2011/05/14 - 2011/05/15
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けーしちょーさん
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友人から「これすごくいいよ」と勧められました。
http://www.youtube.com/watch?v=RLTfz5bNFN0
元の動画は、有名人もひょっこり混ざってる歌のリレーションですが。
私的には、福島県内の美しい写真が連綿と続くこちらの動画が大好きです。
コロプラ、という、携帯で位置登録しながら楽しむゲームがあります。
実際現地に行って、位置登録しないと、地図に色がつきません。
まぁ、4トラで旅行記をupして地図を塗る、みたいなもんです。
バスマニアどもに勧められてなんとなく始めたものの。
すっかりハマって「福島も、残すは相馬と会津か。どっちも遠いな」みたいなことをほざいていたら、相馬地域が大変なことになってしまいました。
震災後、会社のオッサンらが口を揃えて言うことにゃ
「けーしちょーが決めた去年の社員旅行がいわきですごく良かった」
ですが、私の中で「なぜもっと北を目指さなかったのか」という後悔の念は未だくすぶっており。。。
そんな私を、福島県出身の友人が誘い出してくれました。
郡山市の実家が心配で、様子を見に行くついでに
観光客が激減しているという会津地方を敢えて今、旅しないかと。
行こう行こう。
■東北『道の駅』復興支援スタンプラリー
http://www.michinoeki-tohoku.com/stamprally/index.html
■会津柳津観光協会
http://aizu-yanaizu.com/
■湯倉温泉 鶴亀荘
http://turukameso.com/
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
友人が、どうせついでだからと、迎えにきてくれました。
この時、震災後初めて、東北自動車道を走行。
震災直後からの通行止め、それに続く「緊急車両のみ通行可」という制限が解除されましたが。
察しのいい方はすでにお気づきかと。
休憩で立ち寄った那須高原SA。
大型車輌が一台も停まっていないことに。
東北への物流が停滞していることを肌で感じました。
東北道を北上するにつれ、路面のガタつきや亀裂、山留めされたコンクリートが崩落してる箇所など、地震の影響が徐々に激しくなってゆきました。プロドライバーの友人からは、郡山より先が酷いとのこと。
もっと落ち着いたら、北を目指すつもりです。 -
東北道を須賀川で下りました。
お墓参りで手向けるお花を買うべく
JAの直売所へ。
広い駐車場はほぼ満車でしたが、他県ナンバーは我々のみ。
駐車場に咲いていたボタンは須賀川市の、市の花。 -
さすが農業県福島だけあって、ウチの地元の直売所とは比較にならないほど、品目の多さ、物量の多さに目を見張りましたが。
一番目を引いたのは、全国から寄せられた応援メッセージ。
それを、誰か達筆な人が、清書してしまったのかも。
筆跡が全部、同じ(汗) -
あれが阿多多羅山(あたたらやま)、
あの光るのが阿武隈川。
かうやつて言葉すくなに坐つてゐると、
うつとりねむるやうな頭の中に、
ただ遠い世の松風ばかりが薄みどりに吹き渡ります。
智恵子抄の一節を彷彿とさせるすばらしい景色。
友人の、今は亡きご両親が眠るお墓がある霊園の
あまりの豊かさに驚嘆いたしました。 -
過去の旅行記にあるように、私は、お墓参りが大好きで。
そんなんで、あちこちの霊園に足を運んでおりますが。
こちらの市民霊園は、ずば抜けて素晴らしかったです。
震災の影響で、水汲み場の水道は止まっており。
墓石こそ倒れてませんでしたが、至る所に震災の影響がみてとれます。
草をむしり、合掌。
ここはあなたの生れたふるさと、
この不思議な別箇の肉身を生んだ天地。
まだ松風が吹いてゐます、
もう一度この冬のはじめの物寂しいパノラマの地理を教へて下さい。
あれが阿多多羅山、
あの光るのが阿武隈川。 -
その後、友人の実家へお邪魔しました。
地震で倒壊してしまった塀の撤去も済み、福島県内で被災された家族の方との契約が成立したとのこと。
遠く離れた土地へ嫁いでなを、お墓と家を維持管理している友人に、頭がさがる思いです。
不動産屋さんとの打ち合わせも済み、これから会津に向かうというので
途中に立ち寄った蕎麦屋さん。
蕎麦処こっとうや
http://r.tabelog.com/fukushima/A0702/A070201/7001824/ -
まだ新しいお店らしく、友人も知らなかったとのことでしたが。
内装は古民家を移築したものらしく、落ち着いた佇まい。
蕎麦が美味しくてスマッシュヒット。
若干高めの価格設定でありながら、ジモティで混雑する店内。
再訪したいお店です。 -
まばゆい菜の花畑と、ローカル線。
牧歌的な風景は、ここが震災で甚大な被害がでている福島県であることを一瞬忘れてしまうほど。
改めて、福島県の面積13,785k?の広さたるや。
埼玉県の面積、3,797k?
