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天候にさえ恵まれればスイスの山のどこを歩いても満足しますが、行く前の期待度の違いというのは、当然あります。<br />この山に関して言えば、期待度はあまり高くありませんでした。<br />というのも、この日は、シオンのアパートへ移動する日であり、シオン近郊の軽めのハイキングという条件で、未だ乗ったことの無いオヴロナのチェアリフトに僅かに期待してガイドブックから選んだだけで、眺めた地図が縮尺の大きな地図ではなく、ガイドブックの地図とハイキング用の細かな地図であったため、歩くコースは、ローヌ谷北側へかなり入り込んだ地域という印象を持っていて地味な山の景観しか期待できないだろうとふんでいたからです。<br />行ってみて驚きました。 始めこそ、穏やかな緑の山と花の景観が続きましたが、地図では山に囲まれた丘陵にしか見えなかった目的地は、マルティニからシオン方面への列車から見ると北側で3番目か4番目のれっきとしたピークの一つでした。そこからは、ローヌの谷を一望できるだけでなく、モンブランがまるでマルティニの裏山のように間近に聳えているのです。<br />コースもオヴロナ(Ovronnaz)のチェアリフトから僅か1時間20分で達する散歩程度のもので、行く前の期待の何倍もの満足が得られた珍しい経験でした。<br />

67 グランド・ギャルド Grande Garde 2,145M

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2010/06/25 - 2010/06/25

7位(同エリア31件中)

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いぶれす

いぶれすさん

天候にさえ恵まれればスイスの山のどこを歩いても満足しますが、行く前の期待度の違いというのは、当然あります。
この山に関して言えば、期待度はあまり高くありませんでした。
というのも、この日は、シオンのアパートへ移動する日であり、シオン近郊の軽めのハイキングという条件で、未だ乗ったことの無いオヴロナのチェアリフトに僅かに期待してガイドブックから選んだだけで、眺めた地図が縮尺の大きな地図ではなく、ガイドブックの地図とハイキング用の細かな地図であったため、歩くコースは、ローヌ谷北側へかなり入り込んだ地域という印象を持っていて地味な山の景観しか期待できないだろうとふんでいたからです。
行ってみて驚きました。 始めこそ、穏やかな緑の山と花の景観が続きましたが、地図では山に囲まれた丘陵にしか見えなかった目的地は、マルティニからシオン方面への列車から見ると北側で3番目か4番目のれっきとしたピークの一つでした。そこからは、ローヌの谷を一望できるだけでなく、モンブランがまるでマルティニの裏山のように間近に聳えているのです。
コースもオヴロナ(Ovronnaz)のチェアリフトから僅か1時間20分で達する散歩程度のもので、行く前の期待の何倍もの満足が得られた珍しい経験でした。

  • ガイドブックの地図もちょうどこのようなものでした。 温泉地オヴロナへはシオンから頻繁に出ているマルティニ行きのバスに乗り、レトロン(Leytron)で乗り換えとなります。

    ガイドブックの地図もちょうどこのようなものでした。 温泉地オヴロナへはシオンから頻繁に出ているマルティニ行きのバスに乗り、レトロン(Leytron)で乗り換えとなります。

  • リフト上部駅付近。 中央やや左の尖ったプチ・ミュヴラン(Petit Muveran)、中央の幅広がグラン・ミュヴラン(Grand Muveran)が目立って見えます。予想していたのはこのような景色でした。<br />ところで、この標識には、一周コースが沢山案内されています。Tour du Grand Chateau, Tour du Chatillon, Tour du Grand Chavalard, Tour de Tsantonnaire

    リフト上部駅付近。 中央やや左の尖ったプチ・ミュヴラン(Petit Muveran)、中央の幅広がグラン・ミュヴラン(Grand Muveran)が目立って見えます。予想していたのはこのような景色でした。
    ところで、この標識には、一周コースが沢山案内されています。Tour du Grand Chateau, Tour du Chatillon, Tour du Grand Chavalard, Tour de Tsantonnaire

  • 右の山は、オ・ドゥ・クリ(Haut de Cry)

    右の山は、オ・ドゥ・クリ(Haut de Cry)

  • 画面中央にオヴロナの町

    画面中央にオヴロナの町

  • そのズーム。 逆光で霞んでいますが、肉眼では、かなり遠望できました。

    そのズーム。 逆光で霞んでいますが、肉眼では、かなり遠望できました。

  • ローヌの南側。 手前の黒い山は、ダン・ドゥ・ナンダ(Dent de Nandaz)。その奥の稜線の左辺りにモン・カレがあるのでしょう。

    ローヌの南側。 手前の黒い山は、ダン・ドゥ・ナンダ(Dent de Nandaz)。その奥の稜線の左辺りにモン・カレがあるのでしょう。

  • トレイルをちょっと振り返ってオ・ドゥ・クリ(Haut de Cry)。<br />この写真では見えないかもしれませんが、その右下にビーチュホルン。<br />

