2013/06/30 - 2013/06/30
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nakaohidekiさん
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イングリッド・フジコ・ヘミングを聴きにいった。モスクワフィルハーモニー交響楽団との共演である。指揮はユーリー・シモノフ。
スウェーデン人と日本人のあいだに生まれたフジコ・ヘミングは今年で80歳になる。10歳のときから母親にピアノの指導を受け当時来日していた世界的なピアニスト、クロイツアーに才能を見いだされる。
東京芸術大学を卒業後ベルリン国立音楽大学へ首席で入学しパウル・パドゥラに師事をする。彼女の演奏を聴いた指揮者レナード・バーンスタインは『ショパンとリストを弾くために生まれてきた女性』と彼女を讃えた。しかし、その後聴力を失い、いまでもフジコさんの耳は左耳だけがかすかに聞き取れるだけである。
1999年NHKで放送されたETV特集『フジコ〜ピアニストの軌跡』は大反響を呼び再放送の回数を重ねた。フジコさんのCD『奇跡のカンパネラ』は、クラシックとしては異例の300万枚の大ヒットを記録しその年のゴールド・ディスク大賞に輝いた。
そんなイングリッド・フジコ・ヘミングの演奏を僕はぜひ聴いてみたいと思ったのである。新装なったフェスティバル・ホールでである。
フェスティバル・ホールへ入ってまず感じたのは”空気感”が違うということ。フジコ・ヘミングを聴こうという人々の期待と気品と会話の混じり合いはコンサートホールを異空間へと誘い込んでいたのだ。そんなここにある非日常がたまらなく心地よかった。
演目はショパン『ピアノ協奏曲第一番ホ短調』、リスト『ラ・カンパネラ』、チャイコフスキー『交響曲第六番「悲愴」』である。
演奏を聴いていると、これらの音楽は珠玉の恵みなのではないかと思えてしまう。”宝物”は神が我々に与えたもうた物だと思えてしまうのである。また僕がこんなことを言ってははなはだ失礼かもしれないが、このような表現のできる人は苦しみが伴わなければ表現者にはなれないのではないだろうかと思ってしまうのである。フジコさんのピアノはそんなことを語りかけている。
ホール内にフジコさんのピアノの最初の”一音”が鳴った瞬間からそう思ったのだ。”ハッ”として心をつかまれ、まんじりともせずフジコ・ヘミングの世界に引き込まれていった。
フジコさんは切々と謳いあげる。ショパンはやはり切ないのである。少年の心にも似てはかなげで切ないのである。新装なったフェスティバル・ホールの天上から音符の妖精となって舞い降りてくるのである。
モスクワ交響楽団は、シンフォニーが劇(ドラマ)だということを教えてくれる。
”人は美しいものを創造できる”。崇高にして美しい、そうチャイコフスキーの音楽は語っているように思えた。人々がCDで音楽を聴くのではなく、音楽会へ足を運ぶ理由がよく分かったのである。3時間はあっという間に過ぎていった”夢の時間”であった。
最後にフジコさんがCD売上の印材のすべてを、アフガニスタン難民や米国同時多発テロ、東日本大震災の被災者救済のために寄付していることを付け加えて、フジコ・ヘミングのコンサートへいったということにしたいと思います。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JR特急 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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