2010/06/02 - 2010/06/13
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ねんきん老人さん
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娘夫婦と妻と私の4人でオランダのアルクマールに行きました。テレビや雑誌でよく見るチーズ市を自分の目で見たいと思ってのことです。
木製のそりのようなものに載せた大きくて丸いチーズを大の男たちがエッチラコッチラ運ぶ・・・いまどきそんなことを本当にやっているのだろうか? 観光用の見世物としてやっているだけで、普段はコンクリートの建物の中でベルトコンベアーを使ってやっているのではないか。
そんな疑いもあって、何はともあれ見てみたいという気持ちです。
結論としては、やはり観光用のイベントでした。4月から9月までの毎週金曜日だけ開かれるのだそうで、それ以外の日には業者だけの実務的な取り引きが行われているようです。
それでもこの市が単なるパフォーマンスというだけではなく、実際の取り引きの場として機能しているということを聞いて、ほっとしました。
ここのチーズ市はオランダで最も歴史の古いもので、1365年から続いているそうです。1593年からという説もありますが、どちらにしても由緒あるものには違いありません。
国内最大の市ともいいますが、こういう話は何をもって最大というのか、それぞれの地が自分の基準で張り合うようなので、あまり突き詰めない方がいいと思います。
まずは、娘の夫君の運転する車でアムステルダムを出発。どこまでも平らな田園地帯を走ってアルクマールに向かいます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ショッピング
- 4.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- スカンジナビア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
【 運河沿いの道 】
着いた所は人通りのない静かな小路。
話し声も聞こえず、洗濯物も見えないので生活感がありません。
子供たちは学校に行っているのでしょうが、大人たちはどうしているのでしょう?
もう9時半ですから寝ている筈もないし、朝の連続テレビドラマの時間でもないし・・・。
おっと! ここはオランダでした。ここまで来てどうしてこういう散文的な思考に走るのでしょう。 -
【 跳ね橋 】
やっと人の姿が見えてきました。
といっても観光客のようですね。いかにもオランダらしい跳ね橋があるので、記念写真でも撮っているのでしょう。
実は私も撮ってもらいました。でも我ながらこの風景には似合わないので、ここには載せません。
なおこの橋には Kuiperbrug という表示がありました。
オランダ語・・・お手上げです。 brug は英語の bridge でしょうか。Kuiper というのは読み方も意味も分かりません。 -
【 チーズ市の始まりを待つ見物人 】
チーズ市の行われるワーフ(ヴァーフ?)広場に着きました。
既に大変な数の見物人が集まっており、チーズの並んだ場所にはとても近づけません。
やっと人の隙間に潜り込んだのはこんなに離れた場所で、ここもすぐに身動きできないほど混んでしまいました。 -
【 開始された市 】
遠目に、どうやら始まったらしい様子がうかがえました。
でも動きは鈍いし、中央の黄色い服を着た女性が延々と説明をしていて、飽きてしまいます。もっとも、それは私の語学力が不足で、何を言っているのか解らないからなのですが。
ちなみに女性はオランダ語・ドイツ語・英語で説明していたようです。(私にはオランダ語とドイツ語の区別はつきません。英語の説明もほとんど解りません) -
【 チーズの試食を勧める娘さん 】
民族衣装の娘さんがチーズの試食を勧めてくれます。
これは少々飽きてきた身には嬉しいことです。
もっとも、平均身長が世界一というオランダの娘さんですから、前に立っただけで圧倒されてしまい、とても“おつきあい”したい気分にはなりません。
遠くに見える娘さんも大きそうですね。 -
【 品質検査をするお偉いさん達 】
なにやらウルサそうなオジサンたちがチーズの品定めをしています。農協でお米の等級を決めている長老たちみたいです。
チーズを運ぶ体力がなくなった人たちがやっているのかな、とまた散文的な推測をしてしまいました。 -
【 見物人にチーズをふるまう品質検査員 】
品質検査員が細い試験管みたいなものをチーズに突き刺して、抜き取ったチーズを見物客に勧めます。“能書き”が長くて、なかなかこっちに回ってきません。
