加賀藩の財政を支えた松倉金山と水源の森

2010/06/06 - 2010/06/06

魚津は蜃気楼や埋没林、そして取れたての魚といった海に関するイメージが強いですが、実は市域の殆どが山間部。最高峰は北アルプスの毛勝三山の一つ釜谷山（2,415m）で、春先には雪に覆われています。

天気が良かったので、魚津の山間部、林道を車で走りました。
魚津の山間部には越中三大山城の一つ松倉城があり、かつての支配域には加賀藩の財政を支えた越中七金山のうち三箇所が集中してあります。その坑道の入り口が山間部に今でも残っています。

●越中七金山
http://www.matsukura-e.tym.ed.jp/h14-21/Matukuratiku_Syoukai/Kinzan/newpage2.html

エリア 魚津(富山)

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

天気が良く立山連峰がすっきり見えました。６月のこの時期にもまだ雪が残っています。中央の白い山が魚津の最高峰、毛勝三山。

毛勝三山：毛勝山、釜谷山、猫又山

早月川の中流付近
水がエメラルドグリーンで澄んでいます。早月川は全長が30km弱しか無いにも関わらず、源流の剱岳（2,999m）から日本海までの高低差が3,000mもあります。流れは急です。また、中流以降、殆ど民家が無いので水がとても綺麗です。

遠くの平野も見渡せます。

近くの山にも少し雪が残ってました。

舗装がされていない林道
この時期は山菜採りが盛んで、山には多くの車が見られます。

林道の脇には雪が残っていました。

熊笹です。笹の竹の子が美味しい季節です。

取立ての笹竹のホイル焼き
柔らかくて醤油だけ付けても美味しいです。

林道脇には丸太が積み上げられていました。

木材の伐採跡
日本にはたくさんの森林がありますが、コストに見合わず放置されているケースも。放置されれば山は荒れてしまいます。生長した木を切って、そこに苗木を植えて・・・。この繰り返しが山を守るのだと思います。

林道脇に草で隠れた洞穴を発見！越中七金山の一つ、松倉金山です。
松倉金山は室町時代から掘られているそうですが、この金山を巡ってこの近辺を治めていた有力武将の争奪戦があった様です。最終的には加賀藩の領有となり加賀百万石の財政を支えました。

魚津には、この他に虎谷金山、川原波金山があります。

近づいてみるとかなり大きいです。松倉金山跡です。

ちょっと中に入って見ましたが、奥まで続いています。昔の人はこんな狭い穴に入って金鉱脈を掘っていたかと思うと大変な作業だと思います。

室町時代から江戸時代まで、金の採掘で栄えた松倉地区。最盛期には1,000戸もの世帯があり、山間の狭い村に住んでいましたが、今は廃村です。家や田のあった場所は杉の森林になっています。

遠方には薬師岳が見えます。個人的には立山連峰の中でも好きな山の一つです。

毛勝山
写真で見える雪の残る谷は東又谷と呼ばれる片貝川の源流。初夏近くまで雪渓が残っています。

水源の碑

片貝川
毛勝三山を源流に持つ片貝川です。

里の方にまで、ようやく辿りつきました。