東京都の面積 2,187k?
神奈川県の面積 2,415k?
千葉県の面積 5,156k?
とまぁ、これだけ足してみてもまだ福島に届かないって今、wikiみながら足してみて驚く。
ふくしま〜が〜好き〜♪
ノドを痛くするほど絶唱しながら、国道252号線をひたすら西へ西へ。 -
桐の名産地として知られる会津らしい風景。
桐の花が咲き乱れ、紫色の景色が広がる季節にはまだ早く。
山菜摘みと、桐の花の紫に染まる会津の山々。
それは、友人に母親との思い出を想起させる原風景なのだとか。
墓参りを済ませた後のせいか、友人はいつになく饒舌で。
そのルーツというか、この人と知り合えた事が嬉しくて。 -
只見川にかかる橋の手前でクルマから降りてみて。
ここ、柳津(やないづ)の名刹。
千二百年の歴史がある福満虚空蔵尊が見えました。
今回はこちらから眺むるのみ。福満虚空尊 圓蔵寺 紅葉
-
門前町として栄え、宿坊として発展した旅館もあるようです。
なにやら不思議な場所に建つ旅館が気になる気になる。 -
沿道のちょっと先、道の駅会津柳津へ。
http://www.thr.mlit.go.jp/road/koutsu/roadstation/fukusima/fu10.html
敷地内には、柳津町出身の画家、齋藤清氏の作品を収蔵した美術館。道の駅 会津柳津 (観光物産館 清柳苑) 道の駅
-
昼食をとった蕎麦屋さんで供された
とても小さくて上品な小粒のなめこはコレだったのか!
パッケージもすごくいい。
可愛いすぎる。 -
スタンプラリー帳をハッケン。
東北6県の全ての道の駅が網羅されているスタンプ帳は300円。
この内容でこの値段。
迷わず購入。 -
確かに全て網羅されているけれど。
今回の震災、特に太平洋沿岸部を襲った津波によって
甚大な被害を受けた道の駅の欄には
「津波被災のため休業中」
の文字が。
今や、原発の作業拠点となってしまったJビレッジも
道の駅が併設されていたなんて初めて知る始末。
コロプラより、さらに後悔の念がupするアイテムを入手してしまった感が否めないスタンプ帳は、来年1月に設定された締め切りまでに、果たして何ヶ所、スタンプを埋めることができるかなぁ。 -
友人が、ものすごく気になる温泉が、ちょっと奥まったところにあるんだけど、せっかくだから行ってみようというので、国道252号線を逸れ、県道32号線に進路変更。
冬の豪雪を伺わせる屋根の形状が美しく映える集落に見とれて、しばし撮影タイム。 -
目指すは西山温泉。
同名の温泉が山梨県にもありますね。 -
「中の湯」「つるの湯」「せいざん荘」などなど。
道路わきに唐突に立て看板が現れ始め。
ほほぅ。こんな山間に豊富な湯量が、とニヤニヤしていると唐突に現れた巨大配管群。 -
山をうねうねするパイプのゆくえを辿ってゆくと。
-
ひっそりと、地熱発電所がありました。
何の音なのか、ゴォゴォとすごい音がしてましたが。 -
地熱発電所のPR館も、震災の影響につき休館中。
この震災で痛感したのは、電気の供給元?供給源?に対して、自分があまりにも無知であったこと。
燃料棒って何?セシウムって何?
放射能と放射線って何が違うの?ええ?
みたいな。
地熱発電のしくみに関しても、よくわからない。
是非とも私に啓蒙してほしかったのにと残念すぎる休館。 -
絶え間なく鳴り響く轟音以外、どうにも静かなのは山間にあったり、PR館が休館してるだけでなく、無人で自動運転しているからなのだとか。
PR館で啓蒙してもらえなかったのでwikiをみたら
無人運転、周辺温泉地への影響なし、単体ユニットでは日本の地熱発電所で最大の出力65,000kWを誇るとまぁ、なんだかいいことづくめっぽい地熱発電所。
うぬぬ。
PR館見たかった。。。 -
佐藤エイサク????
