1994/10/31 - 1994/10/31
27位(同エリア110件中)
北風さん
チベット密教の総本山であり、チベット最大の観光名所でもある、『ポタラ 宮 (布達拉宮)』。
ラサの街のどこからでも見る事ができる丘の上に、「垂直のベルサイユ」なる別名を持つ、城と呼んでもおかしくない程の巨大な建物が浮かんでいた。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
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ラサの街中から遠くを見渡せば、否が応でも無く目に飛び込んでくる「ポタラ宮」
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小高い山一つ、丸ごと城にしたようなこの壮大な建物は、チベット密教の総本山だと言う。
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<ダライ・ラマについて>
チベット仏教の総本山ポタラ宮の主「ダライ・ラマ」は、チベット僧のトップに君臨しているだけでなく、ノーベル平和賞を貰うほど世界的に有名。
このダライ・ラマ、世襲制を取っているわけではないらしい。
ダライラマ死後、神託により選び出された村の子供に徹底的英才教育を施して、次世代のダライ・ラマに育て上げられるとの事。
しかし現在ダライ・ラマは、中国支配下のチベットを出国し、インド北部に亡命中らしい。 -
<ポタラ宮 (布達拉宮)>
東西に400mの幅を持ち、高さ117m、内部は13層もの構成になっており、数百もの部屋には大小20万体にもおよぶ仏像が納められているらしい。
確かに、寺院ではない。
これは宮殿だ。 -
旅日記
『チベット密教』
ポタラ宮の入り口は、巡礼者の手によって金ぴかのマニ車が、絶え間なくカラカラとまわっていた。
表面に念仏のような文字が刻まれたマニ車は、手で回すだけで念仏を唱えたのと同じ御利益があるらしい。
回り続けるマニ車を、ぼろぼろの布切れを身にまとった乞食の子供が、ぼんやりと眺めている。
巡礼者や観光客の数より乞食の数の方が多い気がする。
観光客向けの入場券売り場は、ゲートの手前に設置してあった。
確かに信仰心の無い人間にとって、ポタラ宮に入る事は観光以外の何物でもないが、こうも堂々と入場券売り場があるのを見ると、何か引っかかるものがある。
売り場に並ぶ俺の前に、日本でも高級車と言われる「ランドクルーザー」が砂埃と共に停車した。
中から赤い袈裟に見を包んだチベット僧が現れる。
なかなか坊主にしては、派手なファッションをしていた。
ぎらつく太陽を照り返すミラー・レイバンのサングラス、赤い衣から覗く金色のロレックス、でかい石のはりついた指輪、
今まで生きてきて、ここまで生臭を地でいっている坊主を見るのは初めてだった。
これが、チベット密教の坊主の一般的な姿だろうか?
ラサの大昭寺の坊主は普通の格好だったのだが・・
赤い袈裟を翻して、颯爽とポタラ宮へ向かう生臭坊主、うやうやしく頭を垂れる巡礼者、観光客にすがりつく乞食の子供、
何かが大きく間違っている気がする。 -
ポタラ宮の入り口からは、延々とゆるやかな坂道が続いていた。
ただでさえ標高の高い土地なのに、ここでまた山登りをする羽目になろうとは! -
登り始めてすぐに息が切れ出した。
道の所々にしゃがんでいる乞食達の怪訝な視線が背中に突き刺さる。 -
坂の所々には、色とりどりの布切れが結ばれていた。
日本でよく見る神社のおみくじを結んだ木のようだ。 -
いやー、地元の巡礼者や、中国からの観光客も含めると、かなりの数の人間がこの坂を上っている。
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ま、だ、か、な?
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かなり登った気がするのだが、まだ着かない。
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上からは続々と巡礼者が乞食の子供を引き連れて降りてくる。
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旅日記
『ポタラ宮にて』
ほとんど呼吸困難になりながらやっとたどり着いたポタラ宮の門では、「内部撮影禁止」の看板が迎えてくれた。
一瞬唖然として立ち尽くす。
が、あっという間に巡礼者の波に揉まれながら、いつのまにか暗く、じめじめとした宮内へ押し流された。
まるで、子供の頃に入ったお化け屋敷の様だった。
人一人がどうにか通れるような細い廊下を過ぎると、体育館ぐらいのサイズの仏像が置いてある部屋が現れ、次の部屋に移ろうとすると、屋根裏部屋に続くような階段が立ち塞がる。
どこの部屋にも置いてある太いろうそくの灯りが、なおさら不気味なシルエットを浮かび上がらせていた。
しかも、この匂いは・・・
以前、インドの修行僧は神の啓示を受ける為に、瞑想時にマリファナを燃やす話を聞いた事があった。
やはり、この匂いはマリファナなのだろうか?
もともと閉所恐怖症の気がある俺の事など気にもせず、巡礼者の列はゆっくりゆっくりと奥の暗闇へと流れていく。
口々になにやら念仏らしき文句を唱え、手にした壺の中からヤクバターをスプーンですくってはろうそくの皿に足している。
このポタラ宮で昼夜を問わず燃え盛る数万本に及ぶろうそくは、こうやって補充されているらしい。
列が牢屋の様に策に囲まれた場所に進み出た。
ここには、このポタラ宮ができて以来の本が集められていると言う。
外から眺めただけでも、むちゃくちゃな大きさだったはずだ。
それがこれほど複雑に区切られていると言う事は、出口を見つける頃には、春になっているんじゃないだろうか?
どれぐらい時間がたったのだろうか?かなり階段も登った気がする。
前方にまぶしい光が溢れてきた。
そこには・・・
ポタラ宮の最上階に、観光客用の喫茶店があったと言っても、信じてくれる人がいるだろうか?
あまりにも急激な展開に頭がついていかないが、とりあえずお茶の時間らしい。
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