2011/10/24 - 2011/10/24
22位(同エリア99件中)
ハンクさん
パッタダカルを訪れた翌日、同じく世界遺産に登録されているハンピを訪れた。1ヵ所に集中しているパッタダカルと違ってハンピはとてつもなく広い。車をチャーターしないととても1日で見て回ることはできないだろう。またヒンドゥー寺院として今も機能しており訪れる人も多い。最寄の町ホスペットにはバンガロールなどから夜行列車も走っており、外国人観光客とも多く出会った。入場料はパッタダカルと同じ250ルピー、ただし見所ははるかに多く、何ヶ所かに入り口があるのでチケットを無くさないように。
ハンピはパッタダカルの6〜8世紀に比較してずっと時代は下って、14世紀から16世紀にかけて建設された。当然建設技術も進歩しており、規模も大きい。ここは南インドのヒンドゥー教勢力が結束して成立したヴィジャヤナガル朝の王都であり、数多くの宮殿やヒンドゥー教寺院が造営されたが、16世紀半ばにイスラム勢力の略奪を受け廃墟と化した。現在は40ほどの遺跡が残っており、さまざまな神祠や望楼、柱廊や浴場、要塞なども散在している。時代こそ遅れるものの、中東や東南アジア各地の名高い都市遺跡、テーベやペルセポリス、アンコール・トムなどに比肩する、と評価する人もいる。
ハンピ観光の起点はヴィルーバークシャ寺院、トゥンガバトラ川沿いにあり、シヴァ神に献じられたもので、ゴープラムを持つ南インドに特徴的な寺院建築であり、多くの参拝客が訪れる現役の寺院である。観光客向けに象が長い鼻を使ってバナナを受け取って食べたり、お金を受け取った場合は隣にいる飼い主に渡した後、お客の頭を鼻でなでてくれる。
ハンピ北東端に所在するヴィッタラ寺院は最大規模を誇り、56本の石柱があり、広い列柱ホールの礼拝堂(マンタバ)を持つ。首都の最北部、トゥンガバドラ川が大きく湾曲する近くに建てられたのがヴィッタラ寺院である。 これは首都で最大なばかりでなく、その完成度の高さと彫刻の密度においても群を抜いている。 クリシュナデーヴァラーヤ王の指揮下に、オリッサ王国との戦いの勝利を記念して 16世紀前半に造営された。 境内を囲む回廊の三方にゴプラが建てられ、境内には本堂のほかにいくつもの祠堂や石造の山車などが賑やかに建ち並んでいる。
この地で多くの外国人と話す機会があった。イギリス人が最も多く、次いでドイツ、オーストラリア、フランス、ニュージーランドなどから来た人々だ。その中でイギリス、ドイツ、スイスから来ている若者のグループと知り合った。当地で身寄りのない貧困に苦しむ子供たちを支援する養護施設の運営を助けている、高い志を持った若者達だ。ドイツには海外ボランティアに参加すると兵役を免れることができるという事情もあるが、なかなか日本人には真似のできない事であり、考えさせられた。
帰りは再び6時間のドライブ、8時に無事にバンガロールに帰着した。ヒンドゥー遺跡の旅、出掛ける前は正直あまり期待していなかったが、様々な出会いもあり、有意義な旅となった。
- 旅行の満足度
- 4.0
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 3.0
- 交通
- 2.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ギリシャ神殿を思い出させる石作りの建築
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ハンピ観光の起点のヴィルーバークシャ寺院
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ヴィルーバークシャ寺院のゴープラム
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南インド特有の建築様式を持つヴィルーバークシャ寺院
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ヴィルーバークシャ寺院の象は観光客を楽しませてくれる
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イチオシ
象が長い鼻を使ってお金を受け取った場合は、隣にいる飼い主に渡した後お客の頭を鼻でなでてくれる
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ヴィルーバークシャ寺院の境内、もちろん牛も歩いている
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ヴィルーバークシャ寺院の境内
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一面に装飾が施された建築
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ヒンドゥーの神々がモチーフとなったレリーフ
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今にも崩れそうな寺院、補強が必要だ
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精緻な彫刻で装飾が施されている石柱
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精緻な彫刻で装飾が施されている石柱
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当時の繁栄を物語る広大な王宮の跡地
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地下の神殿の内部
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水路として石のU字溝が使われていた
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貯水池があちらこちらに造営された
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ロータス・マハル(蓮の宮殿)、ヒンドゥーとイスラム建築様式が融合している
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宮廷地区の象舎
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宮廷地区の象舎
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宮廷地区の象舎を横から見る
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精緻な装飾が施された石柱
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精緻な装飾が施された石柱
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崩れ落ちた寺院の遺構
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王妃の浴場の建物のファサード
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王妃の浴場の内部
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ヴィッタラ寺院の通路に沿って立ち並ぶ石柱
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イチオシ
ハンピのシンボル、ヴィッタラ寺院の境内のガルーダ堂 (チャリオット)
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ヴィッタラ寺院の境内のガルーダ堂 (チャリオット)
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ヴィッタラ寺院のマンダパ(礼拝堂)外観
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ヴィッタラ寺院のマンダパ外観
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ヴィッタラ寺院のマンダパ内部
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