2010/05/22 - 2010/05/22
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サウスピーチさん
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いよいよヴォー・ル・ヴィコント城です!
ここはベルサイユ宮殿のモデルとなったお城で(理由は後ほど説明)、
かなり興味はあったのだが、交通の便があまりよくない。
パリのGare de Lyon駅からMelun駅まで約25分と近いが、
駅からお城までシャトーバス(1日にたったの4本のみ)かタクシー
(ほとんど走っていないらしい)に乗らなければならないので、
ちょっと不便。
なので、今回はレンタカーがあり、是非とも楽しみにしていた。
しかも、このお城、5月から10月の毎週土曜日のみ、夜間も開いている。
そして、そのハイライトと言えば、「キャンドルライト・ナイト」と称し、
庭園にはクラシック音楽が流れ、そして何と!
2000個!!!ものキャンドルが灯されるのだ!
土曜日のスケジュールを押さえ、あとは好天を祈るだけであった・・・。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
「フォンテーヌブローの森」
フォンテーヌブロー城を出ると、
すぐに森が続く。
ずーっとこの景色が続くので、
かなりの面積だと思う。
そして一路、小さなマインシーという町
(鉄道の駅はムラン駅)にある、
ヴォー・ル・ヴィコント城へ。
ここからは30分弱の距離だが・・・。
しかし、ガソリンがほとんどなくなっていた為、
給油。 むぅ〜、時間が・・・。
4時半までに間に合うかっ!??? -
のどかな田舎道。
写真の左端に、お城の看板が見えてきた! -
イチオシ
お城にまっすぐ続く道。
かなり続いているこの並木道が
とっても素敵だった。 -
お城に到着。
目の前の無料駐車場にとめる。
お城の入り口はこの写真より更に右側。
*****
と、ここで、ヴォー・ル・ヴィコント城についての話を・・・。 ここの歴史はとても面白いのだ!
このヴォー・ル・ヴィコント城が、フランス、ひいては世界を代表する美しさのヴェルサイユ宮殿が誕生したきっかけを作った、と言っても過言ではない。
このお城は、太陽王ルイ14世のもとで大蔵卿を務めたニコラ・フーケにより建てられた、彼の個人邸宅(!)である。 栄華を誇っていたフーケは、お金に糸目をつけず、その当時最高の芸術家たちを雇い、これまでになかったような美しいお城を建てさせた。
ルイ14世や王の母も招いてオープニング・パーティーが行われた1661年8月17日のこと。 城がいっぱいの花で飾られ、庭園の噴水が美しく舞い、宮廷料理人ヴァテールの生み出す豪華な料理が並び、花火が輝いたその日は、フーケにとって人生最高の日となるはずだった。
しかし、その宴の3週間後、王はフーケを伴ってナントを訪れ、そこで王の計画通り、フーケはマスケット銃士隊長のダルタニャンにより逮捕。 二度とヴォー・ル・ヴィコント城に戻ることはなかった。
3年にも渡る裁判では、国外追放の判決が下ったが、これに失望したルイ14世により、終身刑に替えられた。(続く) -
(続き)
フーケの派手な振る舞いに不満を持っていたルイ14世もそうだが、フーケの座(大蔵卿)を密かに狙っていたコルベール、それまでの地位が逆転し、嫉妬する宰相マザランらにより、このお城ができる前から密かにまた緻密にこの計画が練られていたようだ。 特に、コルベールは、財政を公私混同していたフーケの不正をことごとく、またでっち上げも含めてルイ14世に報告していた。 (但し、この時代は自分の私財を財政に使うことも多く、公私混同は日常茶飯事のことだったようだし、自分の肩書き(地位)すらお金で買う時代だったので、もともと「公平」などということは有り得なかったのである。)
そのルイ14世も、ヴォー・ル・ヴィコント城の洗練された美しさに感心したのだろう。 まったく同じ芸術家(建築家のル・ヴォー、室内装飾家のル・ブラン、造園家のル・ノートル)に、ヴォー・ル・ヴィコントを越える、フランス国王の名にふさわしい最高の城を建設することを命じる。 それこそが、あのヴェルサイユ宮殿というわけなのだ。 -
「キャンドルライト・ナイト」への入場料、
1人19ユーロ。
入り口の建物を出ると、
中庭のようなところに出た。
ここには馬車博物館がある。
(最後に見学。)
*****
注)通常の見学は夕方6時までで、見学料はもう少し安い。 そして、夏の土曜日のみの「キャンドルライト・ナイト」は、午後8時から夜中の12時まで。 その間、城内の見学コースも勿論開いている。(ちょっと暗かったが)
「キャンドルライト」のチケットで、早くて午後2時から入ることができる! これはお得!!!
