東南アジア・オフロード 1　ミャンマー　国境のタチレク

2013/09/04 - 2013/09/05

2013年8月、在タイオフロード愛好家に激震が走りました。
ミャンマーが各陸路の国境でビザを出すと…。

それはイコール「ミャンマー国内解放」を意味するのでは！


全ての旅程をほっぽり出し、メーサイへ向かいます。

エリア その他の都市(ミャンマー)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: バイク

九月の北タイ・ミャンマー国境地帯は雨期の終わりの頃。
一年で最も雨が多いそうです。バイク旅には不向きです。最悪です。

年末年始辺りが最高のシーズンだそうです。休めないので仕方ないですね。
雨期のダートを楽しむとしましょうか。

2013年　9月1日　日曜日。

半年ぶりの北タイです。
何とか十日程休みが取れました。

バンコク乗り継ぎでチェンライに直行です。バックパッカーをやってた頃から何十回と東南アジアを訪れていますが、バンコクをスルーしたのは今回が初めてです。
十日間しかありません。バンコクに寄ってはダメ…。木星並の引力で本来の旅程が遂行できません。

それはさて置き、気掛かりな事テンコ盛りです。
バッテリーとか、バッテリーとか…。

「秘密のアジト」

半年ぶりの FUJI です。
「一年賃貸」で宿にバイク置いている事は誰にも言ってません。このHNでブログやってる事も誰も知りません。
「秘密」って、何か盛り上がりますよね、独り自分の中だけで…。

やあ、相棒。
お待たせ、さあ走ろうか。

その前に最大の懸案事項…。バッテリーが生きているかどうか。
せめて電極は外しておくべきでした。
電圧のチェック…。
約12V残っていました。この状態ではセルは回りませんが充電すれば生き返ります。

で、コレ。
日本で購入し、持参しました。
一度でもレベルを切ったバッテリーは不安定になります。
いつ不具合を起こしても対処出来るように携帯型です。

中国製ですがなかなか使えます。
五時間の充電の後、無事再起動。

さあさあ、一通り整備も終了。旅立つ準備もできました。

防犯チェーンはもちろん「ゴジラ」。
こそ泥程度のチープな工具では歯がたちませんよ。
カバンもいつもの。仕事で使っていた頃を入れると２０年戦士。
丈夫で長持ち。さすが「日本製」。

チェンライ県はタイ最北端。
アジトのあるメチャン郡は北から二番目。
すぐ北はミャンマー。
飛行機で一気に来ると「最果ての地」て感じは湧きませんね。

9月4日　木曜日。

メチャンから一号線を北へ約35km タイ国最北端メーサイに到着。
雨降りそうです。

まずは街の南にあるイミグレで情報収集です。
「ボーダーで直接聞いてくれ。」

ここには国境関係の情報はありませんでした。

ビザ情報以前に自前のバイクで越境できるかの確認を…。
国境イミグレの前にバイクを止めると係官に呼び止められました。

「コイツで国境越えれますか？」
「行けるよ。そっちの列な。」

あっさりOKでした。
心の準備が、というか必要書類のコピーの準備がまだでした。

先ずは出国手続きを済ませるのですが、その場に居た係官から「先にバイクの書類出しといて」と言われました。
バイクはコチラから…。

必要書類は以下…。
１　グリーンブック原本
２　上の「所有者の項目」の頁のコピーを二枚
３　パスポート原本
４　上の顔写真の頁、出国カードの頁のコピーを各一枚

地元民以外の手続きは煩雑なようです。
国境施設の出口の少し広い場所に先ずバイクを移動させて…。

出国手続きへ。

手続が終わったら手前に引き返して通関手続へ。
このまま直進すると歩道と車道が鉄柵で隔てられいます。
バイクの置いてある道路に下りれません。

次にバイクの出国手続き、関税ですね。

渡された関係種類二枚。
一枚目はおそらくどの国境でも渡されるこの紙。

本来、何か申請用紙があり自分で書き込む必要があったと思うのですが…。
関係書類を係官に預けている内に通関の書類が出来上がっていたようです。

二枚目はあまり見ない書類ですね。
ボールペンで丸を付けている項目に注意。
申請した期日をオーバーすると一日当たり100バーツの罰金だそうです。
カスタムの窓口で「何日ミャンマーにいるの？」と聞かれたので
適当に言ったら、その日付で指定されてしまいました。
長期を考えている人は注意が必要。

さあ、ミャンマー入国です。
果たして噂通りビザは貰えるのか。

はい、コレです。いつもの。

NGでした。
2013年九月四日現在、タチレク国境でのビザの給付はありません。
「ネットの情報では…」なんて食い下がっても時間の無駄。
現地の役人が正義です。

とりあえず入国。
もし、ビザをゲット出来たならそれは「国内解放」のサインだと勝手に解釈してました。
ミャワディーまで南下しメーソットからタイへ再入国の予定でした。
少し考えが甘かったです。

ミャンマー側の通関手続です。
非常に簡単。

タイ側のカスタムの職員さんに
「一枚目の書類にミャンマー側でスタンプ貰っといて」と言われたのですが20バーツの手数料とこの領収書のみ。
すこし不安。

この領収書は捨てないように。出国の通関の際回収されます。

国境で貰った書類等は全て保管が必要です。
A4の二枚は当然としてこの紙切れも忘れずに。
紛失した場合、おそらくトラブルの元になります。

ともあれ、無事に相棒共々ミャンマー入国。

タチレク市内をぶらっと流します。
右側通行に慣れないと…。

イミグレから東へ約3kmにわたって市街地が広がっています。

バイクの運転の感覚は北タイとほぼ同じだと思います。
市内の流れは若干遅い目。
センターラインに注意。
左折待機のバイクが真ん中に止まっているのが多いです。
市内でのセンターラインを割った追い越しも多数目にします。

