1997/09/15 - 1997/09/18
19位(同エリア31件中)
北風さん
南米上陸後、東回りで南下する事を綿密な計画にて実行する事になった。
コロンビアの次の国はベネズエラ。
手元のガイドブックには、この国が南米有数の石油産出国だと書いてある。
(恥ずかしながら、今の今まで知らなかった)
この石油のおかげで、この国が南米3位の経済大国になったらしい。
しかし、この国の石油の大半を買っていたアメリカが、買い控えを始めたらしく、現在、ベネズエラ経済が悲鳴を上げているとの事。
石油は産出するだけでは、ダメらしい。
実はサラリーマンしていた時の隣の席の友人はベネズエラ人のマイク君だった。
非常に日本語が達者で愛嬌がある人気者。
彼のイメージどおりならば、この国はコロンビア以上に素敵な所に違いない。
さぁ、ベネズエラの実態は・・・
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
-
旅日記
『1997年9月15日 マイカオからベネズエラへ』
昨日、コロンビアの国境沿いの町マイカオに到着した。
そして、今朝、国境を目指して街を歩く俺がいる。
あまりにも中米で時間を取った俺は、どこかであせっていた。
南米は南半球に位置する。
つまり、日本の冬がこちらでは夏にあたる。
季節は9月、夏は既に始まりを告げていた。
(まぁ、赤道近くのこの国じゃ、いつでも夏なのだが)
このままゆっくりしていたら、この大陸の南端に行くのに一夏使ってしまいそうだった。
それじゃ、夏しかいけない大陸に行けなくなる。
南極はまだ遠かった。
急ぎ足で国境までの一本道をたどっている俺に、一人のセニョリータが声をかけてきてくれた。
「おはよう!そんなに急いで何処行くの?」
「ベネズエラに行くんだ」
「まさか、国境まで歩いていく気?街外れにはゲリラもいるのよ」
「・・・」
しかし、既にこの国の両替をし終わった俺にはタクシー代さえなかった。
すると、なんと、彼女がタクシー代US$2を出してタクシーに俺を押し込んだ。
この国の中流階級の人には、決して安くないお金のはずだ。
タクシーのリアウィンドウーに、手を振って見送ってくれる彼女がだんだんにじんで見える。
・・・泣いているのか?俺は? -
タクシーの窓から見える周りは、一面草原が広がっていた。
ちょっと草を押し入るとミステリーサークルでもありそうなほどの草原だ。
背丈ほどの草原の中の一本道の向こうに、なにやらゲートらしき物が見えてきた。
やっと、コロンビアーベネズエラ国境に着いたらしい。
「ちょっと前まで日本人は、ベネズエラ入国にVISAが必要だったらしいが、現在は要らない」
との情報を信じて、おもむろにパスポートを差し出した。
「ポン」と投げ返されたページには、確かに入国スタンプが押されていた。
何もかも順調!
不満と言えば、この何もない草原でバスを2時間待たなければならない事だけだが、まぁ、それはいつもの事だ。
国境で店を開くジュース売りのおじちゃんや、ガム売りの少年が「こっちの日陰に来いよ!」「ガム食べるか?」と手厚くもてなしてくれる。
本当に人が良くないか?この大陸! -
旅日記
『ベネズエラのバス物語 Part 1』
「ぐわぎぃぃぃぃ」
バス・ドライバーがサッカー選手張りに蹴飛ばしたブレーキペダルが、南米では珍しくまともに仕事をしたらしい。
「ザザザザッ」と土煙が舞い上がる中、俺のおでこは前席にダイビングヘッドをかましにいっていた。
これが日本車だったなら、完全にエアバッグが開いていた事だろう。
また南米名物「バス・チェック」なのか?
つい一時間前、乗客全員いきなりバスから降ろされ、バスのボディに両手をつかされたまま、ハリウッド映画並みのボディ・チェックを受けたばかりだぞ!
ぞろぞろと続く乗客について外に出ると、意外な答えが目に飛び込んできた。
バスの前輪が、地面にめり込んでいる!
・・・つまり、「穴に落ちた」という事なのだろうか?
