2010/03/30 - 2010/03/30
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だんぞうさん
いつも桜の時期は大行列の六義園。
桜は好きだが、あの行列が耐え切れなくて、ずっとスルーしていたその場所に、たまたま平日休みを取れたから、と、行って来ました。
夕方のちょっと前に行くと、並ばずに入れてしまった。
平日、恐るべし。
枝垂れた桜の、昼の表情と、夜の表情とを、両方見たかったから。
-
夕陽や夜と、桜とのコラボが見たかったので
暮れかけた時間を選んで、桜に会いに行った。 -
ハナミズキ。
森の中では、空から来た光が、大地に届く前に、いくつもに、小さく切り取られてしまう。
そんなスポットライト化した夕陽が、たまたま、このハナミズキを気に入ったのか、花だけを優しく照らした。 -
どこまでが森で。
どこまでが道で。
このまま、水面の向こうの空にまで、歩いていってしまいそうな。 -
紅くない紅葉も、これはこれで好き。
-
やわらかく
苔のおもてを
伸びる影
その繊細に
まだ冬を知る -
花が陽に透ける。
-
誘う風
花の手を取り
次々と
似たる景色は
フォークダンスか -
夕陽が、桜に呑まれていくかのよう。
-
並ばずに
進む桜の
すぐ真下
六義園には
やはり平日 -
まだ早い
もっと居なよと
引き留める
花を振り切り
陽はもう帰る -
斜陽の、桜に、深く、突き刺さる。
-
見上げたる
花さんざめく
天蓋の
端より落つる
流れ星かな -
残照が
縁彩りて
同居する
昼と夜との
気配ひとつに -
飛行機雲だ。
-
あの夕陽もまた、枝垂れ桜の、咲いているひとつ、のよう。
-
ただ空は
花の咲く日も
咲かぬ日も
夕にこっそり
咲いて 散りたり -
アイベンロール(Eyvind Earle)の描く森のよう。
-
暮れてゆく
それぞれの色
目に映り
この時計は
なんて贅沢 -
夜の中
派手な衣装を
着る桜
昼の残り陽
傍らに置き -
夜の帳が、空を、空につながる世界の全てを、静かに侵食してゆく。
-
日没。
-
点る灯を
淡く桜の
纏いたる
ひとひらごとに
夜が深まる -
昼はもう、ずっと遠くに。
-
足止まる
竹取翁
ならずとも
闇に浮かびし
夢見たりなば -
夕暮れから、徐々に点きはじめた照明も、はじめは陽の光と夜との隙間ににじんでいたが、気がつくと、もう、すっかりと夜だった。
この、人の光だけが、妖艶な枝垂れ桜を、夜の闇の中に、引きずり出していたのだ。 -
雪のよに
舞い散る花の
幽玄と
蛍肴に
蔵の新酒を
花見の時に呑みたくて、去年の蔵見学で買った新酒を蔵(冷蔵庫)でずっと取っておいた。桜を照らす照明は、裏側から見ると、枝にとまった蛍のよう。風の吹くにまかせて舞い散る花吹雪は、雪にも似て。季節を超越した美しさ、楽しさを備えたこの花は、なんて素晴らしいのか、と。
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