2009/05/15 - 2009/05/15
914位(同エリア2220件中)
黒川さん
フランスからイタリアへ、ル・コルビュジエを中心に建築を巡る旅
10日目は、
カップ・マルタンにあるル・コルビュジエの「休暇小屋」を、現地ツアーに参加して見学。 解散後、コルビュジエ&イボンヌのお墓へ。
ニースのマティス美術館を見学後、ニース駅でレンタカーを返却し、列車でモナコへ帰ります。
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 レンタカー
- 航空会社
- JAL
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雨のモナコを出発。
F1コースを走るという事は、
低速で走っていても心躍る物です。 -
ル・コルビュジエの「休暇小屋」を見学するツアーは、
カップ・マルタンの観光局(カルノレス駅側)に、
前日までに申し込みます。 一人8.00ユーロ。
当日は、観光局に9:30集合!
カルノレス駅周辺は駐車場が少ないので、
観光局に集まり、ツアーバスの後ろを走った方がが無難です
駐車場は、カップ・マルタン駅にあります。
駐車場からは、写真のような路地を歩きます。 -
海へ向かって下ります。
地図は以下を参照してください
http://maps.google.com/maps/ms?ie=UTF8&hl=en&oe=UTF8&msa=0&msid=107920809924172247712.00046de1e3c9c32fac794&ll=43.760184,7.459856&spn=0.004951,0.006942&z=17 -
海岸へ出たら、海伝いにひたすら歩きます。
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この遊歩道を上ります。。。
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まだまだ歩きます、、、
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遊歩道をしばらく歩くと、
見えましたっ! -
ここを下れば?
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「休暇小屋」です〜
グーグルマップ -
見学の順番とはずれますが、「休暇小屋」のコメントの前に一つ重要な建物がありますのでそちらを先に紹介します。
これは「休暇小屋」の目と鼻の先にある、インテリアデザイナーのアイリーン・グレイの別荘です。1929年に完成しE-1027と名付けられたこの建物には、完成後まもなく共同設計者でもあるジャン・ヴァドビッチを始め、芸術家達が集まり始めました。その中には、サヴォア邸が建築中のコルビュジエもいました。
コルビュジエはこの建物がいたく気に入り、これ以降毎年この地を訪れることになります。 -
現在修復中の「E-1027」
遊歩道には工事看板が出ています。
完成すれば、見学できるそうです。 -
しかし、アイルランド出身で内気な性格だったアイリーンは、頻繁に訪れるこの飲んべぇ達に嫌気がさし、1932年にヴァドビッチにこの別荘を譲ってしまい、自分はマントンのカステラーというところに新しい別荘を建て始めます。この時、アイリーン:54歳 コルビュジエ:44歳
事件が起こったのは1935年です、コルビュジエが別荘の壁に壁画を描いてしまったのです。そのうちの一つの絵が三人の女性が絡み合う図柄で、レズビアンであったアイリーンをからかった物でした。当然アイリーンは怒って、コルビュジエを非難します。更に、49年にコルビュジエはバドビッチを非難する手紙を送り二人は仲違いしてしまいます。 -
夏のバカンスの場所を失ったコルビュジエは、48年にE-1027のすぐ上に軽食堂を開いていたトマ・ルビュタトというオーナに近寄り、カップ・マルタンにリゾート計画を持ちかけます。と同時に、自身のバカンスのための別荘を建てる用立ても頼みます。
写真はその食堂「Etoile de Mer」日本風に言えば「ヒトデ軒」 -
このテラスの横を下ればE-1027
アイリーンがカステラーに建てた別荘は現存しますが、一般公開している建物ではありません。
マントンからカステラーに登る途中にあり、現在はグーグル・ストリートヴューでも確認できます。 -
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アイリーンを怒らせた絵のうち一つがこんな感じの画です。
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食堂の側面にはコルビュジエ直筆の画があります。
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コルビュジエの手
らしいです・・・
というのも小さいんです、コレ! -
このテラスでコルビュジエは寛いでいたんですね。
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テラスからみたE-1027。
コルビュジエはこの建物が忘れられなかったようです。
1956年、バドビッチが事故で亡くなってしまいます。どうしてもこの建物がほしいコルビュジエですが資金がありません、そこで、スイス人の資産家に競売で落札してもらう事によって、念願が叶ってこの別荘を使えることが出来るようになりました。
が、その後コルビュジエも亡くなり、資産家も亡くなり、不法占拠や破壊されたたこの建物ですが、現在修復中で、元の姿に戻す作業をしているそうです。 -
奥の白い扉を抜けると「休暇小屋」です。
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E-1027を出入り禁止になったコルビュジエは
1952年ついに、この小さな「休暇小屋」を完成させます。
コルビュジエの資金力や、法規的な問題等があり食堂の増築という案で建てることになるのですが、コルビュジエは「my castle」と喜び、妻へのプレゼントだ!としました。 -
入口を入るとそこは幅70cmの通路。
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ベッドの枕元にトイレ。扉をつける余裕がないのでカーテンです。
イボンヌ用のこのベッド、彼女の気持ち分かります? -
8帖分の大きさしかない「休暇小屋」内部。
左の男性が、ちょうどコルビュジエと同じくらいの身長です。 -
キッチンはありません。手洗いのみです。
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コルビュジエの仕事小屋。
コルビュジエの設計ではなく
「ヒトデ軒」のオーナーが食堂を造るときに建てた物置です。 -
モンテカルロ湾を望む
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左から「ヒトデ軒」「休暇小屋」「仕事小屋」
この見学でコルビュジエの人間くささを知ることができ、更に好きになりました。 -
さて、先のリゾート計画(「Roq et Rob」)ですが、こちらも資金難、そこで別のレストランオーナーにも出資をしてもらい完成させたので、「ヒトデ軒」の隣にある、5つのキャビンからなる「ユニテ・デ・キャンピング」です。
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真ん中に見える白い建物が「E-1027」
その上に「休暇小屋」がわずかに見えます。
1965年、この海でル・コルビュジエは遊泳中に心臓発作でなくなってしまいます。一説によると、立て続けに母親と奥さんを亡くして、ふさぎ込んでいて自殺だったとも言われています。 -
コルビュジエとイボンヌが眠るお墓へ
カップ・マルタンの駅から歩くと30分くらいかかるそうですが、車で行けば12〜3分ってとこでしょうか?
カーナビは優れものでこんな所にも案内してくれます。 -
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Jの区画にあります。
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墓地を山の上のほうへ進むと新しい墓地があります。
こちらは、マルク・バラニ設計 -
ニースへ向かい、マティス美術館へ
ニース市内の美術館は無料です。 -
ニース駅の向かって左手にあるハーツのオフィスへ返却。一度、オフィス前でチェックしてもらい、隣の駐車場ビルの6階にある、ハーツ・レンタカーの駐車スペースへ車を置き、また、オフィスへ戻り清算となります。かなりめんどくさいです・・・
今回のレンタカー プジョー308 ディーゼル
ワゴンのグラスルーフの新型です。
1週間、高速中心で2400km走り、燃費は18.4Lでした
高速はクルーズコントロールで130kmで走っていたので、非常にいい燃費といえるのではないでしょうか?シートも非常によくできていて、長時間運転していても腰が痛くならずに、快適に過ごせました。 -
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