トホホ･･･急遽帰国で滞在５時間のマカオ旅行

2010/02 - 2010/02

　海外旅行に出かける際の不安要素としては、現地の治安状況や、旅先でのケガ・病気など様々ありますが、旅行中に仕事や家庭の事情で、急遽帰国しなければならなくなる事態の発生も、大きな不安要素です。

　今回、香港・マカオ旅行の最中に、まさにそんな事態に遭遇してしまいました。
　２泊３日の予定が、急遽帰国したために１泊２日に。
　１日目は香港に深夜の到着でしたので、目的地マカオの滞在は、わずか５時間になってしまいました。

　ということで、旅行記の体はなしていませんが、誰かの何かの参考になるかもと思い、私の体験を投稿します。

エリア マカオ(マカオ)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 船
• 航空会社: JAL

職場から直接成田空港に向かい、駅のトイレで背広から普段着に着替えます。

背広と仕事道具は、第２ターミナル３Ｆ出発ロビーにあるコインロッカーに預けます。

乗るのは成田発18:20のJAL735便。

搭乗口は出発便が集中しているせいもあり、大混雑です。

途中、飛行機は台湾上空を通過します。

強烈な偏西風の影響を受けてか、香港到着は定刻より20分遅れの22:50。
飛行機を降りて、携帯電話の電源を入れると、飛行中に届いたメールを次々と受信し始めます。
その内の一通、家内からのメールには「親戚が倒れて、緊急手術を受けている」という文言が。
「げっ！」と思いますが、今の時点ではどうすることもできません。
親戚の容態が安定する事を祈りながら、入国審査に向かいます。

入国審査は５分ほどでパスし、預けた荷物もないので、そのままエアポートエクスプレスの駅に向かいます。この時点で23:15になっていました。

エアポートエクスプレスで終点の香港駅に到着。

駅構内のATMでキャッシングを済ませ、香港駅からはマカオ行きのフェリーターミナルがある信徳中心まで歩道橋を歩いて行きます。

10分ほど歩くと、マカオフェリーターミナルが見えてきました。

0:00発の船には間に合いませんでしたが、0:15発の船がありました。

深夜は本数が少なくなるとはいえ、真夜中でも船があるというのは驚きです。

さすがに平日の深夜ということで、お客は少なめ。それでも50人程度はいました。

マカオに行くTurbo JETには、色々な種類の船がありますが、0:15発のN0404便はトライキャットという割と大き目のタイプの船。

大きな船ですが、意外と揺れます。

配られたマカオの入国カードを座席で記入していると、ちょっと気持ち悪くなってきました。

上環のターミナルを出航した船は、ちょうど１時間でマカオフェリーターミナルに到着。

タクシーで今宵の宿、リスボア近くのビバリープラザホテル（澳門富豪酒店）に向かいます。

ホテルに到着すると２時近くに。シャワーを浴びて、そのまま眠りに落ちました。

携帯電話の着信音で目が覚めます。
寝ぼけた頭で電話に出ると、母親からの電話で、親戚が朝方に亡くなったとの知らせでした。
いっぺんに目が覚めました。
まさかマカオでこんなことになるとは！

とにかく、できるだけ早く日本に戻らなくてはなりません。
あわてて荷物をまとめ、ホテルからタクシーでフェリーターミナルに直行します。

マカオ7:00発のジェットフォイルに乗り込みます。

ボーイング929ジェットフォイルは小さな船ですが、乗り心地もよく、他の乗客はぐっすりと寝入っています。

私は興奮して寝る余裕などありません。

格安チケットでの香港入りですので、予約便の変更が利くかどうかも分かりません。

どうやって東京へのチケットを手に入れるか･･･最悪プロパーの値段のチケットを買うことも考えなければならないのか･･･。
どこでチケットを買うことができるのか･･･。

頭の中をいろんな想いが巡ります。

途中、タイパ島からのコタイジェットを追い抜きます。いいぞ、急げ！

船の中では、最悪は飛行機のチケットを買いなおすことも考え、日本語の通じる旅行会社がないか、携帯電話で検索したりしていました。

上環のフェリーターミナルに到着。

8時間前に通った歩道橋を、エアポートエクスプレスの香港駅へと向かいます。

香港駅のチェックインカウンターを見てみますが、チェックインの手続きだけで、航空券の変更や購入などができる様子には見えません。

そこで、まずはセブンイレブンに行って、プリペイド携帯電話のチャージバウチャーを購入し、残高を追加します。
携帯電話でJALのホームページにアクセスし、日本の予約センターの電話番号を調べ、そのまま国際電話をかけました。

