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アメリカ赴任中の2005年のクリスマス休暇、家内との長年の約束を実現するためにイタリアへ向かった。美しいクリスマスの風景を堪能して帰った訳であるが、当時は旅行記に載せる、ということは考えもしていなかったため写真撮影はおざなりで不十分であり、今もって残念に思っている。また、当時のアメリカでは「ダ・ヴィンチ・コード」が話題の中心となっており、またダン・ブラウンの前作の「天使と悪魔」も「ダ・ヴィンチ・コード」ブームに乗って話題になっており、イタリアに、いやヴァティカンに足が向いてしまうのも当然といえば当然であった。<br /><br />世界最小の国は?というクイズ番組でおなじみのヴァティカンは極めて特殊な国(都市)だ。<br /><br />1929年2月11日、ローマ、ラテラノ聖堂において、時のムッソリーニ首相と教皇ピウス11世の全権代理ガスパッリ枢機卿との間で合意が成立し、3つのラテラノ条約が締結された。条約は教皇庁が教皇領の権利を放棄するかわりに、ヴァティカンを独立国家とし、イタリアにおけるカトリック教会の特別な地位を保証するものであった。この措置はイタリア国民にも広く支持され、「教皇との和解」を実現したムッソリーニの独裁体制はより強固なものとなった。<br /><br />人口は約800人でほとんどが聖職者であり、公用語はラテン語、業務用語はイタリア語である。面積は0.44km2と、独立国では世界最小でありながら独自の警察、法廷、自国の貨幣、郵便局、放送局を持っている。ヴァティカン市国はカトリックの総本山として、全世界10億人のカトリック信徒の聖地であり、「世界最小にして最強の国家」と言われている。<br /><br />紀元64年にイエスの第1の弟子ペテロ(イタリア名ピエトロ)が殉教したこの地にサン・ピエトロ大聖堂は建設された。現在の大聖堂はミケランジェロを主任建築家として、ラファエロやベルリーニといった錚々たる芸術家が参加して1624年に完成した。<br /><br />「天使と悪魔」は「ダ・ヴィンチ・コード」と同様、ロバート・ラングドンを主人公とする小説である。教会が舞台になっているが、キリスト教との関係は薄い。むしろローマカトリックに対する批判的な立場は一貫している。ヴァティカン市国を含むローマの町を舞台に繰り広げられる本作は、「ダ・ヴィンチ・コード」よりも娯楽的なアクション要素に重点が置かれ、リアリティや学術的な描写も少ない。しかしローマの観光名所を巧みに取り上げ、またコンクラーベ(教皇選挙)という神秘に包まれていた儀式が克明に描かれており、興味を掻き立てられた。映画を見られた方は多いと思うが、以下があらすじである。<br /><br />『ハーヴァード大学のラングドン教授は、ある日セルンの所長、マクシミリアン・コーラーからとあるアンビグラムの紋章についての説明を求められる。その紋章は、同研究所の科学者レオナルド・ヴェトラが何者かによって殺害された際、彼の胸に焼印として押されていたものだった。レオナルドは最近、核エネルギーを凌駕する反物質の生成に成功しており、その反物質も犯人によって盗まれていたことが判明する。ラングドンはその紋章を、伝説的な秘密結社・イルミナティのものと断定するが、犯人と結びつけることには躊躇していた。彼は手がかりを求め、殺害されたレオナルドの娘、ヴィットリア・ヴェトラとともにローマへと向かう。<br /><br />一方ローマでは、新しい教皇を選出するコンクラーベの真っ最中であった。にもかかわらず、新教皇の有力候補の4人が揃って失踪していることに、コンクラーベ進行役の枢機卿であるモルターティは不安と苛立ちを覚える。さらに、離れた場所では、ヴァティカンの警護を任されたスイス衛兵隊隊長、オリヴェッティのもとに監視カメラから奇妙な映像が映し出されていた。そんな中、前教皇の侍従、カルロ・ヴェントレスカのもとにイルミナティを名乗る者から突然の電話が鳴る。かつて科学者を弾圧したキリスト教会に復讐するため、1時間に1人ずつ、拉致した新教皇の有力候補を殺害してゆくという。殺害が行われる場所のヒントに気付いたラングドンは、殺害を阻止し、盗まれた反物質を発見すべく推理と追跡を開始する。』<br /><br />ヴァティカン市国ではないが、ローマのトレヴィの泉に後ろ向きにコインを泉へ投げ入れると願いが叶う、というのは有名であるが、投げるコインの枚数によって願いが異なる、という続きがあるのはご存知であろうか?。「コイン1枚だと再びローマに来ることができ、2枚では大切な人と永遠に一緒にいることができ、3枚になると恋人や夫・妻と別れることができる…」。先回、まずは1枚を投げ入れてきたが、次回は2枚か、3枚か?

クリスマスのイタリアNo.1 : ローマカトリックの総本山ヴァティカンへ「天使と悪魔」に誘われて

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2005/12/20 - 2005/12/26

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ハンク

ハンクさん

アメリカ赴任中の2005年のクリスマス休暇、家内との長年の約束を実現するためにイタリアへ向かった。美しいクリスマスの風景を堪能して帰った訳であるが、当時は旅行記に載せる、ということは考えもしていなかったため写真撮影はおざなりで不十分であり、今もって残念に思っている。また、当時のアメリカでは「ダ・ヴィンチ・コード」が話題の中心となっており、またダン・ブラウンの前作の「天使と悪魔」も「ダ・ヴィンチ・コード」ブームに乗って話題になっており、イタリアに、いやヴァティカンに足が向いてしまうのも当然といえば当然であった。

