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10月のプロヴァンス。<br />観光客で賑わう季節が終り、街にも村にも静かな秋の気配が漂っていた。それでもまだ充分に力強い陽射し、汐の香りに満ちた地中海からの海風。冬のミストラルが吹くまでの短かく穏やかな日々を、アヴィニョン、アルル、リュベロンの村へと足を伸ばした。<br /><br />成田からの航空機はKLMを利用。<br />アムステルダム乗継でマルセイユ(MPS)空港到着は深夜になった。<br />その夜は空港至近のホリディ・インに投宿。到着ロビーの専用電話で呼ぶと、すぐにホテル・シャトルが迎えに来てくれた。このシャトルにはずいぶんお世話になった。 (表紙はデジカメ「HDRアート」モードで撮影)<br />

プロヴァンスの秋/スナップ紀行

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2013/10/11 - 2013/10/15

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極楽人

極楽人さん

10月のプロヴァンス。
観光客で賑わう季節が終り、街にも村にも静かな秋の気配が漂っていた。それでもまだ充分に力強い陽射し、汐の香りに満ちた地中海からの海風。冬のミストラルが吹くまでの短かく穏やかな日々を、アヴィニョン、アルル、リュベロンの村へと足を伸ばした。

成田からの航空機はKLMを利用。
アムステルダム乗継でマルセイユ(MPS)空港到着は深夜になった。
その夜は空港至近のホリディ・インに投宿。到着ロビーの専用電話で呼ぶと、すぐにホテル・シャトルが迎えに来てくれた。このシャトルにはずいぶんお世話になった。 (表紙はデジカメ「HDRアート」モードで撮影)

同行者
カップル・夫婦
一人あたり費用
20万円 - 25万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス
航空会社
KLMオランダ航空
旅行の手配内容
個別手配

PR

  • 到着の翌朝、宿に荷物を預けて先ずはエクス・アン・プロヴァンスを往復する。宿⇔空港をホテルのシャトル、空港⇔エクスは公共の長距離バス(7.6e)を利用した。<br />エクスから次の目的地アヴィニョン行きのバスが出ているが、エクスに荷物を預ける場所がないので仕方のない選択。バスはエクスのド・ゴール広場(写真)の南300m程の停車場に着く。<br /><br />“エクス&quot;の語源は水。<br />大きな噴水が水しぶきを上げる、ここが街の中心だ。<br /><br /><br /><br /><br />

    到着の翌朝、宿に荷物を預けて先ずはエクス・アン・プロヴァンスを往復する。宿⇔空港をホテルのシャトル、空港⇔エクスは公共の長距離バス(7.6e)を利用した。
    エクスから次の目的地アヴィニョン行きのバスが出ているが、エクスに荷物を預ける場所がないので仕方のない選択。バスはエクスのド・ゴール広場(写真)の南300m程の停車場に着く。

    “エクス"の語源は水。
    大きな噴水が水しぶきを上げる、ここが街の中心だ。




  • 朝9時半、妻は急ぎ足で噴水を通り過ぎて北へ進む。<br /><br />一番のお目当て『セザンヌのアトリエ』は、開館が10時から12時まで。街外れの上り坂なので、徒歩ではあと15分ほどかかる。<br /><br />自分は特に興味がないが、黙ってついて行く。

    朝9時半、妻は急ぎ足で噴水を通り過ぎて北へ進む。

    一番のお目当て『セザンヌのアトリエ』は、開館が10時から12時まで。街外れの上り坂なので、徒歩ではあと15分ほどかかる。

    自分は特に興味がないが、黙ってついて行く。

  • ポール・セザンヌはこの街で生まれ、この街で没した。<br /><br />パリで評価を得られないまま故郷に戻り、街外れの一軒家をアトリエにした。一帯は、今では閑静な住宅街になっていた。 入場5.5e/人、内部の撮影不可。<br /><br />板敷きの広いアトリエ、北側の大きな窓は自然光を取り込むためという。絵はないが、遺品類の展示が少々。<br /><br />庭も自由に散策できる。