まあ、オランダ語で説明されても解りませんし、やっぱりさっきの娘さんたちの方がいいですね。 -
【 計量所に運び込まれるチーズ 】
品質検査を受けたチーズはその場で売り手と買い手の値段交渉にかけられます。互いの右手を叩いて値段を提示し合うのだそうですが、見ていても判りません。
日本でもセリ値を巡って互いの手の平に指でサインを出して交渉する所があるそうですが、周りの仲買人に判らないようにする必要があるのかも知れません。
交渉が成立すると、買い手は自分の買った分を運び人に頼んで計量所に運んでもらいます。 -
【 計量中のチーズ 】
チーズは“そり”ごと巨大な天秤ばかりで計量されます。
丸いチーズは1個で約13キロあるそうです。2台のそりにはそれぞれ8個ずつ載っているようです。
ということは、1台で100キロを超えるわけで、それにそりの重さを足したら何キロになるでしょうか。
運搬人の体力には舌を巻きます。 -
【 計量所を出るチーズ 】
計量の終わったチーズは、また運搬人によって買い手の荷車まで運ばれます。
これが2時間以上繰り返されるのですが、同じことをやっているので見物人たちはだんだん飽きてくるらしくて、あれほど混んでいた“一等席”も次第に空いてきます。
私たちも運搬を間近に見られる絶好の場所に移動できました。
あんなに焦って遠くの場所を取らなくてもよかったのですね。 -
【 仲買人のもとに運ばれるチーズ 】
運搬はフェームと呼ばれるチーズ運搬人の組合に入っている人だけに許された仕事だそうです。
組合が4つあるのか、それとも組合の中にチームが4つあるのか、判りませんでしたが、チームごとに帽子とそりの色が赤、黄、青、緑に分かれています。
ムッ? このチーム、帽子の色が違っていますね。
この辺は、どうも観光化されたせいでいい加減になっているのかも知れません。 -
【 そこのけそこのけチーズが通る 】
運搬人たちは独特の掛け声と共にユーモラスな歩調で駆けて行きます。
なにしろ100キロを超える荷物を運ぶわけですから、腰や膝を痛めないようにうまく体のバネを使う必要があります。
そういえば、江戸時代の駕籠かきも、膝を曲げて「エイホ! エイホ!」と調子を取りながら走っていたようですね。 -
【 早く、早く! 】
前のチームを追い越すこともよくあります。
運搬の賃金は1回いくらでしょうから、体力さえ許せば1回でも多く運びたいということなのでしょう。
大井川の川渡し人夫のように“酒手”を貰うこともあるのでしょうか。
それにしてもこの光景、なんだか運動会の「お父さん競技」みたいですね。 -
【 後半はまとめて荷車で 】
仲買人のトラックまでは遠いので、途中からまとめてリヤカーで運びます。
昔は馬車まで運搬人がエッチラコッチラ運んだのだと思います。
(このおじさん達、大きかったですよ) -
【 チーズ(?)の計量 】
娘夫婦と妻が計量用の天秤ばかりに乗ってみました。
計量人が釣り合う錘を選んで計ってくれます。 -
【 新米計量人? 】
計量人にも組合があり、帽子の色で分かれているようです。
娘は組合への加入が認められて、帽子を貰いました・・・ナンチャッテ!
組合のことはギルドといいます。中学校で習いましたね。
物品の生産・流通はすべてギルドによって厳しく管理され・・・とか何とか暗記しましたっけ。 -
【 計量証明書 】
オランダ語で解りませんが、3人で177キロということのようです。
一人で乗るときは、覚悟が必要ですね。 -
【 やっぱり可愛い娘さん達 】
例の娘さんたちが今度はパンフレットを売りにきました。
Kaas というのがチーズという意味だそうですが、 expres は英語の express に当たるのでしょうか。
ということは「チーズ急行」? ナンノコッチャ? -
【 ワーフ広場全景 】
ワーフ広場(計量広場)の周りはこんな様子です。
運河でアルクマールの町を巡ることもできるようです。ここでも柳川の水郷巡りを思い出してしまうのが私の悪い性分です。
広場に面して露店が並んでいます。冷やかしてみましょう。 -
【 木靴の実演販売 】
木靴を作っています。
先端を固定した刃物でサクサクと丸木を削っていきます。
昔、こんな刃物で干し草を切って牛馬の餌を作っていましたね。
とまた、自分の育った田舎のことを思い出す老人の懐古癖がでました。 -
【 カラフルな木靴 】
色とりどりの木靴が並んでいますが、これぞお土産品という感じでいただけません。
浅草の仲見世で売っている「キモノ」が、日本人から見たらとても着物に見えないのと同じく、オランダ人がこの靴を見たら、眉をひそめるのではないでしょうか。 -
【 木彫りのチューリップ 】
オランダといえば、やっぱりチューリップ。
ここでも木彫りのチューリップを売っていました。 -
