1995/05/19 - 1995/05/22
23位(同エリア28件中)
北風さん
カスピ海のほとりからVISAの期限に追われ、やっとの事でたどり着いた都市はイランで4番目に大きい近代都市だった。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
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<TABRIZ(タブリツ)>
街中には近代的なビルの狭間に昔の面影を残す年代物のマーケット(市場)が・・・
しかし、何故イランのマーケットはドーム状にこんもり盛り上がった屋根を持っているんだろう? -
「ペルシャ」で続く言葉は、「〜猫」か「〜絨毯」。
タイで「シャム猫」を見なかった様に、ここでも「ペルシャ猫」は見なかった。
しかし、「ペルシャ絨毯」はどこの街の市場でも見かける程メジャーな特産品だ。
この街の市場でも、薄暗い市場の最深部に至るまでたくさんの絨毯屋が軒を並べていた。 -
旅日記
『ペルシャ絨毯とは』
イランと言えば、昔のペルシャ、ペルシャと言えば、「ペルシャ絨毯」
ペルシャン・カーペットと言えば世界的に有名であり、街中には老舗から胡散臭いじゅうたん屋まで溢れている。
当然、物価の安いイランで直に購入し世界で売りさばく外国人もいるらしく、今ではイラン政府の管轄下、重要輸出品目に指名されツーリストが購入できる数に制限がかけられているとの事。
もともとカーペットの価値は、砂漠の遊牧民である人々が移動生活の中で持ち運びに便利で実用性がある事から貴重品として取り扱った事から端を発したらしい。
見る角度によって色が変わるような織り方など、様々な工夫が施され、今では芸術品としても認められている。 -
旅日記
『1995年5月22日 イラン出国!』
薄暗い出国管理事務所では、ごついイラン人のおっちゃんが俺のパスポートを握り締めていた。
日に焼けたどす黒い顔、丸太のような腕、全身で「俺は軍隊上がりだぞ!」とアピールしている。
3日前、俺は滞在延長拒否で刑務所送りになる瀬戸際だった。
必死の説得で地元の警察署長は3日間の延長を許可したはずだが、あの時パスポートになにやら書き込んでいた事が今になって妙に気になる。
しかし、今日までは延長期間のはずなのだが・・・
ゴキブリをみつけた主婦がスリッパを振り下ろす勢いで出国スタンプが押された!
「ジロリ」と睨まれるが俺は踊りだしたいほどハッピーな気分だ。
とうとう、出国したぞ!
さて、この国境管理事務所にはトルコの入国管理事務所も同居しているはず。
人の流れに身を任せてドアをくぐると、いきなり「ウゥウゥウゥー」とけたたましいサイレンが鳴り出した。
それとともに先程の入国管理官達が勢いよく事務所から出てくる。
一瞬、管理官の心変わりで逮捕された自分の姿が頭に浮かぶ。
しかし、管理官が目指す所は外へと続くドアだった。
周りの人間もしゃがみこみ、持参のお茶を飲みだす。
もしかして、あの空襲警報の様なサイレンはお昼休みのチャイムだったのだろうか?
確かに腹は減っている。
こんな、イランとトルコの事務所を繋ぐ渡り廊下にすし詰めで座っているぐらいなら、外で飯を探した方がましかもしれない。
すると、出て行こうとする俺の前で1人の兵隊が仁王立ちしていた。
なんと「既に出国手続きを済ませた人間はここから、昼休みの2時間は出れない」とのたまう。
やっと、自分の状況が飲み込めた。
俺は確かにまだトルコ入国手続きを済ませていない。
つまり、現在どこの国にもいない人間だ。
あれほど出国させたがったイランは、最後の最後で俺を放してくれない。
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