ピラタス蓼科ロープウェイ～坪庭＆北横岳／うすだスタードームでペルセウス座流星群鑑賞

2011/08/12 - 2011/08/12

満点の星空を見たくなって調べていたら、北横岳の双子池で水面に映る星空が綺麗という情報を目にしました。しかも双子池の畔ではキャンプを張れるとのこと。その下見に行ってきました。帰りには臼田にある「うすだスタードーム」にてペルセウス座流星群の鑑賞。大きな天体望遠鏡も覗かせてもらえて、月のクレーターを大迫力で見ることが出来ました。

エリア 白樺湖・蓼科・車山(長野)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車

【 八ヶ岳エコーライン 】

茅野からのメルヘン街道は混んでいるかなと思い、諏訪南ICで下りて八ヶ岳エコーラインからピラタス蓼科ロープウェイへ向かいました。
畑に挟まれた開放的な道が、走っていてとても気持ち良かった。

【 ピラタス蓼科ロープウェイ 】

８時に到着。夏休みで混んでいるかと思ったら、そうでもなかったです。
駐車場は800台も停められるようですが、ピークの時間は何時頃だろう。
往復1,800円。Webサイトには200円引きのクーポンがあります。

ピラタスロープウエイ周辺は国立公園に指定されていて、厳しい保護環境下にあるため、ペットは乗車できません。また、ペットの一時預かりなども一切行っていませんのでご注意を。

http://www.pilatus.jp/

【 ピラタス蓼科ロープウェイ 】

お手洗いはこちらで済ませておきましょう。
乗車口にとてもきれいな新しいトイレが設けられていました。

レストランもお土産も品数豊富なので、発車時間まで間があっても時間は潰せると思います。

【 ピラタス蓼科ロープウェイ 】

バーベキューもできちゃいます。
美味しい空気の中のバーベキューは楽しそうです。

【 ピラタス蓼科ロープウェイ 】

乗車口へ。

【 ピラタス蓼科ロープウェイ 】

思っていたより大きかった。
100人乗りだそうです。
標高1771ｍの山麓駅から2237ｍの山頂駅まで、約７分間。好天に恵まれ素晴らしい景色を堪能できました。

そして意外と速いスピードで登って行きます。

1771mから一気に500m弱を登るので、小学生くらいの子どもには影響が強いのか、車内で倒れてしまった子がいました。麓で30分から１時間ほど、身体を空気に慣らしてから乗車した方が良いかもしれません。
あと、酔いやすい方にとってはイヤな浮遊感かもしれません。

ロープウェイに乗らずに歩く場合は１時間ほどでしょうか。
ロープウェイの中では、係の方が景色の説明をしてくれるので楽しめます。

美ヶ原と奥にうっすら見えるのが槍ヶ岳方面。

山頂駅に到着。
降り立つと目の前にはすぐ自然が造り出した芸術『坪庭』が広がっています。
１周約30分の散策路は歩きやすく、登山の格好でなくても大丈夫です。
高山植物を手軽に見られるし避暑になるし、気持ちのよい所でした。

【 坪庭 】

散策路は開けていて、気持ちがよいです。
坪庭と聞くと日本庭園を思い浮かべますが、それとは異なり、自然が造り出した形状そのものを言います。
八ヶ岳最後の噴火で出来た溶岩台地で、地形の形状がすり鉢状になっています。溶岩の岩石がむきだしの土地に長い年月をかけて植物が少しずつ回復しつつある状態です。

高山植物の開花時期は５月〜８月にかけて種類毎に咲き始め、最も多くのお花を楽しめるのは６月下旬〜７月下旬とのことです。

坪庭と背の高い木々への入り口の境界がハッキリしていますね。

キオン…かな？

キク科の属の一つだそうです。花火みたいな咲き方ですね。

坪庭では縞枯れ現象を見ることが出来ます。

以下、ピラタス蓼科ロープウェイWebサイトより引用

“この縞枯れ現象は本州中部ではこの北八ヶ岳が最も有名で、学術的にも大変貴重なものとして注目されています。

複数の研究機関が現在も継続研究中ですが、何故このような縞枯れが起こるのかハッキリとした原因の特定は出来ていないようです。

縞模様の斜面は確かに神秘的で、訪れる人はその雄大な自然のサイクルにただ圧倒されるばかりです、 この縞枯れ現象は年々場所をすこしづつ移動しており、左写真の模様は現在では形・規模とも変わっていますが、ロープウエイ乗車中〜坪庭からもこの様子を見ることが出来ます。

