1994/06/06 - 1994/06/19
58位(同エリア67件中)
北風さん
ブルネイからボートで3時間、東マレーシアのサバ州、「LABUAN島」に上陸!
なんとも簡単に出入国を終了!
目指すは、東南アジア最高峰のキナバル山!
見たいのは、この山に咲く、世界で一番大きな花「ラフレシア」!
しかし、マレーシアの領土分布にも驚かされる。
マレー半島だけではなく、こんな島のしかも虫食い状態に領土を持っているなんて。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 船
-
ブルネイからボートで3時間、東マレーシアのサバ州、「LABUAN島」に上陸!
なんとも簡単に出入国を終了した。
しかし、マレーシアの領土分布にも驚かされる。
マレー半島だけではなく、こんな島のしかも虫食い状態に領土を持っているなんて。 -
<LABUAN島(ラブアン島)>
ラブアン島はシンガポールと同じ無税の自由港だった。
さすが自由港だけあって、一見、簡素な住宅が並ぶ南国の漁村のようだが、結構いい物が店先には並んでいた。 -
水上生活者の女性が、派手なマレードレスに身を包み船上で洗濯をしている。
なんか、のどかな風景だなぁ。 -
<コタキナバルにて>
サバ州の州都「コタキナバル」は、日本のヤオハン・デパートが進出しているほど都会だった。
なんと俺はここに10日近く滞在する羽目になる。
理由は、原因不明の発熱。
毎日39度〜40度の高熱にうなされながら、10人部屋の端っこのベッドで寝込んでしまった。
6日後さすがに病院に行くと、あまりの熱の高さに看護婦がびっくり!
しかし、熱が引いた10日後、愚かにも標高4000mのキナバル山に登山に行く事を決意する。
今でも、何故俺があれほど先を急いでいたのかわからない。 -
<Mt. KINABALU(キナバル山)>
1994年7月17日
キナバル国立公園内の東南アジア一高い、「キナバル山」に登山を試みる。
本格的な登山はこれが初めての俺に、登山管理事務所では、
「登山経験は?」
・・・「富士山(標高3000m)にも登った事が無い」
「体調は?」
・・・「昨日まで1週間ほど40度の熱で寝込んでいた」
「死にに行くのか?」
・・・・・ -
一歩、登山道に足を踏み入れると、うっそうとしたジャングルが口を開けていた。
幹一杯に、苔を貼り付けて天を目指す熱帯雨林、不気味にからみつくシダ類、辺り一面緑の海に包まれる。
意外な程整備された登山道を少しでも外れれば、一体どうなってしまうんだろう?
これが、リアルなジャングルなのか! -
緑の海をかきわけるように続く登山道。
辺りでは、遠くで猿の鳴き声らしきものが聞こえる以外、静寂に包まれていた。 -
歩き始めて1時間、重大な事に気づく。
傾斜は立て続けにきつくなるばかりで、一度も山を回りこむ様なルートに出会わない。
この登山道は、どうやらスイッチ・バック方式で作られてはいない?
つまり、この道は4000mまで一直線に続いていると言う事か!
まるで永遠に続くはしごを上っているようだ。 -
朝もやの霞んだ世界の中、自分の息だけがこだましている。
ちょっと、怖いかも・・・ -
<Pitcher Plant (うつぼかずら)>
登山ルートの途中で、昔、植物園で見た食虫植物を発見!
うつぼかずらだ! -
うつぼかづらの壺は元来、葉っぱが変形した物であり、この中に溜まった水を飲みに集まった昆虫を、閉じ込めて消化する事により、栄養分の少ない火山性土壌の中で足りない養分を補給する。
-
しかし、このサイズはビールの中ジョッキぐらいある。
これに比べると、日本の植物園のものは、おちょこサイズだ。 -
とにかくでかい!
このサイズだと、蝿だけじゃなくカブト虫だってOKだ。 -
地元の人間は、この中の水をシャンプー代わりに使うらしい。
抜け毛に効くとの事。
・・・持って帰ろうか? -
とうとう雲の上まで登ってきた!
現在富士山と同じぐらい(標高3000m)だろうか?
息が苦しい!
これが酸素が薄いという事か? -
辺りは薄い霧に包まれているかのようだった。
これが雲の中の感触らしい。
生まれてから今まで、見上げる事しか知らなかった雲の匂いを嗅ぐ事が出来た。
心は感動の渦で一杯! -
おまけに、今夜の山小屋まで見えてきた!
