2010/03/22 - 2010/03/22
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みにくまさん
平成22年3月20日(土)から22日(月・祝)までの3日間、重要文化財「泉布観」が一般公開されます。
泉布観は大阪市内最古の洋風建築として有名で、もとは造幣局の応接所として建てられたもの。コロニアル様式の建物内は、シャンデリア、暖炉、化粧鏡ほか19世紀の優れた英国風室内装飾が施されています。
◎ 重要文化財「泉布観」一般公開
期間 平成22年3月20日(土)から22日(月・祝)の3日間
時間 10:00〜16:30
入館料 無料
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重要文化財「泉布観」
ポカポカ陽気の祭日、桜の通り抜けで有名な大阪造幣局の向かい側に泉布観があります。
タクシーでやってきましたが、けっこうレアな施設のため、運転手さんも知りませんでした。 -
重要文化財「泉布観」
入口から一歩入ってみて驚き。
人が並んでる〜!
正直、大した宣伝もしていなかった特別公開だったので、それほど多くの人は来ていないだろうと高をくくっていました。
これって、入るのにどれくらい待つのだろう??
とりあえず、並んでみます。 -
重要文化財「泉布観」
みにくま妻が列に並んでくれている間に、みにくま夫は建物周辺の探索。
どうやらこの建物には同時に30人しか入館できないようです。
それでこんなに列ができていたんですねー。 -
重要文化財「泉布観」
正面から。
まだこの桜は蕾の段階で、花はわずかしか咲いていませんでしたが、桜が満開の時には、さぞかし素敵な写真が撮れるでしょうね〜。 -
重要文化財「泉布観」
泉布観は、全国で最も古い洋風建築の一つであり、明治4年(1871)2月に落成しました。当初は造幣寮(現在の造幣局)の応接所として建てられましたが、明治5年に天皇が行幸し、泉布観の名称はその際に天皇自身により命名されました。泉布観の「泉布」は「貨幣」、「観」は「館」を意味します。
建築の設計には、アイルランド出身の技師ウォートルスがあたりました。ウォートルスは泉布観のほか、造幣寮の工場群、東京の銀座煉瓦街などを設計し、明治初期の日本の洋風建築の歴史に大きな業績を残した人物です。
泉布観の主な特徴は、煉瓦造であること、周囲にベランダを持つこと、照明器具などに古い要素を残すことなどがあります。泉布観の壁面は一見すると白い漆喰塗りですが、その内部は煉瓦で積まれており、そのため木造建築とくらべると非常に壁が厚くなっています。またベランダは建物の全体にめぐっています。これは「ベランダ・コロニアル」式と呼ばれ、幕末から明治期の日本の洋風建築の特色のひとつです。内部は天井が高く、ガス灯時代の照明器具が電球式に変わったいまも使われています。
このように、泉布観は明治時代の洋風建築の特色を色濃く残し、大正6年(1917)には大阪市に移管され、昭和31年(1956)に国の重要文化財に指定されました。 -
重要文化財「泉布観」
◎ 泉布観の構造・面積等
2階建て洋風建築 レンガ及び石造(壁:レンガ造、ベランダの柱:石造)
総面積 1078.04平方メートル
1階 537.20平方メートル 4室、廊下、ベランダ他
2階 540.84平方メートル 5室、廊下、ベランダ他 -
重要文化財「泉布観」
1階東側回廊 -
重要文化財「泉布観」
1階北側回廊
ここまでは並ばなくても周囲の柵越しに見ることができます。 -
重要文化財「泉布観」
人の列は、思ったよりは早く進んでいます。
それに待っている間に、係員の方がマイクで泉布観の説明をしてくれているので、聞いて予備勉強もできました。 -
重要文化財「泉布観」
それでも待つのが苦手なみにくま夫は、また周囲の探索に行っています。 -
重要文化財「泉布観」
2階部分、南東隅の柱。 -