世界最小の国は?というクイズ番組でおなじみのヴァティカンは極めて特殊な国(都市)だ。

1929年2月11日、ローマ、ラテラノ聖堂において、時のムッソリーニ首相と教皇ピウス11世の全権代理ガスパッリ枢機卿との間で合意が成立し、3つのラテラノ条約が締結された。条約は教皇庁が教皇領の権利を放棄するかわりに、ヴァティカンを独立国家とし、イタリアにおけるカトリック教会の特別な地位を保証するものであった。この措置はイタリア国民にも広く支持され、「教皇との和解」を実現したムッソリーニの独裁体制はより強固なものとなった。

人口は約800人でほとんどが聖職者であり、公用語はラテン語、業務用語はイタリア語である。面積は0.44km2と、独立国では世界最小でありながら独自の警察、法廷、自国の貨幣、郵便局、放送局を持っている。ヴァティカン市国はカトリックの総本山として、全世界10億人のカトリック信徒の聖地であり、「世界最小にして最強の国家」と言われている。

紀元64年にイエスの第1の弟子ペテロ(イタリア名ピエトロ)が殉教したこの地にサン・ピエトロ大聖堂は建設された。現在の大聖堂はミケランジェロを主任建築家として、ラファエロやベルリーニといった錚々たる芸術家が参加して1624年に完成した。

「天使と悪魔」は「ダ・ヴィンチ・コード」と同様、ロバート・ラングドンを主人公とする小説である。教会が舞台になっているが、キリスト教との関係は薄い。むしろローマカトリックに対する批判的な立場は一貫している。ヴァティカン市国を含むローマの町を舞台に繰り広げられる本作は、「ダ・ヴィンチ・コード」よりも娯楽的なアクション要素に重点が置かれ、リアリティや学術的な描写も少ない。しかしローマの観光名所を巧みに取り上げ、またコンクラーベ(教皇選挙)という神秘に包まれていた儀式が克明に描かれており、興味を掻き立てられた。映画を見られた方は多いと思うが、以下があらすじである。

『ハーヴァード大学のラングドン教授は、ある日セルンの所長、マクシミリアン・コーラーからとあるアンビグラムの紋章についての説明を求められる。その紋章は、同研究所の科学者レオナルド・ヴェトラが何者かによって殺害された際、彼の胸に焼印として押されていたものだった。レオナルドは最近、核エネルギーを凌駕する反物質の生成に成功しており、その反物質も犯人によって盗まれていたことが判明する。ラングドンはその紋章を、伝説的な秘密結社・イルミナティのものと断定するが、犯人と結びつけることには躊躇していた。彼は手がかりを求め、殺害されたレオナルドの娘、ヴィットリア・ヴェトラとともにローマへと向かう。

一方ローマでは、新しい教皇を選出するコンクラーベの真っ最中であった。にもかかわらず、新教皇の有力候補の4人が揃って失踪していることに、コンクラーベ進行役の枢機卿であるモルターティは不安と苛立ちを覚える。さらに、離れた場所では、ヴァティカンの警護を任されたスイス衛兵隊隊長、オリヴェッティのもとに監視カメラから奇妙な映像が映し出されていた。そんな中、前教皇の侍従、カルロ・ヴェントレスカのもとにイルミナティを名乗る者から突然の電話が鳴る。かつて科学者を弾圧したキリスト教会に復讐するため、1時間に1人ずつ、拉致した新教皇の有力候補を殺害してゆくという。殺害が行われる場所のヒントに気付いたラングドンは、殺害を阻止し、盗まれた反物質を発見すべく推理と追跡を開始する。』

ヴァティカン市国ではないが、ローマのトレヴィの泉に後ろ向きにコインを泉へ投げ入れると願いが叶う、というのは有名であるが、投げるコインの枚数によって願いが異なる、という続きがあるのはご存知であろうか?。「コイン1枚だと再びローマに来ることができ、2枚では大切な人と永遠に一緒にいることができ、3枚になると恋人や夫・妻と別れることができる…」。先回、まずは1枚を投げ入れてきたが、次回は2枚か、3枚か?

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.5
グルメ
4.5
ショッピング
4.0
交通
4.5
同行者
家族旅行
一人あたり費用
15万円 - 20万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス タクシー 飛行機
航空会社
旅行の手配内容
個別手配
  • サン・ピエトロ大聖堂

    イチオシ

    サン・ピエトロ大聖堂

  • 大聖堂から眺めるサン・ピエトロ広場

    大聖堂から眺めるサン・ピエトロ広場

  • 大聖堂から眺めるヴァティカン宮殿

    大聖堂から眺めるヴァティカン宮殿

  • 大聖堂から眺めるヴァティカン行政庁の建物

    大聖堂から眺めるヴァティカン行政庁の建物

  • サン・ピエトロ広場のクリスマスツリー

    サン・ピエトロ広場のクリスマスツリー

  • システィーナ礼拝堂「署名の間」のラファエロ作「アテネの学堂」

    システィーナ礼拝堂「署名の間」のラファエロ作「アテネの学堂」

  • 圧倒的な存在感のミケランジェロ作「ピエタ」

    圧倒的な存在感のミケランジェロ作「ピエタ」

  • サン・ピエトロ大聖堂の内部

    サン・ピエトロ大聖堂の内部

  • サン・ピエトロ大聖堂の内部

    サン・ピエトロ大聖堂の内部

  • サン・ピエトロ大聖堂内のペテロのブロンズ像

    サン・ピエトロ大聖堂内のペテロのブロンズ像

  • ヴァティカン美術館内の彫像

    ヴァティカン美術館内の彫像

  • ヴァティカン美術館内の彫像

    ヴァティカン美術館内の彫像

  • 番外1:トレヴィの泉

    番外1:トレヴィの泉

  • 番外2:ミケランジェロの傑作「モーゼ像」

    番外2:ミケランジェロの傑作「モーゼ像」

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