ノーベル平和賞を受賞した元首相かと思いきや、同姓同名、でもチョイと漢字が違います、な当時の福島県知事の揮毫による、国体のモニュが、地熱発電所のかたすみに。
で。この数日後。
コンビニでブロス立ち読みしてたら、ぬわんと、佐藤栄佐久元福島県知事のインタビュー記事が。
思わず買った(爆) -
地熱発電所のある西山温泉は、それぞれの旅館ごとに源泉を有しているとかで。
賑わっていたのは地熱発電所にほど近い、柳津町の施設「せいざん荘」でしたが、我々は、その手前にあったこちらの旅館のシブい外観に一目惚れして訪問。
あ。今日の宿は、会津のもっともっと奥らしく。
こちらでは立ち寄り湯のみ利用させていただきました。 -
クルマを停めてウロウロしていたら、あまりにもキュートなおかみさんが登場。
独自スタイルの流麗な手ぬぐいの巻き方と、温泉効能の高さを雄弁に物語る美肌に我々は感嘆。
おかみさんに、入浴代を支払って、イザ。 -
大きな玄関で靴を脱ぎ、長い廊下の突き当たりは急勾配の木製階段。
それと。
階段の両脇にこれでもかという勢いで張りだされた全部今年のカレンダーという、壮観。
実はウチのばぁちゃんもやるんだけど。
田舎の家の、いわゆるリビング的な、玄関入ってすぐの座敷の壁などを、カレンダーで覆い尽くしてしまう妙な習慣があるんです。
もちろん、自らのセンスで購入したものはほぼ皆無。
全部、カレンダーの最下部に近所の商店名が入った贈答用。
なんでこんなことをするんだ。
どうせ一つしか見ないだろう。
と、キレる孫に対して祖母曰く。
「だってぇ。くれてくれた人にわりぃでぇ。せっかくもらったんだから、貼っておかないとわりぃで」
こちらもそんな、贈答主の気持ちを汲んだ結果であろうかと、お見受けいたしました。 -
階段を下りて脱衣場があり。
くもり硝子の引戸を開けるとそこは予想だにしてなかったステキすぎる浴場がありましたとさ。
簡素なモルタル塗りの3つの浴槽と、木の板でぐるりと囲まれた内壁には、ナゾの「完熟トマト二輪クラブ」と揮毫された白い布。
あとでググったら、バイクを愛するツーリング仲間の集いのようです。
毎年毎年、欠かさずいらしておられるようです。 -
いわゆる源泉かけ流し。
3つの浴槽は入口から激熱、熱、ぬる湯。
源泉から流れてくるであろうお湯は、加水することなく、源泉からの微妙な距離でもって温度調節されてるみたいでした。
入ると、肌はプツプツと、炭酸の泡のような気泡で覆われて。なんとも言えずいい感じ。かすかに硫黄のニホヒがしますが、「泡でプツプツ」の印象が強烈です。
湯上り後は、しっとり。すべすべ。
この旅で、都合3ヶ所、温泉に入りましたが。
ここが一番良かったかも。 -
素晴らしい温泉との出会いに大満足。
再び国道252号線に戻って、スタンプ帳2ヶ所目となる「道の駅尾瀬海道みしま」をペタン。
139ヶ所のうち6ヶ所が震災による休業中なので
残り。131ヶ所。
あはは。広いぜ。東北。。。 -
只見川と、只見線と、国道252号線。
執拗に旅番組で取り上げられるのも納得の景色の良さ。
只見川にかかる小さな橋を渡ったところの宿へ。
私の日本酒好きを考慮して、友人がチョイスしてくれました。
湯倉温泉 鶴亀荘
http://turukameso.com/ -
まずは誰もいないというので、男湯を見学。
おお。いい感じの黄土色♪ -
敷地の都合で男湯のみに設置された露天風呂も見学。
目の前に広がる水面は只見川。
紅葉の季節には素晴らしい眺望を誇るのだと、この宿を訪れたトラベラーさんの旅行記にはありました。
男湯だけズルイぢゃん(爆) -
こちらは女湯。
露天風呂が無い(号泣)
入浴してみれば、なんだかガツンガツンと圧のあるお湯でした。
湯上り後もなんだか体から汗が噴き出すような。
聞けば、痔に効能があるという、体の芯をぎゅぎゅぎゅっと温める温泉らしく。豪雪地帯でありながら、その効能を求め、冬場でも湯治客が訪れるのだとか。 -
部屋は襖で仕切られただけの昔ながらの和風旅館。
その昔、船で資材を運び、苦労しながらこちらの宿を建てたのだとか。
玄関と、それに続くダイニングは改装され、只見川を望みながら夕食と朝食をいただく趣向。 -
前菜は、宿自慢の山菜づくし。
もう、なんというか、日本酒しかないでしょうコレは。というラインナップ。 -
さっそく日本酒をお願いする(笑)
おかみさんが日本酒の利き酒師らしく、選りすぐりの会津の地酒に目移りしますが結局全部の銘柄に手をだしてしまいました(猛爆)
会津坂下町の「飛露喜」
と。その飛露喜を醸す広木酒造の酒「泉川」
中央の、白地の両端に小さく印字された「てまえ酒」
ここ、大沼郡金山町で獲れた米と金山の水を使って、金山町出身の杜氏さんが仕込んだまさに金山でできたお酒、ということで、ほとんど流通してないらしい貴重なお酒。
どれも美味い!