    ポール・セザンヌはこの街で生まれ、この街で没した。

    パリで評価を得られないまま故郷に戻り、街外れの一軒家をアトリエにした。一帯は、今では閑静な住宅街になっていた。 入場5.5e/人、内部の撮影不可。

    板敷きの広いアトリエ、北側の大きな窓は自然光を取り込むためという。絵はないが、遺品類の展示が少々。

    庭も自由に散策できる。

  • アトリエからさらに北へ10分ほど歩くと、<br />晩年のセザンヌが好んで描いた景色が広がる。<br /><br />サント・ヴィクトワール山。<br /><br />ちょっとした公園になっていて、地元の子供連れが何組か散歩していた。ちょっと分かりにくい場所だが、入口の石段が見つかればあとは登るだけ。

    アトリエからさらに北へ10分ほど歩くと、
    晩年のセザンヌが好んで描いた景色が広がる。

    サント・ヴィクトワール山。

    ちょっとした公園になっていて、地元の子供連れが何組か散歩していた。ちょっと分かりにくい場所だが、入口の石段が見つかればあとは登るだけ。

  • 11時過ぎ、街の方向に戻ってサン・ソヴール大聖堂へ。<br /><br />完成は17世紀だが、最も古い部分は2世紀に作られたという。“プロヴァンス”は、その名の通り古代ローマ帝国の“属州”として歴史に登場した。

    11時過ぎ、街の方向に戻ってサン・ソヴール大聖堂へ。

    完成は17世紀だが、最も古い部分は2世紀に作られたという。“プロヴァンス”は、その名の通り古代ローマ帝国の“属州”として歴史に登場した。

  • 大聖堂の回廊がすばらしい、らしい!<br /><br />普段は扉が閉じて入れないが、11:30から無料のガイドツアーが始まる。妻はよく調べてきて、滑り込みセーフ。<br /><br />8名ほどの参加者。老齢のムッシュがフランス語で、柱を一本ずつ丁寧に解説。延々40分間、お経に通じる心地よさ。

    大聖堂の回廊がすばらしい、らしい!

    普段は扉が閉じて入れないが、11:30から無料のガイドツアーが始まる。妻はよく調べてきて、滑り込みセーフ。

    8名ほどの参加者。老齢のムッシュがフランス語で、柱を一本ずつ丁寧に解説。延々40分間、お経に通じる心地よさ。

  • そのあとは、セザンヌの実家へ。<br />妻がこれほど絵画好きとは、37年間知らなかった。<br /><br />でも、褐色のレンガで統一された街並みは美しい。

    そのあとは、セザンヌの実家へ。
    妻がこれほど絵画好きとは、37年間知らなかった。

    でも、褐色のレンガで統一された街並みは美しい。

  • あらためて、街の真ん中へ。<br />市庁舎前の広場には露天のマーケット。<br />これは花市だ。<br /><br />「ほんとは、春に来たかった」と妻。<br />街の景観には、特に眼を惹くものは見つからない。好きな画家を偲んだり、陽射しを楽しんだり、花畑を散策したりして、プロバンスの空気そのもの感じる。ここは、そういう場所なんだろう。

    あらためて、街の真ん中へ。
    市庁舎前の広場には露天のマーケット。
    これは花市だ。

    「ほんとは、春に来たかった」と妻。
    街の景観には、特に眼を惹くものは見つからない。好きな画家を偲んだり、陽射しを楽しんだり、花畑を散策したりして、プロバンスの空気そのもの感じる。ここは、そういう場所なんだろう。

  • メインストリートのミラボー通り。<br />温水の湧き出ている大盆栽?<br /><br />土産屋を覗き昼食をとり、<br />セザンヌゆかりのカフェでお茶をして夕方まで過ごし、<br />往路と逆の手順で空港のホテルに戻った。

    メインストリートのミラボー通り。
    温水の湧き出ている大盆栽?

