2011/09/18 - 2011/09/18
116位(同エリア167件中)
まゆままさん
9月の三連休の一日、播磨科学公園都市へ両親、子どもたちと一緒に訪れた。
播磨科学公園都市は建築家の磯崎新氏、安藤忠雄氏、渡辺真理氏、そしてランドスケープアーキテクトのピーター・ウォーカー氏により
都市全体が自然環境を守りつつデザインされているとのこと。
先端科学技術支援センター、播磨高原東小学校、中学校、スプリングテクチャー播磨、そして大型放射光施設Spring-8を見学し最後に兵庫環境体験館へ訪れた。
更に佐用平福へ向かい、町並み散策の後は名物ホルモン焼きうどんで締めくくった盛りだくさんな一日。
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一度泊まってみたいと思っていた先端科学技術支援センターが
宿泊しなくても予約すれば見学できると知り、まずはこちらへやってきた。
建物は磯崎新設計、ピーターウォーカーによる庭園もある。
こちらの研究棟は関係者以外は立ち入り禁止・・会議集会棟、宿泊棟へ。 -
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会議集会棟の入り口。
向かい合わせで同じデザインのエントランスがあり、反対側は宿泊棟の受付になっている。
エントランス前にはピーター・ウォーカーデザインの火山をイメージした植栽が。
エントランスは中央に柱があり、開口部もそれほど大きくないので目立たず、入り口を探す人が結構いるとか・・ -
まずはロビーから案内していただいた。
ここのロビーはとっても面白い・・
ドーム型の天井の中央に音が集まって、音が大きく響くようになっている。
声を出したり、床を足で踏み鳴らすとすごい反響が返ってきた。
日光東照宮の鳴龍を模しているのだとか。 -
建物は全て「和」をコンセプトにデザインされているとのこと、
ロビーの一面はこの朱色の壁になっている。
朱色は西方浄土を表わす色とのこと。
グラデーションがついたような色合いだったので壁に何かで塗り付けたもの?と思いきや
Pタイルというプラスチック製のタイルを貼ったものだそう。 -
そして廊下に敷き詰められているのは和を意識し、せん瓦の特注品だそう。
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ロビーから続く大ホールの入り口への通路の上を見上げると、天窓から光が差し込む吹き抜けになっていた。
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大ホールは円形になっていて巨大なアーチが天井を支えている。
国際会議ができる同時通訳ブースなどもある。 -
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大ホールの壁面はこんな分厚い煉瓦風のタイルが貼られていて、重厚感を醸すと共に吸音の役割もあるという。
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こちらは交流サロン。
先ほどの大ホールでの会議の様をこのマルチビジョンに映し出すこともできる。 -
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ハイセンスなテーブルや皮製の椅子など家具は全て西ドイツ製とのこと。
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こちらの壁面はコンクリートと木のコラボになっていた。
このコンクリートの打ち放しに四角い枠がくり抜かれたデザインは建物のあちこちに繰り返し使われているモチーフで、
廊下ではこの四角の枠の中にはアルミが入っていたり、部屋の中ではガラスが入っていたりと
場所によってそれぞれ変化が付けられていた。 -
せん瓦が敷かれた廊下からはガラス越しに緑の庭園が見える。
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こちらも一工夫されていてガラスの上部がすりガラスになっていて、雪見障子の役割を果たしている。
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椅子に座った目線から透明なガラス越しに庭園を眺めることができる。
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この後は宿泊棟の特別室へ案内していただけた。
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意外と部屋は狭目?!