全部美味い!会津坂下駅 駅
-
あれもある。
これもある。
ぜんぶある。
そんな日本酒ラインナップだと、結局、十四代だ田酒だ黒龍だと始まっちゃう自分の貧乏性が解ってきた今日このごろ。
旅先の地で醸される少量生産の日本酒を味わうことが、いかに豊かであることかもうすうす気づき始めて。
この翌日。怒涛の酒蔵見学とあいなりました(笑) -
本日の献立。
嗚呼、日本酒がススム。ススム。 -
プレートに並べられた凝った造りは全て山菜。
箸置きは、季節の花が挿してある。
味噌と和えた「山菜なのに甘味」の衝撃。
お寿司のタマゴのような形状で、歯ごたえを楽しませてくれる。 -
-
-
-
震災後、東北の地酒を買い漁り、呑み漁っていたいたのはダテぢゃない。
入手困難な人気銘柄、飛露喜はさておき。
会津娘の、特に「つるし」が美味いなどと、マニアックな話題でおかみさんと大盛り上がり。
気を良くしてくだすったのか、宿の名前が入ったステキなぐい呑みで振舞ってくださいました。
日本酒好きに是非とも勧めたい宿。
こんなステキな宿を予約してくれた友人のセンスの良さを手放しで称賛しつつ。しこたま日本酒を呑んで、ぐっすり。 -
もう、呑み過ぎて自分が奈良漬にでもなったような気分で迎えた翌日も。起きぬけに朝風呂とシャレこんで酔いざまし。
さっぱりした後でいただく朝食の美味いこと。
特にゴハンが美味しかったです。
水がいいと、米が美味い。
日本酒も美味い。
総じて会津の印象は美味しくなったのでした。 -
ぼんやり朝食を味わいつつも、レールとレールの切れ目で刻まれるリズムに激しく反応ス。
でんしゃ!でんしゃ!
慌てて川向こうの只見線にカメラを合わせるも。
一眼レフでないことを悔むばかり。
只見線は、意外なほど本数の少ないローカル線であることをおかみさんが教えてくれました。
只見川沿いをウロウロしてたにも関わらず、我々が只見線の車輌を目撃したのはこの時だけ。
観光客を当て込んで、SLとかがバンバン走ってると思ってました(汗) -
湯倉温泉、とクレジットされているのは、宿の隣地にある共同浴場。
浴槽は一つしかない混浴だそうですが、源泉は鶴亀荘と同じだとか。
途切れることなく訪れる入浴客のほとんどは男性で、女性の入浴は困難であろうと宿のおかみさんがおっしゃるとおりの盛況ぶり。
宿と源泉も同じだし。
ま。いいか。 -
あの、橋を渡らないとイケナイのですが、クルマ1台の幅しかなく。
すれ違いはできません。
が。宿と共同浴場のお客さんだけが利用しているようで
特に混乱はなかったです。
もう、新潟や栃木に近い場所ですが。
やはり観光客は少ない、とのこと。
宿代より、全然上回った日本酒代に内心たまげながらもチェックアウト。
いいんです。
復興支援。復興支援。 -
再び只見川に沿って、国道252号線を走ります。
国道が、ダムの上を走る???
どんだけダムを作ったんだ?
というほど。只見川はダムダムダムと、ダムだらけ。
特に水位が上昇してただけなのかもしれませんが、流れを感じることなく「湖」とか「沼」みたいな感じだったのは、そのせいなのかも。 -
本名ダム。
国道が突っ切るなんて全国的にもレアなダムらしい。
鋭意発電中!!