    土産屋を覗き昼食をとり、
    セザンヌゆかりのカフェでお茶をして夕方まで過ごし、
    往路と逆の手順で空港のホテルに戻った。

  • 荷物を受け取り、無料シャトルで今度は近くの鉄道駅まで送ってもらう。<br /><br />空港に近い鉄道駅ヴィトロル(Vitrolies)は丘の上。<br />混雑のマルセイユ(サン・シャルル駅)を経由しないのは便利だが、殺風景で駅員も少ない。乗客はみな自動券売機に戸惑っていた。まあ、こういうのは触っているうちに何とかなるもの・・・<br /><br />アヴィニョンに向かう。15.7e/人<br />

    荷物を受け取り、無料シャトルで今度は近くの鉄道駅まで送ってもらう。

    空港に近い鉄道駅ヴィトロル(Vitrolies)は丘の上。
    混雑のマルセイユ(サン・シャルル駅)を経由しないのは便利だが、殺風景で駅員も少ない。乗客はみな自動券売機に戸惑っていた。まあ、こういうのは触っているうちに何とかなるもの・・・

    アヴィニョンに向かう。15.7e/人

  • アヴィニョンでは3泊する。<br /><br />最初の朝は霧だった。<br />目抜き通りも広場も宮殿も乳白色の闇に沈んで、ほとんど何も見えない。<br /><br />こういう日は、晴れる。

    アヴィニョンでは3泊する。

    最初の朝は霧だった。
    目抜き通りも広場も宮殿も乳白色の闇に沈んで、ほとんど何も見えない。

    こういう日は、晴れる。

  • 宮殿の裏からローヌ川の岸辺まで、湿気に足をとられそうになりながら長い階段で降りる。<br /><br />アヴィニョンの橋。<br /><br />正式には、サン・ベネゼ橋とか。<br />度重なる氾濫に、補修する意欲を失くしたまま現在に至る。

    宮殿の裏からローヌ川の岸辺まで、湿気に足をとられそうになりながら長い階段で降りる。

    アヴィニョンの橋。

    正式には、サン・ベネゼ橋とか。
    度重なる氾濫に、補修する意欲を失くしたまま現在に至る。

  • 反対側。<br /><br />橋の上にも出られるが、登らなかった。<br />輪になって踊るには狭いし、<br />落ちると危ないし・・・

    反対側。

    橋の上にも出られるが、登らなかった。
    輪になって踊るには狭いし、
    落ちると危ないし・・・

  • 少し陽が射してきた。<br /><br />もう一度、法王庁宮殿の広場まで戻ろう。<br /><br />霧で見えなかったものが見えるはずだ。

    少し陽が射してきた。

    もう一度、法王庁宮殿の広場まで戻ろう。

    霧で見えなかったものが見えるはずだ。

  • 長い石の階段を登り、広場に着くとこの景色。<br /><br />逆光の中に、アヴィニョンの街並み。

    長い石の階段を登り、広場に着くとこの景色。

    逆光の中に、アヴィニョンの街並み。

  • 西には、<br /><br />対岸のヴィルヌーヴ・レザヴィニョン要塞。<br /><br />

    西には、

    対岸のヴィルヌーヴ・レザヴィニョン要塞。

  • 教皇庁宮殿の広場へ。<br /><br />14世紀の一時期、ローマの混乱に際して教皇庁がアヴィニョンに移された。街を囲む要塞のような外壁も、その時代に築かれたもの。<br /><br />街に残る荘厳な建造物の多くは、その時期の勢いを残している。

    教皇庁宮殿の広場へ。

    14世紀の一時期、ローマの混乱に際して教皇庁がアヴィニョンに移された。街を囲む要塞のような外壁も、その時代に築かれたもの。

    街に残る荘厳な建造物の多くは、その時期の勢いを残している。

  • 宮殿はしかし、夜はキャバレーになる。(嘘)<br /><br />このライトアップは見直した方がいい。

    宮殿はしかし、夜はキャバレーになる。(嘘)

    このライトアップは見直した方がいい。

  • ローヌ河の対岸から、旧市街一望。

    ローヌ河の対岸から、旧市街一望。

  • 10月になると、プロヴァンスはいっそう不便になる。<br />近隣の村を繋ぐ路線バスが極端に少なくなるか、途絶える。<br /><br />リュベロンの村へ行くには、タクシー、レンタカー、ツアー。<br />アヴィニョン発着の現地ツアーに申し込んだ。<br />半日(7時間)で4箇所廻って、85e/人也。<br />目抜き通りのINFO前で待ち合わせて、さっそく出発。

