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先週末、ヘルシンキ、サンクトペテルブルク、フランクフルトを経てバンガロールに到着した。ここでは気温は+30℃あり、サンクトペテルブルクの−15℃との差は45℃、順応するのに一苦労である。<br /><br />この週末にはインドの首都デリーにある3つの世界遺産のうち、まだ訪れていないラール・キラーとその周辺の見所であるジャマー・マスジット、コンノート・プレイスなどを日帰りで訪ねることにした。バンガロールを早朝に出発、最終便で戻る苦行のような旅である。意外だったのは、この日のデリーはバンガロールよりも気温が低く、到着時は+19℃とのアナウンスだった。うっかり半袖で空港へ向かってしまったが、デリーの市民は革ジャンパーなど厚手の上着を着る人が多かった。<br /><br />インドの2大都市、首都デリーには3つ、最大の都市ムンバイには2つの世界遺産がある。in Ordnung(秩序)の国ドイツを巡ってきたせいもあるが、インドの町の無秩序と混沌、雑踏と喧騒にはもう近寄りたくない、ラール・キラーを見ればこの両都市にはもう訪れる必要がない、と思うとなんだか肩の荷が下りたような気がする。<br /><br />詳細は次のジャマー・マスジットの旅行記に書くが、ニセモノ観光局などたちの悪い輩が、恐らくは日本人旅行者を狙って近寄ってくる。この連中の取り扱いについては自称百戦錬磨の小生もうんざりさせられる。特にデリーはその手のうわさをよく耳にする。か弱い日本の旅行者がこの輩にだまされて金を奪われるようなことのないためにも、書いておかなくてはいけない。まず弱みになるようなこと、カメラチケットなどを正しく購入し、胡散臭い連中は自信を持ってはねつけることである。<br /><br />さて、15〜18世紀に栄華を誇ったインド史上最大の帝国ムガール王朝。デリーはその第5代皇帝シャー・ジャハーンの治世における首都であり、その権威を象徴するのが彼の居城ラール・キラー(赤い要塞の意味、英語ではレッド・フォート)である。シャー・ジャハーンは第3代皇帝アクバル(大帝)がアーグラに建設したアーグラ城と類似した要塞を建設し遷都する。建造されたのは1639〜48年、赤い砂岩で作られた巨大な城壁が帝国の力を誇示するかのようだ。正門であるラホール門が見るものを圧倒する。しかし中に入ると失望がやってくる。アーグラ城を訪れた後であるからなおさらであるが、城内に今も残っている数多くの建築物は1857年に起きた「セポイの反乱」や、その後イギリスの侵略を受け、見る影もなく荒らされてしまった。アーグラ城がほぼ原型を保って、今でも要塞の機能を果たすことが可能であるのに比較して、ここラール・キラーはどこか空虚感さえただよっている。<br /><br />ラホール門を抜けるとみやげ物店の並ぶアーケードがあり、しばらく歩くとディワーネ・アーム(一般謁見の間)がある。ここでシャー・ジャハーンが王座に座って一般市民と謁見した。 さらに下って、突き当りまで行くと白亜の建物が並んでいる。これらがディーワーネ・カース(貴賓謁見の間)、カース・マハール(皇帝の私室)、モーティ・マハール(真珠の宮殿のモスク)などが並んでいる。なお、タージ・マハールはシャー・ジャハーンの妻ムムターズ・マハールの死を悼んで建造された。そして彼は後に息子であるアウラングゼーブによりアーグラ城に幽閉され、死を迎える。それにしても現在インド北部にある主要世界遺産はシャー・ジャハーンの建造させた建築であり、インドの観光客誘致への貢献度は極めて高いと言える。<br /><br />ラール・キラーはクトゥブ・ミナールと並んで、デリーでもっとも賑わう観光地であり、チケット売り場は長蛇の列だ。ただ、外国人は専用窓口で高いチケットを買うので並ぶ時間は短縮できる。ここを訪れるのは平日の方がスムーズである。

インドの世界遺産No.17:ムガール帝国の富と権威の象徴「赤い砦」ラール・キラー(改訂版)

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2012/02/05 - 2012/02/06

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ハンク

ハンクさん

先週末、ヘルシンキ、サンクトペテルブルク、フランクフルトを経てバンガロールに到着した。ここでは気温は+30℃あり、サンクトペテルブルクの−15℃との差は45℃、順応するのに一苦労である。

この週末にはインドの首都デリーにある3つの世界遺産のうち、まだ訪れていないラール・キラーとその周辺の見所であるジャマー・マスジット、コンノート・プレイスなどを日帰りで訪ねることにした。バンガロールを早朝に出発、最終便で戻る苦行のような旅である。意外だったのは、この日のデリーはバンガロールよりも気温が低く、到着時は+19℃とのアナウンスだった。うっかり半袖で空港へ向かってしまったが、デリーの市民は革ジャンパーなど厚手の上着を着る人が多かった。

インドの2大都市、首都デリーには3つ、最大の都市ムンバイには2つの世界遺産がある。in Ordnung(秩序)の国ドイツを巡ってきたせいもあるが、インドの町の無秩序と混沌、雑踏と喧騒にはもう近寄りたくない、ラール・キラーを見ればこの両都市にはもう訪れる必要がない、と思うとなんだか肩の荷が下りたような気がする。

詳細は次のジャマー・マスジットの旅行記に書くが、ニセモノ観光局などたちの悪い輩が、恐らくは日本人旅行者を狙って近寄ってくる。この連中の取り扱いについては自称百戦錬磨の小生もうんざりさせられる。特にデリーはその手のうわさをよく耳にする。か弱い日本の旅行者がこの輩にだまされて金を奪われるようなことのないためにも、書いておかなくてはいけない。まず弱みになるようなこと、カメラチケットなどを正しく購入し、胡散臭い連中は自信を持ってはねつけることである。

