2009/10/17 - 2009/10/17
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frau.himmelさん
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2023年9月、待ちに待ったヨーロッパ旅行に出かけます。実に4年ぶりの旅です。今回は久しぶりにベルギー・オランダ方面にも足を延ばしたいと思っています。
さて、前はどんな旅をしていたのか? 埋もれていた昔々の旅行記を引っ張りだして振り返りながら、旅計画を練っています。(2023・4月追記)
★☆★☆★☆★☆
(M子さんを偲ぶ旅☆ブルージュ①)より続く。
2001年
スイス航空の破綻によりチューリッヒ空港で足止めされた私達は、やっとのことでチューリッヒ湖畔にあるホルゲンという町に宿泊することができました。平均年齢65歳と言うシニアグループのこと、あのまま空港に野宿となったら、体調を崩す人も出てきたかもしれません。
これで、問題は解決したわけではありません。
この旅で私達は、
チューリッヒ→アムステルダム、ブリュッセル→チューリッヒ、チューリッヒ→成田
とスイス航空で飛ぶことになっていました。これが全て搭乗不能になったわけです。
この遠い異国の地ヨーロッパで足を奪われ、日本にも帰れなくなった私達は、いつしか自分たちのことを『流浪の民』と呼ぶようになりました。
ちらっと不安はよぎるものの、気心のしれた同郷の仲間達と、懐かしい故郷の思い出話をしたり、方言で冗談をいいあったりしていると、何とかなると思えるから不思議です。
その中でも、姉御肌のM子さんの存在は大きなものでした。
「今後のことは旅行会社にお任せしましょう。私達は、滅多に経験できないこのアクシデントを好機に捉えて、むしろ一緒に楽しんでしまいましょうよ。」と。
この説得ある言葉にはみんな「そうだ、そうだ!」と頷いていました。
-
*2001年
翌日、チューリッヒ駅からドイツを抜けてアムステルダムまで長距離列車での移動になりました。
駅ではスイス航空のパイロット組合のデモに遭遇。
「プラカードには何て書いてあるの?」その頃はまだドイツ語を勉強していなかったのでガイドさんに尋ねると、「私達は今日飛行機に乗りたかった!」とあったそうです。
アムステルダムまでは10時間もの列車の長旅です。
途中ライン川沿いを走ったり、ケルンの大聖堂が見えるとみんな大喜び。
「この景色はこんなことがなければ見れなかったのよね!」
ってみんななんと前向きなことか。 -
*2009年
ブルージュから30分ほどでゲントの中央駅シント・ピータース駅に到着しました。
駅はそんなに大きくはないけれど、モザイク画の壁絵がとても素晴らしい。
一気にゲントの街への期待が高まります。 -
天井もこの通り。
さて、2001年のアクシデントでは、スケジュールの大きな変更を余儀なくされました。
1日目のオランダはもちろん、このベルギーでも影響は大きかったのです。
このゲントでは、「神秘の子羊」を鑑賞するだけ、でした。
私の中でゲントの記憶が殆どないのはこういうことだったのですね。写真も1枚も残っていませんでしたし。 -
2009年、今回もゲントはそんなに重要に考えていませんでした。「神秘の子羊」を見るだけの時間があればいいと思っていました。
あとで、それが間違いだと気づかされます。
時間を節約するために、駅からタクシーで聖バーフ大聖堂に急ぎます。 -
聖バーフ大聖堂の全景。
旅行書によると、12世紀ごろに建設が始まり、長い年月をかけて増築され、ロマネスク、バロック、ゴシック様式が混在した聖堂。
ゲント生まれ神聖ローマ帝国皇帝カール5世が1500年にここで洗礼を受けたそうです。
聖堂の中に入ります。 -
大聖堂の中です。ピンボケ写真ですが、天井の高い豪華な雰囲気を伝えたくて…。
-
大勢の人が来ています。
聖堂の中に入るのは無料ですが、神秘の子羊の部屋に入るのには一人3ユーロ必要です。 -
これは9年前の入場券です。
日付は2001年10月5日、15:00、グループチケット、1.74ユーロとあります。
よくこんなものを取っておいたものです、懐かしい…。
ちなみにこの人物は、このファン・エイクに祭壇画を依頼したゲントの裕福な商人、ヨドクス・ヘイクです。
この人物も夫婦で祭壇画に描かれています。 -
入口で日本語のレシーバーを受け取って中に入ります。
30人も入ればいっぱいになる小部屋では、レシーバーを手に絵の前をウロウロする人、椅子に座ってじっくり絵に見入っている人、レシーバーの操作に手間取っている人などさまざまです。
15世紀のファン・アイクの最高傑作「神秘の子羊・Lam Gods」は裏側(中側)と表側(外側)に24枚の絵で構成されており、屏風のようになっています。
普段展示してある方は屏風を開いた状態の中側で12枚の絵があります。
この3枚の絵葉書をつなぎ合わせた絵は、神秘の子羊の上を飾っています。
左から聖母マリア、全能の神キリスト、キリストは右手を上げ、指を2本立てている祝福のポーズ、右は洗礼者ヨハネです。 -