    10月になると、プロヴァンスはいっそう不便になる。
    近隣の村を繋ぐ路線バスが極端に少なくなるか、途絶える。

    リュベロンの村へ行くには、タクシー、レンタカー、ツアー。
    アヴィニョン発着の現地ツアーに申し込んだ。
    半日(7時間)で4箇所廻って、85e/人也。
    目抜き通りのINFO前で待ち合わせて、さっそく出発。

  • 運転手兼ガイドは若い女性。(推定33歳)<br />客はもうひとり、オーストラリアの中年女性。(同54歳)<br />総勢4名、まずは東へ。ポン・デュ・ガールへGO!<br /><br />ローマ時代の水道橋が、ほぼ完全な姿で残っている。50Km離れたユゼスの水源からニームまで、ほんの僅かな高低差を利用して水を送っていた技術の高さ。<br /><br />車を止めた駐車場でガイドさんは要領よく説明し、「後はどうぞ」と40分の見学時間。40分じゃあ、橋を渡って戻ったら、それでお終いになる勘定だ。<br /><br />これはいそがしい。<br /><br /><br />

    運転手兼ガイドは若い女性。(推定33歳)
    客はもうひとり、オーストラリアの中年女性。(同54歳)
    総勢4名、まずは東へ。ポン・デュ・ガールへGO!

    ローマ時代の水道橋が、ほぼ完全な姿で残っている。50Km離れたユゼスの水源からニームまで、ほんの僅かな高低差を利用して水を送っていた技術の高さ。

    車を止めた駐車場でガイドさんは要領よく説明し、「後はどうぞ」と40分の見学時間。40分じゃあ、橋を渡って戻ったら、それでお終いになる勘定だ。

    これはいそがしい。


  • 観光客が多い。<br />日本からのツアー客も健在だ。<br /><br />彼らはみな橋を渡ってゆくが、ひとり離れて水辺へ走る。橋の上に出てしまっては、橋が写らない。岩場を飛び越え、砂を蹴って・・・<br />

    観光客が多い。
    日本からのツアー客も健在だ。

    彼らはみな橋を渡ってゆくが、ひとり離れて水辺へ走る。橋の上に出てしまっては、橋が写らない。岩場を飛び越え、砂を蹴って・・・

  • 河原を走って何とか両側から撮り終わると、<br />橋の上から戻って来た我がメンバーと出くわした。<br /><br />ここまでで30分経過。<br /><br />彼らがトイレに行っている間、ちょっとだけ橋の上に出てみた。ふたたび合流したところで、ちょうど40分が終了。

    河原を走って何とか両側から撮り終わると、
    橋の上から戻って来た我がメンバーと出くわした。

    ここまでで30分経過。

    彼らがトイレに行っている間、ちょっとだけ橋の上に出てみた。ふたたび合流したところで、ちょうど40分が終了。

  • 二つ目は60分かけて西へ走り、リュベロンへ。<br /><br />石灰岩の高台にある、レ・ボー・ド・プロバンス。<br />勇猛を誇った武将の、難攻不落の要塞である。<br /><br />村の入口で説明を聞いて、ここも40分。

    二つ目は60分かけて西へ走り、リュベロンへ。

    石灰岩の高台にある、レ・ボー・ド・プロバンス。
    勇猛を誇った武将の、難攻不落の要塞である。

    村の入口で説明を聞いて、ここも40分。

  • 内部は迷路、雑踏。<br /><br />土産物屋とカフェが軒を連ねて、鎌倉駅前小町通りか江ノ島の風情。<br /><br />入口に不完全な地図があるが、どっちに行けば撮影スポットだかわからない。<br /><br />あてずっぽうに進むと、行き止まり。<br /><br />ときどき城壁の穴から石灰岩の谷を見るが、それでも方向はわからない。

