グアナファト州Leon市にEIKIブーツのイトウ・エイキさんの自宅・工房を訪ねる

2012/04/02 - 2012/04/03

メキシコのSemana Santaの休日は何の予定も立てていなかったので、娘の新しい乗馬ブーツの注文と自分達のブーツの調整を兼ねて、Leon市にあるEIKIブーツのオーナー、イトウ・エイキさんの自宅と工房を訪問してきた。
近くのコマンヒージャ温泉のMission Hotelで1泊しましたが、翌朝エイキさんから電話があって自宅の馬場でちょっと所有馬に乗って見ないか？とのお誘い。欧州の障害飛越や馬場でグランプリを取った繁殖馬を持って素晴らしい血統の馬をブリーディングされている事でも知られるエイキさんの馬に乗せて貰えるなら！と直ぐにご自宅に向かった。
イトウさんの自宅とブーツ工房の間に小さな馬場と厩舎があってそこで0歳馬、1歳馬、2歳馬らの子馬を含む20頭弱の馬を飼って繁殖をさせている。

表紙の写真はイトウさんが繁殖されている馬の内、２頭の１歳馬達。可愛いでしょう。左の馬はFEIツアーでグランプリを取った馬の子供で将来はオリンピック出場ほぼ間違い無しと言う優秀なHolsteiner種の血をひく障害飛越の血統馬です。最近別の場所でこの兄弟馬がアラブのお金持ちに６億円！で買われたそうです。

エリア その他の都市(メキシコ)

• 旅行の満足度: 4.5
• ショッピング: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

これはコマンヒージャ温泉の旧館の部屋から温泉プールのある中庭を見たところ。丁度ハカランダの花が満開！
旧館の部屋は少し古くて狭いけれども、部屋のバスルームで熱々の硫黄の匂いのする温泉が出るのが嬉しい。
多分プライベートな部屋で入れる温泉ではメキシコで一番泉温が高いのではないだろうか？
以前の旅行記でも紹介したが、これで食事さえまともなら言うことなしなのだが・・。

イトウさんの家に着くと、既に何度も訪問して勝手知ったる厩舎なので、中に入って先ずは馬を見学する。
これは2週間前に生まれたばかりの子馬。母馬が警戒して耳を後ろに倒すので余り近づかない様にして観察。

イトウさんが普段乗っている馬に乗る次女。既に引退しているが、FEIの障害飛越で欧州を転戦し何度も優勝した素晴らしい馬である。Cabalと言う名前らしいがパスポートの正式名は何だったか？（競技で世界を転戦する馬はパスポートを持っています）
お尻にドイツのHolsteiner種である印しの焼印が押されている。

本来は障害飛越の馬だが、基礎訓練が出来ているらしく、ドレッサージュの動きも素晴らしい！

血統の良い馬は家内と次女に任せて、私はエイキさんも手を焼く扱い難い癖馬に乗せてもらう。
この牝白馬もドイツの良血統を引くが、何故か馬体が小さく生まれておまけに癖がある。
この馬が産んだ子馬の方が１ハンド以上大きく育ったのだそうだ。
この馬はBid（ハミ）を極端に嫌って頭を振り上げるので手綱はブラブラで脚の扶助だけで乗る必要がある。まあ、ポロポニーの乗り方とほぼ同じと思えば良い。駆け足で片方の手前のエアチェンジがぎこちなかったが、まあ楽しめる馬でした。

次女に代わってドレサージュ専門の家内が乗ると、一段と動きが美しい。
斜行も綺麗だし此れが本当にショージャンプ用の馬か？と思う。
Holsteiner種の馬は障害にも馬場にも向いていると聞いていたが、やはりInternationalグランプリ・レベルの馬は凄いと言うことですね。

家内もいつもよりかなり上手に見えます。
イトウさんが「騎乗がエレガント！」と言ってくれて気を良くしていました。
因みにヘルメットを被っていませんが、ご容赦を。
メキシコでは熟練者は競技に出ない限り余りヘルメットを被りません。

奥に座っているのがイトウ・エイキさん。元々は画家でしたが今はレストランを3軒とブーツの会社を経営し、競技馬のブリーディングも手がけている60台前半のオジサンです。奥様はメキシコ人です。

飼い犬兼番犬のジョジョはどう言う訳か我々には非常によくなついていて、いつも和まされる。
近々近所に0.5haの広さの馬場、ランチョを開いて馬をそちらに移すそうなので、その際にはまた遊びに来ます！

これは家内のドレッサージュ用のEIKIブーツ。内側斜め前にファスナーが付いている少し変わったデザインのブーツ。騎乗時に横からも後ろからもファスナーが見えないのでブーツラインが綺麗に見え、ファスナーも痛まない。
ファスナーの場所は内側でも脛骨の横なので脚による扶助の際に当たる事は無くストッパーも小さくて邪魔にならない。非常によく出来たブーツだ。
最高の皮と丁寧なグッドイヤー・ウェルト製法で縫われたEIKIでも最も高い部類のオーダーブーツだが、値段は当時7300ﾍﾟｿ、日本円で５万円ちょっとでした。
日本で同じレベルを注文すれば15万円以上は覚悟しなければならない。
日本から注文して航空便で送ってもらっても精々７万円程度か？
でも片足で15箇所近く採寸するから・・・日本でちゃんと採寸できる人がいないとなぁ・・。

これは私のポロブーツ。同じくオーダーメードで家内のブーツよりは5千円相当安いがやはり皮の品質も非常に良く、シッカリした造りだ。
Leonは元々靴製造で有名な街だが、EIKIブーツは特に腕の良い職人を抱え、其処に日本人の細かい指示と丁寧な仕上げへの要求がオーナーのエイキさんから出るものだから、中国製や東南アジア製とは比べ物にならない出来になる。
今度日本のあるファッション・ブランド向けに1920年代のデザインと技術を再現した製品群を作る予定だとか？日本や他の国では既に廃れた古く凝った技術を要するがEIKIの職人は再現が出来る腕が有るそうな・・。

この旅行記へのコメント （1）

• cｏｒｏｓｕｋｅさん 2016/01/24 17:29:05

  こんにちは

  本当にグローバルで素晴らしいご旅行ばかり・・・
  趣味を超えた世界ですね〜。
  
  僕は100歳での乗馬を目標に登山で健康維持をしています。
  フェイスブックでココペリウエスタン牧場　宮本　寛ボスから見ていただくと赤いジヤケットで還暦乗馬をしているカバー写真が有ります。それが私です。
  
  1〜3月は久住は雪でオフ状態になってしまうために、オーナーが馬を福岡の糸島海岸まで搬送して、土日に浜辺を走るイベントを開催されております。
  昨年、僕も浜辺を駆ける機会を得て大変興奮しました。
  是非、九州に来てください。
  
  今後とも宜しくお願い致します。