風の旅　　神明神社　

2009/05/07 - 2009/05/07

　風の旅　　1
　神明神社　
人はときどき稀有な夢を見る。まったく自分の知らない存在が夢の中にでてくる。
また あるときある場面に遭遇したとき、この風景は この事実は どこかで見たことがある。経験したことがある、
と想うとき、はたと気付く、 いつか夢に見たことまったく同じなのである。 少し前、ある神社が出てくる夢を見た、血だらけの男が倒れている、其のそばに神明神社という社がある。大きな通りを北へ入った位置である、とてもリアルである。けれど神明神社は聴いたことも見たことも行ったこともない、 けれど確かに神明神社という文字が。
目覚めてこのことを妻に話した。
「あさこ、神明神社って知っているか。しかじかこういう夢を見た、
しかし神明神社はまったく知らん。」と 妻が言った。
「和歌山にあるよ。血だらけ。その近くの堀止というところで
小山さんが殺された。」
妻あさこは小山阪和銀行副頭取と昔同じ職場にいた。
当時は興起銀行という。
後、頭取となった福田氏の若いころの写真が妻の銀行の慰安旅行
の中にあつた。片足を座から切断していた小山さんは松葉杖を
用いて出社していた、あさこの頃は業務推進部営業部長で
ずいぶんと険しい人であったようだ。 でも なぜ私がその人が
殺された場面の夢を さらに まったく知らない「神明神社」
というところの夢を。 時に夢はなにかの啓示を与えるが
その意図するところはまったくわからない。
　そして　まず神明神社への旅が始まった。
神明神社は和歌山市堀止西２丁目4-48にあり、
祭神は天照皇大神で現在地には寛永５年に吹上の山より
遷座とある。
神社のご由緒など書くと硬くなるけれど、
今福、砂山地区の産生神として家内安全、商売繁盛、所願成就の
神として参詣人が多く訪れるという。
宮司は国見嘉久さんで　しばらく面談して　色々なことを話した。
幸いにして　南方さんと知り合いであって、いろいろ親切に
教えてもらった。

夢というものは不思議なものである。　
「浅山さんは霊感あるんですか。　どちらから　来られましたか。」
と問われてみると。　果たして　この世に霊感というものが
あるのかどうかわからない。
ただ　よく宝くじも夢見たときに当たるなどど、言われているし、
夢はきっと何かを象徴していると想うのだが、　今回の夢は
なにか狐に包まれたように皆目見当がつかない。　
ただ、あさこの名付け親のおばさんが　この近所に住んでいて
不遇な晩年を過ごしたという。
ひょっとして　そのおばさんが私を介して　あさこを
呼び寄せたのかも知れない。
このことは　後日、松山の旅先のホテルで
不思議な体験をしたことにつながるのかも知れない。
あさこは　どこに行っても神社仏閣地蔵さんを認めれば
よく拝んでいる。　そのおばさん宅に訪ねて生前
よくあさこは話していたらしい。

あさことふたり　よくよく拝んで帰った。　
国見さんが　おみやげ を下さり、神明神社を後にした。

エリア 和歌山市(和歌山)