    内部は迷路、雑踏。

    土産物屋とカフェが軒を連ねて、鎌倉駅前小町通りか江ノ島の風情。

    入口に不完全な地図があるが、どっちに行けば撮影スポットだかわからない。

    あてずっぽうに進むと、行き止まり。

    ときどき城壁の穴から石灰岩の谷を見るが、それでも方向はわからない。

  • 高みに要塞が見えたが、結局たどり着けなかった。<br /><br />「完全に破壊された町」だそうなので、あとは想像に任せよう。

    高みに要塞が見えたが、結局たどり着けなかった。

    「完全に破壊された町」だそうなので、あとは想像に任せよう。

  • 三つ目の訪問地は、同じリュベロンの北側にあるルシヨン。<br /><br />褐色の黄土が剥き出しになった断崖。<br /><br />18世紀には質の良い染料・顔料の産地として繊維産業を支え、大いに栄えたそうだ。<br /><br />現在の主産業は、観光。

    三つ目の訪問地は、同じリュベロンの北側にあるルシヨン。

    褐色の黄土が剥き出しになった断崖。

    18世紀には質の良い染料・顔料の産地として繊維産業を支え、大いに栄えたそうだ。

    現在の主産業は、観光。

  • ピンク色の、ルシヨン遠景。

    ピンク色の、ルシヨン遠景。

  • 家々の多くは、土壌と同じ色の土壁で塗られている。

    家々の多くは、土壌と同じ色の土壁で塗られている。

  • ルシヨンの古民家。

    ルシヨンの古民家。

  • 夕方5時過ぎ、最後の訪問地ゴルドに到着。<br /><br />村の入口手前、絶景ポイントで撮影タイム5分。<br />少人数なので融通は利くが、スケジュールの大幅変更はできない。<br /><br />仲良くなったメンバーで、カメラを渡しあって撮影会。

    夕方5時過ぎ、最後の訪問地ゴルドに到着。

    村の入口手前、絶景ポイントで撮影タイム5分。
    少人数なので融通は利くが、スケジュールの大幅変更はできない。

    仲良くなったメンバーで、カメラを渡しあって撮影会。

  • そこから村までは「ゆっくり走って」と頼んで、車窓から連写を試みる。<br /><br />ピント合わせが間に合わない。(泣)

    そこから村までは「ゆっくり走って」と頼んで、車窓から連写を試みる。

    ピント合わせが間に合わない。(泣)

  • ゴルド中心部はいちばん高い広場。<br /><br />ここも40分では、ちょっと厳しい。<br /><br />円錐形の頂点から離れるほど、帰りの登りに時間をとられてしまう。下りの道を選ばないよう、用心して散策する。

    ゴルド中心部はいちばん高い広場。

    ここも40分では、ちょっと厳しい。

    円錐形の頂点から離れるほど、帰りの登りに時間をとられてしまう。下りの道を選ばないよう、用心して散策する。

  • 旅行の前に、『プロバンスの贈り物』を観た。<br />ゴルドが舞台の恋愛映画だ。<br />リドリー・スコット監督とは思えない駄作だが、<br />・プロバンスにはサソリがいる、<br />・サソリはラベンダーを嫌う<br />などは参考になった。<br /><br />近くに、監督の別荘があるはずだ。<br />映画に出てきたレストランなど見たかったが、結局どこだか分からなかった。<br /><br /><br />観光そのものは、ちょっと不完全燃焼。圧倒的に時間が足りない。移動に要する時間が長く、見学時間を短くしている。訪問箇所を2つくらいに絞れば良さそうだが、それでは商品としてのアピール力が弱くなるらしい。<br />

    旅行の前に、『プロバンスの贈り物』を観た。
    ゴルドが舞台の恋愛映画だ。
    リドリー・スコット監督とは思えない駄作だが、
    ・プロバンスにはサソリがいる、
    ・サソリはラベンダーを嫌う
    などは参考になった。

    近くに、監督の別荘があるはずだ。
    映画に出てきたレストランなど見たかったが、結局どこだか分からなかった。


    観光そのものは、ちょっと不完全燃焼。圧倒的に時間が足りない。移動に要する時間が長く、見学時間を短くしている。訪問箇所を2つくらいに絞れば良さそうだが、それでは商品としてのアピール力が弱くなるらしい。