ついつい急ぎ足になる俺に向かって、ロンボクおじさんが、
「あれは、管理人の小屋だ。ロッジまでは、まだたっぷり3時間はある」
と、告げる。
3時間も経てば、日が暮れると思うのだが・・・ -
きつい!
本当にきつい!
俺はこんなに体力が無かったのだろうか?
頭はガンガン痛いし、空気は薄いし、心臓はバクバクしている。
ふと考えると、俺は昨日40度の高熱が引いた身体だった。
無理だったのか?と、いまさら後悔しても無理だろう。
今、鏡をのぞいたら、死相が浮かんでいるかも。 -
ガイドのロンボクおじさんが、はるか遠くの草木も生えてない岩山を指差し、「あそこが頂上だ!」とのたまう。
ちょっと待ってくれ!
ものすごく遠いぞ!
おまけに絶壁なんだけど、どうやって登るんだ?
・・・おじさんは、ニカッと笑ってどこからともなくロープを出して見せてくれた。
夕方6時、ゾンビとなってロッジにたどり着いた。
明日は朝三時に起床らしい。
・・・明日は俺の命日になるかもしれない。 -
旅日記
『TOPへ』
あまりの疲労で死んだように眠っていた俺を、ロンボクおじさんが揺り起こす。
時計は夜中の3時を示していた。
身体がピキピキに固まってなかなか動かない。
おじさんはキビキビと支度を整えている。
気がついたら、懐中電灯を持って凍えるような暗闇の中に立っていた。
目の前の闇の中を点滅する光の列が蛇行している。
どうやら、先に出発した登山者達の灯りらしい。
心細い光に照らされた足元は、ツルツルの岩肌だった。
・・・これだけの灯りでこの場所を登るのだろうか?
真っ暗闇の中、後ろで、「あぁ〜っ」、「ゴロ、ゴロ、ゴロ」、「べチャッ」というBGMが山にこだましている。
・・・もうすぐ自分の番が来る気がする。 -
3時間も登っただろうか?
勾配は更に急になり、足元は夜露で更に滑りまくる。
2足歩行の人類としてデビューした俺だが、いつしか、両手両足をフルに使う4足歩行の類人猿にまで退化していた。
車で言うと、まさに4駆だ。
少しずつ夜が遠ざかってきた。
闇が去り始めると同時に、朝もやの霧が辺りを覆い尽くす。
「結局、何にも見えないやないか!」と、突っ込む暇もない。
・・・俺は今、どんな所を登っているんだろう?
遠くに光の密集地帯が見え始めた。
ロンボクおじさんの数少ない英語の単語が耳に届く。
「TOPだ!」 -
<Top of Mt.Kinabalu>
「死者の魂が住む」と言われる、山の頂きにたどり着いた時は、自分が半分死者になっていた。
先程の凍えそうな寒さと孤独感とは裏腹に、頂上は登山者で溢れかえっている。
よく見ると、なんと小学生みたいな子供がいる。
ここは、遠足で登る山なのか?
とにかく、生まれて初めて、4000mの高所に足を踏み入れた。
感動! -
ゆっくりと、ゆっくりと朝が霧をかきわけながら訪れる。
-
夜明けを嫌うように、朝もやが辺りから逃げて行った。
山がその全貌を現す。
・・・俺はこんな所を登っていたのか! -
朝日が、雲海を下からライトアップし始めた。
今まで、太陽が黄金色に変える雲を、下界から見上げていた。
しかし、今、黄金色に変わる雲を見下ろしている自分がいる。 -
異常な繁殖力を持つ熱帯植物さえも、根を張る事を拒絶する岩肌。
まるで、巨大な魚のうろこのように、重なり合いながら頂上を覆っていた。 -
<下山!>
ロンボクおじさんは、ガイドとして何万回も繰り返してきた作業を手際よく行っていた。
俺を岩肌に張り巡らされたロープの所まで連れて行くと、下界を指差した。
どうやら、下山が始まるらしい。
2日かけて登った山を8時間足らずで降りるわけだ。
・・・この急勾配でツルツルに滑る所を、4000m下まで降りるのか? -
<ロンボクおじさん>
登山にはガイドを雇う事が義務付けられているこの山で、俺のガイドはこの「ロンボクおじさん」だった。
経験豊かなとてもいいガイドなのだろうが、唯一つの難点は、「英語が喋れない」事だった。
「どこがガイドやねん!」と突っ込みたくなるが、おかげで道中、マレー語が勉強できた。
・・・よく考えると、このおじさんはただの人のいい同伴者だったのかもしれない。 -
そして、世界最大の花「ラフレシア」は・・・
見れなかった・・・
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