主にこの現象が観測出来るのは「縞枯山」ですが、北横岳の山腹の一部や蓼科山の山頂付近、坪庭の先に見える雨池山にも同様の現象が確認できます。”

振り返ると次の乗客が下りてきてました。

左手の山が縞枯山です。

左方向が北横岳へ続く登山道、右方向が坪庭の散策路です。
登山道へスニーカーとスカートで入って行った女性がいましたが、しばらく進んですぐに引き返していました。

日溜まりは生命が生まれてくるような気がして、見てるだけで温かい気持ちになれます。

登山道はこんな感じです。

少しずつ開けてきました。

新たな命がニョキニョキと。

左方向が七ツ池と北峰。
右方向は三ツ峠と雨池。こちらは整備状況が悪いので、しっかりとした格好、装備で向かってくださいと注意書きがありました。

人気急上昇、なかなかお目にかかれない山ガールがいました。

苔はかわいいな〜。

静かでのどかで涼やかで、鳥のさえずりが気持ち良いです。

北横岳ヒュッテが見えてきました。

【 北横岳ヒュッテ 】

キツネの刺繍がかわいいハンカチが売っていました。買っていないので写真は撮っていません。

【 七ツ池 】

北横岳ヒュッテの目の前にある脇道から５分ほどで着きます。
より静かで、水もきれいで安らぎます。

山頂への最後の登り。といっても緩いですが。
北横岳は、天気が良ければ、ゆっくり歩けば身体がほどよく温まるくらいの気持ちの良い山ですね。

北横岳山頂、2480mです。

蓼科山。

左の方の凸凹しているのが八ヶ岳。
いつか登ってみたい。でも高所恐怖症には難しいのでしょうか…。

八ヶ岳

八ヶ岳

蓼科山

アゲハチョウで良いのかな？
ステンドグラスのような模様で綺麗です。

誰かが活けたかのようです。
キオン…でしょうか。

ゴゼンタチバナ。

葉の丸みと花びらの丸みが一緒でかわいらしいです。

以下、ピラタス蓼科ロープウェイWebサイトより引用

“縞枯れ現象は大きく分けて枯木帯と成木帯との２層から形成されていますが、厳密にはその中間に幼木帯というものも存在します、幼木帯は枯木帯の中に既に形成されていることが多く、枯れ木が倒木となる頃には有る程度の大きさまで成長し成木帯を形成します。

成木帯の中でも樹齢が進んだ木や、風衝木（風や寒気の影響で斜面の谷川の枝が折れたり育ちが著しく遅い状態の木）となった木から順次枯れてゆき、枯木帯となって行きます。

また、幼木帯の中にあっても成長過程で日照不足や混成が原因で枯れてゆく木もありますが、それらに対して人為的な伐採や手入れなどは一切行っておらず、全て自然のサイクルによるものです。

一説ではこのエリア一帯の土壌の影響であるという説があります、坪庭も同様なのですが、この付近は八ヶ岳「最後」の噴火エリアです、よって岩石がむき出しになり、通常植物の育成には非常に厳しい環境下であり、周辺土壌が育成されにくいという特殊条件があります、これは主に育成している木が常緑針葉樹であることも大きな要因の一つとも考えられます。常緑針葉樹は通常落葉しないため、土壌の原料になる有機物が堆積しにくかったり、バクテリアに分解されにくい性質など様々な要因が考えられています。”