この3枚の下には、真ん中に神秘の子羊と天使たち、その周りには子羊を祝福するために集まってきたあらゆる崇拝者達が描かれています。
さんさんと降り注ぐ太陽は子羊に向かっています。
写真には出していませんが上の3枚の絵の横にはアダムとイヴも描かれています。
その上には二人の子供たち、カインとアヴェルがおります。カインは定住農耕者、アベルは遊牧の羊飼い。二人は神への供物として、カインは穀物を捧げ、アベルは聖餐として子羊を捧げました。
神はアベルの供物を選び、カインの供物を拒否しました。 -
「神秘の子羊」の右側の絵です。
この絵の右側は聖クリストフォロスに率いられた巡礼者達、左は聖隠修士達。
イヴの絵の上には、自分の供物を神に拒否されたカインがアベルを殺す絵もあります。
聖書の中の物語がいろいろ出てきます。
この絵は数奇な運命を辿ってきました。最終的にはナチスのヒトラーの手に渡り、あわや爆破されそうになったそうです。 -
この絵は神秘の子羊の右上に描かれている殉教の印のシュロの葉を手に手に持った女性殉教者達です。
人々の表情や衣服の量感や襞の隅々まで描かれた素晴らしい絵でした。
2001年、やはりこの絵を見ていた私にM子さんは、この裏にもあるのよ、って教えてくれました。
正直、その頃は、1枚の絵をじっくり見ているのも飽きていました。早速、裏に回ると、屏風の外側の絵がそこにはあったのですね。
ゲントの町の様子や聖堂の中の様子は全く思い出さないのに、この時のM子さんの言葉はなぜだかよく覚えています。 -
今はあの頃よりじっくり絵を見るようになりました。
9年前を思い出しながら、30分くらいは子羊を鑑賞したでしょうか。
大聖堂を出て、あまり時間がありませんが少しゲントの町を散策します。
聖バーフ大聖堂から撮った鐘楼です。
その下の建物はラシャ取引所だった繊維ホール。 -
この鐘楼は高さ91メートル、ブルージュの鐘楼と同じようにカリヨンの音色が響きます。
上に登ってゲントの素晴らしい景色を眺めることも出来るそうですが、階段の下りに自信がない私はパスします。 -
鐘楼の向かって右側に立っている、屋根の壁絵が素晴らしい建物は、フランドル王立劇場。
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鐘楼の前の、広場にあった像。
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鐘楼を更に進むと聖ニコラス教会のゴシック建築の建物が見えます。
この教会には商人や船長達が航海の安全を祈った独自の礼拝堂もあったと言う事です。
港の近くにあったため、塔は市の見張り塔としても使われたそうです。 -
教会の前は工事中でした。
まるで発掘現場のようです。
この地に立つと、ローマ帝国の遺跡でも出てくるかのような錯覚に陥ります。 -
この先をもう少し行けば、聖ミヒャエル橋がありグラスレイ、コレンレイの素晴らしいギルドハウスの街並みが見れたのに…、
どうしてそこまで行かなかったのだろう(泣)。 -
聖ニコラス教会を別な角度から見たり…。
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教会の横に小さな入口があり、中に入れそうです。
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祭壇に進んで、M子さんのご冥福をお祈りしました。
素晴らしい祭壇でしたが、それにしてもすごいボケボケの写真ですね。
どうか私の涙で霞んだと思ってください。 -
細かな木彫り細工の説教壇。
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この人形がなぜかとても印象に残りました。
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再び外です。
このダンダンの切妻屋根に感激して、これがギルドハウスだと思い込んでしまいました。川べりにはもっとあったのに…。
これもギルドハウスには間違いないでしょうが…。 -
ステキな街並みです。
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この屋根の人形達可愛いです。
メルヘンチックな人形が、踊ったり、逆立ちをしたり、歌ったり…。
これもギルドハウスなんでしょうね。 -
面白いので、ズームアップ。
逆光でまるで藤城清冶さんの影絵のようです。 -
教会の道を隔てたところにある、この由緒ありげな古い建物は、「MANGO」というショッピングセンターです。
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トラムが通っているメイン通りに出ました。
もう少し行けば聖ミヒエル橋だったのに…。
駅に行くトラムがちょうどやってきたので、それに飛び乗ってしまいました。
後からコレンレイに行かなかったことに気がつきました。
次は今日の宿泊地、アントワープに向かいます。
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