この時点で8:20。
オペレーターに事情を話し、とにかく急いで日本に帰りたい、と伝えます。
オペレーターの女性は「今日は10:30の便には空席がありますが･･･今からだと間に合いませんよね。その後の15:25発、明日の10:30発はあいにく満席です。」と申し訳なさそうに言います。

ガーン！予約していた便で帰るしかないのか！？

ん？ちょっと待てよ･･･
「今、香港は8:30です。私は空港まで30分で行ける位置にいるんですが･･･」と言うと、「ああ、そうですね。こちらは9:30なので間に合わないかと思ってしまい･･･。じゃあ、今日の10:30発の736便に予約を変更します！」
ああ、ありがたい！今日中に日本に帰られる･･･。
地獄で仏とはこのような気持ちでしょうか。

周囲の人たちは、携帯電話を持って「ありがとうございます、ありがとうございます」と、何度も頭を下げている日本人を、気味悪がっていたかも知れません。

日本の予約センターへの電話を切り、オクトパスカードにチャージし、改札を通って香港駅のJALのチェックインカウンターに向かいます。

カウンターの女性は、電話でどこかに確認を取っていましたが、無事搭乗券を手にすることが出来ました。

エレベーターで地下のホームに降り、空港行きの列車に乗り込みます。

列車は空港に向けて疾走！

列車の中では、iPhoneからプリペイド携帯電話経由でネットの宿泊予約サイトに接続し、今晩のホテルのキャンセル手続きを試みますが、当日のキャンセルは電話で直接ホテルに伝えなければならないことが判明。

列車は空港駅に到着。
この時点で9:15。
もう大丈夫です。

さすがにおみやげを買ったり、食事をしたりする気分的余裕はありません。

シャトルで41番ゲートへと移動。

英語で話さなければなりませんが、覚悟を決めてホテルへキャンセルの電話連絡を入れます。
結局キャンセル料は１泊分丸々取られることに。まあ、仕方ないかな。

夕べ乗ってきた同じ機体で、そのまま日本へと戻ります。
機内のＣＡにも、昨日見た覚えのある人がいます。

JAL736便は、定刻10:30に香港国際空港を出発。

成田空港には定刻より少し早く、15:05に到着しました。
税関の職員は、「昨日出発して･･･ん！？今日帰国ですか？？」と、不審の目を私に向けます。

22時間前にコインロッカーに預た荷物を引っ張り出し、家へと急ぎます。
結局、香港滞在11時間半、マカオ滞在5時間の旅行になってしまいました。トホホ。

この旅行記へのコメント （2）

• mayuchanさん 2010/02/07 09:59:41

  はじめまして〜♪

  kyosakuさん
  
  旅行記拝見しました！！
  すごく緊張感があり、ドキドキしてしましました(@@;)
  我が家も、こんな状況になってしまったら･･･
  kyosakuさんの様に、スムーズにこなせるだろうか･･･
  
  勉強になりました〜
  ありがとうございます♪
  
  ではでは･･･
  
  mayuchan
  
  
  

  kyosakuさん からの返信 2010/02/07 20:53:55

  RE: はじめまして〜♪

  mayuchanさん、初めまして。
  
  　つたない旅行記をご覧頂き、コメントまで頂いてありがとうございます。
  
  　旅行記のネタ的には、帰りの飛行機の予約変更ができず、正規チケットを求めて香港の旅行会社を訪ね歩く･･･という展開の方が面白かったのでしょうが･･･幸せなことに電話一本で予約変更ができてしまいました。
  
  　ただ、JALに電話するまでは、本気でチケットを買いなおさなければならないと考えていましたので、本当に緊張の展開でした。
  
  　今回は個人旅行でしたので、全て自分でこなさなければなりませんでしたが、ツアーでしたら旅行会社がサポートしてくれるので、こんな苦労をしなくても済むのかも知れません。
  
  　これからも、ご贔屓によろしくお願いします。
  
  　kyosaku