1962/02/05 - 1962/02/05
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ソフィさん
1962年2月5日(月)
フランス政府が作ってくれた予定では、ヴァンデーのグリモーおじいさんのところへ行くことになっていたのだが、数日前に出した本人宛の再確認の手紙に返事がないので、パリに留まることにする。
彼のところに先日行ったとき、春になったら彼の開発した「ネジ杭」施工のデモンストレーションをやるから、もう一度来ないかと誘われ、「喜んで…」と応えておいた。
彼は世界に普及しつつある「ネジ杭」を、日本にまで及ぼそうと夢を描き、フランス政府と相談の結果、私がその役割に選ばれたらしい。
田舎の畑の片隅に建つ彼の事務所には、世界地図が貼られていて、「ネジ杭」が打たれた場所には小さなフランス国旗が立てられている。
極東ではシンガポール、香港、ベトナムと国旗が立ち、その先の日本にブランクがあるのが目立っている。
しかし私と会うことに対して、彼にはより本音として、もうひとつ別の目的があるように感じる。
それは、若い日本人と出会って、人生を語ることのようだ。
そのために彼はフランス政府技術留学生の制度を利用し、フランス政府からこれぞと推薦される日本人を待っていた。
そして政府から選ばれた私と出会い、もう少し深く話し合ってみたいと、今回の二度目の訪問が企画されたのだ。
私もこのおじいさんに非常な興味を覚え、彼の生き方に少しでも深く接したいと思っている。
日本ならば、このような技術開発があるならば、ある程度大きな資本(会社)が、都会に近い試験所で、若い技師の担当で行うだろう。
いや、こんな技術開発はほとんどないと言ってよく、外国の技術にばかり注目している。
これから世界のリーダーの一員にならんとする我が国の生き方に、何か参考となるものがないだろうかとの関心である。
風が温かく、木々も早い者は芽吹いてきた。
日本ならば、三月末の気候である。
家族連れの、春のピクニックを、ふと夢見る。
室内は暖房が利きすぎて熱過ぎ、窓を空かして外気を取り入れなければ蒸し焼きになりそうだ。
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