2010/07/10 - 2010/07/10
3056位(同エリア8492件中)
Mikaさん
ニコラ・フーケ(Nicolas Fouquet)の城として知られる ヴォー・ル・ヴォコント城(Chateau Vaux-le Vicomte)は パリから南東に約40キロの位置にある。
行ってみたいと思いつつも、交通の便が悪い場所にあり、なかなか行くチャンスがなかったんだけど、今回は 自分の誕生日をロマンチックな場所で過ごしたい、と思って出かけてきた。
お城はもちろん昼間に見学するのが普通なんだけど、このお城の粋なところは 毎年 夏の土曜の夜だけ、ロウソクを城内、庭園に灯して 電気のなかった中世の時代と同じようにライトアップする。「キャンドルナイト」と呼ばれる、その夜は 昼間の見学が終った後、午後8時から 再びお城の見学ができるようになっている。
私たちも夜のライトアップを見るために 夕方頃から出かける。でも、思った以上に 庭園も広くて、今思えば もっと 早い時間から出かけておけばよかったな、なんて思う。
フランスの夏の夜は10時を過ぎないと暗くならないので、6時ぐらいからライトアップが始まるんだけど、庭園のほうは まだまだ日中と変わらない。それでも、城内は 当時と同じように 薄暗い。ライトアップされて、ロマンチックでもあり、ちょっと不気味でもある。(観光客がいっぱいいるからいいけど、一人なら 城内をウロウロできなさそう!)
17世紀、ニコラ・フーケはフランスの大蔵卿でした。当時の王様、ルイ14世を城に招待して豪華な祝典を催した結果、「王より豪奢な城館を持つ」と不興をかい、公金横領罪で逮捕されてしまいました。このヴォー・ル・ヴィコント城が、後に、ルイ14世が 彼の城に負けないぐらい豪華なヴィルサイユ宮殿を造らせるきっかけをつくったのです。
私たちは 駅からお城までのシャトルバスの時間があるから 駆け足で見たけれど、ほんとに美しい庭園と、豪華爛漫なお城。もう1度 ゆっくり見学に来たいと思います。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
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パリのリヨン駅(Gare de Lyon)から 特急電車で28分、ムラン駅(Melun)まで。
そこから さらに シャトルバスで15分。
シャトルバスは 限られた本数で、夏の間だけなので、時間は 要チェック。
私たちは Ivry-sur-Seine駅から Juvisy経由でMelunまで。 -
馬車博物館(Musee des Equipage)
入り口のすぐあとのレストランを抜けると、この博物館がある。
けっこう広さがあって 時代ごとのいろんな種類の馬車や 備品などが展示されている。 -
まずは 庭園から見学。
ニコラ・フーケ(Nicolas Fouquet)は 花を観察するのがすごく好きだったそうです。
刈られた生垣、ため池、花のカーペットはヴォー・ル・ヴィコント城の庭園の象徴です。
この庭園は 後に ヴェルサイユ宮殿の庭園を造った アンドレ・ル・ノートル(Andre Le Notre)によって設計されました。 -
ル・ノートルは ヴェルサイユの他にも
サン・ジェルマン・ア・レー城、サン=クルー城、シャンティイ城、ソー公園、チュイルリー、フォンテヌブロー宮殿、イタリア・トリノの王宮の庭園などを手がけた 超売れっ子造園家でした。
フランス式庭園の様式を完成させたのが この ル・ノートルなのです。 -
庭には もうすでに キャンドルが置かれているけど、まだまだ日が暮れていないので あんまり目立たない・・・。
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フーケ家の紋章は「リス」
上に登るのが好きなリスから「登れぬところなどあろうか?」というのが銘句だそうです。
単純に かわいい!って思ったけど、そんな思いから リスを紋章だなんて なんか 微妙・・・。 -
個人的に ちょっとお気に入りの彫刻
ヒョウなのか なんなのか 2匹。 -
城から 歩いても 歩いても 庭の終わりまでは なかなか・・・。
33ヘクタールの広さを持って、庭園の1番遠くにある ヘラクレスの像までは 1.8キロあるそうです。 -
庭園の中には 森の小道を抜けるコースもあって、私たちは 薄暗い森コースを通りながら お城付近に戻る。
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冠の池 (Parterre de la Couronne)
昼間は ここで 派手に噴水があがっているらしいです。
クラシック音楽が庭園に流れていました。 -
階段の両端に キャンドルが置かれている。
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ヴォー・ル・ヴォコント城
