2010/06/26 - 2010/06/27
247位(同エリア2119件中)
エンリケさん
シェラン島北部の古城・美術館巡りを終え、コペンハーゲンへ戻ってきました。
夏の北欧、昼が長いゆえ、つい寝るのも忘れて歩き回っていたノルウェー~デンマークの旅もあとわずかとなりました。
振り返って見ると、ノルウェーの大自然も印象的でしたが、全体を通して人々の優しさ、温かさに触れた旅でした。
<旅程表>
2010年
6月19日(土) 成田→コペンハーゲン→オスロ
6月20日(日) オスロ
6月21日(月) オスロ→(ソグネフィヨルド)→ベルゲン
6月22日(火) ベルゲン→スタヴァンゲル
6月23日(水) スタヴァンゲル(リーセフィヨルド)
6月24日(木) スタヴァンゲル→コペンハーゲン
○6月25日(金) コペンハーゲン
○6月26日(土) コペンハーゲン→
○6月27日(日) →成田
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 5.0
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- スカンジナビア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
6月25日(金)
シェラン島北部にあるルイジアナ現代美術館を満喫し、フムレベック駅から30分ほどでコペンハーゲン中央駅に戻りました。
時計を見ると20時をまわっています。
足はくたくたになっていましたが、まだ日が明るかったので欲が出て、市内の近場を散策することにしました。
まずは前日のパブリックビューイングに行けなかったコペンハーゲン市庁舎へ。
市庁舎は傾いた日を浴びて、周囲の建物の中でひときわ明るく目立っています。
庁舎前は昨日のような喧騒はありませんでしたが、それでも多くの人がまだ明るい光の中でそれぞれの時を楽しんでいます。 -
ニュー・カールスベア美術館(Ny Carlsberg Glyptotek)です。
1888年、ビールで有名なカールスベア(カールスバーグ)社の創業者J.C.ヤコブセンの息子カール・ヤコブセンにより開設された、デンマーク屈指のコレクションを誇る美術館です。
エジプト、ギリシャ、ローマの石棺や彫刻、ドガやモネ、ゴッホ、ゴーギャンなどのフランス印象派の絵画が多数収蔵されています。
この日はもう閉館していたので、最終日に入って見ることにしました。
写真に見えるように、この時間帯も自転車が専用レーンをすいすい走っていました。 -
運河を渡って見えるのは、王立図書館、通称ブラック・ダイヤモンドです。
黒光りするデザインは、デンマークのデザイン集団であるシュミット、ハンマー&ラッセン(Schmidt,Hammer&Lassen)によるものです。 -
21時も30分をまわって、ようやく日が沈んでいきます。
何百年も前にタイムスリップしたような、おとぎの国の平和なゆうべです。 -
市庁舎の近くに戻ってくると、アンデルセン像を発見。
近くにありながらうっかり見逃すところでした。 -
アンデルセン像は道を挟んで向こうにあるチボリ公園を眺め続けています。
おとぎ話の作者がおとぎの国でおとぎの公園を見つめる、なかなか面白い演出です。 -
せっかくなのでチボリ公園に入って見ることにしました。
この日は金曜の夜だからか、かなりの行列ができていました。
入園料は大人一人95DKK(約1,500円)なのですが、コペンハーゲンカードでフリーで入園できます。
ただし絶叫マシーンなどの乗り物チケットは別料金です。
正面入ってすぐ左側に中国風の舞台がありました。
準備中だったようで、何も上演されていませんでしたが。
【チボリ公園HP】
http://www.tivoli.dk/composite-3351.htm -
少し先を進むと今度はイスラム風の宮殿が。
いろんな国のおとぎの舞台が用意されているようです。 -
中央にあるオープン・エア・ステージでは金曜の夜はロックコンサートが開かれているようで、ひとがいっぱいで進めません。
昨晩のウサ晴らしでもあるのでしょう(笑)。 -
中央が進めないので、左側を迂回していきます。
公園の外にあるコペンハーゲン市庁舎をうまく景色に取り込んでおとぎの世界を醸し出しています。 -
池の周りを歩いていると人魚姫が姿を現しました。
現在上海万博に行っている人魚の像のコピーで、妹分として知られています。
海辺にポツンとおいてあるよりも、こちらの方がおとぎの世界にマッチしていて雰囲気があるのですが、やはりテーマパーク内にあるということでニセモノっぽく思えてしまいます。。 -
こちらの横からのアングルの方が美しく見えますね。
コピーなんですが。
こうしてみると、人魚の像の作者が、モデルの足が美しくて像にも足を残してしまったという気持ちがわかるような気がします。 -