ということで、着いたのは、4時半過ぎだったが、夜用のチケットですんなり入れてもらえた。 -
中庭の門をくぐると・・・
正面の方へ出てきた。
このお城、個人の所有物らしいが、
どんな人が持ってるんだろう・・・
(下に説明有り) -
そうそう、ここに4時半までに着きたかった理由とは・・・。
このお城には「塔」があって、ここにも上がれる。 ここからの庭園の眺めが素晴らしいとの情報があったので、是非上ってみたかった。 しかし、「塔」は通常の時間帯(午後6時まで)しか開いていない。
*フランスの観光地では、「〜時まで開館」とあっても、その日によって1時間くらい前には入場を締め切るところがほとんどらしい。
私の記憶では、「4時半に塔の入り口が閉まっていた」という情報があったような気がしていた為、是非4時半までに間に合いたかったのである。 -
他の見学は後でゆっくりできるので、とにかく「塔」へまっしぐら!
どこに何があるのかもわからないが、夫が「とにかく階段を上がっていけばわかるんじゃない?」と言う。 本当かいな・・・。
と、数階上がった階段の先に「塔」のポスターを掲げた入り口らしきデスクがあった。
が、私が入ろうとすると、係りの人に止められた。 「え〜! もう閉まっちゃったのぉ?!」
係りの人はあまり英語が達者でなく、一生懸命説明してくれるのだが、どうもよく分からない。 「ビー」がなんとかかんとか・・・と何度も言っている。
「ビー」・・・ 「ハチ」のこと??? (夏に辺りはハチだらけだったドイツのハンブルクを思い出す・・・)
ハチが屋上にいっぱいいるんだか何だか分からないけど、とりあえず今は「一時閉鎖」で、また再開される「かも」しれないとのこと・・・。 が、それはいつかわからない。
階段に座って待っていたが、暇だったので係りの人とちょっと話しをしてみた。 「塔」に上ることをすごく楽しみにしていたことや、その為に急いで来たことなど・・・。
そしたら、その係りの人は、他の2人のところへ行き、何やら話しをしている。 そして、戻ってきたら、「行っていいよ。」と言ってくれた!
えっ!? これって私の話を汲んでくれたせい? それともただの偶然? (このことを夫に話したら、「あ、それはお前がうっとおしくて、早くお前の話から逃れたいと思ったからだよ。」と笑ってジョークを飛ばしていた。) ふんっ!
よく分からなかったが、とにかく入れたのである。 やったぁー! -
狭い螺旋階段を上がり、屋根裏部屋のような
ところを通り、更にこの階段を上がり、
その上に更に細くて狭い階段が。
やっとこさ上に辿り着いた
その先に見えたものは・・・ -
素晴らしい眺めでしたっ!!!
33ヘクタールの庭園。
塔の外に出てみると、誰もいない・・・。
塔への入り口で係りの人が言っていた「ビー(ハチ)」。 うーん、そんなもん、どこにもいないぞ・・・。 もしかして、「ビー」と聞こえたが、「ウィンド」と言っていたのかも
しれないと思った。 それほど風が強かったのである。
ひぇ〜。 高所恐怖症に加え、強風。 しかも、足場は狭く、そしてなぜか床部分が歪んでいて歩きにくいのだ。
怖〜い!けど、この景色を見に来たのだ!!! ただ、恐怖でへっぴり腰になっていたらしく、夫が横で笑っていた。 ふんっ! -
計算しつくされて造られた庭園。
さすが、ル・ノートルである。
彼は先ほど行った、
フォンテーヌブロー城の庭園も
手がけているのだが、
こちらの方が均整が取れていて
華があるように感じた。 -
更に奥の丘陵に建っている
ヘラクレス像。 -
庭園の左側。
-
右側には小さいながら
クレープや飲み物などの売店、
そしてレストランがある。
このレストランでは、キャンドルライトのショーを
見ながらディナーが食べれる。
パリから予約していきたかったが、
時間がなくできなかった。
一応聞いてみたが、やはりこの日は
予約で既にいっぱいとのこと。 -
お城正面・左側。
こちら側から入って来た。 -
お城正面の門。
-
ズームすると、両面に彫られた像が。
気品を感じさせる。 -
この狭〜い階段を下りる。
私達が塔から下りる頃になって
結構人が上がって来だした。
ここですれ違う時は、
お互いに端っこに寄りながら。 -
ふぅ〜。 とりあえずは塔の見学ができた。
次はお城の中だ。 最初に塔に行ってしまったので、
どうも見学の順番が最初からではないようだが・・・。
っま、いっか。
写真は、「ルイ16世の寝室」。 -
「ルイ15世の寝室」
-
当時のお風呂とトイレ。
手前がビデ。 左奥が、湯船。
右奥が、便器。 右手前が、お湯のポット。
後ろの方にはカツラを置く台が・・・。 -
「フーケ婦人の書斎」
当時は鏡張りの部屋で、それが
ヴェルサイユの鏡の間の手本に
なったとかならないとか・・・。 -
「フーケの寝室」
凄いっ! ベッドが赤だっ!