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何が特別室なのかといえば、寝室の他にこんな別室が設けられている。
会議や簡単なパーティなどに使えるそう。
こちらの家具も全て西ドイツ製。
宿泊は二人の場合この部屋でも平日一人4400円と格安。 -
この皮製の椅子、座り心地よかった・・
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先ほどの庭園を特別室から眺めたところ
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優雅に弧を描くガラスブロックの内側はトイレになっている。
この曲線はマリリンモンローのヒップをイメージしたものなのだとか。 -
多目的室からは中庭の日本庭園を眺めることができる。
中庭は銀閣寺をイメージしたものだそうで、芝生と石に覆われた6mの巨大な二つの築山がそびえ立っている。
それぞれ夏の山、冬の山を表わしているそう。 -
そして、庭園内へも入れて頂けた。
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飛び石が館内にまで入り込んでいるのがおもしろい・・
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こっちは木
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きれいに組み込まれた石。
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庭園の片隅には竹林もあって、黒御影石がストライプ状に並べられ、その石の先は建物の中にめり込んでいるという
面白いデザインに。 -
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建物内を一通り案内していただき、先端科学技術支援センターの宿泊棟、会議集会棟の見学を満喫することができた。
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先端科学技術支援センターを見学した後やってきたのは安藤忠雄設計の播磨高原東小学校と中学校の間にある栗ノ木谷公園。
ここで母が持ってきてくれたお弁当を食べ、この公園の中で見たかった公衆トイレ、「スプリングテクチャー播磨」を見学した。 -
このリボンを巻いたような優雅な曲線を描く建物はなんと公衆トイレ。
少し前に三木総合防災公園で見たブルボンビーンスドームと同じ設計者遠藤秀平の作品だそうでとても面白いデザインになっている。 -
最初は一体どこからトイレへ入ればいいのか?迷路のようで戸惑ってしまったが、なんとか入り口発見。
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リボンが渦巻くようなこの大胆な外観・・
コルゲートシートという波型鉄板を使って作られたトイレ。あまりに面白い造形に感動〜 -
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女子トイレの個室もこの波型鉄板で整えられていて美しい。
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こちらは多目的トイレの中。
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素材はこんな鉄板なのに不思議とやわらかさを感じる遊び心あふれる楽しい建物だった。
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栗ノ木谷公園で休息中、公園を挟んで建つ播磨高原東小学校、中学校をちょこっと見学に。
両方とも安藤忠雄設計でこちらは小学校。 -
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この日は休日で小学校は閉まっていたが、校庭では少年野球のチームが試合中。
意外とこの辺りも小学生がいてるのかな?
校舎内を少し覗いてみたところ。
小学校のHPでは2階建で吹き抜けになっていて、廊下も幅広くゆったりした造りになってるようだ。 -
栗ノ木谷公園から小学校を見下ろしたところ。
円形のドーム屋根の建物は体育館。 -
公園からみた小学校校舎の屋上。
広くて平らな屋上、ここで何か?できそうなくらい。 -
そしてこちらは中学校。
小学校とよく似たデザインに。 -
中学校の校舎から体育館の方へのびる渡り廊下。
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渡り廊下の先にある体育館。
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中学校のプール。
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栗ノ木谷公園で一休みした後は大型放射光施設Spring-8へやって来た。
スプリング8は「放射光」という非常に明るい光を造り出し、その光を使って原子レベルの構造や働きを観察、
研究をしている施設だそうでその設備は世界一を誇るのだそう。
写真はスプリング8の全体像。
右上の周囲が1.5kmあるという大きな丸いリング状の施設で放射光を造り出している。
リング状になっているのは大勢が同時に実験できるようにこのような形になったのだとか。
この施設では同時に53カ所で放射光を使って実験することができるという。 -
平日なら案内付きで実験現場も見学することができるようだけど、この日は休日だったので
こちらの放射光普及棟にての展示物の見学のみに。 -
周長396mの楕円形の加速器の模型。
線形加速器から送られてきた電子ビームを更に加速させて蓄積リングへ送る機械。 -
加速器を運転してみよう、のコーナー。
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高周波増幅器
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こちらはスプリング8が出来る前に、世界で最初(1974年)に建設された放射光の電子蓄積リング。
1997年にスプリング8の完成により役目を終えたそう。 -
研究成果のコーナーも。
強力な放射光によって今まで見えなかったものが見えるようになったことで、
タンパク質やDNAの構造や働きを解き明かし、病気の原因解明、治療薬の開発から地球の進化の歴史、