日本の五重塔のような建物もありました。
それにしてもこのヴァイオリンを弾く像もすごい体勢です。
オスロのヴィーゲラン公園で見た、ヴィーゲランの彫刻にも通ずるものがあります。 -
22時をまわってさすがに疲れてきたので、今日はこの辺で切り上げてホテルへ帰ります。
コペンハーゲン中央駅はあいかわらず多くのひとが行き交っています。 -
駅の反対側のホテル“City Hotel Nebo Copenhagen”に到着です。
翌日はいよいよ旅行最終日。
今回の旅行は9日間と(自分の経験にしては)比較的長かったのと、昼間が長いため歩き過ぎて疲れがたまってきたのとで、早く帰りたいような、それでもデンマークはあまり見て回っていないので、もう少し観光したいような、複雑な気分で眠りにつきました。 -
6月26日(土)
旅行最終日の朝です。
やはり最後は寂しい気持ちになりますね。
成田へのフライトが15時45分なので、それまでコペンハーゲン中央駅に近い国立博物館とニュー・カールスベア美術館を見て回ることにします。 -
宿をチェックアウトし、コペンハーゲン中央駅地下にあるコインロッカーに荷物を預けて国立博物館へ。
コインロッカーは40DKK(約600円)。
旅行者が多い駅だけに、コインロッカーもたくさんそろっていました。
国立博物館は10時開館で、それまで少し時間があったので、近くにあったクリスチャンスボー城を見学。
かつて王宮であったこの城は、運河に囲まれた小さな島、コペンハーゲン発祥の地でもあるスロッツホルメン(Slotsholmen)にあり、現在は国会議事堂や女王の謁見の間として使用されています。
1167年に初めてアブサロン(Absaron)大主教によって城が建設され、現在の重厚なネオバロック様式の建物になったのは1928年のことだそうです。
城の内部はガイドツアーでないと見学できないようで、入口を少し見ただけにとどまりました。 -
10時、開館と同時に国立博物館へ。
すでに何人も開館を待ち構えている人がいました。
コペンハーゲンカードなしでも無料で入館できます。
ノルウェーといいデンマークといい、国立の博物館や美術館は無料で見学できるとは、文化施策に力を入れているということですかね。
【国立博物館HPトップ】
http://www.natmus.dk/sw4509.asp -
国立博物館はデンマークの歴史に関する展示も多いですが、ギリシャやエジプト、世界の民族に関する展示もあり、想像以上の展示量。
一日いても楽しめます。
まずはデンマーク・コレクションへ。
いきなりこんなルーン石(Runestenen)が待ち受けています。
800〜1050年頃のヴァイキング時代のもので、墓石などとしてつくられたそうです。
【国立博物館HP〜デンマークのヴァイキング時代・ルーン石】
http://oldtiden.natmus.dk/udstillingen/vikingetiden/fra_asatro_til_kristendom/runestenen_fra_helnaes/language/2/ -
デンマーク・コレクションをたどっていくと、この博物館の目玉、“太陽の車”(Solvognen)が現れました。
この黄金の日輪を運ぶ車は紀元前1400年頃の青銅器時代のもので、デンマークの歴史上最大の発掘品だと言われているそうです。
紀元前1400年と言えば中国では精緻な青銅器がつくられていた殷の時代。
この太陽の車も、今から3000年以上前のものとは思えない、精巧な技術を感じさせます。
【国立博物館HP〜デンマークの青銅器時代・太陽の車】
http://oldtiden.natmus.dk/udstillingen/bronzealderen/solvognen/language/uk/ -
時代はとんで、デンマークがキリスト教化された後、中世の“黄金の祭壇”です。
この祭壇は12〜13世紀のもので、オークの木でつくられ金色に装飾されています。
太陽の車を作った民族と現在のデンマーク人が同一民族か分かりませんが、超古代の精巧な技術がこんなところに引き継がれているようです。
【国立博物館HP〜デンマークの中世】
http://www.nationalmuseet.dk/sw33835.asp -
国立博物館はデンマーク・コレクション以外の展示も豊富です。
古代ギリシャのこんな甕もありました。
大英博物館のように、古代エジプトのミイラもたくさんあります。
【国立博物館HP〜地中海のアンティーク・コレクション】
http://www.natmus.dk/sw4573.asp -
“世界の民族”のコーナーでは、こんなイヌイットの毛皮や釣り針、動物の皮でつくった船などが展示されていました。
【国立博物館HP〜世界の民族・エスキモー】
http://www.natmus.dk/sw4568.asp -
日本の戦国武者の兜もありました。
どうやって手に入れたんでしょうね??
