2011/12/27 - 2011/12/28
21位(同エリア200件中)
前日光さん
二日目の夜は内子の「旅館 松乃屋」泊。
町中にあって、内子座のすぐ傍に位置するのも、町巡りにはちょうど良い。
旅館の評価も高く、お値段の割に料理も悪くない。
内子座に出演する役者なども、この宿を利用するらしい。
歌手で俳優の武田鉄矢氏も、この宿(というか宿の女将)のことを著書に書いている。
「鄙の道をゆく」〜君の住む町へ〜
p・50〜p・68「金八先生と痛風」 集英社文庫
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「旅館 松乃屋」に到着。
町の中心部に位置している。 -
夕食のメインは、内子町の南東部にある鬼北町産の雉鍋。
お正月も近いので、黒豆もある。 -
冷酒は、淡麗辛口純米吟醸酒「京ひな 純米酒」と
超辛口吟醸酒「きらめきのぎん」
「あまりにさっぱりし過ぎ」と相棒。
そうかなぁ?
おいしいと思ったけれどね(?_?) -
あっさり素麺風。
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柚をくりぬいた中にグラタン風。
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ごはんなど。
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デザートはゼリー。
最初から、食事の量は控えめにと頼んでおいた。 -
夕食は部屋食だったが、朝食はレストランで。
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ここでも、なます風酢の物が登場。
愛媛の人は、よほど酢を好むようだ。
私も酢は大好きなのでうれしい。 -
冷や汁のようなものをご飯にかけて食べる。
これは今まで食べたことのないもの。
所変われば。。。というものですね。 -
この生きの良い魚は、網に載せてあぶって食べたが、おいしかった(~o~)
この宿は9部屋と規模は小さいが、女将の接待も感じが良いし、特に内子の町中散策には便利な場所にあり、お薦めです。 -
翌28日、かなり冷えた朝、いよいよ内子町散策に。
江戸から明治の町家が並ぶ、伝統的建造物群保存地区。
約六百メートルに渡って、このような町並みが続いている。 -
道なりに進んで行くと、左手にひときわ目立つ大きな屋敷が目につく。
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製蝋業で財を成した豪商「本芳我(ほんはが)家」だ。
明治時代の内子の製蝋業は一大産業であり、その中心となったのが芳我一族なのだ。 -
棟木(むなぎ)や桁の端を風雨から守る装飾である「懸魚(けぎょ)」と呼ばれるものが目についた。
本芳我家の懸魚は、「鶴」をモチーフにした豪華な鏝絵(こてえ)である。
極月(ごくげつ)や 栄華を誇る 鏝絵かな -
かなりの年数を経たと思われる大木が、何本もある。
往時の栄光が偲ばれる。
明治十七年(一八八四年)の建築。 -
更に先に進むと、右手に本芳我家の分家「上芳我家」がある。
明治二七年(一八九四年)の建築。
現在「木蝋資料館」として公開されている。 -
「水切り機」等の、木蝋製作の道具類も展示されている。
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同上
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本家よりも控えめではあるが、その広大な屋敷には目を見張らせられる。
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上の写真の建物から、下に降りた所からの風景。
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上の写真の左下方にも、このような大きな建物があり、豪商一族の豊かな暮らしぶりにひたすらため息。。。
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上芳我家住宅のお正月飾り。
決して仰々しくないのも、心にくい。
松飾り 往時の栄華 宿す町 -
驚くべきは、本芳我家も含めて内子の町家のほとんどが、今も現役の住宅であるということだ。
現在内子では、木蝋の生産は行われていないとのことだが、この町を歩いていると、かつての繁栄がじわりと伝わってくる。 -
人の生活があるというのに、ひっそりとした佇まいなのもいい。
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内子町唯一の和蝋燭店「大森和蝋燭店」に置いてあった、和蝋燭の原料である「櫨(はぜ)の実」。
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和蝋燭作りの実演を見せてくれた。
ガラス越しなので、ブレています。
芯に何度も蝋を重ね塗りして作るので、切り口を上から見ると木の年輪のようだ。 -
最初この手は軍手をしているのかと思ったら、蝋が手についたものだと分かってビックリ!