さて、15〜18世紀に栄華を誇ったインド史上最大の帝国ムガール王朝。デリーはその第5代皇帝シャー・ジャハーンの治世における首都であり、その権威を象徴するのが彼の居城ラール・キラー(赤い要塞の意味、英語ではレッド・フォート)である。シャー・ジャハーンは第3代皇帝アクバル(大帝)がアーグラに建設したアーグラ城と類似した要塞を建設し遷都する。建造されたのは1639〜48年、赤い砂岩で作られた巨大な城壁が帝国の力を誇示するかのようだ。正門であるラホール門が見るものを圧倒する。しかし中に入ると失望がやってくる。アーグラ城を訪れた後であるからなおさらであるが、城内に今も残っている数多くの建築物は1857年に起きた「セポイの反乱」や、その後イギリスの侵略を受け、見る影もなく荒らされてしまった。アーグラ城がほぼ原型を保って、今でも要塞の機能を果たすことが可能であるのに比較して、ここラール・キラーはどこか空虚感さえただよっている。

ラホール門を抜けるとみやげ物店の並ぶアーケードがあり、しばらく歩くとディワーネ・アーム(一般謁見の間)がある。ここでシャー・ジャハーンが王座に座って一般市民と謁見した。 さらに下って、突き当りまで行くと白亜の建物が並んでいる。これらがディーワーネ・カース(貴賓謁見の間)、カース・マハール(皇帝の私室)、モーティ・マハール(真珠の宮殿のモスク)などが並んでいる。なお、タージ・マハールはシャー・ジャハーンの妻ムムターズ・マハールの死を悼んで建造された。そして彼は後に息子であるアウラングゼーブによりアーグラ城に幽閉され、死を迎える。それにしても現在インド北部にある主要世界遺産はシャー・ジャハーンの建造させた建築であり、インドの観光客誘致への貢献度は極めて高いと言える。

ラール・キラーはクトゥブ・ミナールと並んで、デリーでもっとも賑わう観光地であり、チケット売り場は長蛇の列だ。ただ、外国人は専用窓口で高いチケットを買うので並ぶ時間は短縮できる。ここを訪れるのは平日の方がスムーズである。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
グルメ
4.0
ショッピング
4.0
交通
4.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
鉄道 タクシー 徒歩 飛行機
航空会社
ジェットエアウェイズ (運航停止)
旅行の手配内容
個別手配
  • ラール・キラーの入り口でチケットを求める人の行列

    ラール・キラーの入り口でチケットを求める人の行列

  • ラール・キラーの外壁、アーグラ城と酷似している

    ラール・キラーの外壁、アーグラ城と酷似している

  • ラール・キラーの象徴、ラホール門

    ラール・キラーの象徴、ラホール門

  • ラール・キラーの象徴、ラホール門

    ラール・キラーの象徴、ラホール門

  • ラール・キラーの象徴、ラホール門

    イチオシ

    ラール・キラーの象徴、ラホール門

  • チャッタ・チョウク、みやげ物店の並ぶアーケード

    チャッタ・チョウク、みやげ物店の並ぶアーケード

  • チャッタ・チョウク、みやげ物店の並ぶアーケードにある宝石屋など

    チャッタ・チョウク、みやげ物店の並ぶアーケードにある宝石屋など

  • 世界遺産登録のモニュメント

    世界遺産登録のモニュメント

  • ノーバット・カーナ、宮殿の入り口に立つ建物

    ノーバット・カーナ、宮殿の入り口に立つ建物

  • ディワーネ・アーム(一般謁見の間)、ここでシャー・ジャハーンが王座に座って一般市民と謁見した

    ディワーネ・アーム(一般謁見の間)、ここでシャー・ジャハーンが王座に座って一般市民と謁見した

  • ディワーネ・アーム(一般謁見の間)にあるシャー・ジャハーンの王座

    ディワーネ・アーム(一般謁見の間)にあるシャー・ジャハーンの王座

  • シャー・ジャハーンの王座の正面

    シャー・ジャハーンの王座の正面

  • ディワーネ・アーム(一般謁見の間)を裏側から見る、シャー・ジャハーンがここから出入りした

    ディワーネ・アーム(一般謁見の間)を裏側から見る、シャー・ジャハーンがここから出入りした

  • ディーワーネ・カース(貴賓謁見の間)

    ディーワーネ・カース(貴賓謁見の間)

  • ディーワーネ・カース(貴賓謁見の間)、カース・マハール(皇帝の私室)、モーティ・マハール(真珠の宮殿のモスク)

    ディーワーネ・カース(貴賓謁見の間)、カース・マハール(皇帝の私室)、モーティ・マハール(真珠の宮殿のモスク)

  • ディーワーネ・カース(貴賓謁見の間)のアーチ

    ディーワーネ・カース(貴賓謁見の間)のアーチ

  • 改修中のラング・マハール(彩の間)を横から見る

    改修中のラング・マハール(彩の間)を横から見る

  • ラング・マハール(彩の間)のアーチ

    ラング・マハール(彩の間)のアーチ

  • カース・マハール(皇帝の私室)

    カース・マハール(皇帝の私室)

  • ハヤット・バークッシュ庭園とパビリオン

    ハヤット・バークッシュ庭園とパビリオン

  • ラール・キラーの外壁、アーグラ城と酷似している

    ラール・キラーの外壁、アーグラ城と酷似している

  • ラール・キラーの外壁、アーグラ城と酷似している

    ラール・キラーの外壁、アーグラ城と酷似している

  • ラール・キラーのファサード

    ラール・キラーのファサード

  • ラール・キラーのファサード

    ラール・キラーのファサード

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