2005/12/07 - 2005/12/07
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ジェイミー&ベンさん
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12月7日(水曜日)
タオ島、放蕩者モンティとの別れ
陽の落ちる時間帯のチャロック湾はとても静かだ。赤い夕陽が後光のように、そよ風に揺れるヤシの木のシルエットを映し出す。薄明かりのなかを鷺が飛び、海にはロープで繋がれたロングテールボートが浮かんでいる。僕ら3人がこのバルコニーで過ごすのも、あと少しで終わりだ。
「チュムポーン行きの船の最終案内です」クリップ付きのボードを小脇に抱えた男がアナウンスをした。「ああ、行かなきゃ」モンティはそう言うと、カリマーの黒いリュックサックを重そうに背負った。僕たちは言葉少なに握手やハグを交わし、最後に背中をポンと叩き合った。お別れだ。モンティは背を向け、白い双胴船に向かって桟橋を歩いていく。いかにも放蕩者といった風情だ。途中で一度振り返ると、握ったこぶしを高々と突き上げた。うつむきながら乗船通路を進むモンティの姿が、やがて視界から消えた。「モンティの時代」の終焉だった。
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- 船 自転車
-
タオ島での日々は、またたくまに過ぎていった。夜行カーフェリーで島に到着し、J.P.リゾートの楽しい我が家である27番小屋に落ち着いた日から、まもなく7週間になる。だが、そろそろ僕らの意識もまたFWEに向かってきたところで、ゆっくりとだが、そもそも何のためにここにいるのかを思い出してきた。今日の午後、実に数週間ぶりに自転車を点検した。ジメジメとした暗い倉庫の一角で、それは哀れな姿に変貌していた。カビに覆われ、黒ずんだサドル。へたったタイヤ。錆びついたチェーン。自転車たちは必要とされず、悲しそうに見えた。この異国の地では、場違いに見えた。
僕らのなかで、少しずつ、未知=日常だった日々への期待が高まりつつあった。
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