2011/08/11 - 2011/08/11
85位(同エリア107件中)
ソフィさん
2011年8月11日(木)
倶知安(くっちゃん)にやって来て、10歳年上の姉の奈良女高師時代を思い出す。
「女高師」は高等女学校卒業後に進学する四年生の学校で、高等女学校の先生を養成することが目的だった。
当時女の最高学府であり、全国には奈良とお茶の水(東京)の二校しかなく、たいへんな難関として、日本女子の俊秀が集まった。
卒業後の就職は本人の希望は一切かなえられず、強制的に決まる。
そこで友人の一人が遠隔地の「倶知安裁縫学校」に指定され、同級生の皆が気の毒がったという話を聞いた。
当時の私は小学5年生。
今でも覚えているところを見れば、余程インパクトの強い話だったのだろう。
その裁縫学校を訪ねようと、倶知安のガソリンスタンドで年長の伯父さんに訊いて見たら、
「そんな学校があったことを話では聞いたことがありますが・・・」
との答えだった。
姉は、新潟県の村上高等女学校に赴任した。
その年(1942年?)の冬休みに、私は一人で村上を訪ねる。
汽車の隣客は三条までの乗客。
金沢駅のホームで、父がこの人に、「この子をよろしく」と頼んでいたのが、目に浮かぶ。
しかし、三条から先は一人旅だった。
戦争で、物不足のころだった。
姉の上履き用に、私の小さくて履けなくなったお古のズック靴をプレゼントしたら、「持てる人」なるあだ名がついた。
その頃は戦時中、アメリカのことだったと思うが、「持てる国」と言う言葉が流行語だった。
だから「持てる人」と言うあだ名には、敵意や羨望がこもり、好意的なものではなかっただろう。
瀬浪温泉に泊まり、三面川の鮭を食べた。
思い出はさかのぼる。
その前年、私はやはり姉を訪ねて、金沢から奈良に旅した。
京都駅前の丸物百貨店で、「クリーム・サンデー」なる、聞き覚えのないものを食べ、その味の良さに驚嘆した。
バックミュージックは、シューベルトの軍隊行進曲。
この音楽の良さにも、驚嘆した。
ともに、世界の広さを知らされた。
思い出を辿っているうちに、もう今晩からお世話になる「ニセコ・ヒルトン・ビレッジ」の丸い建物が、山裾に見えてきた。
関連写真は「ソフィさんの旅行記」
http://4travel.jp/traveler/katase/
をご覧ください。
あこの旅行記には、エーゲ海クルーズの記録なども入っております。
「片瀬貴文の記録」
http://blog.alc.co.jp/d/2001114
は、投稿が年月日順に並んでいて、見やすく便利です。
「片瀬貴文さんの旅行記」
http://4travel.jp/traveler/takafumi/
の、スイス写真集なども、お訪ね下さい。
(2011.9.21 片瀬貴文 記)
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
12