

「『特別パーミット』が必要だ。」
「先ずはヤンゴンに出向き、エージェントを通じて身元保証人を……、」

あースミマセン、諦めます。

で、この「公安詣で」が結局ヤブヘビに…。

『コイツ…、勝手に行くかも知んない。バイクだし。』
と思われたようです。

係官にパスポートを取り上げられ、「付いて来なさい。」
とココ、チャイントンの南の検問所。

「タチレクにカ・エ・レ」だそうです。

「今日はもうホテルにチェックインしてる。」
「そもそも荷物はホテルだ。いきなりココじゃ困る。」
と粘ると、今日の滞在は許してもらえました。

ただし、パスポートはここでお預け。

そのホテルがココ。「SENG TIP ホテル」

昨日泊まった「 Naung Tong ホテル 」があまりにも酷かったので宿替え。

空港近くの少し辺鄙な場所。
チャイントン市内の「TO AIR PORT」の標識を辿ればスグです。
空港の手前、向かって左側。

写真は空港を背に。

「明朗会計」

フロントに張り紙。
チャット・バーツ・ドルすべてOK。

２０ドルです。
手持ちのドルを早く消費したかったので。

少々狭いですが十分。そしてキレイです。
冷蔵庫、AC付き。

バスアメは必要最小限、ウェルカム水x２。

バイクは軒下でOK。

安心安心。

そして素晴らしすぎる朝食。

麺は「シャン・カウッスエ」です。
味は最高。さすがシャン州のソウルフード。
平らげたらお代わり出してくれました。

『モンヤン・ロード』

３月１５日　日付は前後します。

「ヤブヘビ」を予想していたのでダート探索を前日に済ませておきました。

辺境を旅してると日常茶飯事です。

モンヤンへ向かう道なので「モンヤン・ロード」。

某地図をぐぐっとアップすると文字列が現れます。

チャイントン市街を出るとすぐにダートが始まります。

今回、初ダートです。

道幅の広い「街道ダート」。

コレです、私がミャンマーで恋い焦がれていたのは。
涙出そうです。

まずは約１５キロのフラットダートが続きます。

『ロマンティックでない現実』

街道＝交通量が多い。
必然的にこうなります。これまだマシな方です。

約９キロでこの集落。名前は失念。

各補給はOK、集落内は舗装されています。

集落を出ると再びのダート。

非常に快適なフラットダート。

農閑期ですが手入れの行き届いた棚田です。

約２０キロでナムレー川の渓谷に差し掛かります。

道が荒れてきました。

イイヨイイヨー。

約２５キロで小さな支流の川渡り。
水量ちょっぴり。

地元民がバイク洗ってました。

ちょっと通りますよ。

約３０キロでこの集落。

この集落を抜けるとすぐにこの橋。

下を流れるのはナムレー川。下流でメコン川に合流します。

川を渡ってすぐにこの検問所。

ここでNG、「カ・エ・レ」。
この検問所は結構厳しめでした。
役人は皆、クスリとも笑いませんでした。

この車の運転手はこの後、人数分の身分証明書を持って左の官舎へ消えていきました。

「モンヤン・ロード」のダート探索はこれにて終了。

終着のモンヤンまでは倍以上ある筈です。残念。

やっと辿り着いたミャンマーのダート。

未だ不自由が多いようです。
完全に自由は認められてはいません。

時間が余ったのでチャイントンの郊外をバイクでぶらっと…。

鉄道、来てたんだ…。
現役なのか廃線なのかは分かりませんでした。

さあさあ晩飯です。

宿泊している「SENG TIP ホテル」。
道路に面してる建家がレストランになっています。

ミャンマーで今大流行らしい焼き物、「アキン」です。
肉の串はホルモン系が多いです。
あとは予め焼いてある川魚と鶏とか。

野菜や各付け合わせも多数。

「アジアの夜」ですね。良い雰囲気です。

肉の串１０本と野菜の串２本、大瓶のミャンマービールです。

４０００チャット。

肉も美味しかったのですが、野菜串が最高。

ニンニクと多分空芯菜。カリッカリです。
串から抜いて出されます。

調子に乗ってハシゴ。

ホテルを出てスグ右のこの店。
普段はこちらの方が繁盛しています。

右の兄ィ、剃り込み入ってる？

コレだけで同じく４０００チャット。
串が少ないのに同じ値段なのは多分イカのせい。

いいんじゃないでしょうか。
