2012/08/04 - 2012/08/04
65位(同エリア87件中)
シベックさん
湿地特有の希少な植物や昆虫などが見られると言われる愛知県豊明市指定天然記念物「大狭間湿地」が公開されると聞き、見に行ってきました。地蔵池のほとりで受付を済ませ、まずは大狭間湿地を観察。その後、この時期だけ運行のシャトルバスで、愛知県にしか咲かない赤花長葉の石持草(アカバナ ナガバノイシモチソウ)の自生地へ向かいました。初めての訪問です。どんな花が迎えてくれるのでしょう。
画像は、アカバナ ナガバノイシモチソウ。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
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-
大狭間湿地
豊明市勅使池の南方に位置し、開発の狭間で僅かに残された貴重な湿地。ホザキノミミカキグサ、サギソウ、シラタマホシクサなどの希少植物が生育している。現在は、湿地環境を調査中のため、常時は閉鎖されているが、年2回、8月と9月に一般公開がされています。
朝の9時過ぎ、もう、すでに熱心な人たちが観察されていました。 -
路傍のウリクサ
ウリクサ(瓜草)は、アゼナ科アゼナ属の一年草。
畑や空き地などに生え、
直径5mmほどの花をつける雑草。
和名は、果実の形が
マクワウリに似ていることによる。 -
湿地のヌマトラノオ
サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。
本州から九州の湿った場所に地下茎をのばして群生する。
茎の基部は赤みを帯び、葉は互生し長さ4〜7cm、
長楕円形で、先端は急に細くなってとがる。
茎の先に総状花序を直立させ、
白い小さな花を多数つける。
花は直径5mmほど。
オカトラノオに姿が似ているが、
葉が細く、花穂が直立する。
花期は7〜8月。 -
チゴザサ
イネ科チゴザサ属の多年草。北海道〜九州の湿地や水辺に群生する。草丈は30〜50cm。葉は互生し、長さ4〜7cmの狭披針形。花は長さ3〜6cmの円錐状で、枝は細く、淡緑色または紫褐色を帯びた小穂を多数つける。
小穂の柄の膨らんだ部分には淡黄色の環状の腺がある。小穂は長さ約2mmの楕円状球形で、小花は2個とも結実する。花期は6〜8月。 -
ツルマメ
マメ科ダイズ属のつる植物で一年草。
ダイズの原種とされる。
茎の長さは1〜4m。茎には茶色の毛が密集する。
葉は3枚の小葉からなり、小葉は楕円形。
花期は7〜8月で、
花は5mmほどで紫色の2枚の花弁と、
小さい2枚の淡紫色の花弁からなっている。 -
シラタマホシクサの蕾
白玉星草のこの時期は、まだ蕾です。
マッチ棒の先端よりも、もっと小さな白い蕾が
花茎の咲きに付いている状態。
東海地方の一部の湿地などに生える
ホシクサ科ホシクサ属の一年草で、日本の固有種。
草丈は20〜40cmほどに伸び、
花茎の先に直径1cm程の小さな花を付け、
短毛が密生して白い玉のように見える。
花期は8月下旬〜10月。
晩秋になるまで白い金平糖のような花が見られ、
金平糖草とも呼ばれる。
豊明市近辺では、
山間の小さな湿地や伏流水のしみ出す山裾などでも、
自生を見かけます。
満開のシラタマホシクサは、こちらでどうぞ。
小さな旅●豊田・東海丘陵要素植物群のシラタマホシクサが咲く矢並湿地
http://4travel.jp/traveler/breeze63/album/10389205/ -
ハッチョウトンボ
八丁蜻蛉。トンボ科ハッチョウトンボ属の一種。日本一小さなトンボとして知られ、世界的にも最小の部類に属する。
成虫の体長はオスが約20mm、メスが約18mmで極小。直径20mmの一円玉の中に頭から腹端までが納まるほどの小ささ。オスの体は成熟すると体全体が鮮やかな赤色となる。メスは茶褐色で、腹部に黄色や黒色の横縞がある。 -
ミカズキグサ
湿地に生える多年草。
氷河時代から生き残った植物で、
高層湿原に生育すると言われるが、
関東以西では低地の湿地にも隔離分布している。
草丈は20〜60cmで、
先端に白色の三日月状の小穂をつける。
一般には高原の湿地や高層湿原に生える多年草。
花期は8〜9月。
名前は三日月の形をした小さな小穂を付けることから。 -
ミズギクのつぼみ
毛むくじゃらの黄色い蕾。
キク科の多年草で、山地の湿地などに生える。
茎は直立し草丈は30〜50cm。
花期は7月下旬〜8月下旬で、
花茎の先端に直径3〜4cmの黄色の花を1個つける。
氷河期の遺存植物で、
近縁の高山植物にはウサギギクがある。 -
ミミカキグサ
貧栄養な湿地や溜池畔に生育するタヌキモ科の食虫植物で一年草。
泥の中に白く細い地下茎を這わせ、ところどころに微小な捕虫嚢を付け、泥中の微生物を捕獲する。
夏〜秋にかけて黄色い小さな花をつける。 -
ホザキノミミカキグサ
タヌキモ科タヌキモ属の多年草。
日当たりがよく貧栄養の
湿地に自生する小型の食虫植物。
草丈は10〜30cm。
地下茎には、ごく小さな捕食囊があり、
地中の微生物を捕らえる。
6〜9月に花茎の先に
4mmほどの淡紫色の花を4〜10個つける。 -
咲き始めのヤマアワ
イネ科ノガリヤス属の多年草。
日本全国に分布。
