巡礼の道　　３０日目　レクトゥール～コンドン

2010/06/30 - 2010/06/30

今日は６月最後の日。もう、歩き始めて早くも１ヶ月が経ってしまいました。
季節は、日々着実に夏へと向っていて、最近の日中の日差しは刺すような暑さに変わってきている。
朝、出発した時には曇り空で、写真を撮るにはイマイチだけど、歩くにはちょうどいいかな、なんて思っていたら、昼前からやっぱり晴れてきた。

レクトゥールからのびる巡礼の道は、森の中を通る道で、「many many mosquito!」だと、イザベルが教えてくれたのに、教えてもらった別の道に自信がなかった私とロマンは、その「蚊の道」を行くことに。
結果は、やっぱり悲惨なことに（苦笑）
日本から虫除けスプレーは持っていっていましたが、すぐに効かなくなってしまうので、いたちごっこを続けながら、何とか森を抜けました。

レクトゥールからは、ラ･ロミューという街を通って、コンドンへ行くのが普通の道ですが、その街をとばして、コンドンへ行ける道もありました。
予定では一ヶ月でフランスを歩く予定だった私。先を急いでいるわけでもないですが、ロマンがそのショートカットを行くというのでついて行くことに。
ショートカット、という言葉に惹かれたのもありましたが、半分くらいは、今ここで、ロマンとお別れになってしまうのが寂しかったのもあったように思います。
というのも、ロマンの足は日に日に良くなっていて、今日の道のりでは、一緒に歩いていない時間の方が多く、明日は多分別々の街を目指すことになるだろうという予感があったのです。
ロマンの方もそれは一緒だったみたいで、同じ道でコンドンに行く、と言った私の言葉に、少し喜んでくれたように見えました。

コンドンの街には別々に着いたので、今日は別々の宿。
それほど大きな街でもないので、すぐに会うだろうと思っていたら、案の定スーパーでばったり。
カフェに誘ってくれたロマンに着いて行くと、その手には絵はがき。「友達に送るの？」と聞くと、ロマンの目が急にいたずらっ子のようになって、「うん。ねぇ、この街の名前の意味を知ってる？」と聞いてきた。
この街の綴りは「condom」
お気づきの方もいるかもしれませんが、答えは下ネタ・・。
ほんっとに男って・・・！！
真面目に聞き返して損した＞＜

しばらく街を一緒に散策して、明日は別々の街へ行くからお別れだね、という話をして別れた。
もう会うこともないんだろうと思っていたら、晩ご飯の後、夕焼けを撮ろうと宿を出た途端、「mai!」と私を呼ぶ声が。
あんまりにぴったりなタイミングに私がびっくりしていると、ロマンの宿に八朔さんたちが泊まっているので、教えにきてくれたらしい。
再会を喜んだのもつかの間。明日、八朔さんたちはルルドへ向うらしい。

明日からは、またしばらく一人の旅になりそう。
今まで賑やかな日々が続いていたから、ちょっと寂しいけど、これが旅。出会った瞬間を精一杯楽しんで、別れはなるべくあっさりと。
でも、想い出はずーっと心の中。
それに、今はe-mailだってあるしね＾＾

エリア フランス

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 旅行の手配内容: 個別手配

恐怖の「蚊の道」への入り口。
この写真を撮った時には、まだ２人ともそんな悲惨な目に合うことになろうとは、知る由もなかった・・・。

見えてきたコンドンの街並み。

コンドンの教会。

普段はどれだけの人がいても、シンと静まりかえっている教会の中。

ふと、人々の足取りが途絶えて、私とロマンの二人きりに。
正面に向って一礼すると、ロマンは一番前の席に腰掛け、歌い始めた。

教会にはそぐわない、激しいテンポの曲を奏でるその姿は、歌を歌える感謝と喜びに溢れていて、祈りを捧げているように見えた。

今日の宿は、（元？）学校。

ロマンのギターで歌う八朔さん。
めっちゃうまくて、びっくり！！