大源太キャニオンを訪ねて

2011/11/13 - 2011/11/13

先月の13日の日曜日、妻と大源太キャニオンを訪ねた。あんまり綺麗で癒されたので、今回のブログはその体験記を書かせていただく。
　大源太キャニオンなんて言うと、中国の雲南省の奥辺りにあるキャニオンを想像してしまうが、私の地元、新潟県の三国連山の谷間にある渓谷なのである。恥ずかしながら、私は行くまでその渓谷を知らなかった。
　その日は晩秋の越後には珍しい晴天だった。遅い朝食中に妻が、「こんなにいいお天気だから、どこか紅葉を観に行きたいわね」と言った。「そうだ、清津峡に行こう」と前日見たＮＨＫテレビを思い出して私が言った。
　長岡からローカル線で1時間余りで越後湯沢駅に着いたのが正午前。駅前の観光案内で訪ねたら清津峡に行くバスは1日4本で次のバスまで2時間以上待たなければならない。渓谷の紅葉を見るには30分以上トンネルの中を歩き、トンネルの中に数個の窓があり、そこから眺めるしかないとの事だった。帰りはタクシーを6千円くらい払わなければ帰って来れないとの事だった。
　「他に近くで紅葉のきれいなところはないですか」と訊ねたら、この大源太
キャニオンを教えてくれたのだ。バスで30分で行けるし、丁度いいバスがあった。駅前のコンビニで弁当と飲み物を買って乗車したら乗客は私たちの他はたった一人。それも、途中で降りたので二人で一台の大型バスを貸切っているよう。でも、「このバスは帰り無しの地獄行き」の気分がしないでもなかった。
　到着して、バス停の側の土産屋に入って、「帰りのバスの2時間をどのように歩いたらいいですか」と訊ねた。星の王子様のような青年が「1時間もあれば湖畔を一周できるので、時間を持て余しますよ、キャニオンはつり橋から見えます」と教えてくれた。（越後にもあんなイケメンがいるんだ！）
　そこから30mで湖畔に出た。その美しさといったら、もう、例えようがない。写真を見るしかない。湖の向こう側に小さな宿が見えて、それが素晴らしい被写体となっていた。
　石の湖岸で小春日和の下でコンビニ弁当を食べたらその美味しかったこと。とても、500円−20円とは思えなかった。
　食べ終えてから、ゆっくりと湖畔の細道を歩いた。まるで50年前の恋人同士のよう。私は、古い、高峰三枝子の「湖畔の宿」を歌いだした。妻も一緒に歌った。
　　　　山の淋しい湖に　一人来たのは悲しい心
　　　　旨の痛みに耐えかねて　昨日の夢と諦めて..........
歌え終えたら、妻が　突如、「私は悲しくなんかないわ」と笑って言った。
私は、すかさず、「オレも」と言い返した。　それは、「Ｉlove you.」、「Me too」と思えた。（恥ずかしいので横文字使用。のろけてスミマセン）
　　来年、私たちは金婚式を迎える。記念にちょっと豪華な旅に行く予定。
　30分で湖畔の宿に着いた。喫茶室があったので熱いコーヒーを飲んだ。とても美味しかった、（一杯300円）そこの奥さん（マダムとか女将の感じでない）がとても優しい人で、いろいろとこの辺りのことを教えて下さった。そして美味しい緑茶をご馳走して下さった。
　湖の上に大きなキャンプ場があり、5月から、10月までは若者や家族で賑わうのだそうだ。11月の末からは雪に埋もれてしまうのだそうだ。

　　　　　　　　　　深山の奥の湖畔の宿は
　　　　　　　　　　雪に埋もれて春を待つ
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　お知らせ：　私も、しばらく冬篭りに入りますので、ブログは３月まで月、2,3回とさせていただきます。実は、来年9月が私の自費出版「世界桜前線・桜は今、世界のどこかに咲いている」の原稿と写真の締め切りですので、その原稿の整理を冬期にしておいて、3月から8月まで最後の外国桜訪問をしたいと思っています。　 　　　　
　
　

エリア 越後湯沢・中里・岩原(新潟)

• 同行者: 家族旅行
• 旅行の手配内容: 個別手配

向こうの左が湖畔の宿。ここでコンビニ弁当を美味しく食べた。

このあたりで「湖畔の宿」の夫婦大合唱。

つり橋の上から見たキャニオン。

向こうに見える女性は妻。（写真嫌いだから内緒）

この美しい景色はまもなく白一色となる。