2002/09/14 - 2002/09/18
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naocomさん
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訪問国:イギリス(ロンドン)・ポーランド(ワルシャワ)・ドイツ(ベルリン・フランクフルト)・チェコ(プラハ)
テーマ:東欧留学の下見
同行者:なし
日数:16日間
キャリア:マレーシア航空
トランスファー:クアラルンプール
大学生のころ、チェコかポーランドに留学をもくろんでいた時期があった。春江一也著『プラハの春』という小説に衝撃を受けてしまい、共産主義とか冷戦とか西とか東とか、ほとんど何も知らなかった自分を恥ずかしいと思った。社会主義体制を知らないということは、20世紀の世界についてほとんど何もわかってないということなのだから。ベルリンの壁崩壊やソ連の崩壊は、私が小学生のときだったけど、そのときは「ああ、あのへんの国名が変わったのね」くらいにしか思ってなかった。
ついでに私には、大学時代に1年くらいどこかに留学したいというなんとはなしの希望があった。交換留学に申し込むにはほとんど時間は残されていなかった。選考で優位に立つには、熱意を見せないといけない。そこで浮上したのが、現地の大学をあらかじめ見学してくるというプラン。チェコ語やポーランド語のクラスは私の大学にはないため、語学の面ではみんな横並びのはずだ。しめしめ。
その年の夏休み、私の旅行に先だって、2人の先輩(いずれも男性)がそれぞれチェコやポーランドに行ってきたというので話を聞いた。プラハはきれいな街で非常におすすめとのこと、しかしワルシャワでは1人はスリに遭い、1人は路上で強盗に遭ったというのだ。しかも、同じホステルに泊まっていた人も、ATMから出たところを殴られ、お金を強奪されたと・・・。ワルシャワ中央駅周辺には特に注意しろと言われた。
先輩たちのエピソードに必要以上にびびってしまった私は、何か対策を立てないといけないと思った。旅先でいかにも旅行者然としているのはあぶない→東欧には音楽留学生が多いらしい→そうだ、ギターケースに荷物を入れて旅行すれば、旅行者に見えない!この話を周囲にすると100%の人に反対されたが、私の決心はかたく(思い込みは激しく)、彼氏Yに小さめの古いギターケースを借りて旅を決行した。
ロンドンでの訪問場所
・テムズ川クルーズ
・国会議事堂(ビッグベン)
・タワーブリッジ
・テートモダン
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 飛行機
- 航空会社
- マレーシア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
Day 1:大阪→クアラルンプール トラブルとともに旅ははじまる
朝7時台に京都駅八条口からリムジンバスで関空に移動。海外で使える携帯電話を予約してあり、空港で受け取ることになっている。一人旅を心配した母が、料金を出してくれたのだ。
今回のフライトは正午発のマレーシア航空、クアラルンプール乗り継ぎのロンドン行き。東欧に行く前に、ロンドンに留学している友人Mに会いに行くためだ。関空のマレーシア航空カウンターでは、ギターケースを預けようとすると「楽器はお預かりできません」と断られた。中身が楽器ではないことを説明して、中身が出たりしないように梱包してもらうようにお願いしてからゲートに進んだ。これ以降、あらゆる乗りもので「楽器は無理」と言われることになる。
クアラルンプールには夕方の到着で、ロンドン行きは翌日の朝。前回の旅行で長時間トランスファーに懲りていたので、事前に空港内のトランジットホテルを予約してあった。しかし、クアラルンプール行きの機内で私は気づいた。荷物の半券がクアラルンプール止まりになっている!不測の事態に慣れていない私は動揺した。とりあえず、着いたらマレーシアに入国しないといけない。トラブルはいつも旅のはじめに起こるのだ。 -
ターンテーブルを回ってきたギターケースを見て、私はふたたびショックを受けた。ケースが半分開いていて、中身が露出しているのだ。チェックインのときギターケースの梱包をお願いしていたのに、何もされていないむきだしの状態だった。外国ならともかく、日本のスタッフからこんな目に遭わされるとは。はみ出した荷物をケースに押し込み、出国後エリアに戻るべく空港インフォメーションのスカーフをかぶった女性に尋ねると、明日の便は明日にならないとチェックインできないと冷ややかに告げられる。