(Chateau Vaux le Vicomte)
個人所有のもので、17世紀に ニコラ・フーケによって建てられたバロック様式のお城です。
フーケは 当時最高の芸術家たち、建築家のル・ヴォー(Louis Le Vau)、画家のル・ブラン(Charles Le Brun)、造園家のル・ノートル(Andre Le Notre)に このお城をつくらせました。
後に この素晴らしすぎたお城は ルイ14世の怒りを買うことになります・・・。
ちなみに このお城で「仮面の男」や 「マリー・アントワネットの首飾り」が撮影されたそうです。 -
この人がニコラ・フーケ(Nicolas Fouquet)
ルイ14世の大蔵卿だったけど、公金横領で逮捕され、終身刑の判決を受けた。
ルイ14世に妬まれ、失脚させられたわけだけど、これだけ豪華なお城を公金で建ててしまうんだから 逮捕されても自業自得なような・・・ -
フーケのベッドルーム
壁には17世紀のタピセリー(絨毯)がかけてあった。
窓を閉めて、ろうそくだけの薄暗い部屋になっている。お城に住んでみたいと思っていたけど、一人こんな部屋で寝るのは ちょっと怖いかも。。。しかも ロウソクが 万が一倒れたら 危ないし! -
お風呂
シャワーも電気もない中世の時代、大変だっただろうなぁ。 -
ルイ15世の部屋
壁も花柄で 女性的だな、という印象を受けたけど、ここはルイ15世の寝室。 -
ルイ16世の部屋
こちらはルイ16世。
壁の凹んだ部分が ベッドになっている。なんか 床の間にベッドを入れたみたい(笑) -
廊下にもキャンドル
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上からもキャンドル
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こんなキャンドルが部屋にあったら ロマンチックだけど、火事になったりしなかったのかなぁ?
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ミューズの間
ミューズはギリシア神話、学問、芸術の女神。音楽のミュージックは このミューズに由来しているといわれる。 -
夜をテーマにした「忠誠の勝利」という天井画
ル・ブランの作品で周りには8人の女神。 -
ヘラクレスの控えの間
ルイ14世様式の部屋。
天井画はル・ブランのヘラクレスの勝利をモチーフにしたものだそうです。 -
大広間には こんな 素敵なキャンドルライトが。
ちなみに このキャンドルナイトは 1661年8月17日に ルイ14世を招いて行われたパーティーの夜を再現して、2000本のキャンドルが 灯されています。 -
入ってすぐの大広間は 高さ18メートルのドーム天井。
残念なことに 完成せず、なんだか中途半端な状態のままです。。。 -
ニコラ・フーケの生涯を展示して いろんなお部屋が見れるようになっていました。
人形があって、音声が出たり、人形の顔が変化したり、けっこう凝った仕掛けもたくさんありました。 -
舞踏会の様子の再現。
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テーブルの上には おいしそうなフルーツやマカロンなどのごちそうが のせてありました。
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王様の控室や寝室だけでなく、ダイニングルームやキッチンも再現してありました。
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最後は獄死した 哀れなニコラ・フーケ(1615-1680)
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この旅行記へのコメント (2)
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- ippuniさん 2010/07/25 05:55:34
- キャンドルナイト
- Mikaさん
こんにちは。
お気に入りのご登録ありがとうございました。
私もこのお城が大好きで何度か足を運びました。
でもキャンドルナイトは気になっていたものの、
なかなか行く機会がなくてまだ行っていません。
今年は諦めていましたが、旅行記を見ていたら行きたくなりました!
なんとか時間を作れるといいのですが・・・。
またお邪魔します。
ippuni
- Mikaさん からの返信 2010/07/25 20:53:57
- RE: キャンドルナイト
- ippuniさん
こんにちは。
承諾ありがとうございました。
私は今度昼間に行ってみたいです。夜はドームにのぼれなかったので。。。
お散歩がてらに のんびり庭園を歩いてみるのもいいなぁ、と思ってます。
Mika
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