一日中座って、この仕事を繰り返すのは大変なことだろうと思った。 -
内子座は、大正5年(1916)、芸能を愛する人々の熱意によって建てられた木造の劇場だ。
二階建て、瓦葺き入母屋造り。
老朽化で取り壊されるところを、町民が復元のため努力し、昭和60年、劇場として再出発したのだ。
実はこの町も「鶴瓶の家族に乾杯」で、俳優大杉漣さんが訪れたのであった。その前から噂は聞いていたが、テレビを見て、ますます興味が湧いてきたという経緯がある。 -
内子座といい、道後温泉といい、愛媛には木造の伝統的建造物が多くあるようだ。
この建物のすぐ傍には、かなり近代的な建物があって、それを入れない写真を撮ろうとすると、どうしてもこの角度になってしまう。
京都八坂神社の隣にもコンビニが、またスフィンクスのすぐ傍にも「○○ドナルド」があるようで、いずこも同じような状況のようだ。 -
内子座の中を見学。
二階席から見下ろしたもの。
扁額「芸於遊」(芸に遊ぶ)も見える。 -
よく見ると、舞台中央が円形に刳り抜かれていて、回転するようになっているのが分かる。
床下に降りて、奈落部分を見学することもできる。 -
奈落の説明。
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昔は、人力で回り舞台を動かす仕掛けがあったそうだ。
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「芸於遊」の「芸」とは、「教養」を意味するようだ。
内子では、今も昔も、琴や三味線などの芸事を習う人が多いとか。
「芸於遊」は、芸能を愛する内子の人々を象徴する言葉なのだろう。
そういう一種の、心の余裕を持つということは、精神生活もさぞや豊かであろうと想像される。 -
10時半頃、松山に向かって出発。
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沿道には、屋根のついた橋が何カ所かあり、心惹かれるものを感じた。
ドラマ「坂の上の雲」でも、最終回の場面で秋山兄弟が、屋根つき橋の上で語り合う場面があった。
長閑でどこか郷愁を感じるように思うのは、私だけだろうか? -
四国に来たのに、海を見ていなかったことに気づき、海の見える所に行ってみた。
伊予の海からの風景。 -
瀬戸内海。
遠くに瓢箪形の島が見える。 -
足元に打ち寄せる波。
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海を見て満足し、再び松山に向かう途中、なんと四国なのに雪を被った山が見える!
思い込みで、四国には雪の降る山などないと決め込んでいたのだが、日本は思っていた以上に狭いのかもしれない。。。 -
雪山に惹かれ、そのまま山目指して進むと、こんな風景に出くわした。
石鎚山である! -
松山市内で、昼食を食べる店を探して入り込んだラーメン屋さん。
これが思った以上のヒット。
この店は「つけ麺」がおいしいとあったので、めったに食べないが注文してみた。
このスープに。。。 -
この麺をつけて食べます。(麺の量が多いかな?)
この麺だけを、一人で何人前も追加している人がいたが、確かにクセになる味だった(^o^) -
これは相棒が注文したトンコツ風ラーメン。
コクがありそうで、若者向きでは?と思ったが、見かけほどシツコクなくて、とてもおいしかったそうだ。
もしまた松山に行くことがあったなら、再訪したいと思った店だ。 -
おいしかったので、餃子まで頼んでしまった。
宇都宮のとは違って、中身がたくさん入っていた(宇都宮の餃子は小ぶりで、中身も少ない。その代わりさっぱりしているので、たくさん食べられるのだ) -
レンタカーを返し、松山空港へ。
今回の愛媛の旅では、心に残ったことがたくさんある。
松山城、市電、道後温泉、宇和島城、大洲の町、内子の歴史、屋根付き橋、蜜柑に纏わる話等々。。。
そして極めつきは、「人々の心の温かさ」である。
また歴史と文化に裏付けられたゆとりとプライドである。
素敵な町と親切な人々。
今思い出しても、良いことばかりが浮かんでくる。 -
最後のビッグプレゼントは、機上からの「石鎚山」!
