インド旅②～「洗礼」？を受けた日～

2010/12/21 - 2010/12/21

インドへ行ったら99％下痢をするというが…

12月21日
ここまでは順調だった。
この日は、ジョードプルから東へ300キロ、ジャイプルという街へ、鉄道で移動した。約6時間。

ジャイプルの客引きは悪質だと、ジョードプル宿で知り合った日本人夫婦に気をつけるように言われていた。

列車を降りるとやはりすぐさま客引きがやってきた。

「いや、迎えが来ることになってるから大丈夫。あんたは必要ない」

言っても、客引きは私から半径1，2メートルの位置を保ち、ずっと私の動向をうかがっている。移動すればついてくる。

（こいつ、うぜ～！）

ここから、私は宿を予約してなくて、しかし、この日の朝に一応目星の付けていた宿に電話をし、空きがあるか確認していた。

この宿に電話をし、ピックアップをお願いした。

電話を終え、私が動き出すとすぐさま客引きたちもついてきた。
（うぜ～！）
「ねぇ、あのさぁ、なんとかofficeってどこにあるの？」
こいつら客引きには利益がないと思ったので、聞いた。

そして案内され、
「ここだ。迎えのタクシーとかは全部ここから入ることになってるから、ここで待っていれば大丈夫」

（うそだろ～？？）

絶対に違うと思ったが、私はその場にしゃがみ込んでしまった。

実は、気分がすごく悪かった。列車の中から気分は悪かったが、降りる頃にはさらに悪化していた。めまいがひどく、背中や脇に嫌な冷や汗が…。まずいことになると予感した。

原因は、朝に列車が出発する前に、駅前の路上で売られていた揚げスナック？揚げパン？この油だった。小さく3，4口しか食べなかったが、その油が胃にもたれてずっと気持ち悪かった。


明らかに気分悪そうにしている私を見て、客引きたちは私を日かげの所に連れて行ってくれた。

さらに場所は変わってしまった。

「ねぇ、なんとかofficeの前で待っているように言われてるんだけど」

「それがこれだ」

と、目の前にある建物を指す。そう言われればそう見えなくもないが、でも違うだろ！絶対に違う！

しかし、もう彼らと戦う力もなく、またその場にしゃがみ込んでしまった。

彼らもしゃがみこみ、ずっと質問攻めにあった。

「もし、迎えが来なかったら僕が20ルピー（約40円）で宿まで連れてってあげるよ」
「あの宿は良くない。高いし。どうしてあんな宿に泊まるんだ。」
「僕はもっといい宿を知っている。すぐ近くだ。安いし、ホットシャワーもついてるし、きれいだし…。来るか？」
（行かねーよ…）
「もう、迎えは来ないよ。僕が連れてってあげるから乗りな」

そして、どこから私の泊まる宿を聞きつけたのか、どこからともなく男がやってきて、

「僕が○○（宿の名前）から来た者だ」

と言ってきた。（！！！？？？）怪しかった。

「じゃぁ、私の名前言ってみて」

その男は言えず、その場を立ち去った。

（なんだ！？今のやつ。たち悪っ！！）

それから、いくら待っても迎えは来なかった。当たり前だ。待ってる場所が違うんだもの。電話をかけようと、携帯を取り出すと、彼らの一人が「僕の携帯を使え」といって、電話番号は私が押したが、耳に当てようとしたら彼が電話を奪い、ヒンディー語で話しだした。

やられた。ヒンディー語で話されたら何しゃべってんのか分んないじゃん！

やっぱり迎えは来なかった。

私はもうかなり彼らにイライラしてきて、限界が来ていた。早く、迎えを来させなきゃ！もう、絶対彼らの携帯ではかけない！

もう一回、電話をかけようとした。しかし、この電話を絶対に彼らに聞かれちゃまずい。なぜなら、私は彼らには適当に名前を言っていて、宿の方には本名で伝えてある。本名がバレたらまずい。

「もう、私から離れて！これ以上近づかないで！！」

きつく言うと、効くもので、彼らは退散した。

これで落ち着いて電話ができた。

そして、無事、迎えは来た。

エリア ジャイプール(インド)

これがすべてだった。
これがこの旅の明暗を分けたのも過言ではない…。

列車の中。SLクラス。昼間なのであまり人はいない。
この中から苦しんでいた…。

宿、Pearl Palaceの部屋。
この宿は、一泊900ルピー（約1800円）と、インドの物価にしては高かったが、その分、すごく過ごしやすい宿だった。なにせ、ベッドには白いシーツ！！ホットシャワーも文句なく出る！！快適そのものだった。

私はすぐにベッドに倒れこんでそのまま動かなくなった。悶えていた。
熱があった。頭痛もひどい。

そしてその後、嘔吐、下痢をした。


下痢はその後、旅が終わるまで、いや、終わっても治らなかった。

この旅行記へのコメント （2）

• YAMAさん 2011/01/16 18:59:46

  正○丸が効かなくて・・・

  たまお　様
  
  こんばんは、はじめまして。
  
  何かいろいろ思い出しながら、楽しく読ませていただいています。
  
  エジプト、モロッコ、インドやネパールと、いろんな国で私も嘔吐水下痢の体験をしましたが、何故かインドが一番軽かったような気がします。
  旅に出るときは○露丸を持っていきますが、あんな物は食後のデザートなんだと思うようになり、
  最近は下痢と風邪（発熱）は、その国で薬を買うようになりました。
  海外の薬は日本人には薬効が強すぎると、何かで読んだことがありますので、いつも半分を服用するのですが、効果覿面です。
  薬箱には、毒々しい色の各国の薬の残りがありますが、もう何が何の薬か判りませんので、恐ろしくて手が出せません。
  
  インドは３回行きまして、年齢など考え（爺になってしまいましたので）４回目は、無いだろうなと思っています、
  おじさんが、口をへの字に怒った感じで何時も歩いていた為か、私には余り客引きは近づいて来ませんでした。
  
  楽しい旅行記のつづきを期待します。
  
  YAMA
  

  たまおさん からの返信 2011/01/17 17:16:06

  はじめまして。

  こんにちは。YAMAさん。
  メッセージありがとうございます。
  
  いろんな国へ行かれたんですね。その中でインドが一番軽いとか…。じゃぁ、他の国は…、と少し怖くなりました（笑）。私はエジプトやモロッコ、ネパールはまだ行ったことがありません。 昔、ベトナムでもやってしまいました。帰国してからですが…。かなりの高熱、下痢もひどく、病院で検査の結果、もう少しでコレラにかかる菌だったということです。
  
  向こうの病気は向こうの薬が効く、ということは私も聞きました。ただ今回は飲みませんでした。飲めばもう少し良くなったのかもしれませんね。後悔です。
  
  インドは喧嘩ばっかりで、帰ってきた時は「もうインドなんか行くもんか！」と思っていましたが、今となっては、「また行ったら、今度はもう少しうまくやれるかもしれない」と思うようになってきました。
  
  また、旅行記も読んでいただるとうれしいです。
  
  それでは、お体に気を付けて。
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　たまお