こんな豪華絢爛な部屋で
ゆっくり眠れるんだろうか・・・。 -
フーケの肖像画。
(私的にはかなりなイケメン)
彼はもともと有力な貴族の生まれで、頭もよく、
何と!13歳でパリ高等法院の弁護士として
認められたらしい。 凄っ!
そこから次々と上への階段を
上っていく、かなりのやり手。 -
ロタンダ。
ここから次に地下に下りると、
見学コースと逆だったようで、
そこから中に入ることはできなかった・・・。
なので、一応これでお城の見学は終わりとし、
庭園の方へ行くことにした。 -
開放感ある、素晴らしい庭園。
お城の周りにはお堀があり、
たくさんのかなり大きな魚が泳いでいた。
この時点で既に2000個と言われるキャンドルが
あちこちに置いてあったが、どれだけの人数で
どうやって2000個ものキャンドルに
火を灯すのだろうか・・・という疑問が。
(後に分かりました。) -
後ろを振り返ってみた。
-
塔のズーム。
私達の時は誰もいなかったけど、
今はたくさんの人が! -
庭園にあった小さなお店、兼、
レストランからの眺め。
それにしてもお腹が空いた・・・。
朝、パリの「ポール」で食べたっきり・・・。
この時点で午後6時前。
「キャンドルライト」ショーまでにはまだまだ
時間があるので、一旦お城の外へ出て
レストランを探してもいいのだが・・・。
(ちなみにお城周辺は何もありません。) -
とりあえず、この小さなお店で
飲み物とクレープを注文。
外に出してあったイスに座って食べた。
ここに座ってお城を眺めながらゆったり
している自分が何だか信じられなかった・・・。
しばらくイスに座り、この風景を楽しむ。
今日も日中は暑い日だったが、
この時間になって、少し肌寒くなってきた。
時間もあることだし、一旦車に戻って
上着を持ってくることにした。 -
戻る途中にあった、中庭外側の壁。
バラに壁をつたわせていて、とてもきれい。 -
入り口の外に出たところ。
門にずらっと建っていた像のズーム。 -
ジャケットを着て暖かくなった私達は、
再び敷地の中へ。
お城の周りにはお濠。
ちなみにヨーロッパの古い建物や
教会は、だいたいどこでも
いつもどこかの部分を修復中。 -
再び庭園へ。
-
ここではゴルフカートも貸し出して
いたが、私達は時間もたっぷりあるし、
歩くことにした。
*ベルサイユ宮殿をはじめ、
いくつかのお城の庭園では、広大な為、
ゴルフカートを貸し出していた。
ここは45分で15ユーロくらいだったかな。 -
ちょっと歩いたところで
ズーム写真を撮ってみた。
先に噴水の池があって、
更にその先にもう一つ池が。
そこからなだらかな丘になって
いて、その先にヘラクレス像。 -
途中の大きな噴水まで来た。
-
噴水の池からお城を振り返る。
-
イチオシ
お気に入りの写真。
6時半過ぎ。 まだまだ陽は高い。
庭園をウロウロしたり、歩き疲れて
しばらくベンチに座ってまったりとした時間を
過ごしていると・・・。 -
遠くの方から1人のおじさんが順番に
長い棒のようなバーナーで火を点けだした!
・・・やっぱり1個1個点けていくしか・・・。
って、たった1人でぇ〜!???
(なんとも、火を点けている部分が
写真に写っていない! 失敗!!)
しか〜しっ! この時点では、さっきの塔の上
でもそうだったように、風が凄かったのだ。
おじさんが一生懸命点けているはしから、
キャンドルの火が消えていく・・・。
夫も私も「あぁ〜・・・」(笑)
おじさんは何度も前に進んでは戻り・・・の繰り返し。
1人でぶつぶつぼやいていた。
(その気持ち、お察しします!)
3分の1ほど終えたところで、やっともう1人、
若い男の子が合流。 だけど、たったの2人で???