上空から眺められるなんて。。。
最高です! -
羽田に近づくと、雲の彼方に富士山も見えた。
空港からの富士山で始まった今回の旅も、雲上の富士で完結。
さよなら、四国。
再訪の予感は強い。
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この旅行記へのコメント (6)
-
- ふわっくまさん 2021/03/29 12:49:08
- 内子散策・・
- 前日光さん、こんにちは。
私の旅行記にメッセージを頂き、前日光さんの約10年前の内子のご様子が気になったのでお邪魔しました。
豪商一族のお屋敷をご覧になり、ウットリとされたようで・・
・・季節を感じさせる柿の木などと、とても絵になる風景でしたね。
そして鶴瓶の家族に乾杯で紹介された内子座に、中まで入られたのですね。
私が訪れた時はちょうどお芝居があったので、観客以外は入れなかったです。
昔からある舞台装置など見応えがあったようで、興味深く拝見させていただきました。
石鎚山の雪をご覧になって、少し驚かれたようですが・・
帰路の機上からの景色も、圧巻でしたね^^ ふわっくま
- 前日光さん からの返信 2021/03/30 16:31:44
- RE: 内子散策・・
- ふわっくまさん、こんにちは。
わざわざ私の十年前の旅行記を探していただき、コメントも。
本当にありがとうございますm(_ _)m
自分ながらあの旅が、もう十年も前になっていたことにショックを受けました。
震災の年の暮れに行った愛媛県の旅でした。
> 豪商一族のお屋敷をご覧になり、ウットリとされたようで・・
> ・・季節を感じさせる柿の木などと、とても絵になる風景でしたね。
→四国、特に愛媛県は、「宇都宮さん」とか「祖母井(うばがい)さん」なんていう苗字の方がいらっしゃって、栃木県との繋がりを感じます。
ちなみに栃木県で何年も暮らしていますが、「宇都宮さん」にお目にかかったことがないのですよ。
祖母井は、苗字ではなくて地名なんです。私が卒業した中学校が「祖母井中学校」と言います。(今は合併されてありませんが)
ただし芳我様のような豪商はこちらにはいらっしゃいませんが(^_-)
> そして鶴瓶の家族に乾杯で紹介された内子座に、中まで入られたのですね。
> 私が訪れた時はちょうどお芝居があったので、観客以外は入れなかったです。
> 昔からある舞台装置など見応えがあったようで、興味深く拝見させていただきました。
→私たちが内子座に入れたのは運が良かったのですねぇ。
地下まで潜って、舞台装置を見られたのは貴重な体験でした!
> 石鎚山の雪をご覧になって、少し驚かれたようですが・・
> 帰路の機上からの景色も、圧巻でしたね^^
→ホント!雪を戴く石鎚山には感動しました。
この写真をもう少しよく見えるように加工して、翌年の年賀状にしました!
四国もしばらく行っていないので、とにかくコロナが早いとこ終息してくれることを祈るばかりです。
もっともこれはみんなの願いですけれどね(^-^)
前日光
-
- 旅猫さん 2012/04/17 21:48:55
- なかなか良さそうですね。
- 前日光さん、こんばんは。
内子へも寄られたのですね。
四国は、全県制覇していますが、内子と大洲は未踏の地。
足摺岬もですが。
内子座を筆頭に、歴史ある街並みが残り、風情がありますね。
伝統的な文化や技も残っていて。
歴史のある街は、歩くだけでも楽しいですよね。
餃子が美味しそう♪
渡しなら、間違いなくビールが付きますね(笑)
飛行機からの山並みが素晴らしい。
旅猫
- 前日光さん からの返信 2012/04/19 23:25:13
- RE: なかなか良さそうですね。
- 旅猫さん、こんばんは(^^)
ここ2、3日取り込んでいまして、返信が遅れ申し訳ありません。
愛媛旅行記にお出でいただき、ありがとうございます。
> 内子へも寄られたのですね。
> 四国は、全県制覇していますが、内子と大洲は未踏の地。
> 足摺岬もですが。
四国全県制覇ですか!