    トレイルをちょっと振り返ってオ・ドゥ・クリ(Haut de Cry)。
    この写真では見えないかもしれませんが、その右下にビーチュホルン。

  • 左上、雲の上に頂を見せているのは、ヴァイスホルン。

    左上、雲の上に頂を見せているのは、ヴァイスホルン。

  • こんな緩やかなトレイルをゆっくりと歩きました。

    こんな緩やかなトレイルをゆっくりと歩きました。

  • 何やら、行く手に高峰がくっきりと顔を覗かせています。楽しくなってきました。

    何やら、行く手に高峰がくっきりと顔を覗かせています。楽しくなってきました。

  • 相変わらず快適な散歩道が続きます。

    相変わらず快適な散歩道が続きます。

  • プチ・プレ(Petit Pre)の分岐を超えて少し登ったところ。ここではっきりとモン・ブラン山群が見えてきました。右端がモン・ブラン。感激。

    プチ・プレ(Petit Pre)の分岐を超えて少し登ったところ。ここではっきりとモン・ブラン山群が見えてきました。右端がモン・ブラン。感激。

  • 小さなピーク、ラ・セヤ(La Seya)です。 パノラマを満喫して大休止としました。

    小さなピーク、ラ・セヤ(La Seya)です。 パノラマを満喫して大休止としました。

  • 左のグラン・コンバン(Grand Combin)とその右、プチ・コンバン(Petit Combin)もくっきりと。右奥は、モン・ヴェラン(Mont Velan)

    左のグラン・コンバン(Grand Combin)とその右、プチ・コンバン(Petit Combin)もくっきりと。右奥は、モン・ヴェラン(Mont Velan)

  • 遠くにビーチュホルン

    遠くにビーチュホルン

  • お隣に聳えるグラン・シャヴァラー(Grand Chavalard)。頂上に雲が付いていても、無論、気になりません

    お隣に聳えるグラン・シャヴァラー(Grand Chavalard)。頂上に雲が付いていても、無論、気になりません

  • グラン・ミュヴラン

    グラン・ミュヴラン

  • オ・ドゥ・クリ<br />ガイド・ブックの写真は、この山でした。

    オ・ドゥ・クリ
    ガイド・ブックの写真は、この山でした。

  • 休憩を終え、この稜線上に沿ってグランド・ギャルドを目指すことにします。こんなに良い景色なのに誰もいません。

    休憩を終え、この稜線上に沿ってグランド・ギャルドを目指すことにします。こんなに良い景色なのに誰もいません。

  • 再びモン・ブランが見えてきました。 

    再びモン・ブランが見えてきました。 

  • オヴロナの町とローヌ谷

    オヴロナの町とローヌ谷

  • まだクロッカスも

    まだクロッカスも

  • 益々快適なトレイル

    益々快適なトレイル

  • 少し下った先に目的地の十字架が見えました。<br />黄色の花に包まれているようです。

    少し下った先に目的地の十字架が見えました。
    黄色の花に包まれているようです。

  • この部分だけ、鎖が付いていますが、危険を感じるような場所ではありません。

    この部分だけ、鎖が付いていますが、危険を感じるような場所ではありません。

  • 頂上は、目の前です。

    頂上は、目の前です。

  • 頂上に着きましたがもう10Mほど下りましょう。絶景ポイントがあります。

    頂上に着きましたがもう10Mほど下りましょう。絶景ポイントがあります。

  • こんな景色が見られるとは思ってもいませんでした。マルティニの裏山のモン・ブラン、ご納得いただけますでしょうか。

    こんな景色が見られるとは思ってもいませんでした。マルティニの裏山のモン・ブラン、ご納得いただけますでしょうか。

  • 誰もいないヴュー・ポイントで昼食を取った後、花に包まれた頂上を後にしました。

    誰もいないヴュー・ポイントで昼食を取った後、花に包まれた頂上を後にしました。

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この旅行記へのコメント (4)

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  • 4nobuさん 2010/10/17 11:46:32
    北側にも素晴らしいところが
    いつも素晴らしいルートを紹介頂きありがとうございます。
    それにしても今回のルートは私の次回スイスハイクの第一候補になる所です。体力の衰えた私にとってぴったりのようですね。
    ローヌ谷の北側はともすると忘れがちですが隠れた素晴らしい所があることを改めて認識させていただきました。

    いぶれす

    いぶれすさん からの返信 2010/10/17 20:27:53
    RE: 北側にも素晴らしいところが
    4nobuさん

    いつもエールをいただきありがとうございます。
    次回候補にしていただけるとは、光栄の極みです。

    今年は、良い場所が他にもありました。
    是非、ご覧くださいますようお願いします。
  • じゃが♪さん 2010/10/17 10:22:40
    ローヌ谷越しのモンブラン
    おはようございます。

    表紙の写真を、食い入るようにみました。
    モンブランは、ローヌ谷越しに見ることができるんですね!
    このアングルの写真は、なかなか見たことがないので、興味深く、見させていただきました。

    モンブランは、漠然とレマン湖の近くの山だと思っていたのですが、
    いぶれすさんの旅行記とGoogleの地図をみて、距離感をつかみました。
    この山頂から、直線距離で20〜30kmぐらいですか。
    納得です。
    頂上には黄色いお花が咲いていて、いいところですねー。

    じゃが

    いぶれす

    いぶれすさん からの返信 2010/10/17 20:21:24
    RE: ローヌ谷越しのモンブラン
    じゃが♪さん ご投稿ありがとうございます。
    今年の写真は、暗くてくすんだものばっかりで悔やんでいるのですが、じっくり眺めていただいたそうで恐れ入ります。
    この時のモン・ブランは、回りの景色とかも影響するのでしょうが、あまりに近く感じて驚きました。
    とにかく、あの絶景を共有する人がいなくて、一人で叫んでいたのかもしれません。
    よいところでした。

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