2008/11/17 - 2008/11/23
4275位(同エリア5914件中)
Kanaさん
シナイ半島を後にし、私達が訪れたのはカイロ・・。ここへ来て、ようやく真のエジプトに来たと言えるだろう。エジプトでは少々ハードなスケジュールを送る事になってしまった。
週末のギリシャへのフライトに間に合わせる為、残りの1週間でカイロからアスワンまでを見てまわらなければならなかった。
シナイ山登山から引きずっている酷い筋肉痛と格闘しながら、ピラミッドやスフィンクスなどを凄い勢いで見て回った。
ホテルの近所には、KFCがあり、この日はそこで夕食を済ませた。
このケンタッキーのスタッフさん達は全員聴覚障害者。注文する際はジェスチャーで伝えなければならない。
しかし、私たちはどちらにしろアラビア語が全く分からないので話ができようとできなかろうと同じことなのだ。
寧ろ、彼らのジェスチャー伝達能力は優れていているので、正直地元のエジプト人と話をするより、コミュニケーションがスムーズにとれるくらいだった。
この日、私たちはカイロから夜行列車に乗り込みアスワンへ向かった。カイロでは長袖でちょうど位だったのに対し、ホームに降りた時のアスワンはまるで常夏だった・・。
アスワンではとりあえず、ホテルへ向かいシャワーへ直行した。
シャワーを済ませ、すっきりすると、アスワンの町をぶらぶら。
ここで初めて、本物のエジプトを経験することに・・・・(笑)
まずは真っすぐまともに歩けない。ホテル密集地域は、地元人たちの恰好の商売場所・・。四方八方から”コンニチワ、ニーハオ、アンニョンハセヨ”と聞こえてくる。私たちアジア人を見掛けると、とりあえずこう言ってみるのだろう。
どの挨拶で反応するかによって、何人かというのを見極めているのだ。
彼らには日本人と中国人と韓国人の区別がつかないからだ。
軽く50人くらいに声を掛けられる。最初は、これも買い物の楽しみ・・と思いつつ、20−30分でだんだんとバチギレ(笑)うるさい、ほっといてくれーーーー!!!!となってくる。
私が初めて覚えたアラビア語は
”ラシュクラン”(=結構です。要りません。)
”イミーッシュ”(=あっちへ行け)
”エッッフハラス”(=黙れ)だった・・・。
私たちはトルコやシリアでこういった事には慣れていたのだったが、エジプト人のそれはレベル違いである・・(笑)とにかくシツコイ!!
相手をするのが疲れるので、ガン無視して歩いていると今度は”ヤマモトヤマ!!”とか謎な日本語を連発してくる。誰がそんな言葉を教えたのか、なぜかエジプト全土あちこちの観光スポットで、ヤマモトヤマという言葉が流行っている(笑)こんな事を言われれば、思わず吹き出さずにはいられない(笑)
笑っていると今度は、”Habibi(=baby)”とか”Shakira(歌手のシャキーラのことだろう。女性に対する褒め言葉らしい)”と近づいてくる。
1番おもしろかったのは、私の前に立ちふさがった呼び込みの男が突然、”あなたは私が生涯探しもとめていた運命の人だ。ああ、興奮で胸がいたい。”など言ってくる。はい?頭大丈夫ですか・・?(笑)てな感じで爆笑すると、
向こうも諦めたのか、私の後ろを歩いていた友人に全く同じセリフを言っていた(笑)彼は通る女性みなにこう声を掛けていた(笑)いくら商売熱心とはいえど、もうちょっと他の方法は無いのか(笑)!?
過激なショッピングを楽しんだ後は、夜遅くまでホテルの近所のシーシャバーで、地元人たちと水タバコを楽しんだ。
翌日はフェルッカに乗ってナイル川クルーズだ。
アブ・シンベルを訪れた後、夜にはスーダンとの国境近くのヌビア人エリアへ。この辺りはナイルのカタラクトを境としたそれぞれ独立した別の国だった。広大なヌビアの大地は鉱物資源に恵まれていたため、ヌビア人は小さな集団を形成し、半遊牧的に交易をしながら生活をしてきた。
現在、ヌビアという国家は存在しないが建築や芸術面、音楽、衣装・・明らかにエジプトのそれとは違う独自のものなのだ。
この辺りにくると、地元人も黒人系だし、アラビア語でもない。中東というイメージは一切無い。まさにアフリカといった感じである。ここでヌビアの民族料理を楽しんだ。
夜はフェルッカの上で就寝。朝起きると、顔中虫にさされ(30か所くらい)私たち2人ともひどい顔をしていた(笑)日本から持っていった蚊よけスプレーなど糞の役にも立たない(笑)!!
