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病院勤めをしていた私ですが、&quot;食&quot;に興味を持ったこともあり、人生一度きり!やりたいことをやらねば!精神で、ドイツへパン屋修業に半年行ってきました。<br /><br />修業先はノルトライン・ヴェストファーレン州。デュッセルドルフやケルンのある州です。<br />そう聞くといかにも都会ですが、行った先はデュッセルドルフから電車で1時間、バスで30分ととても郊外なところです。ドイツなので、アウトバーンをはじめ、道路は発達しており、車だとたぶんデュッセルから飛ばせば30分で着くでしょう。しかし、車を持っていないとこんなことになります。<br />バスは1時間おき、日曜は運休、土曜はタクシーバス。(電話で予約して乗り合いタクシーに来てもらう。料金はバスと一緒だが、バスの本数はもっと減る。)<br />そんなわけで、日本人もほとんどいない環境で、閉じ込められ状況でしたが、自然に囲まれ、仕事も楽しく有意義な時間を持つことができました。<br /><br />仕事もはじめは楽ではありませんでした。<br />パン屋で働いた経験もなければ、ドイツ語もまともに喋れない。働く人は日本のパン屋とは違って、ほぼ男。私の働いた職場にはトルコ人やイラク人もいました。<br />パンが主食の国なので、作る量がとてつもないのです。働いたパン屋はドイツのパン屋の大きさで言うと、中くらいの大きさですが、一日に使う粉は1トンにもなります。<br /><br />ドイツのパン職人は夜から朝のパン屋オープンまで働きます。お店が空いているときにはパン職人はいないので、売切れたら閉店、そんな感じです。<br />労働時間8時間ですが、ピーク時期は毎日残業、長い日には12時間労働だった時もありました。しかも、休憩時間はほとんどありません。ずっと立ったまま、次から次へとパンを作っていきます。そんなわけで、一日のちゃんとした食事時間が起床時だけ、という時期もありました。しかし、黙々と働き続ける、そんなドイツ人のまじめさには感服します。<br /><br />仕事が酷なので、はじめは「お前なんかが来るところじゃない」と冷たく言われたこともありましたが、苦しい仕事をみんなで乗り越える中で、いろんな優しさや達成感を感じることも多くありました。使う道具もすべてビッグサイズ、作るものも大きく、筋肉があっという間につきました。<br /><br />前述したように、食事はほとんど食べる時間がなかったので、ハリボーやチョコレートを持ってきた同僚が仕事の合間に分けてくれたり、失敗したパンをみんなで分けあって食べることもありました。<br /><br />バスの不便さから自転車を貸してくれる同僚もいて、自転車であちこち出かけて休みの日を過ごすこともできたし、ドイツ語の勉強になるし、さびしいだろうからといって、ポータブルテレビを貸してくれた子、家族に紹介してくれ、食事に招待してくれた子、一緒に日本食を作った子、遊びに連れて行ってくれた子・・・言葉もなかなかスムーズとはいえないのに、みんなに助けられて、働き続けることができました。<br /><br />ドイツのパンの種類は世界一多く、地方によってさまざまな種類があります。有名なブレッツェルは南ドイツのものなので、うちのパン屋では作っていませんでした。たった半年の修業だったので、すべてのパンを知ることはできませんでしたが、たくさん学ぶことができました。<br /><br /><br />帰国して、パン屋で働くことも考えました。しかし、自分なりにいろいろと考え、結局、前の仕事と同種に戻ることに決め、今帰国して2年が経とうしています。<br />それでも、その年にあったことはとても貴重なことだったし、その経験がないと今の自分はないと自負しています。<br /><br /><br />Meine Reiseがダラダラと長く続けられたのも、ビザがあったおかげなのです。ビザなしでは3カ月以上の滞在は不可能ですよね。そういった経緯がありました。<br /><br /><br />帰国以降、留学やインターンシップを考えている方々に質問を受ける機会が多々あります。みなさんいろんなことに悩んで、考えていらっしゃり、そのたびにいつも私が元気をもらっています。この旅行記を読んでくださる方も考えている方もいると思います。幸運を祈っています。<br /><br />滞在時の思いなども記述しましたが、以下は私の住んでいた町についてご紹介します。

Meine Reise~番外編~ 私のパン屋修業

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2009/09/01 - 2010/03/31

250位(同エリア378件中)