私がもしここに住めるのなら、この仕事、
進んでやらせてもらうんだけどなぁ・・・。
途中で痺れを切らした夫は、目の前の消えた
キャンドルに、他のキャンドルから火を移そうと試みるも、
キャンドルの大きさと角度の問題で、ダメだった・・・。
私達は、しばらくこの2人の様子を眺めていた・・・。 -
座っていたベンチ近くからの風景。
どこからともなくクラシック音楽も
聞こえてきた。 雰囲気最高っ!!! -
8時近くまで庭園でゆったりした時間を過ごしていたが、一向に陽が落ちる気配すらしない。
・・・と、ここで、「城内の見学では、実物大の人形が置いてあって、フーケの歴史が分かりやすかった。」、とインターネットで誰かが書いていたのを思い出した。
私達がさっき見学したところは、人形なんかはなかった。 ・・・ということは、また他に見逃している部屋があるはず・・・。
時間もあることだし、もう一度城内を見学することにした。 -
写真はお城へ入る階段の上から。
-
タペストリーが壁いっぱいに
かかっている。 -
さっき通ったロタンダ。
ここにも既にキャンドルが灯されている。 -
「王の控えの間」
ここら辺から微妙に
蝋人形館のような雰囲気に・・・。(笑)
インターネット情報にあった
人形と共に展示されてる部屋だ。
こっちの方が部屋だけよりも
雰囲気がよく伝わってくる。 -
「王の寝室」
音声付。 しかも、音に合わせて
人形の口がパクパク動いている。凄っ!
ただ、フランス語なので、何を
言っているのか分からなかった。
残念。
やっぱりオーディオガイド必須! -
各部屋に、このようなフランス語と
英語の説明が貼ってある。
ポスター右上の薄〜い人がフーケ。
左下が陰謀の主、コルベール。
そして右下が宰相マザラン。
マザランはルイ14世の母の
恋人であったとの噂あり。 -
コルベール、ルイ14世に
フーケが公金横領していると
チクっているところ。
うわぁ〜、陰謀の臭いプンプン! -
「宴の間」
人形たちの後ろにはスクリーンで
舞踏会の様子を映していた。
テーブルにはフルーツやマカロンなど
美味しそうにいっぱい盛ってあった。 -
公金横領の罪を着せられたフーケ、
ダルタニャンに逮捕される。
周辺にいるのは三銃士。
制服がかっこいい! -
獄中のフーケ。
ホログラム映像です。 -
おっとー!!!
暗い地下を歩いている途中、
ふっと振り返ったらこれがっ!
ひぇ〜。 超びっくりした・・・。
このお城で映画「仮面の男」
(レオナルド・ディカプリオ主演)
が撮影された名残だろうか・・・。
鉄仮面の男は実在した人物で、
一番有名なのは、宰相マザランと
ルイ14世の母との間の子
(所謂、ルイ14世と兄弟)、又は
ルイ14世の双子の兄弟、という説。 -
「ワイン貯蔵庫」
・・・だったところ。 -
ここでは、宮廷料理人ヴァテールが
フーケの料理長として雇われていた。
(写真の人形とは無関係)
ルイ14世をこの城館に迎えた際に催された
饗宴を取り仕切ったのもヴァテール。
彼はホイップクリームを発明した
ことでも有名。 -
あらゆる調理器具が揃っている。
オーブンでは、大きな肉の塊を
焼いていた。
*****
ヴァテールのその後・・・。
前日のフーケの逮捕により、彼ははしばらく
国外に亡命を余儀なくされる。
帰国後はコンデ公に仕え、映画の題材にも
なった「シャンティイ城での饗宴」が原因で
自殺してしまう。
今度、映画「宮廷料理人ヴァテール」を見てみようっと。 -
「食堂(ダイニングルーム)」
食堂を設置したのは、このお城が
初めて、という。
それまではその時食べたい部屋で
食べる、というしきたりだったらしい。
*****
これで、今度は本当に城内見学終わり。
もう一度戻って来て、本当によかったぁ〜。
この時点で夜の9時を過ぎており、
外を見ると、やっと陽が落ちかかっていた。 -
庭園に出てみると・・・。
素敵ーっ!!!
数時間前まで庭園にいた時は外は強風で、
せっかく点けたキャンドルも消えたりして、
(ショーが始まる頃には、少し止んでいると
いいなぁ。)と思っていたのだが、何と!