マレーシア航空のカウンターにまだ係員がいたので状況を説明。応対したのは茶色い肌の男性で、感じはよかったけど、またもや「明日のフライトなので明日にならないとチェックインできません」と言われた。心の中で「もうかんべんしてー!」と叫びつつ、トランジットホテルの予約確認も見せながら「絶対今日中にチェックインしたい」とごねた。「市内のホテルに泊まったら?」とも言われたが、地図もガイドブックもない状態で見知らぬ街に出て1泊する気にはなれない。ていうかホテル予約してるんだってば!結局「何とかするから23時以降にもう一度来て」と言ってもらえた。
チェックインカウンター付近には明日の飛行機を待っている感じの人たちがわりとたくさんいた。カートにギターケースを載せて手持無沙汰にしていると、中国系オーストラリア人夫婦が話しかけてきた。話のタネは、当然ギターケース。中身はギターではなく、荷物がこぼれて困るのだと言うと、同じフロアにある、荷物をラップでぐるぐる巻きにする機械で梱包するように薦められる。「キャッシュがないから」と言うと、ATMで下せばいい、と。私はクレジットカードで現金を下ろしたことなんかなかったし、まったく気乗りしなかったけど、言われるがままにATMに行って下ろそうとしてみた。やはり暗証番号がわからずにできなかった。別の店でちょっとお菓子を買おうとすると、最低金額に足りなかったらしく、店のおばちゃんは勝手にお菓子を追加してカード決済してくれた。 -
23時すぎ、無事にチェックインさせてもらって、やっとのことでトランジットホテルへ。疲れていたし、先のことが不安になったりしてほとんど眠れなかったと思う。
-
Day 2:クアラルンプール→ロンドン フォトグラファー修行中の友人M
朝9時のロンドン行きは、窓側3列シートの真ん中。窓側にはマレーシア人女性が、通路側にはマレーシア人男性が座り、2人とも英語のペーパーバックを読んでいた。女性のほうは家族と席が離れていたらしく、変更してもらったのか途中で姿を消した。道中はもう一人の男性とおしゃべり。北アイルランドに行くと言っていた。バックパッカー風なのにアタッシュケースも持っていた。マレーシアについてもほとんど何も知らない私は、「マレーシアの人はみんなあなたみたいに英語ができるの?」などと質問。しかし書きものをしているときはマレー語で書いていた。いよいよ到着する段になって、「もう一度会えることがないだろうか」と聞かれ、つい「それは難しいと思う」と答える。
ヒースロー空港の入国審査で滞在目的を聞かれ、「観光」と言ったあとで「あと、友だちにも会います」と答えたら鮮やかにスルーされ、バッゲージクレームで出てきたギターケースはさらにひどい状態になっていて、靴下2足、下着1組が紛失していた。トイレで荷物を整理しながら、落ち込んでしまった気持ちを一生懸命立て直した。到着ゲートでは、友人Mが出迎えてくれた。再会の喜びもそこそこに、するすると人ごみをかき分けてチューブ(地下鉄)乗り場へ。
ロンドンのかなりはずれHarrowにMの暮らす寮はあった。Mは大学の交換留学でロンドンに来ていて、将来はフォトグラファーを志している。交際中のフィンランド人の彼氏Rも紹介され、近況報告に花が咲く。寮にはさまざまな国籍の学生がいて、彼らに関するエピソードを聞くのもおもしろい。デパ地下で買った羊羹、CoccoのMDやリクエストのあったうまい棒をおみやげに渡すと、すぐにうまい棒を一つ開けて食べてしまった。寮にはキッチンがあって、そこで好きなように料理ができそうだ。水道からお湯を出すとお湯と水が縦2層になって出てきて驚き。 -
Day 3:ロンドン オックスフォードサーカスで下着を調達
Mの寮のベッドにならんで眠り、朝6時に起きてシャワーを浴びた。昨晩、Mの元彼の近況を報告したところMはショックを受けてしまい、彼氏Rと遅くまで話し込んでいて寝不足のようだ。話さなければよかったのかなと思う。
昼前に出発してロンドンのセントラルへ向かった。Bootsに行き、中華街でランチを食べ、デパートで下着を買い、ギターケースを補強するための黒いガムテープも買っているうちに30ポンドあったお金はすぐになくなってしまった。Mはどんどん私を連れ歩いて、オックスフォードサーカス、リバティ、(たぶん)コベントガーデンをめぐる。 -