  • ただ、ツアー自体は面白かった。<br />何が、というと、移動時間の雑談。<br /><br />もともとガイドさんは説明時に質問を交える人で、サンデル教授よろしく「ということは?」などと名指しで振ってくるので気が抜けない。<br /><br />話題はあらぬ方向に発展し、生活のこと、夫婦のこと、仕事や学校のことなどなど。それぞれの国の事情にも及んで、つたない英語だが妻も積極参加。同級生のように語り合っていた。<br /><br />ガイドさんは、フランスに多い事実婚。しかし世間の理解はパリなど大都会のようには進んでおらず、「外では“パートナー&quot;と言えずに“夫”と紹介してしまう。」 ここにオーストラリア婦人が突っ込みを入れた。そして「日本はどう?」 う〜ん、ようやく社会が問題を意識し始めたところかな・・・<br /><br />メンバーに恵まれた。<br />ガイドさんは、この日が今シーズン最後の仕事だったとか。<br /><br /><br /><br />

    ただ、ツアー自体は面白かった。
    何が、というと、移動時間の雑談。

    もともとガイドさんは説明時に質問を交える人で、サンデル教授よろしく「ということは?」などと名指しで振ってくるので気が抜けない。

    話題はあらぬ方向に発展し、生活のこと、夫婦のこと、仕事や学校のことなどなど。それぞれの国の事情にも及んで、つたない英語だが妻も積極参加。同級生のように語り合っていた。

    ガイドさんは、フランスに多い事実婚。しかし世間の理解はパリなど大都会のようには進んでおらず、「外では“パートナー"と言えずに“夫”と紹介してしまう。」 ここにオーストラリア婦人が突っ込みを入れた。そして「日本はどう?」 う〜ん、ようやく社会が問題を意識し始めたところかな・・・

    メンバーに恵まれた。
    ガイドさんは、この日が今シーズン最後の仕事だったとか。



  • そんなこんなで、<br /><br />ゴルドに西日が当たる頃に、観光は終了。<br /><br />19:00、アヴィニョンの集合地点に戻って無事解散の運びとなった。

    そんなこんなで、

    ゴルドに西日が当たる頃に、観光は終了。

    19:00、アヴィニョンの集合地点に戻って無事解散の運びとなった。

  • 次の日は、アルルへ。<br />中央駅から鉄道で30分、片道7.3e。<br />便は30分に一本程度と、頻繁にある。<br /><br />中央駅で、日本で予約した分をチケットに交換した。アヴィニョン→カルカソンヌ、カルカソンヌ→コリウール、コリウール→バルセロナ。予約時の印刷書類を窓口で渡して、チケットを受け取る。<br /><br />割引があたりまえのパリ発着TGVとは比べ物にならないが、地方路線でも長距離だと予約で多少安くなる。

    次の日は、アルルへ。
    中央駅から鉄道で30分、片道7.3e。
    便は30分に一本程度と、頻繁にある。

    中央駅で、日本で予約した分をチケットに交換した。アヴィニョン→カルカソンヌ、カルカソンヌ→コリウール、コリウール→バルセロナ。予約時の印刷書類を窓口で渡して、チケットを受け取る。

    割引があたりまえのパリ発着TGVとは比べ物にならないが、地方路線でも長距離だと予約で多少安くなる。

  • アルル鉄道駅から10分ほど南に歩くと、<br /><br />最初に目に入るのがローマ時代の円形闘技場。<br /><br />この町も、『古代ローマ』と『近代芸術家』で成り立っているようだ。