付けダレはこっちの店のが美味しかったです。

結局、４号線はチャイントンまで。
タウンジーまでの１／３程度で外国人はNGでした。

検問所も厳しく迂回は難しいでしょう。
正当な「理由」もあるでしょうね。

行きたかったなぁ、タウンジー。バイクで。

この旅行記へのコメント （2）

• somtamさん 2014/03/23 02:29:53

  まず、お見舞い申し上げます・・・

  Om Koiさん、またまた驚きました。
  大丈夫ですか？
  でも、きちんと文章化しているし、
  ご本人もおっしゃっている通り、不幸中の幸いとして、
  ここは乗りきって下さい。
  とりあえず、北タイのアジトでゆっくりして下さいね。
  そうでないと、私が待っているOm Koiさんの旅行記の
  続きが読めません。（笑）←すみません。
  
  まず、チャイントンですが、
  私がタイヤイから聞いた発音は、ケントゥングに
  聞こえました。微妙な差ですが、実際、シャン州では、
  どのように聞こえたでしょうか？
  
  Om Koiさんのお写真を見ていると、シャン州の風景も、
  当たり前かもしれませんが、北タイの延長ですね。
  
  びっくりの連続ですが、チャイントンに線路！？
  お写真をじっくり拝見しましたが、やはり線路ですね。
  勾配がきつく、カーブもそれなりに曲がったいます。
  当然ですが、非電化区間で、ディーゼルが牽引していると
  思われますが、かなり喘ぎそう。
  しかし、よ〜く見ると踏切？の部分は、
  砂に埋まっています。現役か廃線かは分りませんが、
  昨今の国力からすれば、現役と考えられそうですが、
  真相はさていかに？？
  あまりに詳しくはありませんが、シャン州の
  この辺りの鉄道に関して、ぴぃ〜と、きません。
  
  シャン州は私が勝手にイメージしているだけで、
  じつは全く違う場所かも。
  レストランも整備されていて、
  しかもハシゴするぐらい美味しい。
  これらのレストランの主なお客はどんな人ですか？
  
  この辺りはタイ語が通じると思いますが、
  どんなタイ語かも興味あります。
  
  長々としたメッセージになりました。
  まだ、いっぱい質問がありますが、
  またの機会にします。
  
  １９８７年に初めてチェンライに行った時、
  泊まったのが、ポーン！？ゲストハウス。
  思い出のゲストハウスですが、６〜７年前に
  妻と旅行した時に見に行きましたが、
  更地になっていました。
  チェンライも、また行かねば・・・
  
  チャンライの風は優しい。
  何人も受け入れてくれるあの風が。
  
  　　　　somtam

  ゆっくりOm Koiさん からの返信 2014/04/02 22:08:19

  狭軌でした。

  コチラのメッセージの返信が遅くなりました。
  すみませんでした。
  
  ４月２日、ラオスのウドムサイの町に滞在しております。
  田舎を回っておりまして、ネットの環境は暫くぶりでした。
  
  チャイントンの鉄道の件ですが「グーグル・マップ」を拡大すると「チャイントン・ステーション」
  があるのですよ。
  色々と追われていたので「駅」は確認できませんでした。
  
  写真の線路はミャンマー国鉄の標準軌の狭軌だと思われます。
  踏切は埋もれていましたが軌道はピカピカで錆びていませんでした。
  おそらく鉱山鉄道の類いではないかと推察しています。
  
  タウンジーからの旅客だとすると、途中必ずサルウィン水系を渡れねばなりません。
  「グーグル・アース」で血眼で探しましたが、橋梁らしきものはありませんでした。
  「閉鎖領域」の鉄路でしょう。
  
  「その１１」に引用した「昔パーイにはゲストハウス１軒」はsomtamさんの言葉を使わせて
  頂きました。
  許可無く申し訳ありませんでした。
  
  チャイントンまではギリギタイ語とバーツが使えます。
  チャイントンの「チャイン」とチェンマイの「チェン（チアン）」は同意語だそうでかつては
  タイの領土だったそうです。
  内地の「ビルマ族」と「シャン族」の違いは私には分かりませんでした。
  
  まだ左足甲が痛いのですが、もう暫く旅を続けます。
  
  
  Om Koi