【国立博物館HP〜世界の民族・日本】
http://www.natmus.dk/sw4545.asp -
こんな屏風絵も。
-
意外に面白かったのが、アフリカの民族に関する展示です。
日本も含め、なかなかこういった展示は見られないですよね。
ドラクエに登場して“ふしぎなおどり”を踊ったりしそうです(笑)。
どのくらい価値があるものかは分かりませんが、見ているとインスピレーションが刺激されます。
【国立博物館HP〜世界の民族・アフリカ】
http://www.natmus.dk/sw4547.asp -
これはナイジェリアの青銅のレリーフ。
こういうのを見るとアフリカの歴史や文化を勉強したくなります。
このほかにも中国の清朝の宮廷服や、インカ帝国のミイラなどもあり、本当に勉強になる博物館でした。 -
本日もうひとつの、そしてこの旅行最後の目的地、ニュー・カールスベア美術館へ。
駅に近いので飛行機の時間を見ながらぎりぎりまで観賞です。
この美術館ですれ違ったひとで空港でも見かけたひとも何人かいて、同じようなことを考えている人が多いんだなあと感じました。
地下で受付を済ませ(コペンハーゲンカードでフリー)見学スタートです。
美術館の真ん中は天井が高く光が差し込んでおり、植物園のようになっています。
【ニュー・カールスベア美術館HP】
http://www.glyptoteket.dk/?frames=yes&language=da -
一角には石膏の彫刻がたくさん展示されています。
-
古代ローマの神殿のような部屋もあります。
カールスバーグ、なかなかやりますね。 -
今度は古代エジプトの間。
国立博物館といいエジプト好きですね。 -
印象派の間です。
左奥の一角の分かりづらいところにあり、入るのに迷いました。
この展示室はこの美術館の中でも特に見る価値があるので、迷ったら係員に聞いてでも入るようにしましょう。
これはゴーギャンの作品ですが、ゴッホ、マネ、モネ、ルノアール、ドガもそろっています。
特にドガは絵画だけでなくブロンズの踊り子像もあり、珍しくて印象に残りました。 -
国立博物館、ニュー・カールスベア美術館とも、想像以上の充実ぶりで時間が足りなくなるほど楽しめました。
もう13時近くなったので、これからコペンハーゲン中央駅に戻ります。
途中、こんな学生を乗せたトラックに出会いました。
今回のデンマークを旅行中、コペンハーゲンだけでなく郊外のまちでも出会っていたもので、毎度、かなり遠くからでも聞こえるような大きい声で騒ぎたてながら走り去っていきます。
なにかの行事なのでしょうか?
なんなのか最後まで分かりませんでした。
知っている方がいましたらぜひ教えてください。 -
コペンハーゲン到着以来毎日目にしていたチボリ公園もこれで見納めです。
結局こんな絶叫マシーンに乗る機会はありませんでしたが。 -
コペンハーゲン中央駅です。
コインロッカーから荷物を取り出し、空港へ。
約15分であっという間。 -
コペンハーゲン・カストロップ国際空港です。
スカンジナビア航空のセルフチェックイン機でチェックインしようとしたらオーバーブッキングの表示が。
ドキリとしましたが、全員チェックインが終わっているわけではないので、自分の分はチェックインできました。
やはり空港には早めに来て正解ということでしょうか。
この後ゲート内に入っておみやげを見て回りますが、ビールやお菓子を買ったら、EU圏の出発エリアはタックスフリーになっていないのか、それとも単なる表示誤りか、ちゃっかり消費税25%とられたことになってました。。 -
15時45分、成田行きSK983便は定刻通り離陸。
超アウェイの地で見たワールドカップの歴史的勝利と、小さな国にもかかわらず物質的にも文化的にも豊かで幸せそうな人々が印象に残ったデンマークともこれでお別れです。
今回の旅はもともとノルウェーのプレイケストーレンの先に立てば何か見えてくるものがあるのではないか、というのがそもそもの目的でした。
しかし肝心のプレイケストーレンでは頭がからっぽになってしまい、結局は、ノルウェーやデンマークの優しい現地の人々とふれあうことで気付かされたものがあったような気がします。
よく言う“幸福度”という点も含めて、日本よりいろいろ先を行っている国なのかなと勉強になりました。
これをまた、自分の新たな旅立ちとしたいところです。
ではまた次の旅行まで。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- yquemさん 2011/02/25 09:31:10
- 人魚姫
- エンリケさん
はじめまして
リヨン観光・ボジョレー解禁編に票をくださり
ありがとうございました。
コペンハーゲンの旅行記、懐かしく拝見しました。
チボリ公園内に妹分の人魚姫がいたのですね。
昨年の4月に
リアルな人魚姫に会えず、
チボリ公園も少し立ち寄りましたが
気づくことなく。。。
コペンハーゲンは再訪したい場所となりました。
北欧の旅
他の旅行記も拝見させていただきたいと思います!
まずは、お礼まで。
- エンリケさん からの返信 2011/02/26 20:50:33
- RE: 人魚姫
- yquemさん
こんばんは。
リヨンでボジョレー解禁に立ち会えるとは、貴重な経験ですよね。
ただでさえ異文化体験できる海外旅行なのに、さらにその土地のイベントやお祭りと重なると旅もいっそう楽しくなりますよね。
yquemさんのコペンハーゲン旅行記も拝見させていただきました。
わたしの気付かなかったかわいらしいお店や街並みが掲載されていて、コペンハーゲンは美しい街だなあと改めて感じました。
わたしもいつかコペンハーゲンを再訪してみたいですね。
yquemさんはイギリスやフランスをはじめ、たくさんの美しい街や地方に旅行されているようで、また美しい旅行記を見に訪問させていただきます。
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