本当に風はほとんど吹いていなかった。 奇跡!? -
庭園の先までズーム。
この時点では、キャンドルの灯はまだ
はっきりと見える程ではなかったが、
それでも、その雰囲気は伝わってくる。
その中を庭園の奥の方まで歩いていく・・・。
めちゃくちゃロマンチック!!! -
ここからは
「キャンドルライト・ナイト」ショー、
お楽しみ下さい。 -
-
-
-
イチオシ
電球のライトと違い、
キャンドルは灯の強弱があって
まるで生きているかのよう! -
イチオシ
-
イチオシ
-
-
-
-
-
ところで、フーケ投獄後のこのお城の話を・・・。
投獄された事で城主がいなくなり、十数年のちにフーケ夫人の手に戻るも、息子が跡継ぎを残さず他界してしまい、フーケ家は途絶え、以後持ち主を転々とする。
流転の末、すっかり廃れてしまったヴォー城を買い取ったのが、現在のヴォー城の持ち主であるヴォグエ氏の先祖にあたる、アルフレッド=ソミエと言う方。
このソミエ氏、砂糖の精製工場で財を成した方で、元々はパン屋さんの子供でそんな城を買うほど身分が高いわけでもなかったらしい。 だけど、すっかり寂れた城を何とか修復したいと願う想いから城購入に名乗りを挙げたとか・・・。
しかし! すっかり廃れてしまった城の修復はそう簡単なものでもなく、ソミエさんとっくに亡き現在も修復作業中なわけで、その修復費はお城の入場料やおみやげ購入代から成り立っている、とのこと。 -
帰りに庭園を振り返ったところ。
-
お城の正面側にもキャンドル!
本当に名残惜しかった。 こんな風景、
他のどこで見られるというのだろう・・・。
が、時刻はもう10時半過ぎ。
もうそろそろ出発しなければ・・・と、
敷地の出口へ向かっていると、
「馬車博物館」の入り口があった。
せっかくだし、ちらっと覗くだけでも・・・
と思い、入ってみた。 -
ローマ帝国時代のような二輪車あり、
他の馬車は、私が思っていたより
はるかに大きかった。
*****
本当に今回このお城に来れて、しかも、
かなりゆっくりした時間を過ごし、
お天気も最高で、「キャンドルライト」の
ショーも美しく、
最高に最高に幸せだったしラッキーだった!
個人邸宅としては馬鹿げているほど大きすぎ
だが、お城としては、庭園も含めて程よい(?)
大きさで両方の均整が取れていて、
それでいて豪華さもあり、また上品な雰囲気を
持つ、とても落ち着く場所だった。
また絶対ここに来たい。
そして、午後11時半前、一路「ヴェルサイユ」へ。
ここからヴェルサイユまでは、約30分。 -
12時少し前にホテル到着。
夫が部屋のドアを開けたと同時に
いきなり驚きの声を上げた。
何事かと思って部屋の中を見ると
苦笑・・・。
眠さも疲れも吹っ飛ぶ色とデザイン!
まあ、お城の近くだし・・・。 -
が、バスルームは意外にもシックな装い。
-
とにかく早くヴェルサイユ宮殿が見たかった。
ホテルの前の道路を渡ると、その向こうはもう宮殿の壁。
「すぐ近く」というよりも、「宮殿の敷地内」
と言っても過言ではない!
なので、こんな夜中でも1人で気軽に行けた。
数人、宮殿の前で写真を撮っていた。
「うわぁ~! やっと会いに来れたよ。」
と、ここで遠くから鐘の音が。 12時だ。
写真を数枚撮ったが、ブレブレ。
撮り直そうとした瞬間、ライトが消えた。
あ~あ・・・。 まあでも、また明日来るよ・・・。
この間、夫は夕食を探しに出ていた。
今日、口にしたものと言えば、パリのポールで朝食の
パン、フォンテーヌブロー城でのジェラート、
ヴォー・ル・ヴィコント城でクレープと飲み物。
何ともさみしい・・・し、めっちゃお腹が空いていた。
ヴェルサイユ到着は夜中の12時近かったので
もうどこも閉まっていた。
私は朝食のパンが少し余っていたのでそれをかじったが、
夫は「俺は絶対に食べ物を見つけてくるっ!」と言って
出掛け、戻った時に手にしていたのは、メキシカン的な
食べ物。 ちょっと味見をしたが、これがすごーく
美味しかった! 味付けが絶妙だったのだ。
ヴェルサイユ、食も楽しみになってきた!
(「6日目①:ベルサイユ宮殿 (宮殿内見学編)」へ続く)
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この旅行記へのコメント (9)
-
- ippuniさん 2013/05/03 04:40:03
- 陰謀と嫉妬
- サウスピーチさん、こんにちは^^
早く読まないとサウスピーチさんの次の旅が始まってしまう!