「セブンイレブン・ゴールド」
ロゴの真ん中に小ちゃくゴールドって書いてます。

あ、「イレブン」は無いや。
品揃えはバッチリです。タイのに比べて遜色ありません。
支払いもタイバーツOK。といいますかバーツのが便利です。
さすがは国境の町。

市内、近郊ともガソリンの心配はありません。
しかもタイバーツ支払い。

せっかく両替したのでミャンマーチャットで払おうとしましたが、こちらの方が不便。
アバウトなお勘定です。4Lと少しで5000チャット。

スタンドの係員さんや他のお客はフレンドリーでした。
国境の町だけあって外国人には慣れている様子。
ただ、中国語で話しかけられました。

昼過ぎですが宿を決めておきます。
イミグレから約800m東、「 HOTEL MAY 」
タイ語、バーツ支払いOK。
受付にドリンクの販売あり。レストラン無し。

中庭。

深夜は表の鉄門扉を施錠します。
バイクを安全に停めておけそうなので決めました。

湿っぽいのは雨期のせい。
建物はかなり古い感じです。広くアジアに良くある感じの中級の下のホテルです。

エアコン・TV付きツインで550バーツ。
高速WIFI＋100バーツ。
冷蔵庫ナシ、ウエルカム水１本。
バスアメは小タオル２枚、石けんとシャンプーの小袋２セット。

WIFIは「高速」ではないですね。繋がるだけでありがたいと言ったとこです。

荷物を軽くし、再び町の探索へ。

少し裏路地に入るとこんな感じ。
道路の整備状況はあまり良くないようです。

市街から北東に約5kmの辺りに空港がありました。

タチレク市内から国道４号線を約10km北東にお寺がありました。
少しお邪魔します。

本堂内は憩いの場のようです。

気さくな御坊様と寺の職員さん。

寺院の裏山の頂上にもお堂があり、展望台にもなっています。
遠くを眺めるのに持ってこいです。

のどかなミャンマーの田園地帯。

今来た道にあった別の大きなお寺。

この寺もそうですが最近の建立のようです。
ミャンマー文字表記のみだったので寺名は解りませんでした。

お邪魔しました。

更に４号線を北で大きな集落が現れました。

タチレクから約10km。
今日はこの辺りで引き返します。

この集落の外れにあったガソリンスタンド。

都市部周辺では給油に困ることは無いと思われます。
ここも普通にタイバーツ支払い。

郊外の道は幹線道路でも荒れている箇所がかなりあります。
路肩には注意が必要です。

低速車両だと端っこにへばりついて走る場合が多いです。
コイツに足を取られる危険がありますね。

雨降って来そうです。

間に合わず、ズブ濡れに…。

宿に戻りしばらくウトウトしていたら雨は止んでいました。

ホテルすぐ横の食堂で晩飯です。
おお、その名は「FUJI」。私のアジトと同じ。

鶏足（もみじ）と魚肉ソーセージのヤム。

量は結構あります。
いい味してます。辛い。

フライポテトのカレー炒め。

インド系の風味ですね。
おいしかったです。量もたっぷり。

これら二皿とご飯に缶ビール二本（ビアリオ）で160バーツ。
国境の町だとこんなもんでしょうか。

食後、小雨の中市内を少し散歩します。
雨が強くなってきたので即撤収。
あとは宿に帰って寝るだけ。

あ、今日はダート走ってないです。

この旅行記へのコメント （2）

• シノカさん 2013/09/06 21:46:47

  こんばんは。

  いよいよ始まりましたね、オフロードの旅！
  タチレク、懐かしいです。
  私もかな〜〜り前にメーサイから渡りましたが、
  写真を見る限りだとあまり変わってないですね^^;
  
  ミャンマーとタイの国境が４ヶ所開放されたと
  聞いたので、私も気になっていたんですが、今
  のところは通過して別の街を訪れたりできない
  ってことでしょうか？
  それとも日本からビザを取得していけば問題なく
  国境を越えてミャンマー国内を自由に歩けるん
  でしょうかね？
  
  ミャンマーのことなので、状況は日々変化しそう
  ですが、現地を訪れた方の情報は貴重です。
  
  続きも楽しみにしています！

  ゆっくりOm Koiさん からの返信 2013/09/07 10:59:20

  ビザ貰えませんでした。

  ご無沙汰しております。
  Om Koi です。
  
  今回の情報は有名な在チェンマイ（メーテン）の日本人のブログで
  初めて知りました。
  色々調べた結果、信憑性ありと踏んで行ってはみましたが…。
  
  まだまだ流動的でした。
  次のブログ記事でも書きますが、あのパスポート代わりの紙切れでは
  たいした事はできませんでした。
  せっかく良い足があるのに「籠の鳥」状態でした。
  
  実はもうメチャンの宿に帰ってきています。
  チェンライ県内の面白そうな所を回った後、ラオスへ行ってきます。
  本来は最初からラオスの予定でした。
  
  在タイ中に頑張って何とか後数回UPしたいと思います。