2

15

さなぁ

さなぁさん

病院勤めをしていた私ですが、"食"に興味を持ったこともあり、人生一度きり!やりたいことをやらねば!精神で、ドイツへパン屋修業に半年行ってきました。

修業先はノルトライン・ヴェストファーレン州。デュッセルドルフやケルンのある州です。
そう聞くといかにも都会ですが、行った先はデュッセルドルフから電車で1時間、バスで30分ととても郊外なところです。ドイツなので、アウトバーンをはじめ、道路は発達しており、車だとたぶんデュッセルから飛ばせば30分で着くでしょう。しかし、車を持っていないとこんなことになります。
バスは1時間おき、日曜は運休、土曜はタクシーバス。(電話で予約して乗り合いタクシーに来てもらう。料金はバスと一緒だが、バスの本数はもっと減る。)
そんなわけで、日本人もほとんどいない環境で、閉じ込められ状況でしたが、自然に囲まれ、仕事も楽しく有意義な時間を持つことができました。

仕事もはじめは楽ではありませんでした。
パン屋で働いた経験もなければ、ドイツ語もまともに喋れない。働く人は日本のパン屋とは違って、ほぼ男。私の働いた職場にはトルコ人やイラク人もいました。
パンが主食の国なので、作る量がとてつもないのです。働いたパン屋はドイツのパン屋の大きさで言うと、中くらいの大きさですが、一日に使う粉は1トンにもなります。

ドイツのパン職人は夜から朝のパン屋オープンまで働きます。お店が空いているときにはパン職人はいないので、売切れたら閉店、そんな感じです。
労働時間8時間ですが、ピーク時期は毎日残業、長い日には12時間労働だった時もありました。しかも、休憩時間はほとんどありません。ずっと立ったまま、次から次へとパンを作っていきます。そんなわけで、一日のちゃんとした食事時間が起床時だけ、という時期もありました。しかし、黙々と働き続ける、そんなドイツ人のまじめさには感服します。

仕事が酷なので、はじめは「お前なんかが来るところじゃない」と冷たく言われたこともありましたが、苦しい仕事をみんなで乗り越える中で、いろんな優しさや達成感を感じることも多くありました。使う道具もすべてビッグサイズ、作るものも大きく、筋肉があっという間につきました。

前述したように、食事はほとんど食べる時間がなかったので、ハリボーやチョコレートを持ってきた同僚が仕事の合間に分けてくれたり、失敗したパンをみんなで分けあって食べることもありました。

バスの不便さから自転車を貸してくれる同僚もいて、自転車であちこち出かけて休みの日を過ごすこともできたし、ドイツ語の勉強になるし、さびしいだろうからといって、ポータブルテレビを貸してくれた子、家族に紹介してくれ、食事に招待してくれた子、一緒に日本食を作った子、遊びに連れて行ってくれた子・・・言葉もなかなかスムーズとはいえないのに、みんなに助けられて、働き続けることができました。

ドイツのパンの種類は世界一多く、地方によってさまざまな種類があります。有名なブレッツェルは南ドイツのものなので、うちのパン屋では作っていませんでした。たった半年の修業だったので、すべてのパンを知ることはできませんでしたが、たくさん学ぶことができました。


帰国して、パン屋で働くことも考えました。しかし、自分なりにいろいろと考え、結局、前の仕事と同種に戻ることに決め、今帰国して2年が経とうしています。
それでも、その年にあったことはとても貴重なことだったし、その経験がないと今の自分はないと自負しています。


Meine Reiseがダラダラと長く続けられたのも、ビザがあったおかげなのです。ビザなしでは3カ月以上の滞在は不可能ですよね。そういった経緯がありました。


帰国以降、留学やインターンシップを考えている方々に質問を受ける機会が多々あります。みなさんいろんなことに悩んで、考えていらっしゃり、そのたびにいつも私が元気をもらっています。この旅行記を読んでくださる方も考えている方もいると思います。幸運を祈っています。

滞在時の思いなども記述しましたが、以下は私の住んでいた町についてご紹介します。

旅行の満足度
5.0
  • 最寄駅、アルデケアク。しかし、ここからのバスは一日5,6本くらいしかないので、ほとんど利用はしませんでした。<br />見ての通り、駅員さんはいないので、(見える建物はカフェ&バー。)自動販売機でチケットを買います。チケットを買わずに電車に乗ると、キセルでつかまってしまいますが、幾度か自動販売機が壊されていることもありました。