只見川のダムは全て、発電目的のダムらしい。 -
ダムの向こうに只見線の鉄橋。
あー本数の少ない只見線は来ない・・・・ -
只見川にそそぐ野尻川。
この上流にも。友人が行ってみたい温泉があるという。 -
一体、何LDKなんだろう。
そんな大きな間取りと部屋数を思わせる家々が美しい。
雪国の家は、メンテが大変だ。
そこに住まう人々は働き者で辛抱強くて、地道でコツコツ、やり遂げる。 -
野尻川沿いに「日本秘湯を守る会」の提灯が。
ここは玉梨温泉。
コロプラで位置登録したら、泊まった宿から4キロ???
随分走ったような気がしたけれど、直線距離にすると大したことなかったみたい。
同じ金山町の町内らしい。 -
で。我々は玉梨温泉の日帰り入浴施設へ。
国民保養センターせせらぎ荘 -
公民館のような入口で下足箱に靴を入れて、スリッパを履いてみると。
昔の田舎の産婦人科のような、人がいるんだかいないんだかよく分からない個室のドアが廊下づたいにいくつかあって、診察受付のような窓もあり、ここでお金を払うのかな、と思ったら誰も・・・・いない・・・・・?
「すいませーん」
と、友人と声を張ると、食堂と思しき場所からおばちゃんがでてきた。
無事、入湯料を支払って、ずっと奥にあるという浴場へ。 -
会社の更衣室のような、文具メーカーのロゴが入ったロッカーがあるだけの脱衣場。
もちろん、マイタオル持参で。
浴槽が一つあって、洗い場のカランが6ヶくらい、窓側に並んでいたけれど、広い洗い場は温泉成分の為と思われる茶褐色にくまなく覆われ、独特のニホヒが漂います。お湯の表面に浮かぶ油膜のようなナゾの泡。
初見インパクト鮮烈さたるや。
ビビリながら入ると、結構、熱い。
わぁーっと広がった油膜は、再び戻ってきて、湯上りと同時に体の表面に付着する。うぉぉぉぉ。
とにかく独特。
もし、自分一人だけだったら。
お湯が絶え間なく湧きだしていなかったら。
ビビって入らなかったかも(^-^;) -
先ほど、診察受付と勘違いした場所は休憩室だった(汗)
-
休憩室の奥の壁には、往年の玉梨温泉の景色が。
集中豪雨でどうみても危険すぎる状況なのに、のんきにつり橋で状況確認してる場合ぢゃねぇだろ、と、1枚1枚、テプラで添えられた丁寧な解説にツッコミながら湯ざまし(笑) -
震災後、自分の中で変化したものの一つ。
震災以前だったら、こんな水量が全然ない川の、立派すぎる護岸工事を見たら「税金のムダ」的な視点でしか見られなかった。
「ここより下に家を建てるな」という、
宮古の古い大津波の石碑がクローズアップされて。
震災前、トラベラーさんが旅行記にupしていたのを
全然、気にならなかったのに。
http://4travel.jp/traveler/casa/pict/19476157/ -
沿道に、家が数軒ある集落があると、必ずあった火の見櫓や消火栓。
-
よくみると、民宿を営んでいるオウチがとても多い。
-
あともう少し遅ければ、きっと紫に染まっていたであろう
只見線沿線の桐のつぼみ。 -
いつのまにか只見線&只見川から離れて平野部に出てきてました。
おしゃべりに夢中でよく覚えていない(爆)
気がつくと、視界にチラチラと白い物体が入ってきて。
なんだと思ったら「飯豊山」という雪を被った大きな山でした。
世界有数の豪雪地帯。
飯豊山の伏流水が喜多方のお酒の仕込み水になるらしい。
というので、そうだ。ぢゃあ、喜多方に行こうって話になって。飯豊山 自然・景勝地
-
ラーメンを喰らふ(笑)
地元、会津と福島ナンバーで混雑していたお店にテキトーに入ってみると、そこには、地元の草野球チームと思しき集団が。
それだけでもう、「この店は美味しいよbyジモティ」とフラグが立ってるようなもの。
こういう店は絶対美味しいハズ、と確信しましたが、やはり期待を裏切らない美味しさでした。
店内には震災の影響で材料が足りないらしく、ラーメンのみの営業になっていることを詫びる張り紙がされていました。
あと、忘れ物を預かっていますとの、親切なお知らせ。
喜多方ラーメン 天高盛
http://r.tabelog.com/fukushima/A0706/A070601/7007715/ -
友人が以前、酒蔵見学した造り酒屋が、なんでも絶対アナタのツボに入るんだってば!!と、猛プッシュ。
その近くまで行ってみたら、以前見学した酒蔵とは別の酒蔵をハッケンしたので、行ってみたら、こっちのほうが全然ちゃんとしてる、とのこと。
大和川酒造