翌日はフェルッカでルクソールへ向かった。ルクソール神殿、カルナック、エドフやコムオンボなど訪れたが、連日のハードスケジュールと強い日差しで体力は限界・・。観光どころではなく、現地ガイドさんの話などひとつも聞かずに日陰で一休み・・・。
本当に日差しが強いのだ。11月とは思えぬ暑さで汗がじわじわ・・・。乾燥地帯なので、日陰に入れば涼しいのだが、この日はなんだか・・・疲れた・・・の一言。
ホテルでゆっくり休憩・・・と思ったのだが、ホテルに戻ると元気になってきた(笑)やはり折角来たのにホテルで寝るなんて勿体無いので、ルクソールの町をうろうろする事に。
この町のスークは私が今回訪れた何処よりも汚い。
山積みされた野菜には数万匹の蠅がたかっている。その横でヤギや馬が糞尿をしている・・。町の人々は平気でゴミをそこいら中に捨てている。スーク全体が巨大なゴミ箱状態だ・・。
舗装されていない細い道を観光客を乗せた馬車がいきかっている・・。ここでは子供の姿も多かった。
裸足の4,5歳くらいの男の子がずっとついて来る。バクシーシ、バクシーシと泣きそうな何とも言えない表情で近付いてくる。
小銭は持っていないというと、ボールペンをくれ、チョコレートをくれ、キャンディーをくれ・・・と何でも欲しがってくる。本当に何もあげれるような物は持っていなかったので、無いとはっきり言うと”Fuck you!”と罵倒し、走り去って行ってしまった。
なんともいえないショックな瞬間だった・・・。
しかし、もし何かひとつでも彼らにあげようものなら、自分も欲しいと何人も何十人もが出てくるのである。そして、多くの場合は彼らの親たちがそうするよう彼らに指示しているのである。
カイロで見た都会的なもととは掛離れたものだったが、おそらくこちら側が大半のエジプトの本来の姿なのだろう。
ルクソールでは2日目、王家の谷を見物。王家の谷まではロバに乗って向かった。
私の乗ったロバは物凄いヤンチャなオスで(たまにこういう奴がいる笑)、走行中に前を走っている他のロバのお尻に噛みついたりするのである(笑)!!ロバとはいえど、暴走しだすと非常に怖い!!30−40分乗っていると、洋服と肌の摩擦で全身が真っ赤に晴れ、痒くなってくる。帰りは流石にバスで帰った・・。
王家の谷とは、トトメス1世以降の新王国時代の歴代の王が造ったものだ。盗掘を避けるために岩窟墓となっているが、ツタンカーメン墓を除くほとんどの墓が盗掘されている。
墓内へは観光客の行列でなかなか入れない・・まるで、テーマパークの人気アトラクションの行列だ・・。
墓内は更に、めちゃくちゃ暑い・・。ムーッとしている・・。
写真撮影も禁止だし、なんか面白くない!!
この日も1日バテバテになりながら、夜にはカイロ行きの夜行列車へ乗り込んだ。
翌日、カイロ到着。約13時間の旅。
カイロに戻ってからは、連日の遺跡巡りに飽き飽きしたので、旧イスラーム地区ハン・ハリーリ(スーク)へ。ハン・ハリーリはまるで迷路だ・・・。そろそろ、お土産などをここらで買おうと思い、この日は買いものに没頭。スークでのお買いものには免疫がついてきていたのだが、ここの買い物は更に疲れる・・・。
あまりに値切りすぎて、怒られたりもした・・。
しかし、何も言わずにいると日本人とみたら、平気で3倍はフッかけてくる・・。私はもう大体の物価が分かっていたので、最初から自分の決めた値段でしか買わないようにした。それ以上では絶対買わないし、例えそれ以上安くなろうとも、それ以上は求めない。
楽しく気分良く買い物するためにはこうするしかない。自分と同じものを、後から来た人が安価で購入していたら、なんとなく損したような気持ちになってしまうからだ(笑)
充実したショッピングを済ませた後は、ハン・ハリーリ近くのスルタン・グーリーでスーフィー・ダンスを見に行った。
エジプト伝統音楽による演奏の後は、スーフィーたちが1人づつ出てきて、ひたすらぐるぐるぐるぐる周り続けるのだ。
回り続けて、トランス状態になり、忘我の境地に達し、神に近づけるのだとか・・。
見ている方は、不安で不安で仕方がない・・・。
おそらく60過ぎのおじーちゃんがこんなにグルグル回っては、健康に支障をきたすのでは・・・と。
本当に今にも死にそうな顔でグルグル回っていた・・・。
とても素人には真似できたものではない・・。
9日間に及ぶエジプト滞在は、いよいよ終了。
最終日はカイロで、ともにエジプトを旅行した仲間たちともお別れ。ギリシャへのフライトまでの時間、現地で知り合ったエジプト人の子達と遊ぶことに。
短い時間ではあったが、夜のカイロを車でドライブをした。エジプトでは人のしつこさに正直うんざりしていた私たちだったが、同時にたくさんのいい人達に出会えた。
旅先ではあまり人を信用できないし、すべきものではないのかもしれないが、それではやはり面白くない。
現地の人ふれあってみて、初めていろいろなことが分かるのだ。エジプトに未練を残しつつ、真夜中の空港へ・・。
明日はいよいよギリシャのサントリーに島だ!!
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 船
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ケンタッキーのハンバーガー。結構でかいな。
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カイロのKFC
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ピラミッドの前で
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パスタと米を混ぜて、その上に色々かけて、フレッシュレモンを絞っていただく。まずそうだけど、意外にやみつきになってしまった。
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スフィンクスとピラミッド
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ピラミッド見学に来ていた地元の中学生。女子校なのか、女の子しかいなかった。
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動物の写真はタイミングが難しい・・・。
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ピラミッドの回りを警護している警察
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アスワンに向かう列車と車掌さん
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アスワンへ向かう列車から撮った風景
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アブ・シンベル
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アラビア数字覚えてしまった
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ナイル川
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ナイル川フェルッカクルーズ
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ヌビア人村で
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ここでヌビア料理をいただきました
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ルクソールのストリート
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ルクソールのスーク
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oreoのパクリ(笑)??
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階段ピラミッド
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スーフィーダンス
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本当にこんなにグルグル回って大丈夫なのか・・・
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カイロにあるサトウキビジュースのお店。美味しかった〜!!
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