    最寄駅、アルデケアク。しかし、ここからのバスは一日5,6本くらいしかないので、ほとんど利用はしませんでした。
    見ての通り、駅員さんはいないので、(見える建物はカフェ&バー。)自動販売機でチケットを買います。チケットを買わずに電車に乗ると、キセルでつかまってしまいますが、幾度か自動販売機が壊されていることもありました。

  • 勤めていたパン屋。

    勤めていたパン屋。

  • バス停前。「教会前」<br />どんな小さい町にも教会はあります。

    バス停前。「教会前」
    どんな小さい町にも教会はあります。

  • 仕事が終わり、ロッカールームで。<br />夏はもっと明るいし、冬はもっと暗い。これは冬になる少し前の頃。

    仕事が終わり、ロッカールームで。
    夏はもっと明るいし、冬はもっと暗い。これは冬になる少し前の頃。

  • よろず屋と薬局・シュレッカー。シュレッカーは確か倒産したので、ここもなくなったんじゃないかと思います。<br />よろず屋は郵便も受け付けてくれたので、よく通いました。手紙を日本に書きまくっていました。

    よろず屋と薬局・シュレッカー。シュレッカーは確か倒産したので、ここもなくなったんじゃないかと思います。
    よろず屋は郵便も受け付けてくれたので、よく通いました。手紙を日本に書きまくっていました。

  • 働く時間が夜で、休みの日にも完全に昼夜逆転。目覚めると、もう日が暮れてたりします。遠出しようにも、日本みたいに街灯なんてないので、帰るのにとても苦労します。看板も見えないから・・・

    働く時間が夜で、休みの日にも完全に昼夜逆転。目覚めると、もう日が暮れてたりします。遠出しようにも、日本みたいに街灯なんてないので、帰るのにとても苦労します。看板も見えないから・・・

  • 車がすごいスピードで走るので、サイクリングにはなるべくこういう道を選んで走っていました。

    車がすごいスピードで走るので、サイクリングにはなるべくこういう道を選んで走っていました。

  • サイクリングに行けないときは近くの森に散歩に行っていました。

    サイクリングに行けないときは近くの森に散歩に行っていました。

  • 風力発電をよく目にしました。平原なので、風がよく吹きます。最寄り駅まで6キロ、風の影響で、自転車だと、所要時間が全然違ってきます。

    風力発電をよく目にしました。平原なので、風がよく吹きます。最寄り駅まで6キロ、風の影響で、自転車だと、所要時間が全然違ってきます。

  • 雪の日は自転車にも乗れないし、交通網もマヒ。だって、この有様ですから・・・

    雪の日は自転車にも乗れないし、交通網もマヒ。だって、この有様ですから・・・

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この旅行記へのコメント (2)

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  • ハンクさん 2012/09/04 02:32:11
    Aus Indien
    Hallo! Ich bin jetzt in Bangalore, Indien, und ich habe einige von Ihre Reisebeschreibung gelesen.

    Ich beneide Sie sehr, dass Sie eine Chance in Deutschland zu wohnen gehabt haben, Deutschland is das Land, dass ich wirklich wohnen moechte.

    Mein Traum ist, eines Tages werde ich in diesem Land wohnen und werde jeden Tag ins Konzert gehen, auch ich moechte Deutsch fliessend sprechen, und Goethe und Hesse lesen.

    Viele Gruesse
    Hank

    さなぁ

    さなぁさん からの返信 2012/09/06 23:23:05
    Aus Tokio
    Hallo! Danke für Kommentar. Sie sprechen deutsch! also, wir sprechen japanisch und deutsch!!
    Sie sind ja in Bangalore. Ist da schwül, oder?


    Ich war ja halbes Jahr in Deutschland. Und hatte grossartige Erfahrrungen. Es war alles anders, wie Sie wissen.

    Irgendwann mache ich in Deutschland eine Reise der Konzertfreude.
    -nach Berlin, Dresden, München und Wien...
    Trotzdem hatte ich eine Freundin, die Geige spielt, habe damals nur zweimal zum Konzert gegangen!

    In Deutschland gibt es ja gute Musik und Literatur.
    Ich hoffe, dass Ihr Traum sich endlich erfüllt.

    Ich freue mich auf Ihre interessante Reiseschreibungen.

    Gute Reise!

    Grüß,

    Sahne-miz

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