http://www.yauemon.co.jp/ -
別の場所に生産拠点を移管して、その後、観光施設として整備して開放してるらしい。
縦長に連なる酒蔵は、生産ラインの様相を呈していて、それほど期待してなかったのですが。 -
いやいや。感動。
江戸時代に建てられた蔵に続き大正、昭和、と、手前が一番古く、順を追って新しく建立されていった蔵は、ぶち抜きで見通せるようになっていて、そこを一本の長い梁がすぅっと貫いている心意気。
何度も大火に見舞われた喜多方で、酒造りの盛んなこの地の、蔵造りの建物が軒並み被災を免れたことから、喜多方には蔵造り建物が多く建立されたのだとか。 -
事務所から出てきて突然、案内してくれたおばさまが、たて板に水、とばかりによどみなく、寛政年間からはじまった蔵の歴史を説明してくださいました。
歴史に強い。声が通る。見学してる客に、今、説明している場所はココだアレだと場所を指示してから入る手法。
このおばさまは昔、バスガイドをやってらしたのではないかと邪推。
そのくらい。説明が上手で驚きました。
いえ。ご本人には確認しておりませんが(汗)
日本酒好きな私が初めて実物に遭遇した酒造適合米の見本。
それに対する質問もきっちり拾って教えてくださいました。 -
見学コースの最後が利き酒&物販コーナーという趣向。
ビール工場にありがちな「おひとりさま3杯まで」的な制約はなく。
まぁ、ビールのように呑めないという日本酒の特徴ゆえか、オチョコでチビチビ、お試ししたい銘柄はどれでもお好きなものを。
とりあえず全銘柄テイスティング(爆)
一番美味しいと思った発泡にごり酒は売切れ。
ちくしょう。みんな美味いと思うものは一緒か(笑)
これまた「復興支援」を理由に、4本ばかり購入。 -
物販コーナーの一角で。
水が滾々と流れていた。
うすはりのオサレなグラスが置いてあったので、一口呑んでみる。
美味い! -
大満足のうちに大和川酒造を出ると、友人が「絶対ツボだって!」と最初に主張していた酒蔵がすぐそばに。
-
さきほどの酒造メーカーとは全然違う雰囲気。
過去に紹介された媒体、訪れた有名人を、一生懸命リスペクトされてました。
設備はうっすらとホコリが。
シーズンオフなのかもしれないけれど、大和川酒造の気合の入った見学コースを見たあとなので、すごく気になる。社風とか、企業理念とか、そんなことが脳裏に浮かんだのは、羽賀研二氏の写真が飾ってあったのを見たせいかもしれません。 -
利き酒コーナーも、なんだかすごい。
カウンターの奥のオジサンが、色々解説してくれましたが。
特に酒造りに関するコメントはなく、過去に訪れた有名人に関して重点が置かれた説明でした。
同じ造り酒屋。
会津の名店?リオンドールを挟んで隣、ともいえる近くにあってこの違い。
他にも造り酒屋さんってあったっけ?
と、気になりだしたら。 -
あったあった、一番でっかい会社があった。
クルマを走らせてすぐに表れたでっかいタンクに激しく反応。
http://www.youtube.com/watch?v=-Eno2Z2nV-s
小さい頃、このCMを見てた刷り込みはすごくて。
アタシはてっきり、この会社は猪苗代湖のそばにあるのかと思ってた。
だってぇ、真っ青なラベルは、猪苗代湖に雪が降ってる絵だったぢゃん。
ぶーぶー言いつつも。
ラベルコレクターでもある私は、あのパッケージは秀逸だと思うのです。
だってぇ、和紙風な紙に銘柄が揮毫されだけで、あとは金箔仕様にすりゃいいみたいなラベルが多すぎて、つまんねぇんだもん。猪苗代湖 自然・景勝地
-
駐車場に人はおらず、なにやら空のペットボトルに水を汲んでる人たちがいたので行ってみると、今日は日曜日だから見学をやってないけど、奥に行けば日本庭園があったり、酒を試飲させてくれたりするから行ってみたらいいよ、とのこと。
我々も見習って、お茶のペットボトルをすすいで、入れてみた。
美味しくて、家に帰るまでに全部呑んでしまった。 -
入口はどこなんだろうと、モヤモヤしてたら、なぜだか着物姿の集団が観光バスから降りてきて、我々を先導しはじめた。
バスはどうやら呉服屋さんが主催した、着物を着ておでかけしようというツアーらしく、ドライバー以外は全員着物、だけどみんな結構若くて、着物ビギナーといった風で怖くない(爆)
だってぇ。あまりにもきっちりしてるキモノ集団って、怖いんだもん。
「ホント、乗り物のヒキの強さは異常だね」
と、友人が変に感動しっぱなし。
いや、仕込みぢゃないってマジで! -
実にフォトジェニック!!!