と思って、思い出したが吉日、早速続きを見に来ました^^
ヴォ―・ル・ヴィコント城、私も好きですよ〜
先日はここでサロン・ド・ショコラが開催され、
フローリストである知人がここのお花の担当になり行って来たそうです。
私もキャンドルナイトに行きましたけど、夜になって到着したので、
駐車場はもう満車、あの手前の並木道の間まで車でいっぱいでした。
コメントを読んでいて、「嗚呼、今も昔も変わってない」と思いました(笑)
フランス人ってものすごく個人主義なんだけど、
意外と寂しがり屋で嫉妬深いところがあって面白いんですよ^^
噂、告げ口、嫉妬、嘘…これらは今もフランス社会で立派に生きております。
特に個人の財政(?)にはかなり興味を持っている民族で(笑)、
人の給料や生活費の内訳を知りたがるし、知って噂を広めるし…。
本当に親しい友人にしか持家なのか賃貸なのか言わない人が多いんですよ。
(公務員だからなのかもしれませんけど)
勝手知ったる公務員の給料で家なんて買おうものなら注目を浴びて、
脱税か?親の遺産か?なんてすぐに噂が広まってしまうんです(@_@)
私なんて、フランスに来て当初、カフェにたくさん行くと言う理由だけで、
旦那の同僚が税務署にチェックの電話を入れたんですよ!!!
ちょっと高いレエストランに行った話をすると妬まれ、陰口を言われ、へたすると友達を失う、
誰かを陥れるためなら平気で嘘をつく…これも良くあることです。
この国に置いては発展・改善という単語があってないようなものなので、
ある意味で歴史は今も生きている…と言えるのかもしれませんね(笑)
なんて、この旅行記を見て思いました。
ippuni
あ、このお城には2回ほど行きましたけど、塔に上れるなんて知りませんでした!
- サウスピーチさん からの返信 2013/05/03 23:02:23
- RE: なるほどね〜
- ippuniさん、こんにちは! ヴォー・ル・ヴィコント城に遊びに来て下さり、どうもありがとうございます。(*^^*)
> コメントを読んでいて、「嗚呼、今も昔も変わってない」と思いました(笑)
ここ数年、色々な歴史の本を読んで、本当にそう思います。 あらゆる技術は発達し、便利な世の中になっても
戦争や、身近なところで言えば「いじめ」などもなくならないし、「歴史は繰り返す」。
人間の根本は変わらないから、やっていることもその結果も大して昔と変わらないのかも。
それでも、精神的な部分で少しずつでもいい方向に進歩していっているといいんですけどね。
> 噂、告げ口、嫉妬、嘘…これらは今もフランス社会で立派に生きております。
やっぱりこういうものって、昔から脈々と受け継がれていって、それがその民族の特性みたいになるのでしょうね。
時間をかけて培われたもの(表現が変ですねw)だから、なかなか改善・変化しにくいのかも。
ippuniさんのコメントで、フランス(パリ)での生活の生の声が聞けるので、本当に新鮮で楽しいです。
旅行だけだと表面的な部分しか見えませんからね・・・。 (それはそれでいいのですが。)
自分の知らない外の世界の現実を知ると、自分の現在の生活についても「案外ここって悪くないかも・・・」と
意外な利点を考えられることもあるんですよ。 但し、食生活についてはやっぱりどう考えても残念ですけど。 (T_T)
> 私なんて、フランスに来て当初、カフェにたくさん行くと言う理由だけで、
> 旦那の同僚が税務署にチェックの電話を入れたんですよ!!!
いや〜、これにはちょっとびっくりです! ただ噂をするだけのレベルとは違いますよね?
何だか、国民みんながお互いを監視しているみたいで、かなり窮屈な感じですね・・・。
そんなことでいちいちお役所に報告されるなんて、ちょっと人間不信に陥りそうです。
> あ、このお城には2回ほど行きましたけど、塔に上れるなんて知りませんでした!
