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5月3日はウラジオストク中を歩いてみてまわりました。 <br />見所が集中する旧市街は歩いて十分見てまわることができます。 <br />港町らしく起伏の多い街で、港全体を見下ろす展望台へはケーブルカーで登ります。 <br />ケーブルカーといっても観光用というよりも地元の人の足となっているのが好感が持てます。 <br />ちなみに大国ロシアにあってケーブルカーはこことソチにしかないそうです。 <br />下車すると郊外へ向かうバス停や大学がありました。 <br />展望台からは軍艦や金角湾に建設中の橋が見てとれました。 <br />これにかぎらず街のいたるところで工事をしています。 <br />なんでも来年、APECがウラジオストクで開催されるらしいです。<br /><br />ウラジオストク滞在の中日は昼から雨が降り出しました。 <br /><br />ロシアでは雨が降っても傘をささない人が多いようです。 <br />ことに男性で傘をさしている人はほとんど見かけませんでした。 <br />そもそも傘自体を街であまり売っていません。 <br />傘をさして歩いていると、なんだか軟弱モノに見えてしまうのではないかと感じてしまうほどでした。 <br /><br />雨に濡れるのもたいがい難儀なことですが、それ以上にこまったのは道路が穴ぼこだらけで、車が水溜りを通り過ぎるたびに大きくハネていくことでした。 <br />道路舗装が手抜きなのでしょう。 <br /><br />ぜんたいにロシアの現在の土木や建築の水準は高いとはいえないようです。 <br />その一方で町の目抜き通りには百年前に建てられた石造りの堅牢な建物が並んでいます。 <br />社会主義なってからダメになったかというと、必ずしもそうでもなさそうで、スターリン主義建築のビルの中には立派なものが見られました。 <br /><br />5月9日の新聞にロシア男性の平均寿命が一時に比べて10歳以上も短くなっているという記事が載っていたのですが、土木建築のレベルが低下していることもあわせて、何か通底するものがあるのかもしれません。<br /><br />ウラジオストクはロシア太平洋艦隊の軍港です。 <br />軍事マニアの間では聖地のごとき扱いを受けていて、軍艦の写真を撮影したり軍用品を買い求めるためにリピートする猛者もいると聞きます。 <br />残念ながら?今回はそのような方に遭遇することはできませんでした。 <br /><br />そのかわり違う方面において個性を発揮した旅人にお会いすることができました。 <br /><br />ひとりは鉄道マニア。 <br />シベリア鉄道を走破し、さらにモスクワから列車を乗り継いでリスボンまで2週間でユーラシア大陸を横断するという方でした。 <br />いよいよ明日の夜から夢のシベリア鉄道に乗車するとあって、心ここにあらずといった感じでした。 <br /><br />もうお一方は嫁探しが目的でウラジオストクに来たという方でした。 <br />スラブ系の美人に目が無いというその人は、ウラジオストクにも数年前来たことがあるといいます。 <br />そのとき泊まったホテルに結婚相談所のチラシが置いてあったのを思い出して、今回その結婚相談所を尋ねてやってきたというのです。 <br />しかし、その結婚相談所は電話をしてもつながらず所在不明となっていました…と肩を落としながら語っておられました。 <br /><br />この人とはリパブリックというセルフサービスのレストランでたまたまお会いしたのですが、若い女性が店内に入ってくるたびに「ああ美人だぁ~」と深いため息をついておられたのが印象的でした。 <br /><br />ウジオストクの夜はあまり治安がよくないともいいます。 <br />21時過ぎまでは明るいのですが、さすがに21時30分には暗くなるので、そのあとは部屋にこもってテレビを見ていました。 <br />チャンネル数は10以上あって日本の地上波よりは多かったですが、台湾や韓国、中国のようにケーブルを使って100近いチャンネルがあるわけではありません。 <br />番組はニュース、ドキュメンタリー、ドラマ、映画、アニメ、クイズ、歌番組といったところでしょうか。 <br />全体に落ち着いた感じのプログラムが多いようです。 <br /><br />ニュースでは犯罪者を大きく映しているのがお国柄をあらわしているようで興味深かったです。 <br />ワルモノが留置所のオリに入れられている様子は、クマを生け捕りにしたかのような感じです。 <br /><br />映画はやたらと戦争モノが目につきました。 <br />軍事オタが多いのかとも思ったのですが、これは5月9日の大祖国戦争勝利の日に向けての記念番組なのでしょう。 <br />勇敢なソビエト兵士、奸悪なナチスの指導者や軍人、そして深い憂慮をたたえたスターリン同志が登場していました。 <br /><br />すべてのプログラムを見ていたわけはないですが、ザッピングをしている限り韓流ドラマも日本のアニメもカンフー映画も一切流れていませんでした。 <br />唯一、ニュースの中で中国の地方の経済発展ぶりを紹介する箇所があったぐらいでしょうか。 <br />地理的にはモスクワよりも東京やソウルのほうがはるかに近いウラジオストクですが、現地の意識では世界の中心がモスクワ、さもなくばパリあたりなのだろうなと思わせるものがありました。<br />