おいしそうなフランス菓子のお店でお茶をして、木苺のタルトを食べてから、念願のテムズ川水上バスに乗った。荘厳なビッグ・ベンに対してタワーブリッジはやや期待外れ。水色を配した模様がイメージと合わなかったのだ。
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一度寮に戻ってSainsbury'sというスーパーで食材を買う。ネギはスプリングオニオンというらしい。イギリスの住宅街の街灯はオレンジ色でかなりうす暗く、そんなに夜遅くなくてもちょっとこわい。夕食にはパスタをつくり、Mと同じ大学から交換留学中のSちゃんと3人で食べた。
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Day 4:ロンドン ひきこもり
午前中はメールチェックをするために、Mの通うキャンパスの図書館へ。ちなみに滞在している寮もキャンパス内にある。中心地からはかなり遠いけど、チューブの駅からは近いし、緑ゆたかな気持ちのいい場所だった。Mはキャンパスの敷地の向こうに見えるおどろおどろしい雰囲気の建物を指さして、あれは病院でこのあいだ膀胱炎になったのでしかたなくあそこに行ったのだと言っていた。
メールボックスを開くと、チェコで会うことになっているOさんからようやく返事が来ていてひと安心。お昼ごはんにはきのう買ったネギ(スプリングオニオン)でつくった親子丼を食べる。風邪気味が続いていて体調があまり良くないのできょうはどこへも行かないことにした。
Mと寮の共同キッチンにいると、ギリシャ人留学生の女の子が入ってきてMに話して出て行った。年ごろのギリシャ人女性共通の悩みは脱毛で、日本人女性ではちょっと考えられないところにまで生えてくるのだという。キッチンの出入りは激しく、ほかにもバスローブ姿で実家に電話をかけるフランス人留学生がいたり、日本の大学の寮生活にはなさそうな明るい雰囲気。
夜はMの彼氏Rがやってきて、誘われるままに3人で学内のバーに繰り出した。ヨーロッパの大学では学内にアルコールを出す店があるのはめずらしくないらしい。ちょうどカラオケをやっていてみんな大騒ぎ。スミノフを飲みながら世界各国からの留学生とことばを交わす。帰り道にRがふざけてMをおぶったまま走りだしてMは「降ろしてー!」と叫びながら大笑い。二人はとても仲良しだ。 -
Day 5:ロンドン ヴィクトリア駅 テート・モダン
Mが授業の時間割を組んでいるのを少し待って、14時ごろヴィクトリア駅に出発した。ヴィクトリアコーチステーションでワルシャワ行きのバスのチケットを発券するためだ。私はユーロラインという欧州の長距離バスに乗り放題のチケットを事前購入していて、乗車する前に予約をしておかなければならない。予約確認はMがやってくれた。私には彼らが話している英語がさっぱり聞きとれなかった。 -
そのあと、本場のコンランショップに行こうとしたけどたどり着けなかった。住所を頼りに道をたどって行くのだが、そのあたりは住宅街でそれらしい建物が見つからなかった。Mのすすめで、フィッシュ&チップスに初挑戦。1人前が特大サイズなので、テイクアウトをしてビネガーをかけまくり、近くの階段で二人で分けて食べた。
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そのまま、Mのお気に入りの現代美術館、テート・モダンに向かったが、まさに閉館したところでMはがっかりしていた。イタリアンカフェに入り、おたがいの家庭のことで話し込む。Mは京都市内の大学に通い、実家も市内にあったが、父親の家庭内暴力を苦にして大学近くの安アパートに住み、学費と生活費を奨学金とバイト代でまかなって暮らす、絵に描いたような苦学生だった。一度大学の研修でロンドンを訪れたとき、絶対にここに留学すると誓ったのだという。それを実現しているのだからすごい。
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帰りに酒屋でシャンパンを買い、MとRと3人で開けた。シャンパンで風邪薬と飲もうとするとMにあきれられたけど、酔いのおかげで気持ちよく眠れた。
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