山麓駅へ下りてきました。
楽しみにしていたこけももソフトクリームを頂きました。
お土産もこけももクッキーとこけももジャム。

程よい酸味が動いた後の身体には馴染みやすくて美味しかったです。
舌触りも見た目、安っぽいザラザラしたものかと思ったら、割と滑らかでした。

うすだスタードームへ向かう途中、おそばを三五十屋（みごとや）さんで頂きました。まぁまぁ、かな。

蕎麦の香りは割と強いので、ツユを付けずにそのまま食べるのが一番美味しかった。

うすだスタードームへ向かう途中、八ヶ岳リゾートアウトレットに立寄りました。この道は県道11号です。八ヶ岳牧場が道中にあり寄ってみたかったのですが、時間が押していたので次の機会に。

【 灯明の湯 】

気持ち良く天体観測をするため、トレッキングでかいた汗を流そうと温泉へ。
国道141号 佐久甲州街道沿いにあった、灯明の湯という温泉に出会いました。こぢんまりとしていて、庶民の温泉という感じでした。

柵に囲まれて空しか見えませんが、小さな露天風呂もありました。
源泉は32度ということで、かなりぬるめ。

【 うすだスタードーム 】

うすだスタードームへ到着。
すでに暗かったため外観が撮れず残念。

初めての天体観測。
きっかけは化物語というアニメでエンディングを歌ったsupercell「君の知らない物語」を好きになり、その歌詞に夏の大三角が出てきたから…という。
あ、もっと辿れば屋久島で天の川を見たから…か。

うすだスタードーム：
http://www.city.saku.nagano.jp/saku_office/section/star-dome/index.htm

しかし、この日は満月に近く、明る過ぎて星がほとんど見えない状態…。
しかも用意されたスリッパ100人分が足りなくなるというほどお客が集まり、広げられたシートでは、後から来た人は寝転がることもできないほどでした。

でも！

ハッキリと綺麗な流れ星が３回見れて、一同、「おおーーーーー！」っと！来て良かった〜。

60cmと20cm口径の天体望遠鏡から月のドアップも見れたし、ロマンチック気分堪能しました。

写真は自分のカメラで撮ったものです。
この日ばかりはにっくき月の光。

旅行記に載せるには何が写ってるのかまったく分からない写真。
気になる方はクリックして見てください。

夏の大三角の一つ、デネブを持つはくちょう座です。

館の方の説明も面白おかしく、19時から参加して23時まで、本当にあっという間でした。散りばめられたように広がっているどの星についても、質問すれば豆知識まで教えて頂けて…憧れてしまいます。何より楽しそう！

また絶対行こう！！

この旅行記へのコメント （2）

• REYさん 2011/08/24 09:51:14

  流星群

  こんにちは。流れ星、見れてよかったですね。
  私も流星群が見たくて山梨県に行きましたが、月が明るすぎたのと雲が多かったので見れませんでした。
  ５年位前に、流れ星のバーゲンセールやーーーというくらいの流星群をみてから
  毎年ねらっているんですが、あの時のような星はみえず。
  でもまた来年もチャレンジするつもり。
  
  ちなみに一番よく見ることができた場所は、そのときの条件にもよると思いますが長野県川上村のキャンプ場でした。
  流れ星の尾まではっきり見えて、大感動。
  一生の記憶に残る流星群でした。
  
  ｔｒｉさんも、心に残る流星群に邂逅できたらいいですね。

  triさん からの返信 2011/08/25 11:24:53

  RE: 流星群

  REYさん、こんにちは。
  
  普段、町中で感じる月明かりは青白く神秘的だな〜と感じていましたが、天体観測となるとあそこまで煌々とするとは…。
  流れ星のバーゲンセール！羨ましいです！
  これからは天体観測が趣味になりそうです。職員の方の説明が面白かったのもあり、やはり星はロマンを感じます。
  
  長野県川上村は地図で見ましたが、山中にいくつもキャンプ場があり、確かに絶好のロケーションのようですね。
  29日が新月で旅行に出ているので、立ち寄れたら行ってみたいと思います。
  貴重な情報をありがとうございます。