ウラジオストクに雨が降る~韓国&ウラジオストク船の旅⑤

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2011/05/03 - 2011/05/03

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池彼方

池彼方さん

5月3日はウラジオストク中を歩いてみてまわりました。
見所が集中する旧市街は歩いて十分見てまわることができます。
港町らしく起伏の多い街で、港全体を見下ろす展望台へはケーブルカーで登ります。
ケーブルカーといっても観光用というよりも地元の人の足となっているのが好感が持てます。
ちなみに大国ロシアにあってケーブルカーはこことソチにしかないそうです。
下車すると郊外へ向かうバス停や大学がありました。
展望台からは軍艦や金角湾に建設中の橋が見てとれました。
これにかぎらず街のいたるところで工事をしています。
なんでも来年、APECがウラジオストクで開催されるらしいです。

ウラジオストク滞在の中日は昼から雨が降り出しました。

ロシアでは雨が降っても傘をささない人が多いようです。
ことに男性で傘をさしている人はほとんど見かけませんでした。
そもそも傘自体を街であまり売っていません。
傘をさして歩いていると、なんだか軟弱モノに見えてしまうのではないかと感じてしまうほどでした。

雨に濡れるのもたいがい難儀なことですが、それ以上にこまったのは道路が穴ぼこだらけで、車が水溜りを通り過ぎるたびに大きくハネていくことでした。
道路舗装が手抜きなのでしょう。

ぜんたいにロシアの現在の土木や建築の水準は高いとはいえないようです。
その一方で町の目抜き通りには百年前に建てられた石造りの堅牢な建物が並んでいます。
社会主義なってからダメになったかというと、必ずしもそうでもなさそうで、スターリン主義建築のビルの中には立派なものが見られました。

5月9日の新聞にロシア男性の平均寿命が一時に比べて10歳以上も短くなっているという記事が載っていたのですが、土木建築のレベルが低下していることもあわせて、何か通底するものがあるのかもしれません。

ウラジオストクはロシア太平洋艦隊の軍港です。
軍事マニアの間では聖地のごとき扱いを受けていて、軍艦の写真を撮影したり軍用品を買い求めるためにリピートする猛者もいると聞きます。
残念ながら?今回はそのような方に遭遇することはできませんでした。

そのかわり違う方面において個性を発揮した旅人にお会いすることができました。

ひとりは鉄道マニア。
シベリア鉄道を走破し、さらにモスクワから列車を乗り継いでリスボンまで2週間でユーラシア大陸を横断するという方でした。
いよいよ明日の夜から夢のシベリア鉄道に乗車するとあって、心ここにあらずといった感じでした。

もうお一方は嫁探しが目的でウラジオストクに来たという方でした。
スラブ系の美人に目が無いというその人は、ウラジオストクにも数年前来たことがあるといいます。
そのとき泊まったホテルに結婚相談所のチラシが置いてあったのを思い出して、今回その結婚相談所を尋ねてやってきたというのです。
しかし、その結婚相談所は電話をしてもつながらず所在不明となっていました…と肩を落としながら語っておられました。