居酒屋を切り盛りする若い未亡人風な写真が撮れた(爆)
うふふ。妄想。妄想。
この左手にはこちらの商品
「ならぬことはならぬものです」
のポスターが。
出典は、旧会津藩「什の掟」からだそう。
一、年長者の言うことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言をいふ事はなりませぬ
四、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五、弱い者をいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ -
素晴らしい日本庭園を
フォトジェニック集団が占拠。
ほとんどが女性の中、若旦那風な男性が二人いる。
「撒き餌よっ!あのイケメンは撒き餌だわ!」
そんなモテパラダイスと化した庭園に、我々普段着が入り込む余地ナシ(爆) -
震災による直接の被害はなかったものの。
東北道の封鎖、ガソリン不足、それと原発のことなどが重なり、観光客がいなくなってしまったため、しばらく閉鎖していたのだとか。
良く来てくださいました。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
こちらが恐縮してしまうほど、熱烈歓迎&試飲タイム。 -
ヤケに声に張りのあるオジサマが、丁寧に注いで説明してくださいました。
「民謡をやってらっしゃったんですか?」
と問うと。
「いやいや。それほどでも。南部牛追い歌を少々」
って、謳ってもらえばよかった!!
で。ほんとうに熱烈な歓迎を受け、ゆず酒だのなんだの買ったけど、またこちらが恐縮するほどノベルティグッズを貰ってしまう。
「ボランティアさんがいらっしゃるのを待っている地域もありますが。我々は観光客のみなさんが遊びにいらしてくださるのを待っているんです。」
ズシりと重い一言。 -
ほまれ酒造の社長令嬢、唐橋ユミさん。
http://www.youtube.com/watch?v=8Xid3KndMvQ&feature=related
さすがネイティブ(笑)
「ほまれ高き、ほまれ酒造のご令嬢ですね」
貼り出してあったポスターに、職場のオッサンらが憑依したようなダジャレを披露(自爆)
オジサマたち、大爆笑。
いくら社長の娘だからってよぉ、というレベルぢゃなくて、従業員のオジサマたちも安心して応援できるレベルで良かったと、なぜか部外者の我々が安堵するメガネ美人は、自社製品のポスターで微笑んでいた。 -
試飲だけでも、結構な量。
もちろん、運転手は一滴も呑んでおらず、安全運転を励行してくれました。
アタシと友人は、後部座席でやんややんやと大騒ぎ。
ずっと運転してくだすった友人のダンナさまに、この場を借りてお礼を。
しかも、アタシのクルマより、全然良いクルマだったしぃ(笑)
無口なダンナさまよりお達し。
「スタンプラリー。するんだろ?」
と、言う訳で、この旅、3度目のスタンプをペタン。 -
強烈なインパクトの温泉をハシゴした1泊2日の〆は
道の駅に併設されていた「蔵の湯」にて。
無色透明な湯で、アッサリ、サッパリと。
蔵の湯
http://www.furusatosinkou.co.jp/spring/ -
こんな時期だからこそ、敢えて旅行して、現地でお金使って、応援するんだ、励ますんだ。
そんな気持ちで会津に出向いたら、温泉を管理してたおばちゃんも、宿のおかみさんも、酒蔵のスタッフさんたちも、逆に申し訳なくなるほど、熱烈に歓迎してくださいました。
つらい状況なのに。
旅行なんかしてる場合ぢゃ、ないんぢゃないか。
そう思って、私も自粛ぎみであったことは確かです。
実際に旅してみると、福島県はとても広い。
宮城県も広い。岩手県はもっともっと広い。
津波の被害があった海岸線はあまりに長く、甚大な被害が広範囲に及んでいるのも明白で。
この旅行記の1泊2日の行程では、東北道のダメージが完全に修復されていなかったり、郡山周辺の屋根瓦が崩れおちていたりしましたが、震災の影響はあまり感じられませんでした。
いや、ただ通り過ぎただけの観光客には、気付かなかったことだらけでしょうけど。観光客が明らかに少ないことは、観光客にすぎない私にもよくわかりました。 -
日本酒ばっかり買いこんぢゃいましたが。
これでは、自分用のお土産ばかりです(爆)
どうしたものかと、マルエツに寄ってもらい「ままどおる」を買いました。
なぜって?