湿り気のある草地や林の縁などに生え、
草丈は50〜150cm。
花期は7〜9月。
咲き始めの花序は細長く、
ふわふわとした毛のような花序が束になっている。
山粟(ヤマアワ)の名前は、
花序の様子が粟(アワ)に似ていることによる。
食用にはならない。 -
サギソウ
ラン科ミズトンボ属(サギソウ属)に分類される湿地性の多年草。
可憐な花の姿は、自然界の不思議・・。 -
地蔵池のスイレン
地蔵池の畔にまで戻ってきました。
受付と休憩所は、大木の木陰に設営されており、冷たいお茶をご馳走になって、シャトルバスの発車時間まで一休みです。
吹き抜ける風は天然クーラー・・・・・
湿地は暑いです。
すでに首と腕は日焼けでヒリヒリ・・。 -
アカバナナガバノイシモチソウ
エアコンのよく効いたシャトルバスで、
およそ7、8分で到着。
背の高いフェンスで囲まれた保護・自生地でした。
すでに多くの来場者で、木道はいっぱい・・。
ナガバノイシモチソウは、
湿地に生えるモウセンゴケ科の一年生食虫植物。
葉の表面や縁にある腺毛から、
虫の好む匂いの粘液を分泌して、
昆虫類を捕えて消化し、養分の一部としている。
花は5弁で、赤花と白花の2種類があるそうですが、
豊明市のナガバノイシモチソウは赤花で、
全国的にも珍しいそうです。 -
アカバナナガバノイシモチソウ
赤花長葉の石持草。
名前の由来は、立ち上がる草姿がイシモチソウ(石持草)に似ており、葉が長く伸びることから、この名がついた。
石持草は、湿地周辺の疎林や溜池畔などで生育する多年草の食虫植物。腺毛から分泌される粘液は粘性が高く、イシモチソウの名にふさわしく、粘液で小石をも持ち上げる。 -
ヒナノカンザシとイシモチソウ
ヒナノカンザシは、
ヒメハギ科ヒナノカンザシ属の一年草。
花期は8〜9月で、草丈は10〜25cm。
日当たりのよい湿地に生育する。
名前は、小さな花が
穂状につく花序の形からつけられた。
花は長さ1〜2mmの極小で、
形はマメ科の花に似ている。
花弁は3枚で紫色を帯び、咲くと白くなる。
さく果は扁平な腎形で、縁に刺がある。
雛の簪(ひなのかんざし)。 -
赤花長葉石持草
アカバナナガバノイシモチソウは、
愛知県の指定天然記念物で、
絶滅危惧種に登録されている希少種。
特に赤花のナガバノイシモチソウは、
日本では愛知県のここ豊明市と
豊橋市の自生地でしか見ることができない。 -
赤花長葉石持草
湿地内で生育する草類は、濃い緑色のものが多い。
その中で、ナガバノイシモチソウの草体は、
白っぽい黄緑色をしており、
粘液をつけた長い葉がキラキラと太陽に輝いていた。 -
赤花長葉石持草
花径は1cmほどの赤花で、
午前中に開花し、午後には閉じてしまう。 -
赤花長葉石持草
長葉石持草は、5月中旬に発芽し、
草丈は最大50cmまで成長する一年生植物。
8〜9月に茎の途中から
5〜10cmの花茎を伸ばし、花をつける。
愛知県の武豊町にある壱町田湿地には、
白花種が自生しており、
豊明市の赤花種と同じ頃に
一般公開されています。 -
赤花長葉石持草
豊明市のナガバノイシモチソウ自然保護地は、
豊明市教育委員会によって
維持管理が続けられています。
この日は、地元の学生達が受付を手伝っていた。 -
赤花長葉石持草
可憐なピンク色の花を咲かせる
赤花長葉の石持草。
八方に、粘液を輝かせた長い葉を広げ、
生き生きと生育していた
アカバナナガバノイシモチソウ。
貴重な植物、絶えることなく
生き延びて欲しいものです。 -
絶滅危惧種のゴマクサとサギソウ
ゴマクサは、ゴマノハグサ科ゴマクサ属の一年草。日当たりの良い湿地に生育する。茎は高さ10〜50cmで全体に剛毛があり、葉は対生し披針形で厚く先が尖る。上部の葉は互生し、8〜9月頃、葉腋に淡黄色の花を数輪付ける。
名前の由来は、花や果実の形がゴマに似ているところからついた。 -
水色のホザキノミミカキグサ
人間の顔のよう、目が二つ・・。
誰かさんに、似てもいるよう・・。
日当たりの良い貧栄養な湿地に生える
小型の多年草。食虫植物。
根は細く地中を横走し、捕虫嚢をまばらに付け、
所々で2〜3mmの単生する根生葉をつける。
花茎は細く、高さ5〜20cmで直立し、
数個の鱗片葉を楯状につける。
花柄はごく短く、鱗片葉と同形の苞葉がつく。
花は4mm前後で、
距は下唇の2倍あり、前方へ突き出る。 -
サギソウ
湿地に咲く純白のサギソウ(鷺草)は、7〜9月に花を咲かせる。
唇弁が幅広く、その周辺が細かい糸状に裂ける様子がシラサギが翼を広げた様に似ていることからサギソウと呼ばれる。花には3〜4cmにもなる長い距があり、この末端に蜜がたまる。花は、夜になると芳香を発するとも言われる。 -
オミナエシ
もう、秋の花が咲き始めました。
車を駐めた沓掛城址に咲く女郎花。
城址では、夏祭りの準備が進められていました。
今夜は花火大会も催されるとか・・。
湿地や自生保護地に咲く花には、
初見の花が沢山ありました。
9月のはじめには、
「大狭間湿地」が再度公開されます。
アカバナナガバノイシモチソウは見られませんが、
また、足を運んでみたいと思っています。
〜おわり〜
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