この人とはリパブリックというセルフサービスのレストランでたまたまお会いしたのですが、若い女性が店内に入ってくるたびに「ああ美人だぁ~」と深いため息をついておられたのが印象的でした。

ウジオストクの夜はあまり治安がよくないともいいます。
21時過ぎまでは明るいのですが、さすがに21時30分には暗くなるので、そのあとは部屋にこもってテレビを見ていました。
チャンネル数は10以上あって日本の地上波よりは多かったですが、台湾や韓国、中国のようにケーブルを使って100近いチャンネルがあるわけではありません。
番組はニュース、ドキュメンタリー、ドラマ、映画、アニメ、クイズ、歌番組といったところでしょうか。
全体に落ち着いた感じのプログラムが多いようです。

ニュースでは犯罪者を大きく映しているのがお国柄をあらわしているようで興味深かったです。
ワルモノが留置所のオリに入れられている様子は、クマを生け捕りにしたかのような感じです。

映画はやたらと戦争モノが目につきました。
軍事オタが多いのかとも思ったのですが、これは5月9日の大祖国戦争勝利の日に向けての記念番組なのでしょう。
勇敢なソビエト兵士、奸悪なナチスの指導者や軍人、そして深い憂慮をたたえたスターリン同志が登場していました。

すべてのプログラムを見ていたわけはないですが、ザッピングをしている限り韓流ドラマも日本のアニメもカンフー映画も一切流れていませんでした。
唯一、ニュースの中で中国の地方の経済発展ぶりを紹介する箇所があったぐらいでしょうか。
地理的にはモスクワよりも東京やソウルのほうがはるかに近いウラジオストクですが、現地の意識では世界の中心がモスクワ、さもなくばパリあたりなのだろうなと思わせるものがありました。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
ホテル
3.0
グルメ
4.0
ショッピング
4.0
交通
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
10万円 - 15万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス
航空会社
アシアナ航空
旅行の手配内容
個別手配

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  • 街歩きをしている途中に見つけた、巨大なペインティング。<br />いかめいしい軍港のイメージが、ぐっとやわらかいものに変わりました。

    街歩きをしている途中に見つけた、巨大なペインティング。
    いかめいしい軍港のイメージが、ぐっとやわらかいものに変わりました。

  • 潜水艦C-56博物館の艦内。<br />第二次大戦頃に建造された潜水艦らしく、当時の様子を再現しているのでしょうかスターリン大元帥の肖像が掲げられていました。<br />

    潜水艦C-56博物館の艦内。
    第二次大戦頃に建造された潜水艦らしく、当時の様子を再現しているのでしょうかスターリン大元帥の肖像が掲げられていました。

  • ケーブルカーの車内。<br />市民の足として親しまれていることが写真からもうかがわれるかと思います。<br />みなさん5月だというのにまだ冬の格好をしていますね。

    ケーブルカーの車内。
    市民の足として親しまれていることが写真からもうかがわれるかと思います。
    みなさん5月だというのにまだ冬の格好をしていますね。

  • 地下道を利用した地下街。<br />庶民的な地味な感じの店が並んでいました。

    地下道を利用した地下街。
    庶民的な地味な感じの店が並んでいました。

  • ホテル現代の隣にあった日本料理店。<br />ド派手なジャパネスクな壁画がほほえましいです。<br />ちょっと日本人は入りにくいですね。<br />ごらんのようにウラジオストクには日本料理店がいくつもあります。<br />その多くがロシア人を顧客とする店のように思われます。

    ホテル現代の隣にあった日本料理店。
    ド派手なジャパネスクな壁画がほほえましいです。
    ちょっと日本人は入りにくいですね。
    ごらんのようにウラジオストクには日本料理店がいくつもあります。
    その多くがロシア人を顧客とする店のように思われます。

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