夜は閉まっていますからね。 昼間に行く機会があれば、お勧めですよ! 普通の教会の塔などと違って、
そんなに段数もなかったので(私でも登れたくらいですから)上りやすいと思います。
ル・ノートルが造った均整のとれた庭園の景色がとっても素晴らしかったです♪
サウスピーチ :)
-
- ニッキーさん 2012/06/01 19:42:19
- いつかは行きたいヴェルサイユ宮殿
- サウスピーチさん、さっそく見に来ました。
やっぱり私が思ってたアメリカ在住の方でしたね。
あんなこと書いて、間違ってたらすごく失礼だと、後で冷や冷やしてました。
今回はヴェルサイユ宮殿とヴォール・ルコント城の旅行記を拝見しました。
ヴェルサイユ宮殿はすごい広さですね。サウスピーチさんの焦りっぷり、時間と距離の戦いっぷりにドキドキ。でも、できる限り最大限やり遂げられましたね。拍手です。
私はフランス、行ったことないんです。いつかは行きたいと思ってますが、面倒がりなんで、行くとしたらツアー。たぶんヴェルサイユ宮殿はパリからの半日オプショナルツアーになり、一部しか見られないでしょうから、サウスピーチさんの旅行記でしっかり見せてもらいました。
プチトリアノンの農家風の家の中は見学できないんですか?私、結構、あれに興味があるんですが。
この、ヴォール・ヴィコント城、知りませんでしたが、充実した観光ができましたね。キャンドルライト・ナイトが素晴らしいです。なかなか行きにくい場所みたいなんで、私には無理そうですけど、広さ的にはここ、いいですね。ヴェルサイユ宮殿は広過ぎ。
私にとって海外旅行の目的は憧れのシーンを一つ一つ自分の目で見ることなんです。そういう意味ではヴェルサイユ宮殿はいつかは必ず行きたい場所です。昔なら最優先の候補だったと思います。今は他にも行きたい所、見たいシーンが多くなり過ぎて、行けるのはいつのことになるやら。
ニッキー
- サウスピーチさん からの返信 2012/06/02 12:06:03
- RE: いつかは行きたいヴェルサイユ宮殿
- ニッキーさん
またすぐにいらして頂いて嬉しいです♪
> やっぱり私が思ってたアメリカ在住の方でしたね。
> あんなこと書いて、間違ってたらすごく失礼だと、後で冷や冷やしてました。
よく覚えていらしたなぁ〜と、記憶力の良さに脱帽。(凄っ!)
返信しようと思ったのですが、ニッキーさんに先を越されてしまいました・・・(恥)。 ごめんなさいね。
> プチトリアノンの農家風の家の中は見学できないんですか?
勿論できますよ! 私の場合、既に入場時間を過ぎていたので、無理やり「お願いっ! アメリカからわざわざ来たので
(泣きおとし?)、せめて写真だけでも撮らせてぇ〜!」と懇願してやっと中に入れてもらったので、
本当に数枚撮っただけで外に出てきたのです。 なので、私の写真は、「農園」じゃなくて、
その入り口にあたる部分のみなんです。 外に出てみると、その係りの人は全然気にしていない感じだったので、
農園の方まで入ってもよかったような雰囲気でしたが、他の方達が次々と入り口で追い返されていたのを見ていたので、
やはり良心の呵責といいますか、悪いなぁ〜という想いがありまして、早々と外に出てきてしまいました。
日本人は、なかなか他国の人たちみたいにずうずうしくはなれないものです・・・。(^^;
ヴォー・ル・ヴィコント城、見所いっぱいでサイズ的にも大変見学しやすいお城でした。
ここだったら住んでもいいかも・・・などと思ったくらいです(いったいどの分際で!? なぜ上から目線? 笑)。
交通の便は他の場所と比べるとよくないですが、多分パリから日本人向けのツアーが出ているのでは・・・と思いますので、
パリに行かれる際には、是非!
> 今は他にも行きたい所、見たいシーンが多くなり過ぎて、行けるのはいつのことになるやら。
これ、正にその通りです! 特に、4トラベルの旅行記を色々と拝見しているうちに、
もう行きたい場所だらけになってしまいました・・・。(苦笑) もう、自分ブレブレです。
次は、イタリア!と決めていたはずなのに、アフリカのサバンナでのゲームドライブに憧れ、やれトルコだ、ヨルダンだ、
いや、南米の遺跡だ!と。 でも気付いたら、国内(アメリカ)西部の国立公園に・・・。
今はこれもどうだか分からなくなってきました・・・。(汗) どうなることやら。
そうそう! スカイツリーの写真、めっちゃよかったですぅー。 特に、吾妻橋から月と共に・・・。 うーん、いい感じ。
それに、ニッキーさんのいい写真撮りたい情熱が伝わってきた逆さスカイツリー。
私もいれば、その情熱はニッキーさんといい勝負になったかも?(笑)
ニッキーさんのイタリア旅行記は、時間のある時にじっくり見たいので、また後で。
私、好きなものは最後まで残しておく派でして・・・(^^;
それでは、また!
サウスピーチ :)
- ニッキーさん からの返信 2012/06/02 14:12:05
- RE: RE: いつかは行きたいヴェルサイユ宮殿
- > よく覚えていらしたなぁ〜と、記憶力の良さに脱帽。(凄っ!)