この曲の一発目にでてくるのがままどおるだからっ!
「予定〜福島に帰ったら」
http://www.youtube.com/watch?v=k-WfqObM8r0 -
最期に立ち寄った那須高原SAで。
意味深なモニュ。
盗難防止なんだろうけどさぁ。
今回の旅は、福島県出身の友人のナビで、今までまったくノーマークだった只見線沿線地域の素晴らしい温泉を知ることができたし、友人のダンナ様のおかげで道中、酒も呑めたし、行った先の福島県のみなさんには温かな歓迎を受けちゃったしで、とても素晴らしい旅になりました。
ヤケに日本酒に肩入れした内容なので、あまり参考にならない旅行記かもしれませんが「百聞は一見にしかず」と申します。
みなさんも是非、おでかけしてみてください。
そしたらきっと、こう思われることかと。
「ふくしまが好き」
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この旅行記へのコメント (6)
-
- ちふさん 2011/07/30 10:07:49
- ユミちゃんだ!
- さすが、会津。ユミちゃんの故郷ですね。
ほまれ酒造さんに行きたくなりましたわ。
300円のボリューム、素敵です。
そして、同じ筆跡の応援メッセージ、これまた乙なもんですね!
ちふ
- けーしちょーさん からの返信 2011/08/03 00:30:27
- RE: ユミちゃんだ!
- さすがちふさん。30代男性に絶大な人気を誇るという
ユミちゃんの実力を見た思いです。
試飲コーナーは
ユミちゃんのお母様お手製のステンドグラスで彩られ。
立派な日本庭園を眺められる和室には
ユミちゃんのおじいさまの叙勲を示す額縁が。
ホームページには
ユミちゃんの直筆サインのプレゼントは終了したとの告知が。
なんか、ほのぼのとした会社でした。
ノベルティももらっちゃったしー。
ちふさんも是非♪
けーしちょー拝
-
- 一歩人さん 2011/07/25 12:27:40
- わたしの一番はキュートなおかみさん
- けーしちょーさんへ
ふ、ふ、温泉、グルメ、お酒。
たのしませて頂きました。
おや、爆がない。マリリンがいない。
でも、やっぱり、第一印象は、キュートなおかみさんの
白頭巾かな。
ありがとうございました。
失礼しま〜す。
- けーしちょーさん からの返信 2011/07/26 00:44:13
- RE: わたしの一番はキュートなおかみさん
- 一歩人さん。
ふ。ふ。ふ。
おかみさんの被っているヤツは白頭巾ではなく。
実は巧妙に組み合わされた手ぬぐいによるものなのです。
どうなっているのかナゾですが。
スルスルっと解くと、おかみさんの手には複数の手ぬぐいが!
温泉の効能も実にすばらしく。
おかみさんが「この私が証明です!」などと言いださないか。
いや、むしろ言ってほしいかも。
キレイな人でした。
けーしちょー拝
-
- 唐辛子婆さん 2011/07/24 23:38:58
- こちらが一番好き
- けーしちょーさん、こんばんは
酒造はこちらが一番きにいりました。
いつか行ってみたいです。
それにしてもけーしちょーさんは
いいお友達をもってしあわせな人だねえ。
唐辛子婆
- けーしちょーさん からの返信 2011/07/25 03:06:23
- RE: こちらが一番好き
- > 酒造はこちらが一番きにいりました。
> いつか行ってみたいです。
是非是非、行ってみてください。
あまりにも写真の枚数が増えすぎたので割愛しましたが。
事務所は昔ながらの「帳場」って感じの中にパソコンが置いてあったり。
昭和蔵はイベントスペースとして利用されていたり。
随所に光る、魅力的な酒蔵でした。
他にも、「奈良萬」の夢心酒造とか、あったなと思って。
iタウンページで検索したら、ばばばっと出てきましたが。
どれも、私が見学した蔵の近所のようです。
喜多方、というと「ラーメン」ですが。
なかなかどうして。蔵のまちはダテぢゃないッス。
> それにしてもけーしちょーさんは
> いいお友達をもってしあわせな人だねえ。
うん。幸せな旅でした。てへへ。
お墓参りのご利益だったのかもしれません。
けーしちょー拝
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