2010/03/14 - 2010/03/14
17位(同エリア22件中)
スキピオさん
Yahoo France で「ヴィルフランシュ」を検索すると、いくつかの「ヴィルフランシュ」がたちまち顔を出す。それもそのはず、「ヴィルフランシュ」とは、中世の時代に領主への人頭税が免除された「自由市」の意味だからだ。
だから、このヴィルフランシュは、他の町と区別するために「sur mer シュル・メール(海の)」が付く。どこまでも青い海、どっしりとした城塞、色鮮やかな町並み、夢のそのまた夢だが、別荘を持てるなら断然この町にしたい。
次のURLは町の紹介ビデオです。
http://www.villefranche-sur-mer.fr/pages/video/index.php
写真は海辺の立つ城塞「サン・テルム」と海
城塞は、船乗りの守護聖人「聖エルモ」の名を持つ。
PR
-
ニースからバスで15分ほど、美しい入り江に到着する。ここがヴィルフランシュだ。
-
山のいただきに城塞が見える。
-
旧港だろうか。今はヨットハーバー。
-
山の中腹にお城が見える。もしかするとホテルかも。
-
カメラを引く。
-
光の反射する海。
-
ヨットハーバー入り口の埠頭
-
ヴィルフランシュの海は澄み渡る。
-
町はサン・テルモ城塞の右側と左側で二つの区域に別れる。今度は今までとは反対側の区域だ。多分こちら側が旧市街を含んでいるはずだ。
-
町の真ん中に、ひときわ目立つ建物がある。これはジャン・コクトーが滞在したことのある「ウェルカム・ホテル」だ。
-
広場では「蚤の市(フリーマーケット)」がひらかれていた。
-
広場のすぐ近くに、しゃれた教会がある。この教会を見学することが旅の目的のひとつだった。
「サン・ピエール教会」の内陣の壁画はジャン・コクトーの手になると言う。フランス語のサン・ピエールは聖ペテロのこと、コクトーは内部の壁にペテロの事績を描いた。
めずらしいことに、教会には入場料を払って入る。と、入ってみると、中は工事の足場だらけ。壁画が湿気で傷んでいるので、修復中だとか。しかも、中は撮影禁止。落胆すること限りなし・・・
壁画をご覧になりたい方は、表紙に貼ったURLをあけてください。 -
教会の隣に、コクトーの像があった。
-
教会とコクトー像、あいだに網が横たわっている。。
-
この教会の横は、驚いたことにほんとうにちっぽけな漁港だった。獲れたての魚をその場でさばいて売っていた。
台風の国日本なら、この教会は波にさらわれそうだ。台風のない地中海はいつも穏やかなのだろうか。 -
港に浮かぶ船。澄んだ水。
-
日本の漁港とはだいぶおもむきが違って、しゃれたカフェが建ち並んでいる。
-
この町は、コクトーももちろんそうだが、幾多の画家に愛されたことか。
画家ジャック・ギオー Jacques Guiaud(1810-76)もそのひとりだった。彼は、1847年から60年までニースに住んで、風景画を描いた。
とすると、このヴィルフランシュの町並みは100年以上も前から同じということか。 -
山側にもジャック・ギオーの景色がある。
-
船に疎いのでよくわからないが、これは漁船だろうか。もしそうなら、まん中の船の名はしゃれすぎていないか。
ズームアップすると・・・ -
「Orphée」と書かれている。「Orphée オルフェ」はジャン・コクトーの映画の題名だ。やはりしゃれている。
Orphée はもちろんギリシャ神話のオルフェイスのこと。竪琴の名手オルフェイスは愛する妻を取り返しに冥界までおりていき、見事妻を連れ帰ることができるのだが・・・
妻を失ったオルフェイスは女性に見向きもしなくなったため、パッカスの女達に虐殺される。彼の頭部はレスボスの島に打ち上げられ、竪琴はこと座となったとか。ちなみに、レスボス島は、女流詩人サッポーが詠った「レスボスの女達」のレスボスだ(レスビアンの語源)。 -
澄んだ海、しゃれた船、100年以上前からそのままの町並み、ぐるりと囲まれて、明るい日差しの下でビールと白ワインを一杯。当てのオリーブの実のうまかったこと。
-
近くのプレートに次のようにあった。
「1538年6月、シャルル・カン(カール5世)と教皇パウルス3世はここに上陸し、フランス国王フランソワ1世とニース休戦条約を結ぶ」
そうか、当時のヨーロッパの三巨頭がこの小さな村に集まったのか。 -
心地よい漁港をあとにして、町の中心部「サン・テルモ城塞」に向かう。
門をくぐれば城の中だ。 -
中に入ると、豊満な女性のオブジェがあちこちに。「Musée Volti」と書いてある、
つまり城塞内は、美術館であり、市役所でもあった。 -
-
-
ここからタッチの違う美術品が登場する。
市役所だ。 -
サン・ミシェル(聖ミカエル)とサン・テリザベット(聖エリザベット)
素朴な様子が微笑ましい。
ポーランドの作品とある。 -
市役所入り口。
-
仮設の投票所。この日は国政選挙の日だった。
-
城を出たところに、豊満な裸婦が横たわっていた。
-
つい前からも見てしまう。するとかなり不自然な姿勢をしていることがわかった。
-
バス停近くの建物。
-
バス停近くのオブジェ「タツノオトシゴ」
-
広くてしゃれたバス停だったが、中に腰掛けて待っていると、バスに行かれてしまいそうなので、気の弱い僕は結局外で道を見張ることに・・・
-
バスを待つ間、周りを見ると我が家の近辺では絶対にお目にかかれないような車が何台か止まっていた。
-
車をカメラに収めて、ニース行きのバスに乗る。バスの料金は一律1ユーロ、うれしい値段だ。
たった半日にも満たないヴィルフランシュの散歩だったが、充実度は高い。
Adieu! Villefranche.
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
38