重要文化財「泉布観」
建物正面東側に突出した部分、1階は車寄、2階はバルコニーになっています。 -
重要文化財「泉布観」
北東方向から見たバルコニー周辺。 -
重要文化財「泉布観」
正面車寄と2階バルコニー周辺。 -
重要文化財「泉布観」
1階正面扉
上部は扁平なアーチ窓(ファンライト)になっているが、建設当初は四角い欄間であった。
やっと入館する順番が回ってきました。
並んでいた時間は45分でした。 -
重要文化財「泉布観」
1階廊下 照明器具
ガス燈時代のものを、電燈に変わった現在も使用している。
PATENT ROTHERHAM(パテント ロッテルダム)の銘があり、幅広い地域から建築資材を取り寄せていたことが分かる。 -
重要文化財「泉布観」
1階南室
泉布観で一番広い部屋で、食堂としても使われていた。
外部の柱と違い、この部屋の柱は杉材を用い、その上を漆喰塗りで仕上げている。 -
重要文化財「泉布観」
1階南室の照明器具
下から見上げると男性の人頭装飾が見られる。
これもガス燈時代のもの。 -
重要文化財「泉布観」
1階南室の暖炉 -
重要文化財「泉布観」
1階南室の大鏡
この大鏡は建設当初のもの。その下の引き出しや扉の中はワインを収納していたと考えられる。 -
重要文化財「泉布観」
1階南室の柱
石造ではなく木造の柱。 -
重要文化財「泉布観」
1階北東室
部屋の中央、目線の高さに釣り下げられた大きなシャンデリアが印象的な部屋。
元々は別の部屋に設置されていたものを移設したのではないかと思うくらい、この部屋の大きさに比べアンバランスな気がします。 -
重要文化財「泉布観」
1階北東室 シャンデリア
周囲をガラス(アクリルか?)で覆われています。 -
重要文化財「泉布観」
1階北東室 シャンデリア -
重要文化財「泉布観」
1階北東室 暖炉脇の彫像(左)
グリフォンの姿をかたどっており、泉布観における数少ない具象的な装飾要素のひとつ。 -
重要文化財「泉布観」
1階北東室 暖炉脇の彫像(右) -
重要文化財「泉布観」
1階北西室 -
重要文化財「泉布観」
1階北西室 暖炉 -
重要文化財「泉布観」
1階北西室 暖炉
暖炉の装飾を大きく拡大してみました。 -
重要文化財「泉布観」
1階北西室 照明 -
重要文化財「泉布観」
階段
重厚で踏み込みの厚いゆったりした階段。
途中の窓が閉じられているので、とても暗かった。 -
重要文化財「泉布観」
2階北西室
特徴的な楕円形の暖炉のある部屋。
暖炉まわりには輸入品のタイルが用いられているが、床の市松模様はペンキで描いたもので、タイルが高価であった当時、タイルへの憧れをあらわしたものといわれている。 -
重要文化財「泉布観」
2階北西室
それにしても、ビリビリに破れたカーテンが痛々しい。
修復をするために、ふるさと納税を使った寄付金の募集などもしているようですが、なかなか思うように集まらない様子。
私としては、この泉布観の拝観料を、一人300円くらい徴収した方が良いのではないかと考えてしまう。 -
重要文化財「泉布観」
2階南側西室 -
重要文化財「泉布観」
2階南側中室
2階の全ての部屋は、中には入れないようになっています。 -
重要文化財「泉布観」
2階北東室
玉座の間にあてられた部屋。
天皇陛下が訪問された際には金屏風などで飾り立てられた。
現在の内装は明治31年(1898年)の行幸に合わせ、二代川島甚兵衛により施されたもの。 -
重要文化財「泉布観」
2階北東室
床も壁も真っ赤。
カーテンや調度品も、他の部屋より豪華だ。 -
重要文化財「泉布観」
2階北東室
この部屋だけは照明が壁付灯だが、当初は2階は全ての部屋が壁付灯であった。 -
重要文化財「泉布観」
2階南東室 -
重要文化財「泉布観」
2階廊下とバルコニー -
重要文化財「泉布観」
2階バルコニー
建物正面東側に突出した部分。
1階は車寄、2階はバルコニーになっています。 -
重要文化財「泉布観」