あらゆる分野の製品開発、環境科学への応用までさまざまな分野に貢献しているのだそう。
ちなみに和歌山毒物カレー事件の砒素分析もこの施設で行われていたのだとか。
この日は施設内を見学することができず残念だったけど、平日や年に一度の4月には一般向けに
普段は見ることができない実験装置など真近で見学できたりするイベントも行われているそう。
子どもには(大人にも;)ちょっと難しい施設だけれど、将来こういう世界最先端の施設で働きたい、
と夢を持ってもらえれば、と施設の方が言われていた。
我が家の子たちは・・見る限りそんな刺激は全く受けてなかったようだけど; -
スプリング8を後にし、やってきたのは兵庫環境体験館。
環境問題の大切さについて気付き、学び、知る為の施設だそうで、
この施設自体が環境関連技術を駆使して造られた展示物となっている。
設計は、この日栗ノ木谷公園で見たトイレ、スプリングテクチャー播磨を設計した遠藤秀平によるもの。 -
この建物の屋根と外壁に使われているものは錆鉄板といわれるものだそうで
ある所まで錆びるとそれ以上は錆びることなく、塗り変えなどの手入れがいらないというもの。
なので新たにゴミも出ず、お金もかからないというエコ素材なのだ。
エコなだけでなく、この赤錆た感じがかなりいい感じ。 -
こちらのロゴも錆鉄板が使われたもの。
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外壁は錆鉄板と一部の屋根と壁は苔と芝生で覆われている。
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緑はただ今、抜け落ちてる?ようで土がむき出しになってるけど・・
植物で建物を覆うことによって夏の間は建物内の温度を下げる効果が得られる。 -
建物内へ入ると、木の温かみに囲まれた空間が広がっていた。
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丸太の三角トラスが美しい天井。
建物の屋根や壁はこの1111本のひのきの丸太の骨組みに支えられている。
この丸太は間伐材が使われているのだそう。 -
天井には天窓があって、光を取り込むと共に、太陽光発電システムも取り付けられている。
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家具もオリジナルのものかなあ?
とてもユニークな形をしていた。 -
こちらの工房では団体向けに実験、工作などの体験型学習プログラムを要予約で実施しているそう。
私たちは個人だったので、牛乳パックを使ったエコ工作や新聞紙を使ったエコバッグなどを自由に作ることができた。 -
三つの部屋に分かれているこちらの施設の模型。
山の中にこの施設を造るにあたって、周りの木をできるだけ切らないよう配慮したり、
建物と地面が触れる部分を少なくするために足のような土台で支えたりと山をなるべく傷つけることなく工事を行ったのだそう。 -
扉の取っ手はこの建物の形を模したものかな?
環境への配慮やさまざまな工夫が凝らされ、更にデザイン的にも見応えいっぱいの兵庫環境体験館だった。 -
播磨科学公園都市を堪能した後、もう少し足をのばして佐用平福へやってきた。
この日の夕飯に佐用名物ホルモン焼きうどんを食べて帰ることにしていたので、
腹ごなし?に平福の町を散歩することに。
江戸時代から因幡街道の宿場町として栄えた平福は今もその名残の町並みを見ることができる。
この立派な建物は智頭急行の平福駅。
無人駅でひっそりしていたが、近畿の駅100選にも選ばれている。 -
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駅の周りはのどかな田園地帯が広がる・・
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佐用川に沿った街道を歩いていくと蔵が立ち並ぶ有名な川端風景が。
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ここから川端へ降りてみよう。
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こちらの町屋は昭和の初め頃まで鋳物業を営んでいた瓜生原家。
内部も公開されていたので見学させていただいた。 -
鋳物で作られた燭台や火鉢。
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土間の台所にはおくどさん
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整然と並ぶ格子がとても美しい家。
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ベンガラ色の格子も艶やか。
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鏝絵が描かれた袖うだちが残る町屋も。
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創業元禄10年のたつ乃屋醤油本店。
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旧田住邸の庭園。
江戸時代初期の池泉観賞式庭園が今も残されている。
こちらのお屋敷では農村カフェをされていて、カフェには入らなかったのだけどご主人が出てこられていろいろお話を聞かせていただいた。 -
池を覆うように生えているのは睡蓮科のヒメコウホネという植物だそうで、絶滅危惧種に指定されている大変珍しいものだそう。
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さまざまな石がふんだんに使われたお庭。
池の中には石橋が二基と木橋が一基かかっていてさまざまな方向から楽しめるお庭だった -
町中をぐるりと一周歩いた後は、夕食に佐用名物ホルモン焼きうどんを食べに訪れた。
老舗の一力というお店へ。 -
ホルモンとうどんを一緒に鉄板で焼き、たれで味付け、さらにつけダレに付けて食べる。
初めて食べたホルモン焼きうどんだったがなかなか美味しかった!
おばちゃんの言う通り頼んだら、思ったより量が少なかったようで・・
まだ食べれそうだった私たちはこの後、別のホルモン焼きうどんのお店へはしご。
ホルモン焼きうどんを十分満喫して帰途についた。
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