南米屈指の経済大国の国道に大穴が開いているという事実より、このままバスが地中を掘り進んでくれた方がこの国に希望が持てそうな気がしてきた。
「ウノ、ドス、トレス!」
乗客全員が力の限り押しても、バスは1mmも進まない。
いや、空転する後輪が派手に土を掘り返し、10cmは沈下した。
これは、コメディー番組のロケ現場と変わらないんじゃないだろうか?
夕陽は少しずつ地平線に近づいている。
いつになれば俺は一息つけるんだろう?
俺の一日はまだまだ先が長そうだ。 -
<CARACAS(カラカス)>
一夜明けると、そこは東京だった。
天を貫く高層ビル、排気ガスのカーテンの中での大渋滞、地下鉄から続々と吐き出されるビジネスマン、本当にここは南米なのだろうか?
・・・唯一日本と違うのは、路地裏にたむろするホーム・レスの目が異常に怖すぎる事ぐらいだった。 -
街を見下ろす丘の上には、産油国の象徴である巨大な石油タンクがそびえていた。
-
旅日記
『1997年9月18日 「Tengo Pistol !」(俺、ピストル、持ってるぜ!)』
「Tengo Pistol !」(俺、ピストル、持ってるぜ!)と言いながら、どす黒い手がズボンの前をまさぐっている。
真昼間、午後一時、バスターミナルのそばの路地裏での事だった。
ホテルへ帰る俺に、黒人の血が90%は占めているだろうサンボ(黒人とインデヘィナの混血)のガキが近づいてきた。
開口一番、「500ボリバール(100円)くれ!」
「No tengo dinero mucho, me mera! por que piensas tengo dinero? 」(いやだね、たくさん金を持ってない。見ろ、俺が何故金持ちだと思うんだ?)と断った挙句がこの始末。
中腰になってズボンの中に手を入れている姿は、どう見てもインキンに悩んでいる日光猿軍団だが、多分笑いを提供しているわけではないだろう。
よく見ると、頭一つ俺よりでかい!
おまけに顔の造りといい、表情といい、ゲリラの半分の知性も見当たらない。
こういうジャマイカ系黒人奴隷の子孫は、イグアナ並みの脳みそとライオン並みの攻撃力を持っている。
7割がた、ズボンの中にピストルなぞないと思うのだが、ここは南米、田舎の道端にゲリラが落とした拳銃が転がっている国でもあった。
「じゃあ、あそこのホテルの前で渡すよ」と、猿に告げた。
悲しいほどのバカさ加減で、横に並んでついて来た猿にバナナを1本あげて、そのまま90°左へ方向転換。
2つほど手前のホテルの玄関へムーン・ウォークで消え去る俺を、あの猿はどういう気分で見送っていたのだろう?
ホテルの親父のゲリラもビビるドスのきいた声が玄関に向かって怒鳴り散らされる。
「小僧、そこで何やってんだ!」 -
旅日記
『ベネズエラのバス物語 Part 2』
あまりにもつまらないカラカスに長居してもしょうがなかった。
サンボのガキも次には仲間を連れて待ち伏せしているだろうし、ホテルに帰ったその足で俺は荷物をまとめていた。
まるで、奴隷搬送車の様なローカルバスに揺られてたどり着いた先は、ちょっとした国際空港並みのモダンな中央バスターミナルだった。
これは、すごい!
少なくとも俺が南米に上陸した時のコロンビアの国際空港なんか目じゃない。
3階ぶち抜きの天井、ちゃんとまともに機能しているエアコン、ピカピカの人工大理石のフロアには、トルコ並みに競合しあっているバス会社がズラッと軒を連ねていた。
イランもそうだったが、産油国の長距離バスはゴージャス仕様らしい。
よそいきの服を着た金髪の女の子がお母さんに手をひかれて受付にやってきた。
ふと、目が合った。
少女のひとさし指が上がる。
かわいい唇が大きく開かれた。
「チーィィィノォォ!」(中国人)
・・・まるでゴキブリを見つけた主婦のような叫びだった。
この国にやって来てから何故か白人が冷たい気がするのはやはり気のせいではないらしい。
受付の姉ちゃんも、白人の親父にはにこにこ応対するくせに、俺の問いかけには鼻も引っ掛けない。
久々に受けたあからさまな差別だった。
まぁ、バス代が11時間で1500円は安いかもしれないが、
・・・なんだかなぁ。
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