2階廊下
バルコニー前から2階の廊下を撮影。 -
重要文化財「泉布観」
2階回廊(ヴェランダ)
バルコニーから撮影。
建物の西面を除く3面に、回廊(ヴェランダ)がめぐらせてあります。
こういう建築様式を「ヴェランダ・コロニアル」というのだとか。 -
重要文化財「泉布観」
東側回廊(ヴェランダ) -
重要文化財「泉布観」
南側回廊(ヴェランダ)
ここの突き当たりは、洗面室になっています。 -
重要文化財「泉布観」
南側回廊(ヴェランダ)
損傷の激しいヴェランダの木製柱。
そのため、拝観者は手摺などに触らないよう、注意書きがされていました。 -
重要文化財「泉布観」
入館待ちの人の列
私たちが並んでいた時と、それほど長さは変わらないかな。
ざっと45分待ちってところです。 -
重要文化財「泉布観」
北側回廊(ヴェランダ)
突き当たりはトイレです。
こちらのトイレは、当初水源をいかにして取っていたか不明だが、給排水用には鉛管が使われていた。 -
重要文化財「泉布観」
フランス窓
床面から立ち上がっている窓をフランス窓という。
泉布観ではほとんどの窓がヴェランダと出入りできるようにフランス窓となっている。 -
重要文化財「泉布観」
トスカナ式の柱
建物の外周にめぐらせた柱は全て花崗岩製。
柱の形態はトスカナ式と呼ばれる。 -
重要文化財「泉布観」
バルコニーの天井
ここの天井には、幾何学模様の彫刻がされていました。 -
重要文化財「泉布観」
2階廊下
ここの部分はペンキで模様が描かれています。
先ほども書きましたが、当時のタイルはとても高価なもので、憧れの資材だったのだとか。 -
重要文化財「泉布観」
1階廊下
こちらはタイル張り。
損傷を避けるため、タイル部分は立ち入りが厳しく制限されています。 -
重要文化財「泉布観」
1階北側回廊(ヴェランダ)
突き当たりはトイレです。 -
重要文化財「泉布観」
★ トップ写真 ★
みにくま君とちびくま君も映っています。 -
重要文化財「泉布観」
まだ蕾の桜
今にも花開きそうな感じ。
あと1週間〜10日くらいで満開になるのでしょうね。
◎ おしまい
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この旅行記へのコメント (5)
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- 義臣さん 2010/03/23 17:27:16
- 照明
- 見事な照明、
是非見たいものですが
遠い。。
間もなく 通り抜けですね。
今年も行きたい。
義臣
- みにくまさん からの返信 2010/03/23 19:18:02
- RE: 照明
義臣さん、こんばんは〜。
この時の泉布観特別公開は、3日間だけだったので終わってしまいましたが、秋にも特別公開をしているようです。
桜の通り抜けも間もなく始まります。
通り抜けの期間と、泉布観特別公開を同時にしてくれたら、この近辺がもっと盛り上がると思うんですけどね〜。
(ついでに泉布観は入館料を500円徴収して、修復費用の足しにしましょう)
では〜(^O^)/
- 義臣さん からの返信 2010/03/23 19:28:55
- RE: 照明
- 秋もですか。。行きたいですね。
東京までは情報が届かない
> 義臣
- みにくまさん からの返信 2010/03/23 19:33:00
- RE: RE: 照明
特に大がかりに宣伝しているわけではないですからね〜。
恐らく、あまり大量に人が押し寄せても、入館できないので、ある程度抑えているのではないでしょうか。
だからやっぱり入場料を・・・
- 義臣さん からの返信 2010/03/23 19:37:33
- RE: 照明
- 仕方ないですね
わざわざ有難うございます。
> 義臣
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