2011/11/03 - 2011/11/03
243位(同エリア285件中)
ちゃおさん
文化の日の昨日、中国「昆劇」を初めて観る。これは大学の先生からのお誘いであり、観劇もさることながら、その後のお楽しみにも心惹かれるものがあった。
この「昆劇」という名前は初めて聞いた訳ではないが、つとに有名な「京劇」と比べ、地方の「田舎芝居」程度にしか思っていなかったが、昨日の観劇で、その認識をやや改めるところもあった。
それは、この「昆劇」の方が「京劇」よりは遥かに歴史が古く、中国芸能の「母体」を成すもので、今から600年ほど前、日本で言うと室町の頃、中国では明の時代に江南の地、上海から程遠くない蘇州の「昆山」辺りから発祥した伝統芸能で、当初楽曲からスタートしたものが、後で演技が加えられるようになり、今日のような形式になった、とのことである。
これは開演前に解説を行った陸海栄さんの説明であったが、記憶違いがあるかも知れない。しかし未だなおこうした説明を受けても、「昆劇」と「京劇」の違いは、その発祥の新古は分かったとしても、「劇」そのものの違いは茫洋としたものであった。
尚「昆劇」は2001年に中国初のユネスコ「世界無形文化遺産」に認定され、今現在ユネスコに認定されている4つの遺産の最初のものである。ちなみに他の3つとは伝統器楽の「古琴」、「ウイグル族のムカム」、「蒙古族の長調」である。
さて公演そのものは残念ながら写真撮影、ビデオ撮りが一切禁じられていて、演劇そのものの写真、動画等をブログに載せることは出来ないが、公演終了後の舞台挨拶、又ホールの外での記念撮影等で、そのあでやかなかぶりものの一端をお見せすることは出来るかも知れない。
今回来日したメンバーは蘇州にある「中国昆曲博物館」の専属俳優を主体とし、他に「上海戯劇学院」の俳優や「北京京劇」の役者や日本の昆劇団グループの友情出演などもあって、幅広い演目の内、昨夜公演されたのは「孼(ゲツ)海記・下山」、「石秀探荘」、「長生殿・小宴」の3題だった。
「長生殿・少宴」は玄宗皇帝と楊貴妃が秋の一日、夕景を楽しみながらお酒を酌み交わす演目であり、京劇でも盛んに取り上げられているようである。
中国語を理解できる訳ではないが、劇中に「トウシャ」(多謝)、等の呉音を聞くと、ああ、これは矢張り江南の戯劇なのかなあ、と思う処もあった。それに付けても「笙」、マンドリン様の「縦琴」、「太鼓」、「銅鑼」等の賑やかな演奏は如何にも中国風のものであった。実の処、動画で実物をお見せできないのが残念ではあるが・・。
さて観劇後の楽しみは言うまでもない。目的の半分かそれ以上がここにあった訳だから、欠かすことはできない。折りしも野球中継、8回表ヤクルトが中日に3−0で勝ち越すや、大先生の意気盛ん也、さあこれから大盤振る舞いのハシゴ酒。観劇以上に感激した夜になりました!
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今日の「昆劇」公演は東横線日吉の慶大キャンパス内のホールで行われた。
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「昆劇」は初めて見るので、大いなる興味があった。
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主役の一人陸海栄さんへの生花。中国文化部、中国大使館からも贈られていた。
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開演を待つ大先生。
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開演前の様子。午後の部はほぼ満席だったようだが、夜の部は約8割の入り。
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終演後の舞台挨拶。
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色あでやかな衣装に包まれています。
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舞台監督の挨拶。
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ホール前に飾られた刺繍の緞子。
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緞子の前で。
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昆劇俳優との一緒の写真。
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俳優の一人。見事な衣装!
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公演が終わっての楽しいひと時。
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言葉通りのOld Boys & Girks!
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しかしヤクルト勝って、尚意気壮ん也!
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時間が経つのも忘れてしまったひと時でした・・。
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