いえいえ、記憶力は全然だめなんですけど、お名前がサウスピーチさんなのかサウスビーチさんなのかどっちかなぁってその時思った(老眼です)のと、アメリカに住んでらっしゃるということで、特に印象に残ってたんです。私も昔主人のビジネススクール留学でボストンに暮らしたことがあり、近くでは次男がヴァージニア大へ留学してたので、アメリカに住んでらっしゃる方には特に親近感があって・・・。
> 次は、イタリア!と決めていたはずなのに、アフリカのサバンナでのゲームドライブに憧れ、やれトルコだ、ヨルダンだ、
> いや、南米の遺跡だ!と。 でも気付いたら、国内(アメリカ)西部の国立公園に・・・。
> 今はこれもどうだか分からなくなってきました・・・。(汗)
ボストンにいる時に、私も国内旅行でヨセミテ国立公園とサンフランシスコ方面へ旅行しました。現地でレンタカーを借りて回りましたが、なんと子連れのうえ身重でした。アメリカの人って妊娠中でも結構平気で旅行してしまうでしょう?それでその時はな〜んにも思わなかったんですけど、後で考えると旅先で何かあったら大変だったかも。
> それに、ニッキーさんのいい写真撮りたい情熱が伝わってきた逆さスカイツリー。
> 私もいれば、その情熱はニッキーさんといい勝負になったかも?(笑)
我ながら凝り性だなと思いましたよ。でも、その情熱、ヴェルサイユ宮殿で時間の限り頑張られたサウスピーチさんならわかってくださいますよね。
> ニッキーさんのイタリア旅行記は、時間のある時にじっくり見たいので、また後で。
どうぞどうぞ、いつでも見にいらしてください。私のは6泊8日で8都市回ると言う弾丸ツアーだったので、各都市ほんの触りしか見てないのですが、それでもイタリア良かったですよ〜。またチャンスがあれば次はじっくり行きたいです。
ではまた。
ニッキー
-
- わんぱく大将さん 2012/03/29 07:47:48
- どこか、新しくされました?
- サウス・ピーチさん
毎度、旅行記見ていただき、ありがとうでやんす。
で、サウス・ピ―チさんのページを開いたら、前に見せていただいた旅行記が一番上に。なにか変更されました? でも、旦那さんとの珍道中、面白いので(人ごとだと思って)また、読ませていただきました。
大将
- サウスピーチさん からの返信 2012/03/30 12:28:45
- RE: どこか、新しくされました?
- 大将さん、
あ〜。 これですね、ヴォール・ヴィコント城の口コミを書いた時に、
新たな情報が分かったので、旅行記にも付け足しとこー!と思って
一番上の説明部分をちょこっとだけ変更したら、順番が一番上にきちゃいました・・・。
旅行記って、本文のところの変更では何も変わらないけど、
タイトルを含む一番上の説明部分を変更すると、投稿順が一番上になっちゃうんですね。
まあ、しょうがない・・・(苦笑)。
同じ旅行記を2度も読んで頂き、大変恐縮です!
サウスピーチ :)
-
- わんぱく大将さん 2012/02/12 02:07:17
- のっけから時間が。。。
- サウス・ピーチさん
ははは、“サウス・ピーチ軍団”は、またもや、時間が、給油が。。。と。
私と似てて、おかしいですよ。
そうそう、前の宮殿での話し。 どこかに隠しドアがあって、そこから夜な夜なと、出たらしいと。(うらめしや〜と?)
このフ―ケ、“イケ面”と書かれてましたが、そやけど、髪は薄いでえ。
泊まられたホテル、いきなり宮殿の延長か?!
大将
- サウスピーチさん からの返信 2012/02/12 12:55:23
- RE: のっけから時間が。。。
- 大将さん
> ははは、“サウス・ピーチ軍団”は、またもや、時間が、給油が。。。と。
> 私と似てて、おかしいですよ。
やっぱりなかなかちょっとやそっとでは行けない場所となると、楽しみにしていた部分は見たいですしね・・・。
日本みたいに、どこでも全て時間通りに運営していれば焦ることもないのですが・・・。
あっ、そうそう! この「ちょっとやそっとでは行けない場所=海外旅行」というのが私の思い込みなのでしょうね・・・。
先程、週末を利用して弾丸でヨーロッパに行かれた方の旅行記を見ました。
この方、他の旅行もほとんどが週末のみで、このような行動力、身に付けたいものです。
大将さんも、ほんとうによくあちこち出掛けられますもんね・・・。 見習いたいです!
サウスピーチ :)
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