【 顔出し看板 】
おやおや、こんな所にも。
「アルクマール、ベームスター、チーズの町」と書いてあるようです。
ベームスターというのは、アルクマールを含む干拓地の名前で、地区全体が海面より4メートルも低いそうです。(これは帰ってきてから知りました)
そういえば、ここまで来るのに通った田園地帯は水路の水面が地面と同じ高さで、いかにもオランダらしい風景でした。
堤防を守ったハンス少年・・・おっと、また脱線です。 -
【 ランゲ通り 】
チーズ市を見たあとは、町のメインストリートであるランゲ通りを散策しました。
左手に階段の見える建物は市庁舎です。
歩きながらコロッケを食べましたが、なかなかの味でした。
子供のころはお小遣いでコロッケを1個買って歩きながら食べるのが日課でしたが・・・おっと、おっと! また懐古談になりそうです。
これだから老人は困ります。 -
【 跳ね橋と計量所 】
跳ね橋を渡って、運河沿いを戻ります。
町には運河が縦横に巡らされていて、アムステルダムを小さくしたような、風情のある所です。
イタリアのベニスにも似ているかな? なーんて。ベニスには行ったことがありません。 -
【 瀟洒な路地 】
運河沿いにはこんな路地も。
土産物屋、レストランのほか、ちょっとしたブティックなどもあります。 -
【 現代の跳ね橋 】
運河巡りの船を通すため、橋が上がります。
観光用の木橋ではなく、実用一点張りの無粋な作りですし、とくに気を引くような演出もなく上がるところが却って生活に根差しているようで、好感が持てます。 -
【 チーズ屋さんで昼食 】
運河沿いのチーズ専門店で昼食をとりました。
といってもチーズ以外のメニューはなく、あくまでもチーズのイートインです。
かくしてアルクマールのチーズ市見物は終わりました。
巨漢ぞろいのオランダ人の中でも、チーズを運ぶ偉丈夫たちの体格とパワーには恐れ入りました。
(露店でチーズを売っていたオバサンも大きかったなあ!)
お断り:
文中「そり」という言葉を使いましたが、滑るわけではないので本当の「そり」ではありません。
といって、車が付いているわけでもないので「台車」とも呼べず、担ぐわけでもないので「輦台(れんだい)」とも言えず・・・やむなく「そり(に似た物)」と書いてしまいました。ご了解ください。
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この旅行記へのコメント (7)
-
- pedaruさん 2016/11/07 20:03:22
- オランダ
- ねんきん老人さん こんばんは
先日自宅に近い道を巨人と幼女が歩いていました。こんにちは、と声をかけると笑顔が帰ってきました。優しい笑顔と反比例してその体の大きいこと、2m〇cmとか言ってました。
オランダから来た青年でしたが、すでに一緒の子のパパで、日本人の奥さんと近所に住んでいるようでした。
昔のことですが(私も老人性回顧癖です)東京丸の内でオランダの紳士とお話をしたことがあり、堤防を守った少年のことを話題にしたのですが彼は知りませんでしたねー。確か教科書で習ったような気がします。これを知っているのは年代にもよるのでしょうか?
最後に、そり、について釈明をなさっていましたが、この運搬台は確かにそっています。
そり、で間違いなし、ノープロブレム・・・・です。
pedaru
- ねんきん老人さん からの返信 2016/11/09 09:31:57
- 巨人ぞろいのオランダは疲れます。
- pedaruさん、お早うございます。
チーズ市の記事に書き込みをいただき、ありがとうございました。
pedaruさんが背の高いオランダ青年と出会った情景、目に浮かびます。
30年近く前にオランダに行ったときのことですが、ゴッホ美術館で入館券を買うために並びました。私の前の人と私の後ろの人が、私の頭越しに話をしていて、情けない思いをしました。
あとで聞いたところ、オランダ人の平均身長は世界一だそうで、そういえば東京オリンピックで優勝した柔道のアントン・ヘーシンク選手も2mを超えていましたね。
ハンス少年が堤防を守ったという話をオランダ人は殆ど知らないということ、私も聞いたことがあります。
干拓で国土の多くを得ているオランダにとって、堤防がいかに大切かということを説明するために作られた話なのかも知れませんね。
チーズ運びの「そり」について、ノープロブレムとのお墨付きをいただき、安心しました。
こういうちょっとした記述を読み飛ばさずに丁寧に読んでくださるpedaruさんを意識すると、書く張り合いが出ます。(プレッシャーにもなりますが・・・)。
これからもよろしくお願いいたします。
ねんきん老人
-
- はなまりんさん 2016/08/02 11:11:13
- 団塊の世代?