飛行機でない場合は、関東からのアクセスは、けっこう大変ですよね。
なんとなく敬遠していたのですが、行ってみるとその魅力に気づかされますね。
内子も大洲も、本当に素敵な良い町でした。
特に大洲の「肱川あらし」を、この目で見てみたいと思いました。
> 内子座を筆頭に、歴史ある街並みが残り、風情がありますね。
> 伝統的な文化や技も残っていて。
> 歴史のある街は、歩くだけでも楽しいですよね。
歴史のある町には、必ず何とも言えない気品のようなものが漂っていますね。それが魅力なのかもしれません。
人々がひっそりと、しかし確実に生活しているという空気が伝わってきます。
> 餃子が美味しそう♪
> 渡しなら、間違いなくビールが付きますね(笑)
この店、偶然に入ったのですが、客が後から後からやってきて賑わっていました。つまり、美味しい店なのだと思います。
ビールですか。。。
考えたら私だけでも飲めましたよね(^_-)
どうも昼間から飲む習慣がなくて。これからは考えてみます。
> 飛行機からの山並みが素晴らしい。
旅猫さん、この石鎚山には参りました。
こんなによく見えるなんて。
地上から遠く雪を被った姿を眺めた後で、その同じ山を上空から見下ろすことができたわけでして。
(実はこの石鎚山、今年の年賀状にしてしまいました(^o^))
前日光
-
- まつじゅんさん 2012/04/11 13:51:52
- まだ編集途中のようですが、おじゃましました。
- 前日光さん、年度初めのお忙しい時期だと思われますが、編集途中でおじゃましました。
文学的な文章は完成後の楽しみとさせていただいて、写真だけでも十分楽しめます。
私も2009年(もう、そんなになるのかと思いますが。)道後から内子を回ってきました。
鯛飯と猫の印象が強かったですが、和蝋も見学させていただいたのを思い出しました。
http://4travel.jp/traveler/matujyunn/album/10334599/
若かりし20代の頃、友人と大阪から淡路島経由で鳴門、室戸岬、安芸、高知、中村、竜串、足摺岬、宇和島、松山、小豆島と回ったのを皮切りに、結構四国は旅しましたが、お遍路文化なのでしょうか本当に親切で優しい人達が多い所だと思います。
数を重ねるたびに発見があるところですね。
四国経由で山陰というのも結構近くなってきています。
中四国、さんかいライン(太平洋、瀬戸内海、日本海)というのもありますので、是非お立ち寄りください。
matujyunn
- 前日光さん からの返信 2012/04/14 00:29:12
- RE: まだ編集途中のようですが、おじゃましました。
- まつじゅんさん、コメントをいただきましたのに、返信が遅くなってしまい、申し訳ございませんm(_ _)m
おっしゃる通り、年度初めのため、この1週間は夕食の後すぐにダウンしてしまい、本当に長く感じました。今年は特に、体力減退を感じます。
そしてまた、いつまでも寒い日が続きまして、(4月になったらストーブは撤去されてしまったのです。職場は未だにストーブなど使用している前近代的なところなんです!)やっとここ数日春を感じるようになりました。
> 文学的な文章は完成後の楽しみとさせていただいて、写真だけでも十分楽しめます。
そうですか。。。いつものように旅行記のアップが遅い私ですが、どうぞ呆れないで時々覗いてやってくださいませ。
> 私も2009年(もう、そんなになるのかと思いますが。)道後から内子を回ってきました。
> 鯛飯と猫の印象が強かったですが、和蝋も見学させていただいたのを思い出しました。
そうだったのですね!
拝見させていただきました。
鯛めしはともかく、猫がいたというのが羨ましいです。
私は残念ながら、猫さまに出遭うことはできませんでした。
猫だったら、いつでもウェルカムなのですがねぇ〜(~o~)
> 若かりし20代の頃、友人と大阪から淡路島経由で鳴門、室戸岬、安芸、高知、中村、竜串、足摺岬、宇和島、松山、小豆島と回ったのを皮切りに、結構四国は旅しましたが、お遍路文化なのでしょうか本当に親切で優しい人達が多い所だと思います。
そちらにお住まいですと、四国は身近なところなのですね。
今回初めて行ってみて、その魅力に引き寄せられています。
なるほど、「お遍路文化」ですか。
四国の人々の親切な人柄は、本当にそんなところから来ているのかもしれませんね。
とても納得できました。
> 数を重ねるたびに発見があるところですね。
そうなのですね!
> 四国経由で山陰というのも結構近くなってきています。
はぁ〜、それは来年からの話になりそうですね。
いまからワクワクです。
> 中四国、さんかいライン(太平洋、瀬戸内海、日本海)というのもありますので、是非お立ち寄りください。
もちろん、山陰にはこれからも参りますよ。
まだまだ未踏の地もありますし。
しばらくそちらに滞在するという夢もありますし。
その節には、ぜひご一緒したいものですね。
前日光
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