    アルル鉄道駅から10分ほど南に歩くと、

    最初に目に入るのがローマ時代の円形闘技場。

    この町も、『古代ローマ』と『近代芸術家』で成り立っているようだ。

  • 入場料7.3e/人。<br /><br />フランス最大の闘技場遺跡だが、<br /><br />野球やサッカーができるほど広くはない。<br />

    入場料7.3e/人。

    フランス最大の闘技場遺跡だが、

    野球やサッカーができるほど広くはない。

  • 一時は要塞として使われたという、堅牢な構造。<br /><br />壁や階段に海砂が使われたらしく、よく見ると貝殻の化石がたくさん埋まっていた。

    一時は要塞として使われたという、堅牢な構造。

    壁や階段に海砂が使われたらしく、よく見ると貝殻の化石がたくさん埋まっていた。

  • 保存状態がよく、<br /><br />この日も一部がメンテナンス中だった。<br /><br />

    保存状態がよく、

    この日も一部がメンテナンス中だった。

  • 闘技場の最上部から、アルルの街並みが見渡せた。<br /><br />家並みの向こうに、ローヌ川。

    闘技場の最上部から、アルルの街並みが見渡せた。

    家並みの向こうに、ローヌ川。

  • 雑然としているが、色の調和が取れていて美しい。<br /><br />生活を覗かれ、写真まで撮られる方は迷惑だろうが・・・

    雑然としているが、色の調和が取れていて美しい。

    生活を覗かれ、写真まで撮られる方は迷惑だろうが・・・

  • 闘技場の先に、古代劇場。<br /><br />入場せず、鉄柵の間から失礼した。

    闘技場の先に、古代劇場。

    入場せず、鉄柵の間から失礼した。

  • 右手に折れると、レピュブリック広場に出る。<br /><br />壮麗な市庁舎やロマネスク教会が四方を囲む、<br /><br />ここがアルルの中心。<br /><br />

    右手に折れると、レピュブリック広場に出る。

    壮麗な市庁舎やロマネスク教会が四方を囲む、

    ここがアルルの中心。

  • 広場に繋がる路地の先に、エスパス・ヴァン・ゴッホ。<br /><br />情熱の画家ゴッホが入院していた病院の跡地。(無料)<br /><br />彼が愛した庭はそのままに、現在は総合文化施設になっている。

    広場に繋がる路地の先に、エスパス・ヴァン・ゴッホ。

    情熱の画家ゴッホが入院していた病院の跡地。(無料)

    彼が愛した庭はそのままに、現在は総合文化施設になっている。

  • 絵葉書の棚は、ゴッホばかり。<br />お布施のつもりか、妻は10枚購入。<br /><br />昼食をとり、店を覗き、さらに何箇所かの旧跡を訪ねて、夕方のバスでアヴィニョンに戻った。鉄道バスなので、料金は往路と同じ。<br /><br />ただし、タラスコン経由なので1時間半ほどかかった。

    絵葉書の棚は、ゴッホばかり。
    お布施のつもりか、妻は10枚購入。

    昼食をとり、店を覗き、さらに何箇所かの旧跡を訪ねて、夕方のバスでアヴィニョンに戻った。鉄道バスなので、料金は往路と同じ。

    ただし、タラスコン経由なので1時間半ほどかかった。

  • アヴィニョンでは、4人用のアパートを借りた。<br />広い居間と寝室、ソファベッドもある。<br />キッチンには食器・調理器具・洗剤や調味料などすべて完備していた。<br /><br />最初に鍵をもらった以外は、管理人と会うこともなかった。自宅のように寛げて、洗濯なども便利だった。

    アヴィニョンでは、4人用のアパートを借りた。
    広い居間と寝室、ソファベッドもある。
    キッチンには食器・調理器具・洗剤や調味料などすべて完備していた。

    最初に鍵をもらった以外は、管理人と会うこともなかった。自宅のように寛げて、洗濯なども便利だった。

  • 食事にこだわるような贅沢旅ではないが、<br />名物といわれる鴨肉、フォアグラ、トリュフ、地ワインなど、ひと通りは味わった。中央市場で買ったアーティチョークの調理にもチャレンジした。<br /><br />プロバンスはこれで終わり。<br />夫婦旅はこのあと、カルカソンヌへと続く。<br /><br />(完)

    食事にこだわるような贅沢旅ではないが、
    名物といわれる鴨肉、フォアグラ、トリュフ、地ワインなど、ひと通りは味わった。中央市場で買ったアーティチョークの調理にもチャレンジした。

    プロバンスはこれで終わり。
    夫婦旅はこのあと、カルカソンヌへと続く。

    (完)

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