- ねんきん老人 様
こんにちは。
いいね!をありがとうございました。
この夏、オランダに旅行しますので、チーズ市の旅行記を興味深く読ませて頂きました。オランダと言えばチーズですものね。
私達はアムステルダムのみの観光で、外へは出ないのですが、お土産にチーズは何としても買おうと張り切っています。
文章の軽妙な語り口が面白いですね。さらさらと読んでしまいました。タイトルがまた洒落てて、旅行好きというお気持ちがよく伝わって来ます。
たぶん同世代じゃないのかな?昔は…というところ、すごく共感できますもの!
また色々読ませて頂きますね。これからもよろしく。
はなまりん
- ねんきん老人さん からの返信 2016/08/03 13:42:03
- 知らないことばかりで・・・
- はなまりんさん、こんにちは。
小生の駄文にお付き合いくださり、その上、投票と書き込みまでしてくださって、ありがとうございました。
オランダに行かれるのですか、羨ましい限りです。
はなまりんさんは、シナノゴールドだけを目的になかなか人が行かない農業試験場まで遠出をなさるというフットワークをお持ちですので、オランダでもさぞ多くの見聞をなさるだろうと思います。
それをいつか旅行記として4トラベルに載せてくれるのではないかと、楽しみにしております。
小生は、シナノゴールドという名前は聞いたことがあるという程度で、食べたことは勿論、見たこともありません。ましてそれがどのようにして作られた品種かなどということは、知ろうと思ったことすらありません。
今回、はなまりんさんの記事を拝読して、「へー!」「そうなの?」という驚きの連続でした。
おかげで、ちょっとした「シナノゴールド通」になりましたので、忘れないうちに誰かに喋って、日頃小生の無知を笑っている連中を見返してやろうと思っています。
これをご縁に、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
ねんきん老人
- はなまりんさん からの返信 2016/08/03 15:15:46
- シナノゴールド応援団
- 年金老人さんも、シナノゴールド応援団に入って下さったんですね!?
ありがとうございます! 嬉しいです!
今回の、知的財産としてのりんごのヨーロッパ進出は、日本の農業の未来を示唆する快挙のように思えます。是非とも、成功してほしいものですね。
また色々書いてみたいと思っています。
これからも、どうぞよろしく!
はなまりん
-
- まほうのべるさん 2013/10/05 12:36:37
- 計量証明書
- こんにちは、ねんきん老人さん。
はじめましてヨーロッパの街歩きが大好きで一人旅を続けている
まほうのべるです。
以前、GWにオランダに行った時アムステルダムから汽車でアルク
マールに行きチーズ市を見ました。
旅行を計画中にチーズ市のことを知りました。
たしかに観光用で同じ動きを切り返ししていました。
民族衣装を着たお姉さんがパンフレットを売っていましたが、計量所
に入っての計量・証明書はありませんでした。
記念になって良いですね。
べるも計量証明書欲しかったな。
108gは計量できないですよね。
byまほうのべる
- ねんきん老人さん からの返信 2013/10/05 17:27:42
- RE: 計量証明書
- まほうのべるさん、書き込みありがとうございました。つたない旅行記を読んでくださった上、感想まで書いてくださり、感激です。
ヨーロッパを一人旅なさっているとのこと。羨ましい限りです。
私も若いころは一人旅をしていましたが、今思うと貧弱な語学力でよく行動できていたなと思います。今回アムステルダムでトラムに乗ろうとして乗り方が分からず、結局娘の助けを借りましたが、20年も前にはそのトラムに平気で乗っていたのですから、怖い物知らずの若さというものはたいしたものだと思います。
行動力と体力のあるうちに、どんどん旅行されるよう期待しています。
ベネツィアが好きだとのこと。私は行ったことがありませんので、早速旅行記を読ませていただきます。
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