野川公園の彼岸花（曼珠沙華）。

2010/09/26 - 2010/09/26

今年の猛暑の夏も漸くお彼岸を境に秋の陽気になり、数日前から秋の花冷え、少し肌寒い位の気温に下がってきていた。昨日の午後、穏やかな秋の陽気に誘われ、野川公園・植物観察園まで足を伸ばす。

先週来た時はほんの２−３株、まだ蕾から漸く花びらを開いた感じの曼珠沙華、数日来の秋の好天に誘われたのか、見事に満開で、花壇を埋め尽くしている。

朱色一色の赤。赤は血の色、赤い糸。

曼珠沙華と言い、彼岸花と言い、仏教と結びついたこの花の名前。この世とあの世を結ぶ赤い絨緞かも知れない。

遠い昔仏教と共に日本にやってきた南国の花。どんな暑い夏でも冷夏でも、いつもぴったりお彼岸に花開く。まるで時刻表に組み込まれた乗り物のように。

この何千本という赤い花弁にはひとりひとりの魂が宿っているのだろう。お彼岸が終ると共に花は萎れ、首をうな垂れ、茎ごと倒れ土に還っていく。お彼岸に咲く彼岸花。

エリア 国分寺・小金井(東京)

野川公園・植物観察園。日曜日の午後、大勢の人が彼岸花を見に集まってきていた。

花壇一面に咲く彼岸花。

赤一色の面。人々は高級カメラを手に、ポジションを決めている。

ほむら立つという小説があるが、これは又花の焔。

このひと茎ひと茎に亡き人の魂が宿っているのか・・

火炎土器を思わせる炎の形。

今年も又よき思い出になった。

人々も去りがたい風情。

樹林に囲まれて、ひっそり咲いているのも良い。

白曼珠沙華は更にひっそりと・・